恋姫✝無双 黄金の獣と聖杯戦争   作:月神サチ

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まず初めに、ディエスさん、評価ありがとう。
このような未熟者の演出家の歌劇を楽しんでいただけて何よりだ。
これからも頑張ろうと思う。


今回は色々雑用に忙殺されたので、遅くなってしまった。
誠に申し訳ない。

それと今月から投稿速度が遅くなる可能性が大いにあるので、待たせてしまうかもしれぬが、許してほしい。
だが失踪だけはしないつもりだ。



私のことはここまでにして……。



最終日は初日と同様に、午前と午後の2分に分けさせてもらう。


楽しんでいただければ幸いだ。


――では皆さま、私の歌劇をご観覧あれ


束の間の休息 ~最終日 午前~

――翌日――

 

「……へっ!?私と話がしたい?」

 

朝食後、私は当然のようについてくる美花と共に公孫賛の部屋を訪れていた。

 

「ああ。卿のことは個人的に興味があったのでね。多少の質問などを交えた雑談をしたいのだが、構わんかね?」

 

私が問いかけると、公孫賛は恐れ多いとばかりに答える。

 

「わ、私なんかで良ければ……」

 

「肩の力を抜くといい。今の私は黄巾党討伐連合軍の総司令官ではなく、ただの一武官として来ているのだ。本来ならば、私の方が礼節をわきまえねばならぬ所だが、長らくこの口調で通ってきたゆえ、許してくれるとありがたい」

 

「えっと、はい……」

 

未だ動揺が見られるが、まあいいだろう。

 

「美花、四阿に朝用意しておいたケーキセット、飲み物に紅茶とコーヒー、あとはカモミールティーを一緒に用意してくれぬか?」

 

「お任せくださいませ、旦那様」

 

美花はそう言って部屋を後にした。

 

「……一人では緊張するというなら、誰か同伴者を二人程度連れてくるといい。――あと、卿のサーヴァントには、黙って卿の後ろに立つか、席を外すかしてもらいたい。――どちらの提案も飲まなかったら、卿の分の甘味は抜きにすると脅しをかけても構わん。ライダーには申し訳ないが、今回のお茶会はなるべく騒がしくしたくないのでね」

 

「……分かりました。同伴者で質問なんですが、桃香……劉備とそのサーヴァントの2人でもいい……ですか?」

 

言葉を選びながら問いかけてきた公孫賛。

 

「私としてはそれでも構わんが……。おそらくエミヤは同席はせず、主の後ろに佇むだろう。……一応確認したうえ、私の言った通りなら、もう1人くらい同席しても構わんよ。私の推薦は卿の客将の趙雲だ。彼女ならば場の空気を程よく緩めてくれると思うのでな。……すまぬな、卿が決めることに口出しして」

 

思わずで過ぎた真似をしたことを詫びると、彼女はとんでもないとばかりのリアクションをとった。

 

「そ、そんな。私もそう思っていたので丁度良かったです」

 

「そうか……。では、先に待っているよ」

 

私はそう言って、部屋を後にした。

 

 

 

 

 

――*――*――*――

 

 

 

 

 

「……ってことだ。どこかで遊んでくるか、黙って私の後ろにいるか、どっちか選んでくれ」

 

ハイドリヒ卿の退出と入れ替わるように戻ってきたライダーに対して私は先ほどのやり取りをかいつまんで説明したうえで二択を提示した。

 

「もちろん邪魔になるだろうからどこかに行ってるよ。あの二人がいるんだから問題はないと思うけど」

 

今までの傾向から、そう言うとは予想していたが……。

 

「……予想通りの返事だな。まあおかげでハイドリヒ卿が用意してたデザート抜きの脅しは使わなくて良かったんだが……」

 

「ひどい脅しだよ、それ!!令呪使うってよりはましだけどっ!!」

 

――デザート抜きが、令呪使うより()ましって基準がおかしいと思うのは私だけのはず……。

私は苦笑しつつ、ライダーに釘を刺しておく。

 

「……じゃあライダー、私はハイドリヒ卿の御茶会に招かれてくるよ。……言っておくけど、前みたいに猫とか拾ってくるなよ?連れて帰れるわけないしな」

 

