恋姫✝無双 黄金の獣と聖杯戦争   作:月神サチ

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【警告と前書き】
この話ではかなり強引なことが行われている。
わたしとしても、徹夜明けのテンションで紡いだため、我ながら強引だと思う。
だが反省も後悔もしていない。

この話はいわゆるコラテラルダメージと言うものだ。
必要な犠牲だった……。
そうに違いない(錯乱)。



……そのため、半分流し読みで構わんと思うよ?

だが、真面目に読んてくれるならば、それに越したことはない。
感動で涙が止まらなくなるだろうなー(棒)。

おまけだが、サブタイトルの○○に入るのは漢字だ。
当ててくれればうれしいが……。

さて、私の戯言はここまでにしよう。
では皆さま、私の歌劇をご観覧あれ……。


第7話 三人目のサーヴァントと2人は○○!!

「あんた、ボクたちのいない間に何があったの……」

 

心なしか疲れた顔を見せる月たちを代表し、詠が問いかけてきた。

私は詠が出た時と同じ席についたまま答える。

 

「端姫……何太后と少し話をしていたら劉協がやって来てな。色々あって暇な時は彼女の話し相手になることになった」

 

「省略しすぎだけど何となくわかったわ。……全く、こっちは精神的に疲れたっていうのに気楽よね」

 

「もしかしていってることが残念だったり、お菓子食べながらだったりしたから?……お姉ちゃんは皇帝としての自覚ないから仕方ないもん。それに外に目を向けず、ずっと引きこもってるから、外の事情なんてまったくしらないもん」

 

白湯が確信を持って問いかけたあと、眉をひそめつつ答える。

 

「それなりに頭の切れる者がいるからこそ出来る振る舞いと言えるな、それは」

 

生前の上司に通じるモノを感じつつ、私は述べた。

 

「まあこれでとりあえず、黄巾賊の討伐の支度を始められるというわけだ。既に出立している皇甫嵩、盧植の率いている2万を含めて禁軍の6万動かす。実際は4万だがな。そして董卓、お前たちの軍は同行させるが指揮系統はそちらに一任する」

 

何進が思い出すように虚空を眺めた後、予定の発表と月へ方針を告げると、

 

「あ、はい」

 

月がハッとした後に返事をする。

 

「して、出立はいつかね?」

 

「軍の編成に2日かかるだろうから、出立は3日後の朝にする」

 

「……だそうだ。各自支度をしておくといい」

 

私がそう言うと、流れ解散のような雰囲気になる。

私は先ほど見た謎を解決するため、同行者を集めることにした。

 

「詠、水蓮、月。少し時間を開けられるかね?話したいことがある。」

 

「……あんまり時間を取らせないでよね」

 

「ん、詠と同じく」

 

「私は構いませんが……」

 

三人を見た後、白湯を見る。

 

「すまないがそれなりの人数で話し合いができ、かつ人払いがしやすい場所を貸してくれぬかね?」

 

「……どうして?」

 

疑問符を浮かべる白湯に対し、私はこっそり耳打ちする。

 

「(いわゆる内緒話をしたいからだ。卿も参加するかね?)」

 

すると彼女は好奇心で目を輝かせ始める。

どうやら内緒話と言う言葉が良かったようだ。

 

「良い場所へ案内するもん!こっちこっち!!」

 

私の手を取り、引っ張って案内を始める。

すると兵士の一人がハッとして止めようとする。

 

「白湯様!お待ちください!!どちらに行かれるのですか!?」

 

「後宮に戻る!!ライニは私が許可するけど、お前たちは入ってくるな!」

 

――詠たちの目線が冷たい。

 

「白湯、私は話が出来る場所で、人払いのできる所と……」

 

「後宮には談話室があるし、今の時間帯は基本お姉ちゃん身の回り以外宦官もいないから丁度いいもん」

 

――だからといって(わたし)を入れるのはどうなのだ?

