悪魔付きと呼ばれた少年の異世界入り   作:煌酒ロード

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遅くなりましたぁ!
引越しとか学校とか大変だったんですよ!
取り敢えずペルセウスは今回と次回で最後ですね。アルゴールあっさり逝っちゃいましたね^^;主人公強すぎワロタww
次もいつになるかわかりませんが、気長に待っていただけると幸いです。


因縁のギフトゲーム、始動

あれから三日経った後。俺は拠点に帰った。十六夜もちょうど戻って来たところだったらしく、俺達は玄関前で鉢合わせになり、互いの首尾を確認し、二人して笑っていた。黒ウサギの部屋にたどり着くとなにやら話し声が聞こえる。中で女子会でもしてるのだろうか

 

「鍵かかってるかもしれねーな」

 

何故かドアノブを折り取ったような後があるドアを見ながらしれっと俺は呟く。

 

「かかってようが構わねえよ」

 

ヤハハと笑いながら十六夜がドアを蹴飛ばす。当然ドアが吹っ飛ぶ訳で・・・・、何をするのですかー!!と言う黒ウサギの悲鳴を聞きながら俺は大丈夫かなコレとか考えるのだった。

それから更に数刻後、俺達はコミュニティ〝ペルセウス〟の本拠地でもある白亜の宮殿で、ルイオスに挑戦権を突きつけギフトゲームに挑んだ。

 

 

契約書類(ギアスロール)

 

『ギフトゲーム名〝FAIRYTALEinPERSEUS〟

 ・プレイヤー一覧 逆廻 十六夜

          斬裂 帝

          久遠 飛鳥

          春日部 耀

 ・〝ノーネーム〟ゲームマスター ジン=ラッセル

 ・〝ペルセウス〟ゲームマスター ルイオス=ペルセウス

 

 ・クリア条件 ホスト側のゲームマスターを打倒

 ・敗北条件  プレイヤー側のゲームマスターによる降伏

        プレイヤー側のゲームマスターの失格

        プレイヤー側が上記の条件を満たせなくなった場合

 

 ・舞台詳細・ルール

  *ホスト側のゲームマスターは本拠・白亜の宮殿の最奥から出てはならない

  *ホスト側の参加者は最奥に入ってはならない

  *プレイヤー達はホスト側の(ゲームマスター除く)人間に姿()()()()()()()()()()()

  *姿を見られたプレイヤーは失格となり、ゲームマスターへの挑戦資格を失う

  *失格となったプレイヤーは挑戦資格を失うだけでゲームを続行することはできる

 

  宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗の元、〝ノーネーム〟はギフトゲームに参加します。

                                  〝ペルセウス〟印』

 

〝契約書類〟に承諾した瞬間。視界が明滅し、白亜の宮殿の門前に立っていた。

 

「姿を見られれば失格・・・・ねぇ」

 

俺がぼそりと呟く。反面十六夜は楽しそうな声色で

 

「それってあれか?ペルセウスを暗殺しろって事か?」

 

「それだとルイオスは今頃最奥で高いびきって事になるな。さすがにそこまでイージーゲームじゃないだろ」

 

俺の言葉にジンが同意するように頷く。

 

「そうですね。そこまで甘くは無いでしょうから。」

 

「YES。そのルイオスは最奥で待ち構えてるはずデス。それに宮殿の攻略もございます。伝説のペルセウスと違い。黒ウサギたちはハデスのギフトを持っておりません。黒ウサギたちには綿密な作戦が必要なのですよ。」

 

今回のギフトゲーム。〝FAIRYTALEinPERSEUS〟はギリシャ神話のペルセウスの伝説。宮殿の奥に眠るメデューサの首をとってくると言う伝説を元にしたゲームらしい。つまり姿()()()()()()()()()()()()、ルイオスを倒す。この両方をやらなければならないギフトゲームだ。

 

「見つかった者はゲームマスターへの挑戦権を失い、ジン君が失格してもこちらは敗北。なら大きく分けて三つの役割分担が必要になるわ」

 

飛鳥の言葉に全員が頷く。恐らくこのゲームはもっと大規模の人数を想定して作られている。犠牲をだしつつゲームマスターに勝てるであろう数人を奥に連れて行く手段をとるのが一般的なのだろう。しかしこちらには人数がいない。ルイオス程度の相手なら十六夜一人で十分だ。

