バカとテストと召喚獣~彼が変えていく世界~   作:隆斗

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王様ゲーム

王様ゲーム

 

 

 

 

ある日の放課後二年Aクラスに複数の人影があった。

 

「文月学園」

 

「第一回」

 

「王様」

 

「ゲーム」

 

『イェーイ』

 

雄二、恭二、凪、明久、康太と秀吉の順でタイトルコール。

 

「なお」

 

「こちらの」

 

「番組は」

 

「大和王国の」

 

「提供で」

 

『お送りします』

 

そしてフィリ、舞依、ルナ、美弥、リエ、有沙と友香と愛子と優子と翔子で良く分からない解説。

そしてこの状況についていけていない姫路と島田は呆然とし、百合子はメンドイという理由で関わっていなかった。

 

「よし明久、オープニングも終わったところでルール説明だ」

 

「オーケー雄二。この王様ゲームは普通の奴とあんまり変わらない。先ずは先端に一~一八の数字の書かれた紙と王と書かれた棒をこの中に居れる」

 

そう言って明久は何処からともなく取り出した飲食店でよく割り箸等を入れている容器に一九本の棒を入れる。

 

「そして『王様だ~れだ』の掛け声で一斉に棒を引き、王様になった人が好きに命令できる」

 

この時点でようやく姫路と島田も状況に付いて行けるようになった。

 

「そしてこれが一番大事な事だが……王様の命令は」

 

『絶対!』

 

明久のセリフに続き残りのメンバーが見事にハモる。普段は敵対しているような状態の島田と姫路でさえもハモる。

 

「よし皆分かったな。それじゃあ早速一回目行くぞ」

 

そう言いながら明久は目の前にある机の中心に棒の入った容器を置く。

 

「せーの」

 

『王様だーれだ!』

 

『………』

 

暫しの沈黙が流れた後。

 

「よっしゃー」

 

「チクショー」

 

「……無念」

 

雄二が歓声、明久と康太が悲鳴を上げた。

 

「よしじゃあ、四番と六番は」

 

「あ、俺四ば」

 

「……俺は六ば」

 

「鉄人に『好きです。付き合って下さい』と言って来い」

 

「最悪だァァァァァァ」

 

「……断固拒否する」

 

「お前らなぁ最初に明久が言ってただろ。王様の命令は?」

 

『絶対。チクショー』

 

そう言って明久と康太は鉄人(地獄)へと向かっていった。

 

 

 

 

 

「雄二〰〰〰っ!」

 

「……お命頂戴」

 

「おわっ!? お前ら行き成り何をする!」

 

数分ほどで戻って来た二人は教室に入るなり、明久は飛び蹴りを康太は短刀(刃は潰れてる)で雄二の頸動脈を狙ってきた。

しかし幸いにも二人とも上半身狙いだったので避けることは出来た。

 

「チッ、それじゃあ第二回戦行くぞ。せーの」

 

『王様だーれだ』

 

明久と康太の掛け声は妙に気合が入っていた。

 

「オレだァ」

 

『ッ!?』

 

百合子がそう言った瞬間明久以外が戦慄した。

 

「それェじゃあ、今から終わるまでは全員これを首から下げてェもらおうかァ」

 

そう言って、明久には鈍感、雄二には赤ゴリラ、秀吉には女男、康太にはムッツリーニ、恭二にはキノコ、凪には真っ黒くろすけ、フィリにはライダー、舞依にはアーチャー、ルナにはキャスター、美弥にはアサシン、リエにはセイバー、有沙にはランサー、友香には毒舌、愛子には露出狂、優子にはブラコン、翔子にはヤンデレ、姫路には汚乳、島田には絶壁、そして自分用にモヤシと書かれた紐のついたプレートを何処からともなく出しそれぞれに渡した。

 

「ちょっと何よこれ!」

 

「そうです。何ですかこれは!」

 

そしてもちろんの如く姫路と島田の二人は異議を唱えるが百合子はどこ吹く風で答える。

 

「嫌なら別につけェなくてもいいンだぜェ。その代りここから出ていってもらうけェどなァ」

 

「いやよっ! 何でそれだけで出ていかなくちゃいけないのよ」

 

「王様の命令は絶対だろうがァ」

 

「! アンタね!」

 

そう言って殴りかかる島田。しかしそれを明久がいつの間にか持っていた日本刀を首元に突き付け止める。

 

「島田、いい加減にしろ」

 

「な、なによアンタはウチよりこんな化け物を庇うの」

 

「そうです。何で美波ちゃんよりそんな化け物を庇うんですか!」

 

「化け物だと?」

 

「そうよ私達知ってるんだから。こいつが変な力持ってる化け物だってこと」

 

