バカとテストと召喚獣~彼が変えていく世界~   作:隆斗

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Aクラス戦最終戦

Aクラス戦最終戦

 

明久SIDE

 

高「それではAクラス対Fクラスの最終戦を始めます。最後の代表選手はステージに上がって下さい」

 

高橋先生のその指示に従い、僕と凪がステージに上がる。

 

西「教科は何にする?」

 

鉄人が静かにそう聞いて来たが、こちらは先程の試合で選択権を全部使ってしまった為、黙ってる。

 

凪「総合教科でお願いします」

 

凪も静かにそう返し、鉄人がそれを承認して僕たちが召喚しようとした時、カヲルが割って入って観客も含めた全体に向かって話しかける。

 

カ「これよりこの二人にやって貰うのは、最近出来るようになった技術だ。二人とも『あれ』をやんな」

 

最後は僕と凪にだけ聞こえるように言う。それに無言で頷く僕と凪。

 

明・凪「「サモンフュージョン」」

 

僕たちがそう叫ぶと同時に、僕たちの体を光が包む。数秒で光が晴れると、そこには召喚獣の装備をした僕(改造学ラン+日本刀)と、凪(まんまSAOのキリトの格好)いた。

 

総合科目 Fクラス吉井明久 5671点

 

        VS

 

     Aクラス桐ヶ谷凪 5864点

 

明「じゃあ、やろうか」

 

凪「ああ」

 

観客が僕たち二人を見て歓声を上げていたけど、そんなことは気にせずに僕と彼は短く言葉を交わす。

 

西「最終戦、始め!!」

 

三人称SIDE

 

鉄人がそう言うのと同時に、明久と凪は腕輪を発動させる。

凪は炎を纏わせた右の黒い剣と氷に覆われた左の白い剣を、自然体に構えながら此方に突進してその勢いのまま、両方の剣を振り下ろしてきた。それを、明久は雷を纏わせた日本刀で受ける。

 

凪「腕は衰えて無いようだな」

 

明「もちろん。今でも鍛錬は怠ってないからね」

 

そう言葉を交わした後、お互いに一度距離をとった。そして今度は明久が凪に突進し、日本刀を左から右へと振り切る。屈んでそれを交わした凪は、黒い剣を明久のがら空きの胴体に向かって突き出すが、見えない壁の様なモノで弾かれてしまう。直後に明久を中心に風が吹き荒れ、その所為で凪は吹き飛ばされてしまった。

 

凪「雷だけでなく風も操れんのかよ」

 

忌々しそうに呟いた言葉が聞こえたのか、ニヤリと意味あり気な笑みを浮かべる明久。凪はそれを見て舌打ちしつつも攻撃の手を緩めない。緩めてしまえば例え点数で勝っていたとしても、一瞬でやられてしまうかもしれないからだ。

 

総合科目 Fクラス吉井明久 5594点

 

        VS

 

     Aクラス桐ヶ谷凪 5632点

 

先程の攻防でお互いに、少しずつ点数を減らしていた。凪の方が点数が減っているのは、最後の一撃で吹き飛ばされてしまったからだろう。

何度か激しく剣を交えた後、二人は一度距離をとる。凪はそのまま左手に持っていた氷に覆われた白い剣を地面に刺す。するとそこを中心にステージの床が凍っていく。明久は自身の足元が凍る前に、上に跳躍して躱し再び降り立つ。

暫し無言で睨み合う二人。そんな空気に影響されたのか、観客も今は静かに二人を見守っていた。

会場の誰かがどこかで唾を呑む音がした。二人にそれが聞こえたとは思えないが、彼らが再び接近し合ったのはそれと同時だった。

そこからはまた斬撃の応酬が続く。しかしそれも、互いに完璧に防げている訳ではない。腕や足、脇腹などあらゆる所に相手の剣(刀)が掠ってゆく。一つ一つのダメージは大した事は無いが、決して少なくない数を喰らっているのと腕輪の消費も合わせて、二人の点数は互いに1000を切っていた。

 

総合科目 Fクラス吉井明久 987点

 

        VS

 

     Aクラス桐ヶ谷凪 965点

 

しかし、彼らはそんな事は気にせずに剣と刀を交える。そして何度目かの剣と刀の衝突の時それは起こった。

 

明・凪「「ッ!!」」

 

バギンッという金属が砕けるような音と共に、明久の日本刀と凪の右手の持っていた炎を纏った黒い剣が同時に折れた。

凪よりいち早く状況を理解した明久は、腰に在った鞘を引き抜き構える。一拍遅れて左手の白い剣を振り下ろすが、明久はそれを鞘で受けきる。しかし、やはり鞘は鞘だったようで雷を纏わせて強化していたにも関わらず、此方も折れてしまった。

 

明「チッ!」

 