 

「ジンと一緒にゲームマスターを潰す役割。次に索敵、及び見えない敵を感知する役割。最後に真っ正面から突っ込んで敵の注意を引きつける囮の役割。最低でもこの三役って事か」

 

「春日部は鼻がきく。目も耳も良い。見えない敵はまかせたぜ」

 

十六夜の提案に春日部が頷く。今回プレイヤーとして黒ウサギは参加できないため。この中で一番感覚が鋭いのは春日部になる。

 

「ゲームマスターを倒す役割は十六夜だな。俺は囮か?」

 

「いや、お前も一緒に来てくれ。もしかしたら人手がいるかもしれない」

 

「あら、じゃあ囮役は私なのかしら?」

 

少し不満そうな飛鳥が尋ねてくる。飛鳥もルイオス討伐組に加わりたいのだろうが、飛鳥のギフトではルイオスには勝てない。それは先の一見で分かっていることでもあるし、飛鳥のギフトは一対一よりも一対多の方が効果を発揮する。つまり囮役としては最適なのだ。本人もそれを分かっているのだろうがそれでも不満が出てしまうのはしょうががないと言えるのかもしれない。

 

「悪いなお嬢様。俺も譲ってやりたくはあるが勝負は勝たなきゃ意味がない。あの野郎の相手は俺と帝でする。」

 

「そう言うこった・・・・・悪いが今回は譲って貰うぜ」

 

「いいわ、譲ってあげる。けど勝つために私を囮にしたんだから。勝たなきゃ許さないわよ?」

 

飄々と肩を竦める十六夜と呆れたようにため息をはく俺。飛鳥なりのエールなのか負け惜しみなのかは知らないが素直じゃないにも程がある。

 

「残念ですが、必ず勝てるとは限りません。油断しているうちに倒さねば非常に厳しい戦いになるでしょう」

 

神妙そうな黒ウサギの声に飛鳥が聞き直す。

 

「・・・・・・あの外道、それほどまでに強いの?」

 

「あ、いえ、ルイオスさんの力はさほど、問題は彼の所持しているギフト・・・・」

 

「隷属させた元・魔王様」

 

「そう元・魔王の・・・・え?」

 

割って入った十六夜の言葉に驚く黒ウサギしかし十六夜はお構いなしに続ける。

 

「もしペルセウスの真和通りならゴーゴンの首がこの世界にあるはずがない。あれは神に献上されてるはずだからな。にもかかわらず奴らは石化のギフトを使っていた」

 

「つまりここにいるのは神話のペルセウスじゃないってこった。なら何か、という問いになるんだが恐らく星座のペルセウス。そして恐らくあいつが首にぶらさがってた趣味の悪いネックレスの中身はアルゴルの悪魔じゃねーかっつー推測なんだが・・・・あってたみてーだな」

 

お前すげーわ十六夜。と言う俺達の話をよそに、話の訳がわからず首を傾げる飛鳥と固まる黒ウサギ

 

「御二方・・・・まさか箱庭の星々の秘密に・・・・・」

 

「いや、俺は理解してねーよ?俺はメデューサを退治した英佑として箱庭に呼び出されたペルセウスが石化のギフトを持っているのはおかしいと思っていたからな。俺の記憶が確かならあれは首を献上したから英雄になるんだ。悪者を退治しその悪者を退治した証を神に捧げました。ってのが超大雑把な内容だ。その時点で石化なんて使えるわきゃーねしな。だから残るは星座くらいじゃねえかなと思ってな。後は全部十六夜から聞いた」

 

フフンと自慢げに十六夜は笑っている。そんな十六夜を黒ウサギはまじまじと見て

 

「もしかして十六夜さんってば、以外に知能派でございます?」

 

「何を今更。俺は生粋の頭脳派だぞ?」

 

嘘つけコイツと思わんでも無いが実際十六夜は頭が回る。頭脳派でもおかしくは無い。

 

「それを証拠に黒ウサギの部屋だって鍵を開けずに入ることができただろ」

 

「あー?お前そのくらいなら俺だって出来るぜ?」

 

「いやいや、まず鍵かかっていませんでしたから、ドアだけでしたから」

 

