悪魔付きと呼ばれた少年の異世界入り   作:煌酒ロード

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遅くなりました&長くなりました!!
いやね過去最高に長いんじゃないかな?ごめんね文才無いせいでダラダラ駄文が続いて!
まあこっからやっとペルセウスに行けるんじゃないかな!?
この主人公強いけど考え方がおかしいからいろいろおかしいけど気にするな!


レティシア=ドラクレア登場

本拠に戻るとジンが自分の存在を誇張しながら旗をフォレス・ガロの残党に返していた。

 

「おもしれえこと企んでるみてーだなオイ」

 

「さて、何のことかな?」

 

悪戯が成功したような顔で笑う十六夜と苦笑で返す俺。次々と返還される旗を持ち、泣き崩れる者や狂喜乱舞する者。そんな姿を見ながら俺は〝旗〟と〝名〟というのは大事なんだと思った。全ての旗印を返還し終わった後に、俺と十六夜でジンを挟んで立つ。そして十六夜の芝居がかかった口調で、

 

「名前と旗印を返還する代わりに、いくつか頼みたい事がある。お前達の旗を取り戻した、このジン=ラッセルの率いるコミュニティが、〝打倒魔王〟を掲げるコミュニティである事も覚えておいて欲しい。」

 

衆人が一斉にざわめいた。次第に信じられない者を見るような目つきに変わる。俺も少々芝居がかかった、大げさな口調で

 

「お前等も知ってるだろーが、俺達はノーネームだ。魔王に奪われた名と旗印、それを俺達の手で奪い返すために魔王とその傘下の連中と戦うことにもなる。しかしどうやら組織として周囲に認められねーとコミュニティとしては存続できないらしくてな。だから覚えておいてくれ、俺達は〝ジン=ラッセル率いるノーネーム〟だと。そしてその旗と名を取り戻すその日まで、彼を応援してほしい」

 

ジンは複雑な表情で立っていたが、十六夜に背中を叩かれ、ハッとしたようにしゃべり出す。

 

「ジン=ラッセルです。今日を境に聞くことも多くなると思いますが、よろしくお願いします」

 

衆人から歓声があがり、ジンにたいする激励の言葉も飛んでくる。どうやら十六夜の作戦は一先ずは成功したらしい。

その後に本拠に戻り、怪我をしたという耀の容体を確認しに行く。

 

「こりゃひっでぇな・・・・」

 

耀の傷は、肩口からばっさり斬り裂かれるように傷がついていた。

 

「ええ・・・・・・重傷なのよ・・・・・」

 

飛鳥がぽつりと呟く。耀は必要な戦力だし女の子だ。この程度なら移せば治る。

 

「まあいいか・・・・」

 

耀の傷に触れ、その傷を少しなでる。その後に傷を手のひらで隠すようになでる。そうすると耀の傷が消えた。

 

「ん・・・あれ?」

 

耀が目を覚ますが、俺はもうちょい寝てろと言って耀を寝かせる。なんで自分の傷が消えたのか耀は不思議そうにしていたが、俺は構わず工房からでる。

 

「っ!!・・・・・・・・・」

 

さすがに肩口からざっくり斬り裂かれると痛ぇな、あいつこんな痛みに耐えてたのか、ほんとすげえヤツだ。そんな事を思いながら談話室に入ると十六夜と黒ウサギが駄弁っていた。

 

「斬裂、春日部の容体はどうだ?」

 

「怪我は俺が消した。後は体力が回復すればいいだけだろ」

 

はあ?と言う顔の十六夜と黒ウサギ。俺は自分の能力で消した。とだけ言うとあいつ等はあんな重傷だったのにと言う顔をしていたが今の俺には気にかける余裕がない。突然俺の左肩を十六夜がつかむ。

 

「つっ!・・・・・・」

 

「見せろ左肩」

 

十六夜の鋭い声。こいつ気がついたのか?

