悪魔付きと呼ばれた少年の異世界入り   作:煌酒ロード

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や、やっとガルド戦に……
ただしお嬢様達の戦いではなくオリ展開を投稿します


コミュニティと子供

サウザントアイズから黒ウサギのコミュニティに来た俺達は魔王との戦いの後を目にする。覚悟していてくださいとは言われたが……

 

「おい……黒ウサギ。魔王とのギフトゲームがあったのは――――今から()()()()()()()?」

 

周囲は廃墟。しかも、()()()()()()()()()()()()()としか思えないような廃墟だった。

 

「僅か三年前でございます」

 

「ハッ、そりゃ面白いな。いやマジで面白いぞ。この()()()()()()()()()()()()()()()?」

 

そう、〝ノーネーム〟のコミュニティは――――――まるで何百年という時間経過で滅んだように崩れ去っていた。

 

「半端じゃねーなこりゃ……どーいう力がぶつかったらこーなんだよ……」

 

俺は戦慄する。こんな力を持つ奴が箱庭にはうじゃうじゃ居るというのか。

 

「……断言するぜ。どんな力がぶつかっても、こんな壊れ方はあり得ない。」

 

あり得ないと断定しながらも心地よい冷や汗を流している十六夜。

他のメンツも何も言わないが、それぞれがそれぞれ思っているはずだ。

魔王っていうのは間違いなく。天災なのだと。

くろは廃墟から目をそらして進む。

 

「……魔王とのゲームはそれほど未知の戦いだったのでございます。彼らがこの土地を取り上げなかったのは魔王としての力の誇示と、一種の見せしめでしょう。彼らは力を持つ人間が現れると遊び心でゲームを挑み、二度と逆らえないよう屈服させます。僅かに残った仲間達も皆心を折られ……コミュニティから、箱庭から去っていきました。」

 

これだけの強大な力。そして仲間が敗れ去っていくのを見せつけられればそれも無理はないだろう。

皆複雑な表情で進む。その中で一人、十六夜は瞳を輝かせていた。

 

「魔王――――か。いいぜいいぜいいなオイ。想像以上に面白そうじゃねえか……!」

 

 

それから少し経って、俺達はノーネーム居住区画の、水門前に来ていた。水樹を設置するために貯水池の整備をしてくれていると言う事だったが。ここまで綺麗になってるとは思わなかった。

 

「あ、みなさん!水路と貯水池の準備は整っていますよ!」

 

「お疲れ様ですジン坊ちゃん♪みんなも掃除を手伝っていましたか?」

 

子供たちの群れに黒ウサギが問いかける。

 

「黒ウサのねーちゃんお帰り!」

 

「眠いけどお掃除手伝ったよ!」

 

「ねえねえ、新しい人達って誰!?」

 

「強いの!?カッコイイの!?」

 

「YES!とても強くて可愛い人達なのですよ!皆に紹介するから一列に並んでくださいね」

 

黒ウサギが手を叩くと一糸乱れぬ動きで横一列に並ぶ子どもたち。数は二〇人前後だろう。中には猫耳や狐耳の少年少女もいた。

 

(マジでガキばっかだな。半分は人間以外のガキか?)

 

(じ、実際目の当たりにすると想像以上に多いわ。これで六分の一ですって?)

 

(……。私、子ども嫌いなのに大丈夫かなあ)

 

(統率とれてんなー……ホントに託児所で稼げるんじゃねぇの?)

 

四者四通りの感想を抱く。

コホン、と仰々しく咳き込んだ黒ウサギは四人を紹介する。

 

「右から逆廻十六夜さん、久遠飛鳥さん、春日部耀さん、斬裂帝さんです。皆も知っている通り、コミュニティを支えるのは力あるギフトプレイヤー達です。ギフトゲームに参加出来ない者達はギフトプレイヤーの私生活を支え、励まし、時には彼らのために身を粉にして尽くさねばなりません。」

 

「あら、別にそんなのは必要ないわよ?もっとフランクにしてくれても」

 

「いや飛鳥、それだと組織として成り立たねーから今再確認の意味でも言ってるんだろ。」

 

「斬裂さんの言う通りなのですよ。コミュニティはプレイヤー達がギフトゲームに参加し、彼らのもたらす恩恵で初めて生活が出来るのです。これは箱庭の中で生きていくには避けることが出来ない掟。子供のうちから甘やかせばこの子達の将来のためになりません」