 

「私は男だぞ?」

 

「ライニは特別。気に入ったからいいもん」

 

あの短時間で気にいられる点があったのか大いに疑問だが、気に入られたならいろいろやり易くなる。

詠たち(特に詠とねね)の目線が痛いが……。

――これは諦めるべきか……。

 

「……私の上司とその友も入れるように便宜を図ってくれ。彼女らがいなければ話が出来ん」

 

「それくらいお安い御用だもんね。……で、その人たちって誰?」

 

……霞たちも連れていくべきだな。

 

「董卓軍の主要な人物だがよいかね?」

 

「20人くらいなら余裕だから問題ないもん。」

 

「では、先ほどの3人に加え、恋、霞、華雄、ねねも付いて来てくれるかね。強制はせんが、聞いておいた方が良いだろうからな」

 

「私たちは蚊帳の外か?」

 

「真名を預け合った仲なのに、つれないですね……」

 

私の言葉に対し、実質除け者になった傾と端姫がこちらを見た。

 

「……卿らに関しての判断は詠に任せる。私の判断できる段階ではないからな」

 

そう言って私が詠に目線を向けると詠は困った顔をする。

そして詠は水蓮とひそひそ話を始めた。

 

「……お二人も参加して構いませんが、話の内容は他言無用です。真名に誓って約束できますか?」

 

いつになく真剣な表情の詠につられてか、2人の表情も真面目なものになる。

 

「……私の真名、傾に誓おう」

 

「私の真名、端姫に誓います」

 

真剣な2人を見ていると、袖を引っ張られる。

そちらを見ると白湯が真面目な顔で問いかけてきた。

 

「私も誓った方が良い?」

 

「……しておいた方が、信用されるだろうな」

 

こんなこと知らぬから適当なことを言っておく。

――既知の中に未知はあるものだな……。

 

「賈駆、私も真名に、白湯にかけて誓う!」

 

「……ライニ、この2人も連れていっていいわ。あと劉協様も自主的に誓ってくださりありがとうございました」

 

3人の反応を見た詠が、こちらを見た後、白湯に頭を下げる。

 

「……うちらも誓った方が良かったか?」

 

霞の問いかけに対し、詠は肩をすくめる。

 

「別にいいわよ。それとも月と私、水蓮を困らせて楽しむような歪んだ性格だったかしら」

 

「んなわけあるかい!!」

 

「私は月が困るようなことをするつもりはないぞ」

 

「恋も華雄と同じく……」

 

「そこの獣だけならともかく、詠と月や恋殿を尊敬する水蓮を困らせるようなことはするつもりありませんぞ」

 

――ねね、卿は私だけが困るようなことならするかもしれないのか……。

 

「……さて、話がまとまったようだ。早速だが、案内をお願いできるかね、白湯」

 

私が問いかけると、

 

「任せて!!」

 

と元気よく返事する。

 

そして再び私を引っ張り、私たちを先導した……。

 

 

 

 

 

 

 

「……張讓様たちにご報告を上げよ。董卓軍に所属する金色の髪の男、何進と並び十常侍の権威を脅かすものとなりうる、と」

 

現皇帝の妹に連れていかれる黄金の獣を見送った兵士の一人が文官の一人に対し、そう告げた。

 

「……了解しました」

 

命令された男は足早に去っていった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

「……やはりあの女の占いは当たりましたね。癪に触りますが、さっさと辞表出してあの男の部下に仕官した方が良いでしょう……。めんどくさいですが、まずはあの兵士の報告だけ上げておきますか」

 

走りながら独り言を口にする文官の姿はいつものことらしく、兵士たちの視線を浴びることはなかった……。

 

 

 

 

 

――*――*――*――

 

 

 

 

 

白湯に案内された私たちは、某英国の魔法学校の談話室を彷彿させる場所にたどり着く。

 

「特に決まった場所はないから、好きなところに座って」

 

白湯に促されるまま、それぞれが思い思いの席に座る。

私は全員が見渡せるようにやや端にある席に座る。

 

「さて、このたび話の席を設けたのは先ほどサーヴァントを見つけたからだ。それもルーラ―をな」

 

「「「「「「「!?」」」」」」」

 

「「「?」」」

 

董卓軍のメンバーがサーヴァント、と言う単語にハッとし、他の3人は首をかしげる。

 

「……とりあえず出てきたらどうだね?オルレアンの聖女、ジャンヌ・ダルク」

 

私が白湯の方を向くと、その傍らに聖女が姿を現す。

 

「第三帝国の首切り役人である貴方が何故アーチャーなのか、聞きたかったので丁度良かったです。それになぜアサシンとそのマスターと同盟を組んでいるかも、聞かせていただけますか?」

 

彼女の姿に動揺する一同。

 

『静まれ!!』

 