どーでもいいだろそんなのと流す俺にへにゃりとしおれる黒ウサギ。しかしすぐに気を取り直すと、

 

「この門・・・・どうやって開けるのでございましょう」

 

「なんだ黒ウサギ。お前人の家の入り方もしらねえのかよ?」

 

茶化すように俺が聞くと黒ウサギがはあ?と言う顔になる。俺が十六夜の方を向くと十六夜も俺の言いたいことが分かったのか笑いながら頷いてくる。

 

「良いか黒ウサギ。人の家に入るのならドアをノックした上で大声で来訪を知らせるモンなんだよ」

 

そう言って俺と十六夜は並んで門の前に立つ。そして、

 

「「お邪魔しまーす♪」」

 

大声で叫び、十六夜が蹴りで、俺が殴りで門を吹き飛ばした。轟音と共に門が崩れ去る中俺は大声で叫んだ。

 

「さあ、ゲームスタートだ!!」

 

 

 

開始早々門をぶっ壊され。完全に浮き足だったところに、飛鳥のギフトで強化した水樹の水で押し流す。表門で派手に飛鳥が暴れてくれているおかげで俺達は見つかることなく奥に潜り込む。俺達の任務はハデスの兜をつけた敵兵の撃破とそれの奪取。春日部に索敵を任せ、見つけた敵を俺と十六夜で潰す。そうやって俺に蹴飛ばされ十六夜に地面に叩きつけられた哀れな兵士から兜を一つもぎ取る。

 

「ほら御チビ、これかぶっとけ」

 

十六夜がぶっきらぼうにジンに兜をかぶせる。少しよろけながらも兜装着するジン。なんかこどもの日に新聞紙で兜作ってかぶせるみたいになってる。実際見たこと無いけど多分見たことある人が見ればそう見えるはずだ。そしてジンの姿が完全に視界から消える。

 

「これが透過のギフトってヤツか・・・やっぱこいつが攻略の鍵だな」

 

「うん・・・どんなに頑張ったって姿を見られる危険性は排除できない。敵が透過のギフトを限定して使ってきてるのは安易に奪われないためだと思う」

 

春日部の言葉に十六夜が頷きながら考える。

 

「たしかに大体の奴らは表に向かっているとはいえ奥にはまだ数人護衛が残ってる。見つからずに行くのはこのギフト無しでは不可能・・・・なら後二つ・・・贅沢を言えば三つ欲しいところだな。」

 

その時後ろの階段から足音がする。身体が即座に反応し、階下から登ってきた気配の位置に迷わず拳をたたき込む。鈍い音と骨が砕ける感触がして、姿が消えていた敵の一人の姿があらわになった。当然意識があるわけもなく。俺達は二つ目の兜を手にした。

 

「とりあえず二つ手に入った訳だが、どうするよ?恐らくまだいるぞ」

 

「そうだな、作戦変更だ。御チビ、その兜よこせ、俺と斬裂で敵を掃討する」

 

俺と十六夜と春日部で柱の影から奥の通路にダッシュ。当然ハデスの兜をかぶっていない春日部は見つかるがその瞬間に雑魚どもを俺と十六夜で蹴散らす。

 

「あらかた片付いたか?」

 

「そうだな」

 

この程度か、と思わなくもないが、十六夜が強すぎるんだって事にしとこう。俺基本何もしてないし、そして最奥につながる扉を開け中に入る。

 

「ジン坊ちゃん!十六夜さん!切裂さん!」

 

黒ウサギの声がする。そして反対側に浮かび上がる影。

 

「フン、使えないヤツらだ、まあ自分の無能ぶりを自覚してもらうにはちょうどいい機会だったかもね」

 

そう言って滞空するルイオス。

 

「無能はどっちなんだか・・・」

 

「そう言うなよ、不意をうってのギフトゲームだったんだしさ」

 

呆れる俺と笑う十六夜。それを傲慢に見下すルイオス。

 

「関係ないさ、〝名無し〟風情を僕の前まで通してしまった時点で有罪さ。何はともあれ、ようこそ白亜の宮殿最奥へ。ゲームマスターとしてお相手しましょう。・・・このセリフ言うのはじめてかも」

 

「つまり〝部下〟は優秀だった訳だ」

 

俺の言葉には耳を貸さず、ルイオスは自身のカードから炎の弓を取り出す。

 

