すみません、不定期とはいえかなり開いてしまいました。
ゲート自衛隊の二期OPのサビに入るときに少しづつ顔を上げるシーンが何故か好き。鳥肌が立ちました。
UA5000お気に入り100件超えました!ありがとうございます!久しぶりに情報を開けば一気に五十件増えてて正直首を捻りました。
*今回の話は主人公の過去話が出ます。そういったものが嫌いな人は◇◆◇◆◇の間は跳ばしてください。
*文章削除
先週、ゼクトに相談して悩みが解決して見事成長を遂げた俺は詠春に神鳴流を教えてもらうよう頼み、とうとう了承を得た。
うーむ、ゼクトには感謝の念を感じずにはいられませんな。
今度何らかの形でお返ししなければ。
あれから俺は普段は子供モード、修行中は青年モードで過ごしている。
いやね、子供状態の方が楽でいいのよ、詠春は世話してくれるし街に出れば可愛がってもらえる。
あと燃費がいいのか知らないけど魔力を温存できる量が子供状態の方が多い気がするからね。
青年モードで消費した魔力を子供状態で補充というのが最近のサイクルになっている。
しかし、初めて俺の成長した姿を見たときの詠春の反応ときたらね。
開いた口が塞がらないとはまさしくあの事を言うのではなかろうか。
口が半開きで固まってたよ。
あの詠春がだぜ?
あの時の顔を思い出して思わずクスリと笑ってしまった。
「どうした?」
「あ、ううん、何でもない」
そう言ってごまかす。
いかんいかん、今は詠春の話をちゃんと聞かないと。
色々準備があるからと言われて一週間待ったんだ、変に機嫌を損ねて教えてもらえないなんてことになったら目も当てられない。
「そう、か?なら話の続きをするぞ」
「腰を折ってごめんね?」
うむ?話し方が戻ってるって?
だって今更変えたところで元々の性格が知れてるんだからあんまり意味がない気がしてさ。
結局あの後すぐ元に戻したのですよ。
まあ初めて会う人とは変えようと思うのだけれど、その場の雰囲気だわね。
必要な時とか『紅き翼』の職業柄お偉いさんと話すこともあるだろうからそういう場かね。
「おほん、続けるぞ?今からネロに教える神鳴流とは、京の都、この魔法世界とは違うもう一つの世界である旧世界と呼ばれる世界に存在する京都という土地に古くから伝わる、数多の魔を祓ってきた退魔の剣だ。魔とは魔物の類でその種類は多岐にわたる、主なのは鬼、悪霊と言ったものだな」
京都と言えばそういった妖怪とかそういったものの話が多いような気はするけど、そういった妖とかって陰陽師が退散させるイメージが個人的に強いんだけれど。
悪霊退散!ってさ。
神鳴流がいるから陰陽師がいないのかねえ。
漫画だと神鳴流の剣士が式神とか陰陽術なる技を使ったりしてるからね。
あれだ、式神とかそういうのだよ。
「神鳴流は『気』を纏って戦うのを基本とし、その場その場の状況に応じて戦う。常に万全の状態で戦えることなど極稀だからな。時には自分の愛用している武具が無い時があるだろう。そういう時に身近にある物、あるいは己の身体を気で強化して戦うことになる。故に神鳴流は武器を選ばない。それを覚えておいてくれ」
「うん、俺の『原初の火』だってあんな大きい剣を常に持ち運べるわけないもんね」
あんなもの常に持ってたら明らかに危ない人だわ。
「そうだ、では次、『気』という物がどういったものか分かるか?」
「うーん……オーラ?」
「そうとも言われているな。『気』とは人間の身体に秘められた生命エネルギーのことだ。気があるから人は生きていると言っても過言ではないくらいだな。そうだな、分かりやすく言えば体力の事だ。だから気を付けろ、気を使えるようになったからと言って気を消費しすぎれば敵を前にして動けなくなったり、最悪死ぬことになるからな」
詠春の言った通りなら気を使うということは体力を消費しているのと一緒だものな。
気があるから生きていると言える。
逆説的に言えば気が無ければ死んでいるのと同義か。
薬草で回復できないかな、ああ無理か。
そう考えるとドラクエの世界の人間ってヤべえよ。
薬草一つで体力が瞬時に回復するとかそりゃ魔王も負けるわ。
最上級の魔法とかバンバン打ってるのに草一本で回復とかどんな鬼畜だ。
「生命エネルギーは生きている者ならだれでも持っている、それを気として発現させるには相応の修行が必要になる。だから何も知らない一般人でも使える者は偶にいる。それは魔法使いだって例外ではない」
ほう、逆に使えなかったら嫌だわ。
魔法使いだから使えないとかどんな嫌がらせだって話よ。
それにしても魔力も似たようなものだね。
誰でも持っていて知っていれば誰でも使える所とかさ。
「気についてはこんなところか。さて、そろそろペラペラと話してばかりじゃ飽きてきただろうから早速神鳴流の修行に入りたいと思う」
「待ってました!」
ホント待ってました。
これで俺も剣を扱えるように、皆の役に立てる!
