今回のサブタイはキングクリムゾンの謎を由来としております。
ではどうぞ。
セスの居る部屋には大勢のオペレーターがおり、それぞれが自分に割り当てられた席でキーボードを叩いている。
そして目の前にある無数のモニター。現在の世界各国の気象データなどという取るに足らないものからKOFの実況中継、果てはサウスタウンの衛星写真、タイムリーに送られてくる人工衛星から見た地球の映像などが映し出されている。
と、その彼の持つ携帯電話にラモンから連絡が入った。
「どうした?」
<今パオパオカフェにいるんだけどさあ、出られなくなっちまって。>
「仕事中に酒飲むヤツがあるか。」
非難するセスの言葉にラモンは電話越しにも聞こえるくらいに手をぶんぶん振って
<ちげえよ!聞き込みしてたら変な韓国人につかまっちまったんだ!>
と悲痛な声を上げる。たしかによくよく聞いてみれば後ろから
<いやーキムの旦那が居ないとこんなに楽だとはなあ!>
<そうでヤンスねえ。もういっそのこと帰ってこなけりゃいいのに!アッハッハッハッハ>
という声が聞こえてくる。たしかキムの元で絶賛更生中のチャン・コーハンとチョイ・ボンゲだ。
少し前に白昼堂々酔っ払ったダックにつかまって思わず叩きのめしたというマリーの連絡を受けていたセスは物凄く複雑な表情になった。
それはそれとして。同じくKOFの試合をモニタリングしていたハイデルンである。
彼はその最中にアッシュに会ったという青年、アーデルハイドと連絡を取っていた。
曰く、話したいことがある…と。
スタジアムの設備にあったアーデルハイドも知らない謎の物体、公にされていない地下の空間、そして前回大会で禍忌がいったというオロチという単語、そしてその禍忌に始末されたとおぼしき研究者の残したわずかな資料。
それら全てが繋がったとき、二人は同時に呟いていた。
「奴ら…一体何を考えている…?」
・・・・・
「はあ、はあ、はあ…こいつで終わりだ!」
準決勝第一試合、エリザベートチーム対十種神宝チーム。
先鋒のロックと次鋒のさつきが倒れ、しかしシェンも堕龍も倒れ、最後に残ったのはエリザベートと七夜だけだった。
刃引きしたナイフを投げる七夜。エリザベートはそれをたたき落とすが次の瞬間はっとしたように上を向く。
「極死…七夜!」
頭上から襲い掛かった七夜の関節技がエリザベートをノックアウトした。
ナイフの投擲と関節技―暗殺術としての七夜流ではそれどころか首を捻じ切ってしまう―隙を生じぬ二段構えの必殺技、極死七夜。
「これで、俺の、勝ちだ…まあ、安全なところでのんびりしてなよ。西の神器さん。」
あくまでも使命に従って。
七夜は決勝への切符を手に入れた。
・・・・・
「そうそう草臥れてもいられねえンだ、手短にすませようぜ。」
「だな。カッタルイのはすきじゃあない。」
承太郎と京。準決勝第二試合もいよいよ大詰めである。
京の拳に炎がため込まれ、承太郎も最大チャージのスターブレイカーでうけてたとうとする。
「最終決戦秘奥義…十拳!」
「オラァァァッ!」
京の炎を空気を切り裂くようにして突き抜けた承太郎の拳が右頬に突き刺さる。
ブギャアアッ!
「ブグッ―ッ!」
今この瞬間、決勝戦の進出者が決定した。
七夜志貴、弓塚さつき、ロック・ハワードの十種神宝チーム。
空条承太郎、九条典明、ポルナレフのスターダストクルセイダース。
そしてその足下で蠢く陰謀もいよいよ大詰めを迎えようとしていた…
「そろそろ…か。」
地下。ソファーに寝そべって爪を磨く白い服の男が唇をニヤリとつり上げ、
「ようやく目覚めたオロチ様。でもそこは罠のド真ん中。なすすべもなく食べられちゃう…」
スタジアムを全て見下ろせるオーロラビジョンの上。アッシュ・クリムゾンが歌いあげるように、そして誰とはなしに呟く。
「なーんてね。思うようにははいかないよ…」
ご先祖様。
スターダストクルセイダース、決勝進出
ポルナレフ―全身に大小の擦り傷あり
承太郎―拳にやけど
典明―青タンあり
十種神宝チーム、決勝進出
七夜志貴―切り傷や包帯多数
弓塚さつき―大した怪我はない
ロック・ハワード―物凄くボロボロ
エリザベートチーム、日本チーム、敗退
to be continued...→