恐らく百合子が転校してきた時の屋上での会話を聞いたのか清涼祭で誘拐された時に知っただろう。島田は少し怯えながらも明久に向かってそう言った。…………それが地雷だとも知らずに。

島田と姫路の『化け物』発言に百合子はシュンとなり怯え出した。恐らくその言葉にトラウマか何かあるのだろう。そして姫路と島田以外の彼女達を見る目は最早汚物や敵としか見ていなかった。

 

「………け」

 

「な、なによ」

 

「出ていけて言ったんだ。二度と俺達に近づくな」

 

震えている百合子を空いてる方の手で持ちながら静かに、それでいて聞く者を震え上がらせるほどの殺気を含んだ声音で明久は島田と姫路に言った。

 

『………』

 

しかし彼女達は動かなかった、否動けなかったのだ。明久の殺気にさらされて。

 

「仕方ねぇ」

 

そう言って明久は立ち上がると未だに固まっている姫路と島田の襟首を、掴んで入り口まで引きずっていきそのまま外へ放り投げて扉を閉めた。その際ちょっと裏技を使い扉の強化と外からは絶対に明かない様にする。

 

「それじゃあ気を取り直して三回戦行くぞ。せーの」

 

『王様だーれだ』

 

気を取り直すように雄二が言い三回戦が始まった。

 

「………」

 

「さらばだっ!」

 

『逃がすかぁ!』

 

王と書かれた紙を翔子が無言で掲げた瞬間、雄二は身の危険を感じ全力でその場から逃げだすが凪と明久によって阻まれる。

 

「グァッ、離せお前ら! それに明久お前は学生の内にそういう事にははんたいだっただろうがぁ」

 

「いや、それはあくまでも俺の中でのルールみたいなものだからお前たちがするには別にどおってことない。それにな雄二、王様の命令は」

 

『絶対』

 

明久と雄二以外の見事なハモリに雄二はガックリと首を項垂れた。

 

「……じゃあ、雄二は今度私と一緒に寝る(健全な意味で)」

 

「霧島よそれはいいのじゃが、番号を言わねばならないのがルールじゃぞ」

 

「……うっかりしてた。番号は………四番」

 

「さらばだっ!」

 

『逃がすかぁ!』

 

完全に『寝る』の意味を誤解している雄二は番号が当たったことにより再び逃走する。しかし逃げ切れるわけもなく呆気なく捕まり渋々いう事を聞くこととなった。

 

「んじゃ、そろそろ時間も遅いから次でラストにするぞ。せーの」

 

『王様だーれだ』

 

明久の言う通り外はもうほとんど日が落ちていた。

 

「あ、俺だ」

 

『ッ!?』

 

明久が言った瞬間彼以外のメンバー(一部除く)に戦慄が走った。

フィリ、舞依、ルナ、美弥、リエの嫁組は何かを期待するような目で明久を見ている。そして百合子も時折チラチラと明久の方を見ており、雄二は最初の命令の仕返しをされるのではないかとビクビクしていた。因みにその他のメンバーは純粋にどんな命令が来るのかを楽しみにしていた。

 

「じゃあ」

 

『………ゴク……』

 

「一~一六番は俺達男子陣のBL本を探して殲滅しろ」

 

「お、おい明久それはどういう事だ?」

 

「どうにもこうにもそのまんまの意味だ。最近俺、凪、雄二、康太、恭二、秀吉を題材としたBL本が文月学園内で出回ってるらしい。だからそれを殲滅するんだよ」

 

「よし、そういう事なら喜んで引き受けよう」

 

「……排除する」

 

「当然だ。有沙がいるのに何でBLの対象にならなきゃいけないんだ」

 

「俺も凪に賛成だ」

 

「うむ、私も明久の為に頑張るぞ」

 

「ええそうね。私達のアッ君を勝手に題材にした輩に制裁話必要よね」

 

「アキの為なら頑張るよ~」

 

「拙者も一肌脱ぐでござるよ」

 

「私(わたくし)も助力させて頂きますわ」

 

「儂は普段の扱いが扱いな所為かあまり抵抗がないんじゃが」

 

「あっ、弟君の場合はGL本もあるみたいだよ」

 

「なんですって! 秀吉の相手はこの私よ、それ以外認めないわ!」

 

「……優子、その発言は色々アウト」

 

「よぉし、それじゃあ殲滅に掛かるぞ!」

 

『オォ——!』

 

こうして王様ゲームは二人の退場者と文月学園内のBL及びGL本の消滅により幕を閉じた。




いよいよ次回は大和王国編です。
オリジナル編の為に更新が今までより遅くなるかもしれませんがよろしくお願いします。
感想や評価をお待ちしております。
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