すぐには無理だけどね!
「私がつける修行は前半を座学で、後半を神鳴流の稽古という内容で進めていくつもりだ。ネロは学校に通っていないだろう?代わりに私が教えることにする。異論はないな?」
「先生、勉学と神鳴流は関係ないと思うの」
「勉強も修行だ」
無茶苦茶だと思うの。
「ネロは
無茶苦茶だと思うの!
「さあ、まずは座学の時間だ」
「勉強は嫌だ!はっ、まさか一週間準備していたのはこれか!卑怯な!」
「座学を受けないのなら修行はつけん」
なんてこったい
―――――
「ネロ君、私と
「ちょっと何言ってるのかわかんない」
キスしろと?
おとといきやがれ
「それは勘弁してほしいですねえ」
「もう遅い」
ガシリとアルの後頭部が捕まれ、背後から詠春が現れる。
どっから出てきたのさ。
「アル、貴様は今何と言った?聞き間違いでなければネロにキスを迫っていたように聞こえたが……」
「仮契約です」
「同じだ」
詠春の掌がアルの後頭部を締め上げる。
めっちゃギチギチ聞こえてくるんだけど。
よく見たら気纏ってるし、なんでアルは平気な顔してるのさ。
あ、魔法で強化してるな?
「冗談ですから、何も仮契約のやり方はキスだけじゃないですよ?本当は一緒にお買い物のお誘いに来たのです」
冗談で命を懸けるなよ。
「デートのお誘いだと?この私がそれを許すとでも思っているのか」
「お買い物です」
「同じだ」
ギリギリ締め上げる。
流石に理不尽だと思う。
ちょっとアルが可愛そうに見えてきた。
「まあまあ、ただの買い物だってアルも行ってるから許してあげてよ」
「ぬう、ネロがそういうのなら」
渋々手を放す詠春。
「助かりましたよネロ君。お礼に私と二人でお食事でもどうですか?」
「貴様……っ!」
私のために争うのはやめて!!
―――――
詠春を鎮めて若干疲れながら俺とアルと詠春の三人で街に出た。
今回買い物に誘いに来たのは青年モードでの私服を買いに行こうということだった。
いや、まああの状態だと服は初期のウエディング擬きしかないけどさ。
別に日常生活は子供モードだからいらなくないかな、と思わなくもない。
「駄目です。可愛い子はおしゃれをしないといけません」
ひどぅい。
確かに青年モードになっても顔の造形は変わらないから外ズラは美の付く少女だけどさ。
「初めからそういえばいいものを。それならば私も喜んで協力しよう」
「詠春はそっち側かあ」
これは諦めざるをえない。
「着きましたね」
「ああ」
「ああ……」
洋服店の中に入ると店員からいらっしゃいませの声。
また、アレが始まるのか……。
服を着て脱いで着て脱いでのループが。
前回は精神的疲労がもうやばいことになってたから二度とこの二人とは来たくなかったんだけど。
俺は万年ジャージでもいいくらいなのに。
いや、前は何の心構えもなかったのだから、今回は大丈夫なはず。
そうだ、俺は着せ替え人形、着せ替え人形なんだ!
自己暗示をかけて構える。
「とりあえずこれとこれ、あとアレも試してみましょうか」
「なら私はアレとそこのを勧める」
あ、無理かもしんない……。
◇◆◇◆◇
『よ、□□』
突然かけられた声に反応して振り向くと、そこにはお互いよく知る幼馴染の女が片手を挙げながら笑顔で立っていた。
まて、何でここにお前がいるのさ。
まさかお前も死んだのか?
『ああ、何だお前か』
そう聞こうとして口を開けば、出てきたのは全く別の言葉、何故?