私は話が進まないと判断し、威圧をやや纏わせた一言を放つ。

 

すると一瞬にして静まり返った。

 

「サーヴァントとは何か、それを知らぬものもいる。その者のために説明を挟みつつで良いなら、話すがどうかね?」

 

ルーラーに対し問いかけると、彼女は静かに頷いた……。

 

 

 

 

 

――*――*――*――

 

 

 

 

 

途中、アサシンに登場してもらったり、気配遮断で姿を消してもらったりしつつ、説明は進んだ。

 

「……つまりあなたは正式なサーヴァントではないのですね」

 

「おそらくな。しかしながらサーヴァントとしては申し分ない力量を持っていると自負しているよ。我ながら手前味噌だがね」

 

私がそう言うと、ルーラ―はあきれ顔をする。

 

「英雄王の宝具を持っているならば大抵のサーヴァントの弱点を突けますから、当然といえば当然かと。おまけにサーヴァントという枷こそあれど、貴方は規格外です。マスターによって能力が大幅に下がっているにかかわらず、筋力、敏捷、魔力以外ランク落ちしていない上、耐久と宝具がEX、幸運がA++というのですから」

 

「だがその分、卿が挙げた3点が大幅に下がっているがね。……だが、まあその点は私自身の宝具で補えるからそれほど問題ではない」

 

我が愛し子たちの姿が脳裏に映る。

 

「……大方の状況は把握できました。今の私は貴方たちについて行き、味方するべきだと考えています」

 

「しかし貴女は中立の立場にあるはずのサーヴァント。どこか一つの陣営に肩入れするのはよろしいのですかな?」

 

彼女(ルーラ―)が肩入れすることに疑問符を浮かべるハサン。

 

「それは天啓スキルによるものだな?」

 

私が問いかけると彼女は頷く。

 

「天啓とは一体どのようなスキルなのですか?」

 

ハサンの問いかけに対し、私は少し間をあけてから説明する。

 

「直感と基本的な性質は同じだ。ただし 直感(第六感)とは違い目標を達成するために最適の道を選ぶというもので、その場その場での最適解を得られるとは限らないのという特徴がある。 一人で行動する場合は支障がないが、集団で行動する場合、『何故そうするのか』という具体的な根拠はないため他人に信用されにくく、説明しづらいという欠点がある。……私の説明は間違っていないかね?」

 

「いえ、まったく。むしろ私よりも説明がお上手ですね」

 

素直に驚いているルーラ―。

 

「しかし私は彼女に憑りつくことで存在しているサーヴァント。今の貴方がたに協力することは出来ません。弱りました」

 

「……ならば白湯ごと連れていくのが一番手っ取り早いだろうな」

 

すると彼女がジト目で見てくる。

 

「彼女は皇族ですよ?力尽くて連れ去れば国を挙げて連れ戻しに来ますよ?それに貴方は知ってるはずです。この後どうなるか……」

 

「彼女を連れていく場合の手がないわけではない。そして、ここは我々の歴史とは乖離している外史という世界だ。聖杯がこの世界から排除されていない時点で、それによって呼び出された我々も外史の一部と認識されているだろう。――いくらでも変えることは出来るだろうし、定まっているならば、私のルーンであるハガルにかけて、私がその宿命を壊して見せよう」

 

「……外史……?……ここは外史だというのですか?」

 

狼狽を見せる聖女。

 

「……なんとなく予感はしていましたが、やはりですか……」

 

ハサンも少なくない動揺を見せる。

 

「ちょっと!話が全く見えないんですけど!!」

 

ある気配を感じた私は今まで言っていなかったことを話すことにする。

 

「……ならばこれを見てほしい。私がいた頃の歴史書の一つにして、霊帝、少年帝、献帝という三人の漢の皇帝の後起きた国の出来事を綴った本だ。今出した本は、霊帝の治世から献帝の代へ移り変わったあたりの部分だがね」

 

私が指を弾くと、それぞれの前に三国志の初期、それも黄巾党発生から反董卓連合が組まれて汜水関に集まるまでのことが綴られた中国語の本が現れた。

 

それぞれが読み始め、一番最初に詠が大声をあげる。

 

「何よこれ!!」

 

「これは私のいた歴史(・・・・・・)に基づいている本だ。無論性別は書かれている通りだ。わかるだろう?私たちが今いる時代と同じ。そして卿らと同じ名前(・・・・・・・)だ」