 

「早くしろよ」

 

珍しい十六夜のすこし焦ったような声。俺は観念して左肩を出す。そこには耀の左肩にあった傷がそっくりそのままあった。血こそ止まっているが、傷口の手当てなんかしてないからもちろんいつ出血してもおかしくない状態だ。十六夜は驚き、黒ウサギはあわあわしていた。

 

「ハァ・・・・満足か?」

 

「満足じゃねえよ・・・包帯くらい巻けって・・・・」

 

「ほっときゃ治る。いちいち気にすんな・・・・・それに、あいつも女だしな、傷跡が残るのは嫌だろ」

 

「そう言う意味じゃねえよ・・・・自分を大事にしろって事だよ」

 

「いいんだよ俺なんざ・・・・それに俺の身体は特別治癒能力が高いんだよ・・・・・だから大した事ねえよ」

 

「け、けど包帯くらいは巻いて下さい!!」

 

奥の方から黒ウサギが包帯を持ってくる。それを十六夜が受け取って俺の左肩に巻く。

 

「いいっつってんのに・・・・・つか十六夜が出る予定だったゲームはどうなったんだよ?」

 

俺がそう言うと二人ともバツの悪い表情をする。黒ウサギなんか泣きそうな表情になっている。

 

「ゲームが延期だぁ・・・・・?」

 

「はい・・・・・・申請に行った先で知りました。このまま中止の線もあるそうです」

 

黒ウサギは口惜しそうに顔を歪めて落ち込んでいる。十六夜が終わったぞ。と言ったので服の袖に腕を通しながら、

 

「どういう事だそりゃ・・・・・つかサウザンドアイズ主催のゲームだろ、白夜叉に言ってなんとかならねえのかよ?」

 

「難しいでしょう。どうやら巨額の買い手がついてしまったそうですから」

 

十六夜の表情が不快そうに変わる。まあ分からんでも無い。一度ゲームの景品として出すと言った物を金を積まれたからと言って取り下げるのはホストとして褒められた行為では、というかやっていい行為ではない。十六夜は盛大に舌打ちして、

 

「所詮は売買組織って事か。エンターテイナーとしちゃ五流もいいとこだ。〝サウザンドアイズ〟は巨大なコミュニティじゃなかったのか?プライドは無いのかよ?」

 

「仕方ねーだろ・・・・・サウザンドアイズは群体コミュニティらしいしな・・・・・・要するに今回そいつを出品したのは白夜叉の直轄の連中じゃないんだろ・・・・・・」

 

「YES 今回の主催はサウザンドアイズ傘下コミュニティの幹部〝ペルセウス〟。双女神の看板に傷がつく事も気にならないほどのお金やギフトを得れば、ゲームの撤回ぐらいやるでしょう」

 

達観するような物言いの黒ウサギ。悔しさで言えば俺達の何倍も感じているだろう。それでも冷静でいられるのはこの箱庭に置いてギフトゲームは絶対の法律だと理解しているからだ。敗者として奪われた物。ましてや仲間を取り戻すのは容易では無い。しかしそれでも仲間を取り戻せるのもまた、ギフトゲームしかないのだ。

 

「まあ、次回を期待するか。ところでその仲間ってのはどんな奴なんだ」

 

「あ、それ俺も気になる」

 

「そうですね・・・・・一言で言えば、スーパープラチナブロンドの超美人さんです。指を通すと絹糸みたいに肌触りがよくて、湯浴みの時に濡れた髪が星の光でキラキラするのです」

 

「へえ?よくわからないが見応えはありそうだな」

 

「それはもう!加えて思慮深く、黒ウサギより先輩でとても可愛がってくれました。近くにいるのなら近くにいるのならせめて一度お話ししたかったのですけど・・・・・・」

 

「おや、嬉しいことを言ってくれるじゃないか」

 

後ろを振り向くと窓の外に金髪の美少女が窓をノックしていた。黒ウサギが急いで窓に駆け寄り窓を開け、少女を招き入れる。

 

「レ、レティシア様!?」

 

「様はよせ。今の私は他人に所有される身分だ。〝箱庭の貴族〟ともあろうものが、モノに敬意を払っていては笑われるぞ」

 

美麗な金の髪を特注のリボンで結び、紅いレザージャケットに拘束具を彷彿させるロングスカートを着た彼女は、黒ウサギの先輩と呼ぶには随分と幼く見えた。

 