……ああ、そうか。
俺は夢を見ているのか。
そういや寝た記憶があるわ。
あまりの疲れに、家に帰ったらご飯も食べずにすぐ布団に倒れこんだんだった。
ていうかここ学校じゃん、気づけよ俺。
『何だとはひどいなあ、流石の私も傷つくよ?』
『その程度で傷つく訳ないだろ。何年知り合いやってると思ってる』
『知り合い?』
『そう』
『友達じゃなくて?』
『いや、親友と書いて幼馴染かな』
『どっちなんだよ』
クスクスとお互い笑いあう。
懐かしいやり取りだなあ。
これは確か、まだ高校生の時だったかな。
当時は周りから見ると仲が良すぎてイチャついてるようにしか見えないとか言われてたな……。
俺達としてはいつもの会話だから何とも思わなかったけど、なるほど。
第三者視点から見ればイチャついてるように見えなくもない。
『で、わざわざ隣のクラスに来てまで何しに来たのさ』
『いやさあ、私達今年で卒業するだろ?実は進路が決まって無くてねえ。次の授業で決めないといけないから参考までに□□の希望を聞いておこうかと』
『ギリギリじゃんか』
幼馴染の能天気さに呆れてため息が出た。
そうそう、こんなこともあったあった。
『ん~俺はとりあえず就職かな』
『とりあえずってお前なあ。相変わらず適当だねえ』
『仕方なくない?本当にやりたいことないんだから』
…………。
『やりたい事が無い』、か。
『進学も考えたけど、もう勉強はいいかな~って。かといって夢もないしやりたい仕事もない。だからとりあえずなの』
『ふーん、つまんない』
『まあね、自覚はしてるよ』
溜息を吐かれた。
『……まあいいか。全然参考にならなかったけど』
『すまんねぇ』
その後、いつものように雑談を交わし、チャイムが鳴り幼馴染が自分の教室に帰って行った。
そこで場面は切り替わる。
映し出されたのは生前の自宅。
親はおらず、いるのは俺一人と言った寂しい家。
そこで俺は
視点を下に向くと今もなお刃物と腹の間から血が流れ続けている。
これは……死ぬ数分前か……嫌なものを見た。
『□□!!』
『お前、か。駄目じゃないか……○○ちゃんを一人にして……家にきちゃ……』
勢いよく開いた玄関のドアから幼馴染が飛び込んできた。
彼女は高校卒業して就職。
その一年後に職場で知り合ったという男性と結婚し、会社を辞めて専業主婦に。
丁度彼女の両親が別の家に引っ越すと言うから代わりに彼女達が住むと俺の家の隣に引っ越してきた。
その年に娘もでき、俺から見ても幸せそうだった。
そんな彼女が血相を変えて家にやってきた。
『また……旦那さんに勘違いされるぞ?』
『喋っちゃダメ!』
彼女はスカートのポケットから形態をとりだそうとするが、俺はそれを手で制した。
どの道もう助からないから。
それに……。
『なあ……知ってるか?生きる目標が無いのって……すごく、すごく辛いんだ』
苦しみから解放されるから。
俺も高校を出て就職した。
しかし、付いた仕事は別になりたくてなったわけじゃないからただ辛いだけ。
でもそうしないと生きていけない。
だから嫌でも仕事をこなしてきた。
日に日に体が壊れていく。
もう、疲れた。
『つまらない、人生だった。だから……これで……終わり……』
『…………』
涙が零れた。
でもそれは
すでに目が霞んで何も見えない。
『泣くなよ…………俺はいなくなるけど……お前は、ちゃんと、生きてくれ』
お前には家族がいるんだから、と。
俺は一人だ、養うべき相手もいない。
恋人だっていなかった。
『……何か、心残りはない?』
『ない、なあ……。…………ああ、○○ちゃんの……成長、した姿が……見たかった…なぁ。さぞ、美人になるさ』
『馬鹿、あんたの嫁になんかやらないんだから』
『ん、ふふふふ。残念……だ』
お兄ちゃんと懐いてくれているあの子の姿を見ていけないのはひどく残念だ。
血が足りないのか震える手で彼女の顔を探して輪郭をなぞり、頬にたどり着く。
触れた手に彼女の手が重ねられた。
『あったかい……ね』
『あなたが冷たいの』
『そっ、か……悪い……眠くなってきたよ』
『そう?ちょっと待って』
グイッと体を倒される。
すでに力の入らないからでは抵抗できず、床に激突するかと思いきや頭の裏に柔らかい感触。
『な……に…して…………る……?』
『膝枕。最後位、ね?』
『ふっ……しら…………ねえぞ………』
上手くできているかわからないが、笑みを浮かべる。
人のぬくもりなんていつ振りか。
ん、そうか。
詠春に撫でられると落ち着くのは、これが原因か。
最後に久方ぶりの母性に触れたから、父性も求めるのか。
案外、俺は子供だったのか。
『……おやすみ……だ』
『うん』
『つぎは……やりたいこと……みつけなきゃ……だな』
『うん』
『ふぅー……おやすみ…………△△△』
『うん、おやすみ』
深く沈む。
意識が遠のく。
『ああ、しぬには……いいひだ』
『……馬鹿』
その言葉を聞いて俺の意識は暗転した。
◇◆◇◆◇
目が覚めた。
静寂に包まれた部屋にカチカチと時計の音が鳴り響いている、
なんか、懐かしい夢を見たな。
あいつら元気だろうか。
まさか流石のお前も俺が生き返ったなどと思うまい。
それもお前の娘と同じぐらいの年だぜ?
