バカとテストと召喚獣~彼が変えていく世界~   作:隆斗

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Aクラス戦二回戦

Aクラス戦二回戦

 

明久SIDE

 

秀「すまん、勝てなかったのじゃ」

 

そう言って、落ち込みながらこちらに歩いてくる秀吉に、僕たちはそれぞれ慰めや称賛の言葉を送る。

 

雄「気にするな秀吉。むしろあの状態の木下姉に奮闘したんだから、よく頑張ったさ」

 

確かに、雄二の言うとうりあの状態の優子さんは、怖かった。中学時代に悪鬼羅刹として名を轟かせた雄二が、可愛く見えるほど怖かった。

 

秀「うむ、ありがとうなのじゃ」

 

そう言って緊張の糸が切れたのか、秀吉は脇に設置されていたベンチに腰を下ろしてため息を吐いた。

 

高「それでは次に、二回戦を始めます。選手の方はステージまで来て下さい」

 

高橋先生がそう言うと、向こうからはリエ(リニスの渾名)が出て来た。

こんなに早く出て来るのは、予想外だったので僕たちが誰を出すか悩んでると……

 

舞「私が行きましょう」

 

明「いってらっしゃい。頑張ってね」

 

僕が笑顔でそう言うと、顔をほのかに赤くしながらもステージに上がって行った。その光景を呆れながら見ていた雄二が、僕に問いかける。

 

雄「九条は大丈夫なのか?」

 

明「二人の実力はほとんど互角だからわからない。それに教科にもよるしね」

 

簡単に負けない事が分かっただけでも良しとしたのか、雄二は「そうか」と言ってステージに顔を向けた。

 

 

舞依SIDE

 

アッ君は、たまに不意打ちでああいう顔をするから困る。勿論、されて嫌な訳じゃ無い、むしろ嬉しい。でも、不意打ちでされると、顔が赤くなるのが抑えられない。きっと今も赤いだろう。それに—————

 

明『頑張ってね』

 

さっきアッ君に言われた言葉が甦る。いつもは、「気を付けろ」とか「油断するな」とか言われていて、滅多に言われない言葉。それだけでも、私は頑張れる。

負けられない理由が一つ追加かな? と思いながら、リエと対峙する。

 

リ「顔が赤い様ですけど、どうかしましたの?」

 

舞「さっき明久に『頑張ってね』と言われたの」

 

それだけで私の言いたい事が、分かったのか、途端にリエは羨ましそうな顔になった。

 

リ「羨ましいですわね。ですが、負けませんわよ」

 

舞「ええ、こっちも負けられないわ。教科はそっちが選んでいいわよ」

 

リ「では、お言葉に甘えて。西村先生、英語でお願いいたしますわ」

 

西「英語だな。承認する」

 

西村先生がそう言うと同時に、私たちは召喚獣を呼ぶ。

 

舞・リ「「サモン」」

 

英語 Fクラス九条舞依 452点

 

      VS

 

   Aクラスリニス・エドガー 452点

 

どうやら点数は同じようだ。そのことで会場が沸く。そして私は、先手必勝とばかりに腕輪を発動させる。

 

舞「腕輪発動!! 破壊の矢(ブレイクショット)」

 

そう言って私は、ガード不可の必殺の一撃を放つ。

 

リ「甘いですわよっ!! 腕輪発動! 対能力空間(アンチフィールド)!」 

 

だがそれは、リエが腕輪を発動させると同時に、効力を失ってしまった。そして、瞬間的に距離を詰めてきたリエの、召喚獣の一撃を躱し切れずに、直撃では無いもののくらう。

 

英語 Fクラス九条舞依 301点

 

      VS

 

   Aクラスリニス・エドガー 409点

 

リ「私の腕輪の解説は、必要ありませんわよね?」

 

舞「ええ、要らないわ」

 

リエの腕輪の能力はおそらく「腕輪の能力の無効化」だろう。だが、能力が分かった処で何の解決のもならない。

 

リ「いきますわよっ!」

 

そう言って、バカ正直にリエの召喚獣が突っ込んで来る。それを弓で牽制するが、矢が刺さってもお構いなしと言わんばかりに、突撃のスピードを緩めない。

横薙ぎの一撃を、バックステップで躱して距離を取ろうとするが、中々距離が取れない。

 

〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰閑話休題〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰

 

そのような事を繰り返して数分が経った。その間にも、私とリエの点数は順調に減っていった。

 

英語 Fクラス九条舞依 108点 

 

      VS

 

   Aクラスリニス・エドガー 96点

 

それが急所でなくともあと一撃加えればお互いを、戦死させられるところまで来た時、リエが話しかけて来た。

 

リ「そろそろ終わりにしません?」

 

舞「じゃあ、せえのでやりましょう」

 

リ「いいわよ」

 

舞・リ「「せえのっ!!」」

 

リエと同時に叫んで私は、矢を放つ。リエの召喚獣は危なげながらも剣で弾き、そのまま私の召喚獣に斬りかかる。手が届きそうな距離の為、矢をつがえて打つ暇もない。リエもそれは分かっている為、その顔は自分の勝利を確信した顔だった。だが私は最後まで諦めなかった。まず、弓で剣を受け流す。そして体制が崩れたところで、鎧の隙間に直接矢を刺す。

 

英語 Fクラス九条舞依 16点

 

      VS

 

   Aクラスリニス・エドガー 0点

 

剣を受け流す時に少し喰らったが、ギリギリ持ち堪え戦死には至らなかった。

 

高「そこまで! 勝者Fクラス九条舞依!」

 

高橋先生が私の勝利を宣言して、二回戦は終わった。

 




これからも『明久と婚約者シリーズ』をよろしくお願いします。

それからその内、新シリーズを書きます。それにより、今まで以上に更新が遅くなると思いますが、よろしくお願いします。
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