「……理性蒸発してるけど、そこまでは流石にしないよ……」

 

あり得ないと言いたげな態度をとるライダー。

 

……まあいいか。

 

私はそう思って、部屋を後にした……。

 

 

 

 

 

――*――*――*――

 

 

 

 

 

私は割り当てられた部屋でのんびりしていた劉備とアーチャーを訪ね、先ほどの下りを話し、同行をお願いしてみると……。

 

「分かったよ、一緒に行こう♪アーチャーも大丈夫だよね?」

 

「ああ。だが私はいつでも動けるようにマスターの後ろに立たせてもらうがね。――あの男が裏切るとは思えんし、裏切る理由もそれで得することもないはずだが、念のためな」

 

(……あの人の予想通りになったな……)

自分でもそんな気がしていたので、2人にあらかじめ考えていたお願いをしておく。

 

「えっと、もう1人連れていきたいから、ちょっと部屋の前で待っててくれないか?」

 

「えっと……弟くん?」

 

私の言葉に該当人物を予想してみた桃香。

だけど違うんだよな……。

 

「いや、星……趙雲だ。越はアーチャーが眩しすぎて直視できないっていってたし、星もあの人と話してみたいって言ってたからな」

 

「白蓮ちゃんが誘われたんでしょ?私たちはお邪魔する立場なんだから、気にしなくていいよ」

 

満面の笑みで答える桃香。

 

「じゃあ、終わったら迎えに来てね」

 

「ああ。さっさと呼んでくる」

 

私はそう言って桃香の部屋を後にした……。

 

 

 

 

 

――*――*――*――

 

 

 

 

 

割り当てられた部屋に星がいたので、話してみると……。

 

「なるほど……。それでしたら喜んで参加させていただきます。あの方とお話が出来る機会はそうそうないと思いますからな」

 

珍しくどこかいたずらっ子じみた様子がない笑顔で返事する星。

 

「なら早めに支度してくれ。あの人を待たせるのはいけない気がするしさ」

 

「了解した」

 

星はそう言うと、寝台の下から壺を取りだした……。

 

「星、メンマは持って行かない方が良いぞ」

 

「なにゆえそのようなことを申されるのですか?御茶会でも肴の一つや二つは会った方が良いはずですが……?」

 

私は頭を掻いてから答える。

 

「あの人が御茶会のためにけーき……甘味を用意して待ってるからだ。――流石にメンマとの食べ合わせは良くないだろう」

 

私の言葉を聞いた星は苦笑する。

 

「……メンマで一献するのは今度にしておきましょう。流石に甘味と一緒にメンマは食べれませんからな」

 

「――それがいいと思うぞ」

 

「では持って行くものなどはありませんな。着のみ着のままで参りましょう……」

 

 

 

 

 

――*――*――*――

 

 

 

 

 

「わざわざ私の御茶会に足を運んでくれたことに感謝しよう。――美花、私はコーヒー、公孫賛にはカモミールティーを蜂蜜一匙入れてお出ししろ。劉備と趙雲は紅茶とカモミールティーのどちらがよろしいかね?」

 

三人が席についたのを確認した後、私は美花に指示を出した。

 

「えっと、白蓮ちゃんの分だけ何で聞かなかったんですか?あと、かもみーるてーが何か分からないので、答えようがない気がするんですが……」

 

私の右手側にいた劉備がおずおずと問いかけてきた。

 

「それは実物の香りと、味を堪能すれば分かるが……。カモミールティーは二つほど特徴がある。一つ目は紅茶とは違って君たち風に言えば薬草に近い匂いに、ほのかな苦みとさわやかな後味だ。まあ、匂いは言うほどではないが、好みが分かれる飲み物と言えるだろう。……もう一つの特徴としては、カモミールは緊張を和らげる効果があることだ。お香の類で匂いを堪能するのも効果があるらしいが、お茶で飲めば匂いと味の2点でその恩恵を得られるということだ。公孫賛が緊張しているのを見たラインハルトの気遣いは流石と言ったところか」

 