手元に武器になりそうなものが無い状況に、明久は舌打ちをするが状況は如何にもならない。これを好機と見たのか、凪は一気にけりをつけるべく明久との距離を詰めて、明久の不意を突く形で白い剣を上段から振り下ろす。観客の誰もがこれで終わったと思った。しかし、それをFクラスの控えのベンチから見ていた雄二と秀吉と康太、そしてフィリと舞依とルナ。Aクラスの控えのベンチから見ていた翔子と優子と愛子、そして美弥と有沙とリニス。そして当事者の凪。彼らは明久がここで終わるとは露程も思ってなかった。そしてその予想は的中する。

 

明「はああ!!」

 

振り下ろされた白い剣を手刀の形にした右手で受け止めた。しかも剣は明久の腕に届いておらず、纏っていた風によって受け止められていた。

 

凪「ッ!!?」

 

そのことを予想できていた筈なのに、油断して予想していなかった凪は、一瞬硬直する。たかが一瞬されど一瞬。明久にはその一瞬で十分だった。凪の剣を風を使って上に弾き、彼の胴をガラ空きにする。その後、両腕と両足を帯電させ凪のガラ空きの胴に四肢を最大限に利用して、容赦のない連撃を叩き込む。

最後の一撃を喰らった凪は、数メートル吹っ飛び仰向けに転がった。

 

総合科目 Fクラス吉井明久 165点

 

        VS

 

     Aクラス桐ヶ谷凪 0点

 

高「勝者Fクラス! よって三対四でこの勝負Fクラスの勝ち!」

 

高橋先生がそう宣言すると、会場から割れんばかりの拍手が巻き起こった。

 

〰〰〰〰〰閑話休題〰〰〰〰〰

 

暫くして拍手が収まると、カヲルと雄二がマイクを持ってステージの中心に立った。

 

カ「それじゃあ、Fクラスのお願いを聞こうじゃないか」

 

お願い? と首を傾げている観客たちを置き去りにして話は進んでいく。

 

雄「俺たちFクラスはAクラスの設備と交換しない」

 

雄二がそう言うと、ザワザワと会場がざわめく。Fクラスの面々(予め知っていたメンバーを除く)は雄二に非難の声を挙げている者もいる。

 

雄「それではバ……学園長、俺らFクラスが勝ったんだから二学年全体の振り分け試験のやり直しをさせてもらおうか」

 

その言葉に会場のざわめきは一層増していく。しかし今度は不思議と雄二を非難する声は上がらなかった。それも其の筈で、今回の二学年の振り分け試験は何故か体調不良や試験自体に参加できない人も多かったからである。その為、振り分け試験が終わった後に学園側に苦情が殺到したのだった。

 

カ「良いだろう、そのお願いを聞いてやろうじゃないか。ただし、今日は金曜日でもう遅いさね。だから振り分け試験の再試は、月曜日にやって結果は火曜日に知らせる。これでいいさね?」

 

カヲルの言葉に、雄二と(何故か)観客の中の二学年の生徒が頷く。

 

カ「それじゃあ、今日はこれで終わりさね。罰ゲームも今度にするさね、さっさと帰んな」

 

カヲルのその言葉に、観客は次第に帰りだした。

 

 

 

〰〰〰〰〰おまけ〰〰〰〰〰

 

 

 

明久SIDE

 

あの後僕、雄二、秀吉、康太、フィリ、舞依、ルナ、美弥、リエ、凪、有沙、翔子、優子、愛子、恭二、友香の十六人は誰も居ないAクラスに来ていた。目的は振り分け試験をどうするかである。

 

明「で、みんなはどうすんの?」

 

皆に聞くと、まずフィリたち五人が口を開いた。

 

フィ「私には明久と同じクラス以外選択肢はない」

 

舞「ええ、私も同意見ね」

 

ル「僕も~」

 

美「拙者もでござるな」

 

リ「私(わたくし)は何時でも明久の傍に」

 

彼女たちの発言を聞いて、ちょっと照れ臭くなった。そして雄二たちがニヤニヤ笑ってるのがムカツク。

 

明「雄二たちは?」

 

早く話を逸らしたかったので、雄二に振る。それが分かってるのか、雄二はまだニヤニヤしていた。

 

雄「俺は今度は翔子と本気の勝負をするつもりだ」

 

翔「……負けない」

 

どうやら雄二は翔子さんと真剣勝負をするようだ。そっかそういうのもあったかと、僕が思ってると凪が提案してきた。

 

凪「なあ、皆で総合科目の点数で勝負して一位の人が最下位の人に、なんでも一ついう事を聞いて貰うってのはどうだ?」

 

凪以外『…………』

 

凪の言葉に彼以外の動きが止まる。

 

女子達『(……)それだ(よ)!!』

 

一拍おいて女子連中が叫んだ。その様子に、状況を遅れて理解した凪も含めた僕たち男子は背中に嫌な汗が流れ始めた。

 

有「よーし、振り分け試験を頑張るよ~!」

 

有沙以外の女子達『おぉ~』

 

僕たち男子の色々大事な物を賭けた戦い(笑)が始まった。

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