色々あって、3人は近所の焼鳥屋に行った。
叶 「今日、ダイエット中にしては食べすぎかもですね。」
美加 「そうね。」
梓乃 「・・・」
美加 「叶ちゃん、好きなもの頼んでいいわよ。」
叶 「もしかしてまたおごってもらっちゃったり・・・?」
美加 「いいわよ。」
叶 「やったー! ありがとうございます! じゃあ叶は全種類のたれと塩を全制覇して・・・」
美加 「さっきおなかいっぱいって、、、」
叶 「別腹です別腹。」
そういいながら叶は店主に注文をする。
美加と梓乃も、続けて注文をする。
美加 「叶ちゃんはおなかいくつあるのかしら・・・?」
叶 「で、梓乃先輩は何でいたんですか?」
叶は美加の言葉をサラッとスルーして、話題を変える。
美加 (無視かっ!)
梓乃 「なんでいたも何も、そこらで買い物を・・・」
美加 「・・・隠れながら買い物してたの?」
叶は、自分から話題を切り出したくせに注文した焼き鳥ができるのをじーっと待っている。
梓乃 「いやそういうわけじゃないけど・・・」
梓乃 「その、さ、、、」
美加 「うん。」
梓乃 「美加と叶ちゃんって、付き合ってるの?」
美加・叶 「「・・・・・・は!?」」
叶は何かに反応したのか、どんどんと黒くなっていく鶏肉たちから目を離し、梓乃の言葉に呆れたような顔をする。
梓乃 「だ、だって、なんか、叶ちゃんが、好き、とか何とか言いながら、笑顔で話してて・・・
それにこの道の先って、、、 ラブホ・・・」
美加 「はぁ。」
梓乃 「?」
美加 「そんなことだろうと思った。梓乃、勘違い激しいから。」
梓乃 「勘違い?」
美加 「私と叶ちゃんはここ(焼き鳥屋)に行こうって言ってただけよ。それで焼き鳥が好きとかいう話を・・・」
だいたいいくら可愛いからって部活の後輩の女の子とあんなホテルなんて行かないわよ、と、美加は小声で続ける。
叶 「美加先輩、なんか言いました?」
美加 「いや、なんでも?」
その答えを聞くと、叶は再び焼かれていく鶏肉たちに目を移す。
梓乃 「なーんだ。よかった。」
美加 「よかったって、、、本気で思ってたの?」
梓乃 「うん。」
叶 「美加先輩、全部焼きあがったです。」
美加 「ああ、お会計ね。」
美加は、合計金額を見て、ほんの一瞬だけ、叶のことを恨んだ。・・・もちろん可愛い後輩なので、そんなことは一言も発しないが。
3人とも家の方向は一緒なので、同じ道を横3列になって歩く。
叶 「美加先輩、いただきます。」
美加 「うん。」
そんな美加の顔が、微妙にひきつっていることなど、叶は一生知ることがない。
美加と梓乃は焼き鳥が2本入った紙袋(的なやつ)を片手に持っているのだが、叶だけは大きいビニール袋を3袋、両腕に下げている。
梓乃 「私の分は私が払ってよかったのに・・・」
美加 「いいのよ。」
叶 「美加先輩、前から思ってたんですけど、もしかして相当なお嬢様ですか?」
美加 「違うわよ。 」
叶 「でも・・・」
美加 「私は他人が幸せになればそれでいいと思ってる。その方法が食べ物であれ、直接的なものであれ、私の思うことは変わらないわ。」
叶・梓乃 「「はぁ。」」
梓乃 「・・・よくわからないわ。」
叶 「なんとなく、だったらわかりましたけど・・・」
叶と梓乃は、美加に聞こえないように小声で話す。
梓乃 「私は、いまだに美加が何なのかわからないわ。」
叶 「叶もです。」
美加 「何か言った?」
梓乃 「い、いや、何も? ねぇ、叶ちゃん。」
叶 「は、はい!」
美加 「そう・・・」
美加は少し疑ったような顔をしたものの、突っ込まずに、つくねに口をつける。
叶 「うぉふぃーふぇふね、ふぉのふぁふぃふぉり・・・(おいしいですね、この焼き鳥)」
美加 「そう? ならよかった。 けど、お行儀悪いから、食べ終わってからしゃべりなさい。」
叶はごっくん、と飲み込むと、「はーい」と元気よく返事をする。
美加 「氷空ちゃんとか、安河内さんとは結構仲良しなの?」
叶 「こっちに来て初めてできた友達です。」
美加 「へぇ・・・」
叶 「じゃあ、叶はこっちです。」
3人はその道を歩き続け、叶は家の方向が違うので別れることになった。
美加 「じゃあね、叶ちゃん。」
梓乃 「風邪、引かないようにね。」
叶 「叶が風邪ひくと思います?」
梓乃 「・・・大丈夫そうね。 じゃあね。」
叶 「さよなら~」
叶は笑顔で美加と梓乃に手を振り、次の角を右に曲がった。
美加と梓乃も立ち止まったまま、見えなくなるまで手を振り続けた。
美加 「やっぱり、叶ちゃんは元気ね。」
二人は、再び歩き出す。
梓乃 「そうね。 」
その後二人は、別れるところまで仲良く歩いた。
言い忘れたんですが、近々時間があれば第一話を大幅編集する予定です。
ほかの登場人物の紹介とかあるんで、是非見てください。
閲覧ありがとうございました。