「こんな場所からの入室ですまない。ジンには見つからずに黒ウサギとあいたかったんだ」

 

「そ、そうでしたか。あ、すぐにお茶をいれるので少々お待ち下さい!」

 

久しぶりに仲間と出会えたことが嬉しかったのか、黒ウサギは小躍りするようなステップで茶室に向かう。十六夜の存在に気がついたレティシアは、彼女の奇妙な視線に小首を傾げる。

 

「どうした?私の顔になにかついているか?」

 

「別に。前評判通りの美人・・・・・いや美少女だと思って。目の保養に鑑賞してた」

 

真剣な表情で言う十六夜と呆れる俺。そして心底楽しそうな哄笑のレティシア。口元を押さえ、笑いをかみ殺し、上品そうに席に着くと、

 

「君が十六夜か。白夜叉の話通り歯に衣着せぬ物言いだな。しかし美少女と言う点でなら君もその部類だと思うが?」

 

「いやいや俺は女らしさなんて欠片もないし、そもそもスカートとかダメだし」

 

「それでもかなり美少女の方だと思うが?」

 

なあ?とでも言うように俺に視線を向けるレティシア。なんで俺にふるんだと言いたくなるが・・・・・・

 

「十分十六夜も美少女だと思うがね・・・・・十分可愛いぞお前。つーかお前素体はいいんだからちゃんと着飾れよ・・・・・・まあ今のまんまでも良いけどよ・・・・・・」

 

それだけ言うと、十六夜がちょっと驚いたような顔をする。それに少し笑った後、

 

「つーか美少女うんぬんを言うならまず黒ウサギだろ」

 

「あれは愛玩動物なんだから弄ってナンボだろ」

 

「ふむ、否定はしない」

 

「そーかもな・・・」

 

「否定してください!」

 

紅茶のティーセットを持ってきた黒ウサギが叫ぶ。カップに紅茶を注ぎながら少しすねた様子で、

 

「レティシア様と比べたら世の女性殆どの鑑賞価値が無くなります。黒ウサギだけが見劣るわけではありません」

 

「「いや負けてねえ(無い)だろ」」

 

俺と十六夜がハモる。そして紅茶に口をつけた後にレティシアの方を向き、

 

「で、あんたはなんか用があって来たんじゃ無かったのか?」

 

「用件というほどのものじゃ無いさ。新生コミュニティがどの程度の力を持っているか、それを見に来たんだ。ジンに会いたくないというのは合わせる顔がないからだよ。お前達の仲間を傷つける結果になってしまったからな」

 

「んで?試せたのかよ?」

 

「生憎、ガルドでは当て馬にもならなかったよ。…………こうして足を運んだはいいが、さて、私はお前達に何と言葉をかければいいのか」

 

考え込むようなそぶりを見せるレティシア。そんなレティシアを十六夜が呆れたように笑う。

 

「違うね、あんたは言葉をかけたくて古巣に足を運んだんじゃない。古巣の仲間が今後、自立できるかどうかを見たかったんだろ?」

 

「・・・・・そうかもしれないな」

 

十六夜の言葉に首肯するレティシア。すると十六夜は立ち上がり、

 

「その不安、払ってやるよ」

 

「何?」

 

「実に簡単な話だ。要するに〝ノーネーム〟が今後魔王と戦っていけるか不安なんだろ?だったらその力、その身でで試せばいい」

 

十六夜の言いたいことを理解したのか、唖然とした表情を一瞬見せ、そこから哄笑する。

 

「確かに実にわかりやすい。下手に策を弄さず初めからそうしていればよかったな」

 

「ちょ、ちょっと御二人様?」

 

「ゲームのルールはどうする?」

 

「どうせ力試しだ。手間暇かける必要もない。双方互いに一撃ずつ撃ち合い、そして受け合う」

 

「地に足をつけていた方が勝ちか。いいね、シンプルイズベストってやつ?」

 

そんな事をいいながら外に飛び出していく二人。俺は呆れながらもその二人についていった。




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