「炎の弓・・・ペルセウスの武器で戦う気は無いってか」

 

「当然。なんで空が飛べるのに同じ土俵で戦わなきゃいけないのさ。それに、メインで戦うのは僕じゃない」

 

そういうと首のチョーカーを外し、装飾品を掲げる。

 

「目覚めよ、アルゴールの魔王!」

 

途端に褐色の光が装飾品から飛び出す。そして、

 

「ra・・・・・・Ra・・・・・・GEEEEEEEYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!」

 

甲高い絶叫と共に現れる。拘束具を全身につけた女。あまりの甲高い声に黒ウサギはウサ耳を塞ぐ。

 

「避けろ黒ウサギ!」

 

俺はジンを、十六夜が黒ウサギを抱いてその場から飛び退く。その直後、空から巨大な岩塊が降ってきた。

 

「チッ・・・石化のギフトってのも案外めんどくせぇな!」

 

空から降り注ぐ岩塊を避けながら俺は悪態をつく。

 

「下がってろジン。流石にテメーを守りながら戦うことはできねぇぜ」

 

俺の言葉に素直頷き、下がるジン。

 

「さぁて・・・魔王様の実力見せてもらうぜ!」

 

と意気込んだ瞬間だった。後ろから可愛らしいひゃあ!と言う声がする。あん?と振り向くと、学ランの上着とTシャツが裂けて、上半身裸になりそうなのを必死で隠してる十六夜がいた。

 

「・・・・・・・・・何やってんだお前?」

 

「黒ウサギを抱えて岩塊を避けてる時に引っかかって破れたそうなのですヨ」

 

俺は何も言わずに来ていたパーカーを十六夜に渡す。もうお前引っ込んでろと言う言葉と共に。

 

「ハァ・・・・・・・・・もう疲れた」

 

「戦う前から疲れるってどういう事だよ」

 

ルイオスにまでツッコミを入れられた、もうダメかもな。

 

「取り敢えず仕切り直しだゲームマスター、ぶっ潰すから覚悟しとけ」

 

「それはこっちの台詞だ名無しが!」

 

そう言って弓矢を射掛けてくるが、

 

過剰重力(オーバーグラビティ)

 

その一言により、ルイオスが地に落ち、アルゴールは地面にめり込んだ。

 

「ガッ・・・・・・!?」

 

「GYYYAAA!」

 

悲鳴を上げるアルゴールとルイオス。俺はただ立っているだけだ。

 

「き・・・・・・さまっ!」

 

ルイオスは立ち上がろうともがくが無駄に終わる。しかし、

 

「GYYYYYYYYYYYYAAAAAAAAAAAAAAAAA!」

 

アルゴールは立ち上がると俺に突っ込んでくる。俺はそれを拳で迎え撃つ。

 

「イイぜイイぜいいなオイ!正面からとか最高だぜ!」

 

俺は真正面から突っ込んできたアルゴールと組み合う。均衡は一瞬。次の瞬間にはアルゴールは地面に叩き付けられていた。

 

「オラどうしたこの程度かよ!」

 

俺はのたうち回るアルゴールを蹴り続ける。もはや戦闘ではなく蹂躙だった。そしてついに耐えきれなくなったのかアルゴールの意識が落ちる。

 

「あ?この程度かよ・・・、つまんねぇなぁオイ」

 

俺は気絶したアルゴールを置いてルイオスに向き直る。

 

「あぁそうだ・・・、この勝負に負けたらお前らの旗印どうなるかわかってんだよなぁ?」

 

「な、なに!?旗印だと!?お前らの目的はお仲間じゃ無かったのかよ!?」

 

「んなもんは後でも出来んだろうが・・・、取り敢えずは・・・二度とコミュニティとして活動できるなんて思うんじゃねーよ?徹底的に貶めてやるからよぉ・・・」

 

「い、嫌だ、やめてくれ・・・!」

 

怯えるルイオスを見ておそらく俺はこれ以上ない残酷な笑みで、

 

「ならかかって来いよゲームマスター。テメェの命かけて俺を楽しませろや!」

 

そう言放つ。

 

「負けられない・・・。負けられないんだ・・・!負けてたまるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

ルイオスは飛び出す。勝てない勝負と知りながら。




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