私の代わりに劉備の斜め後ろに佇んでいたエミヤが答えてくれた。

 

「なるほど、以前軽くお話したときに白蓮殿が薬草の類の匂いが苦手かどうか聞いたのはそのためですな」

 

何かがつながってもやもやが解決したとばかりの表情を見せる趙雲。

 

「趙雲に尋ねた理由はその通りだ。それとエミヤ、解説感謝しよう。私の気遣いの部分まで言う必要はなかった気がするが、まあ良い。あとケーキはそこの採譜から好きなのを言ってくれれば美花が用意してくれる。私はレアチーズケーキを頼むよ、美花」

 

「かしこまりました、旦那様」

 

私の斜め後ろにあるカートでコーヒーとカモミールティーを準備した彼女が私と対面の公孫賛に飲み物を出してくれた。

 

「……本当だ、薬草みたいな感じがするけど、良いにおいだ」

 

カップを少し持ちあげた公孫賛はうれしそうな顔をした。

 

「……良い香りだね。美花さん、私もかもみーるてー、お願いします。甘味はピーチショートケーキをお願いします」

 

「私も飲み物は白蓮殿と同じものを。甘味は季節のフルーツタルトをお願いできますかな?」

 

「私はミルクレープをお願いします」

 

劉備、趙雲、公孫賛が美花に注文をする。

 

「かしこまりました。――旦那様、ご注文のレアチーズケーキでございます」

 

私は一口先に頂いた後、公孫賛を見た。

 

「さて、私がなぜ卿と話したくなったか……当ててみてくれぬか?」

 

「へっ……!?ええっと…………」

 

面食らった顔をした後、悩んだまま沈黙してしまった。

 

「答えは卿の烏桓に対する外交手腕。そして名士の少なさに対する治安の良さに私は一目置いているからだ。本当はもう一つあるが、それは後に回そう」

 

「そ、そんな。一目置くほどのことじゃないと思うのですが……」

 

謙遜する公孫賛に私は肩をすくめる。

 

「簡単そうだが、なかなか出来ぬことだ。烏桓との融和政策も、有能な者が少ない状態で一定以上の治安と生活の水準を保つことも容易いとは言えぬぞ」

 

「どっちも豪族たちの存在が大きいっていうのが事実と言うか……」

 

褒められることになれていないのか、照れている。

 

「だが、その豪族をまとめているのは卿だ。豪族というのは、己の利のために動くものが多い。……マスターの細作が調べた限りでは、豪族の既得権益が削がれる政策を卿が太守になった直後に取ったようだな。……だが、目立った反乱はなかったとある……。既得権益を失うことほど人の不満の溜まりやすいものはないが、それでも反乱はなかった……。それだけでも十分に評価すべきものだ。」

 

私はコーヒーを一口飲んだ後付け加える。

 

「ちなみに、豪族たちに反乱を起こすように細作たちが試しとして教唆したようだが、どの豪族も応じなかったくらいだからな。本当に卿に信を置いていると私は確信している。……反乱の報酬として、相当な人望がなければ普通は靡くような破格の条件を提示したくらいだからな」

 

「私の任されてる土地で何をしてるんだっ!?」

 

顔から血の気が引いた顔でツッコむ公孫賛。

 

「すまぬな。あと先ほど後回しにしたもう一つの理由がある。……細作が調べて判明した、新兵の育成に置けるその才だ。――卿をわが軍に引き入れるためなら、千金も惜しくはないほどのな」

 

「へっ!?」

 

「ええっ!?」

 

「ほう……」

 

劉備、公孫賛、趙雲が三者三様の反応を示す。

 

「新兵の育成……?ハイドリヒ卿の目につくようなことしたかな……?」

 

首をかしげる公孫賛に、私は質問を投げかけてみる。

 

「では聞くが、卿の新兵の育成で、脱落した者はいるかね?」

 

「いや……。私の覚えてる限り、1人もいないけど……」

 

奇妙なことを聞いてくるな、と言いたげな顔をする公孫賛。

 

「それは真か、白蓮殿」

 

「ああ、そうだけど……。どうした、桃香にアーチャーまでそんな顔をして」

 