フッと笑みがこぼれた。
しかし、まだ数カ月しか経ってないんだよな。
「やりたいこと、ねえ」
目標、夢、そう言ったものが足りなくて、生きることをやめた俺。
生き返った今、それを見つけられただろうか。
「まだわかんないな」
なつかしさに浸っていると、お腹の虫が暴れだした。
そういえば何も食べずに寝たんだった。
時計を見るとちょうど夕食の時間だ。
そろそろ詠春が呼びに来る頃だろう。
そう考えたところで、部屋の中をノックの音が響いた。
「ネロ、そろそろご飯の時間だから降りて来い……って、何笑ってるんだ?」
扉を開けて中に入ってきた詠春が言う。
俺は思った通りの事が起きて笑ってしまった。
「ごめんね、直降りるよ」
「うむ、他の奴等も呼んでくるから先に座って待っててくれ」
「待って」
「ん?」
背中を向けて部屋から出ようとする所を止める。
俺は急いでベットから飛び降りて小走りで詠春の元に行く。
詠春の隣に立ち、手を伸ばして詠春の手を握る。
ごつごつとした大きい手。
死ぬ寸前に感じたあいつと同じで温かい手。
より感じるために力を籠める。
俺にも家族ができた。
伴侶というわけじゃないけど、俺の事を息子と言ってくれる詠春がいる。
もうこの時点で生前とは違う。
ううん、
「俺も、一緒に行くよ」
きょとんとした顔になる詠春。
そうか、そういえば俺から詠春と手を繋いだことはなかった気がする。
突然の事で思考が回らないのかな。
このままこの珍しい顔を眺めててもいいけど、そうすると時間が過ぎちゃうわけで。
「ほら、早く行くよ。ご飯が冷めちゃう」
俺からぐいぐいと引っ張る。
そこでようやく頭が再起動した詠春が尚も口が半開きの状態で俺に引っ張られる状態で歩く。
なあ、△△△。
俺はまだやりたいことを見つけてないけど、どうやら俺は不老みたいだからじっくりと考えていくよ。
過去話って苦手です。
というのも初めは過去話にするつもりはなかったのですが、あまりにも主人公が喋ってないので急遽登場人物が二人しかいない過去話を書いたのです。
実はこの過去話、このSS自体に目的がまだないのです。
強いて言うのならば完結させることですが、話の趣旨が無いと言いますか、それをあえて皮肉ってストーリーの一時的な目的を作りました。
言うなら今回の話までが本当のプロローグみたいなものですね。
始めは幼馴染は男だったのですが、プロローグから読み返してみると、一度も女性キャラが出てないことに気づき、折角なので変えました。
まさか初登場の女性キャラが二度と出ないとキャラクターとはね。
あと主人公が死ぬ寸前なのがわかったのにもちゃんとした理由、主人公がなぜ死にかけていたのかも一応考えたのですが、7000文字超えそうだったので削りました。
そのうち設定資料とか作ったらそこで書くつもりです。
今回急ぎで書きましたのでのちに修正するかもです。
本当は魔法の話の時とか今回の神鳴流、気についてもっと細かくやりたかったのですが、あまりに長くなるので端折りました。
魔法なら精神力云々、神鳴流なら流派とかですね。
次回、とうとう戦争に参加します。
何故か今の今まで戦闘が無かったですね、ネギまなのに。