 

「……そう」

 

有無を言わさぬ気迫で飛鳥を黙らせる黒ウサギ。それは今日までの三年間コミュニティを支えてきたものだけが知る厳しさだろう。同時に、自分達に課せられた責任は軽いものでは無いということだ。

 

「ここにいるのは子どもたちの年長組です。ゲームには出られませんがギフトは持っていますので、用事を言いつける際にはこの子達を使ってくださいな。皆も、それでいいですね?」

 

「「「「「宜しくお願いします!」」」」」

 

超大声で子どもたちが叫ぶ。音波兵器かよ……

 

「ハハ、元気がいいじゃねえか」

 

「そ、そうね」

 

「よすぎんのもどーかと思うけどなぁ……」

 

(……。本当にやっていけるかな、私)

 

笑うのは十六夜だけ、俺達はなんとも言えない顔をしていた。

 

「さて、自己紹介も終わりましたし!水樹をうえましょう!黒ウサギが台座に根を張らせるので、十六夜さんのギフトカードから出してくれますか?」

 

「あいよ」

 

水樹を受け取った黒ウサギは貯水の中心の柱に飛び移ると

 

「それでは苗の紐を解いて根を張ります!斬裂さんは屋敷への水門を開けてください!」

 

「オーケー」

 

俺は貯水池に下りて水門を開ける。そして黒ウサギが苗の紐を解くと、根を包んでいた布から大波のような水が溢れかえり、激流となって貯水池を埋めていった。……当然俺はまだ水門を開けていたわけで、

 

「オイふざけんな!もう濡れたくねぇっつったろーがよぉ!」

 

慌てて跳躍。今日は厄日だったに違いない。

水門を勢いよく流れていく水。あっという間に貯水池を埋めていく水にジンは感動的に呟く。

 

「凄い!これなら生活以外にも水を使えるかも…!」

 

「なんだ?農作業でもするのか?」

 

「近いです。例えば水仙卵華(すいせんらんか)などの水面に自生する花のギフトを繁殖されば、ギフトゲームに参加せずともコミュニティの収入になります。これならみんなにも出来るし……」

 

「ふぅん?で、水仙卵華ってなんだ御チビ」

 

え?とジンは半口を開けて驚いた。花を知らなかった事にではなく、御チビと言う尊敬語と嘲笑を交えた、なんとも言えない愛称で呼ばれたことに驚いたのだ。

 

「水仙卵華は別名・アクアフランと呼ばれ、浄水効果のある亜麻色の花の事です。薬湯に使われることもあり、観賞用にも取引されています。確か噴水広場にもあったはず」

 

「ああ、あの卵っぽい蕾の事か」

 

ジンは御チビと言う呼び方に対して何か言おうとするが、十六夜はそれを制し、真剣な顔で

 

「悪いが、俺は俺が認めない限りは〝リーダー〟なんて呼ばないぜ?この水樹だって気が向いたから貰ってきただけだ。コミュニティの為、なんてつもりはさらさらない」

 

ジンは衝撃を受ける。十六夜は最大の戦力だ。そう期待していただけに今の言葉の衝撃をも大きかった

 

「黒ウサギにも言ったが、召喚された分の義理は返してやる。箱庭の世界は退屈せずに済みそうだからな。だがもし、義理を果たした時にこのコミュニティがつまらねえ事になっていたら……俺は躊躇いなくコミュニティを抜ける。いいな?」

 

真摯とも、威圧的ともとれる口調で十六夜は語る。軽薄そうな態度に気を取られていたが 、十六夜こそこの四人んの中で最もたる問題児なのだ。

その事を――――――ジンは忘れていた。




斬裂「今回もやって参りました。」

十六夜「後書きコーナー〜」

斬裂「ってかまたお前なのな、前回ゲスト来るとか言ってなかったか?」

十六夜「言ったぜ?ゲストが俺じゃないとは言ってないけどな。」

斬裂「うっわなんつー屁理屈だよ・・・」

十六夜「いーじゃねーか、どうせ〇〇の中なんだしよ」

作者「お前ら二人ネタバレ好きだな!自重しろよ!」

斬裂・十六夜「「だが断る!」」

作者「orz……」

斬裂「っと、もう終わりだな。」

十六夜「おいマジか」

斬裂「マジだ。それでは皆様」

斬裂・十六夜「ご意見ご感想お待ちしております」
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