驚きを見せる趙雲、劉備、エミヤに対して困惑する公孫賛。

 

「育成の形態がどうであれ、兵士に脱落者が出るのは普通とまでは行かずともそれなりにおきることなのだ。……そのため、数年間新兵を育成していれば、一度は起きるはずの出来事と言えよう。……しかし彼女はそれを知らぬといい、細作が調べ上げた限りでも1人もいない……。これが千金積んでも惜しくないと私が言った理由だ」

 

「たしかに、今後のことを考えれば喉から手が出るほど欲しい人材と言えなくもないな」

 

エミヤも同意を示す。

 

「……おまけに彼女の鍛えた新兵はどの兵科においてもある一定(ふつう)の水準を全員が越える実力があり、中には何らかの兵科で上位の成績を誇るようになるものも出てきているとの報告もある。彼女の訓練した新兵ほど汎用性がある兵はいない。私ですら新兵に歩兵、騎兵、弓兵の基礎は叩きこめても騎射だけは出来ん」

 

私はそういったあと、再びチーズケーキを一口食べた。

 

「「「……」」」

 

「えっと、そんなに褒められても、なにも出来ないんだけど……」

 

褒め倒されて困りながらもまんざらではなさそうな公孫賛。

 

「今の卿に、私はなにも求めてはいない。そのままの卿でいてくれれば十分だ。まあ、何らかの事情で領地を失ったら、私のところに来るといい。――手厚く歓迎しよう」

 

「ああ……うん。そんなことがあったら」

 

私が笑いかけるとやや挙動不審気味に公孫賛は答える。

 

「今後といえば……、アーチャーもお兄さんも未来から来たんでしょ?なら今後はどうなるか知ってるんだよね?」

 

劉備が問いかけてきた。

 

「……すまないが言えない。色々事情があるからな」

 

エミヤが申し訳なさそうに答える。

――おそらくいうことで歴史が変わるのでは、と考えているようだ。

丁度いいので私もそれにのることにした。

 

「ならば私もエミヤに同調し、黙秘させてもらおう。彼が話したならば、私も知りうる情報を開示しよう」

 

「でもでも、2人とも未来の平和のために頑張ってくれるよね?」

 

「……さてな」

 

「聖杯戦争を生き延びられれば、やぶさかでもないが」

 

肩を竦めたエミヤと笑ってはぐらかす私。

 

「む~っ!!アーチャーは令呪使ってでも、うんって言わせてもいいんだよ!?」

 

エミヤに対して脅しをかけるマスター。

 

「マスターのその努力が徒労に終わる未来しか見えないのだが、使いたければ勝手にするといい。……そもそも使えるかどうかも怪しいところだが」

 

マスターの脅迫に苦笑しながら返事をするエミヤ。

 

「令呪を聖杯戦争と関係ない所で乱用しては、必要な時に令呪が足りず、後悔することになるだろう。やめておくといい」

 

「ハイドリヒ卿の言う通りだ。やめておいた方が良いぞ、桃香。」

 

「私も白蓮殿にそこまで詳しく聞いたわけではありませんが、それは愚挙と言うものだと私も思いますぞ。やめたほうがよろしいかと」

 

「星ちゃんまで言うんだね……。一応私もマスターだからそれくらいわかってるよ、冗談だって……」

 

ほぼ全員から諌められた劉備は若干涙目になって反論する。

 

「私は万一の場合を考えていた」

 

「……卿は感情でやりかねんと感じたからな。念のためだ」

 

「……私も、ハイドリヒ卿と同じ考えだったからな」

 

「私は桃香様のことをまだそこまで知りませんのですが、ライニ殿と同じ考えがありましたゆえ」

 

4人の言葉にガーンと言いそうな態度を見せる劉備。

 

涙目でいつの間にか出されていたピーチショートケーキを食べ始めた。

 

「……やはりか。趙雲に私の……いや、サーヴァント(わたしたち)のことをどこまで話した?公孫賛」

 

先ほどの会話から確信した私は問いかける。

 

「えっと、……全部。ライダーが話したんだ」

 

「……」

 