 

「……」

 

一同はそろって私を見る。

 

「……あとの説明はそこの2人に任せよう。外史の管理者にして、漢女(おとめ)の道を窮めんとする者よ」

 

私が誰もいない方へ向くと、他の者もそれに続く。

 

「あらん?いつの間に気付かれたのかしら」

 

「やはりこやつはサーヴァントの中でひときわ異端じゃのう。……というか、ここまで話しておいてワシらに丸投げとは雑じゃのう」

 

陽炎のような揺らぎと一度来いたら忘れないであろう声と共に2人の筋肉ダルマが現れた。

 

「……このようなシチュエーションは慣れているだろう?」

 

私が冷静に問いかけると、貂蝉がくねくねと腰を動かす。

 

「慣れてないといえばうそになるけど、こんなのは未知よん」

 

ほとんどの者が思考停止させているが、私はそれにかまわず話を進める。

 

「それは結構。私の予想が正しければ、聖杯は卿らとは相容れぬ管理者の2人が持ち込んだ。そしてその二人のいずれか、あるいは両方がサーヴァントを持っている。故にそれに対抗しうるサーヴァントである私に接触を試みた、というところかね?」

 

「あらま、随分と的確ね。神がかってるわん」

 

「まるで見てきたようにドンピシャじゃのう」

 

化け物に褒められてもうれしくないのだが、まあいい。

 

「とりあえず彼女たちにこの世界のことを一気に説明してほしい」

 

「べつにいいけど……」

 

「いくら頭が回ろうと、思考がついて行かんと思うが……?」

 

私の依頼に首をかしげる漢女2人。

 

「それが目的だ。冷静に考えられたら不味いことをうっかり話してしまったからな。他の情報で脳の情報処理を不可能にまで追い込んでうやむやにしたい」

 

すると2人はまかせてと言いたげな態度を見せる。

 

「分かったわ、では少し飛ばして説明させてもらうわん」

 

 

 

 

 

――*――*――*――

 

 

 

 

 

漢女'sの説明が終わった後、周りを見回すが、私を除く全員が真っ白になっていた。

 

先ほどの情報に加え、情報処理の限界をはるかに振り切る情報量の追加に思考が止まったようで、詠すら例外ではない。

 

『大丈夫か?返事したまえ』

 

私の言葉で全員が正気に戻る。

 

「あ、頭が痛いですぞ……」

 

「頭がぐるぐるします……」

 

亡者のうめき声に似た声と共に答えが帰ってくる。

 

「サーヴァントである2人は保障できんが、他の者の命()保証する。今は黄巾党の鎮圧に意識を向けるべきだ。聞きたいことはまた個別で尋ねてくるといい」

 

かなり強引なやり方でうやむやにした私は漢女2人の方へ顔を向ける。

 

「卿らには世話になったな」

 

「また何かあったら来るわねん」

 

「ワシらは目立ちすぎるからのう。とりあえずダーリンとしばらく一緒にいるが、何かあったらまた会おうぞ」

 

二人はそう言って陽炎のように消えていった。

 

するととても大きな音がなる。

 

「……お腹すいた。ライニ、ご飯作って」

 

「うちも食べたい!ライニ、作って~な!」

 

「そうね。頭使ったらお腹すいてきたし、時間的にも丁度いいわね」

 

董卓軍のメンバーが口々に言いだすと、白湯や傾、端姫が目を光らせた。

 

「白湯、後宮(ここ)にも厨房くらいあったよな?」

 

「モチのロンだもんね。出来立てのご飯が食べられる!楽しみだもんね!」

 

「どんなおいしいものを作ってくださるんでしょうか、楽しみですわ」

 

「料理ですか、私も食べたいです」

 

……おまけにルーラーまでも目を輝かせていた。

 

「……やむを得まい。カイン、シュライバー、マレウス。卿らの力を貸してもらうぞ……」

 

私は自身の能力低下を覚悟し、爪牙を追加で召喚することにした……。

 

こうしてこの日の午前中はつぶれてしまったのだった……。




いかがだっただろうか。
ちなみに昨夜は徹夜で信長の野望をやっていた。
鍵山雛の野望の覚醒システム作れれば、と何度思ったことか。

黄巾党編、早く終わらないかな(他人事)。
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