私は反応に困ってしまった。

 

「……」

 

何か言いたげな気配がしたので、その気配の主を見てみると、錬鉄の英雄は肩をすくめていた。

 

魔術の秘匿もへったくれもない、と言いたげな顔をしている。

 

「理性蒸発しているライダーに、自重を求めるのは野暮か。まあ、黙っていてくれればありがたいが、私たちに強制力はさほどないからな。話すも墓まで持って行くも好きにするといい」

 

私がそう言うと、趙雲は笑いかける。

 

「たとえこのことを話したとしても、大抵のものは眉唾モノと考えるでしょうし、下手をすれば妖術使いと思われてしまうでしょうからな。墓まで持って行かせていただきますよ」

 

「それは有難い。今度宝物庫にある絶品のメンマを壺ごと贈ろう」

 

私がそう言うと、うれしそうな顔をする趙雲。

 

「おやおや、黙っているだけで素敵な贈り物をもらうとは。たまには黙っているのも良いかもしれませんな」

 

私は趙雲を見据える。

 

「この戦いが終われば、しばらく我々はバラバラになる。公孫賛のことを助けてもらえるとありがたいが……」

 

私がそう言うと、彼女はどこかいたずらっ子じみた笑みを浮かべる。

 

「案ずるな、黄金の獣よ。この趙子龍が白蓮殿を守って見せましょう」

 

「それは頼もしい。だが卿の武器ではサーヴァントの攻撃を防いだり弾いたりすることは出来るだろうが、サーヴァントを傷つけ害成すことは出来ん。……逃げれば活路があるのに散ろうとするのは武人としては素晴らしいのかもしれんが、今の私は好かん。故にそのような場面になったら逃げろ。……卿のような美人の死は、人類にとって、大きな損失だからな」

 

私が少しばかり似合わぬセリフを吐くと、趙雲は口元を吊り上げた。

 

「おやおや、既に何人か囲っていらっしゃる好色家は、私を次の標的になさったようで。そこまで言われたら生き延びるほかありませんな。公孫賛殿を助けながら、貴方の元に来れるまで、身を清めて待っているとしますかな」

 

私は鼻で笑った後、付け加える。

 

「もう少し淑女らしくしていれば、その案に乗ることも吝かではないが」

 

「おやおや、私ほどの淑女はそうそうおりますまいて」

 

「卿が淑女ならば、世に言うおてんば娘は大抵淑女だ」

 

「ずいぶんとひどい評価でございますな。この趙子龍、悲しみのあまり涙が出てきましたぞ。よよよ……」

 

あからさまな泣きまねをする趙雲に私は肩をすくめる。

――劉備と公孫賛は、2人仲良くカモミールティーとそれぞれの甘味を楽しみながら、私と趙雲のやり取りを見ている。

 

「卿との会話は気疲れするな」

 

「おやおや、サーヴァントは魔力さえあれば、疲れなどないと聞いておりますが?」

 

「身体はともかく、精神は別だ。……卿には期待しているゆえ、失望させるなよ?」

 

私がそう言って、趙雲を見据えると、彼女は真面目な顔をする。

 

「では、黄巾党鎮圧後にまた会う約束替わりに、真名を預けましょう。後で渡してもらえるというメンマのお礼もありますが、貴方を私はとても気に入りましたし、貴方から既に真名を預かっておりますゆえに。――趙子龍の真名、星を貴方に預けましょう。……貴方も他のサーヴァントにやられてしまってはいけませんよ?」

 

「卿の言葉を重く受け止め、精々気を付けるとしよう」

 

私はそう言った後、席を立つ。

 

「では、私はこれで失礼する。今日の夕食の仕込みと、昼食の準備を並行して行うのでな。卿らとの語らいは、なかなか有意義だったと私は思うよ」

 

私はそう言って、その場を後にした……。

 




いかがだっただろうか。

感想、誤字脱字の報告、評価をお待ちしているよ、

ここだけの話、星と獣殿のやり取りが一番執筆が進んだ気がする。


私のどうでもいい話はここまでにしておいて……。



ではまた、次の幕でお会いしましょう……。
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