ホテルの一室で規則正しい呼吸音が聞こえる。
「スー…ハー…スー…コォォォォ…」
現在大会運営側が押さえたホテルのスターダストクルセイダースに割り当てられた部屋で波紋呼吸の練習をしている承太郎である。
「コォォ…よし、やるか!」
祖父の呼吸のリズムをスタープラチナの目で見て、しっかりと覚えていた承太郎はその記憶を便りに波紋呼吸の練習をしており、今彼の前にはグラスいっぱいの水がある。
そしてそのグラスを勢いよく掴むと、指先に力を集中させることを意識しながらぐるりとひっくり返した。
波紋による振動膜によって差からグラスの水が固定できたことを確認して一息つくと水を一息で飲み干すと翌日の餓狼チーム戦に向けて眠りについた。
・・・・・
「ふむ、不良ですか、これはなかなか…」
餓狼チーム一番手のキム・カッファンは承太郎のなりを見て不良と断ずるや腕を組んで頷いた。
そして顔を上げるとキュピーン!と両目を光らせて爆弾発言を叩き付けた。
「これは更正のしがいがありそうですね、私の道場でみっちりとトレーニングを…」
「るせぇ」
ドギャス!次の瞬間、少しだけ血管を浮き立たせた承太郎の拳がキムの顔面をとらえた。
「生憎中身は至って善良なんでな。」
そういって軽く肩をすくめると
「更正は勘弁してもらうぜ!」
といいながら一瞬で距離を詰め、正確な裏拳でキムの鼻面をしたたかに打ち据える。
そして反対側の肘を叩き付け、続けてまたもや裏拳、更に伸び上がるように反対の腕でアッパーカット。ガリガリガトリングアタックを正確にトレースして見せたのである。
おちてくるキムも黙ってはおらず、伝家の宝刀である鳳凰脚で反撃に出るがその突撃を紙一重で躱すと逆にボディブローで怯ませてオラオラを叩き込む。
「ぐむっ!」
「おらー!」
ダックがカウンターシフトで乱入すると承太郎にブレイクダンスの動きを生かし、ヘッドスピンしながらの蹴りを繰り出す。
「やれやれだ…なっ!」
そんなダックの顔面に承太郎の容赦ないローキック!蹴り飛ばしたダックに続けざまステップで近付きながらの右フック、左アッパー、打ち上げておいてのスターシューター!
流れるような重い連打にダックはなすすべもなく倒れ行くのみ!
「そして、受けてみな!太陽の波紋!」
COOOOOOOOOO!承太郎の右拳に山吹色の光が纏われる。
「震えるぞハート!燃え尽きるほどヒート!」
スターシューターで吹っ飛んだダックがおちてくる。そしてそこに承太郎の拳が伸びる!
「刻むぞ!血液のビート!
ギュギュゥーン!分厚い鉄の扉に流れ弾が当たったかのような波紋の流れる音!
そして波紋効果による気絶!今の承太郎の波紋パワーは最初期のジョセフ・ジョースターの軽く3倍ッ!どさっ。と言う音と共にボロ雑巾のような姿で崩れ落ちるダック。典明が投げ渡した水を一口飲んで承太郎は待機スペースにいるテリーに軽く手招きをした。
「面白いヤツだ…よしッ!一つやってみるか!」
パンッ!左手に右拳を打ち付け、ステージに現れたテリー。
「Come on! Rookie!」
そういうや素早く踏み込んでのフック。
(速い!)
そう感じながらもすんでの所でガードして膝から先がかすむほどの素早い蹴りを放ち、足下を刈る。
「オラァ!」
「おっと!」
不安定な姿勢でもテリーは一切動じずに承太郎の拳をガードし、そのままの勢いで投げ飛ばした。
「やれやれ…これまでとは次元が違う…と言うことか…ならば!」
そういって一口水を含むと波紋を込めて一気に吹き出す。
パパウパウパウ!
「波紋バレット!」
「Rock you!」
口に含んだ水に圧力をかけることで弾丸のように飛ばす承太郎の波紋技の一つ、波紋バレットをパワーウェイブでいとも容易く弾き飛ばすと、バーンナックルでボディを穿つ。
「がぶっ!」
「Jump!」
そこからのショルダータックル。打ち上げるようなそれに承太郎は大きく弾かれる。
「Gazer!」
そして落下地点にパワーゲイザーというテリーの十八番、ハイアングルゲイザー。体力をごっそり持って行かれた承太郎だが、無論ただ弾かれるだけではない。
「ここは、俺の波紋バレットが弾かれ、飛び散った水のド真ん中!俺も!お前も!そして喰らえ太陽の波紋!」
承太郎の足下で微かな光が散り…
「
水を伝わる波紋が足下を走る!
「ぐっ!?」
「これで…」
痺れるような波紋の感覚にテリーが動きを止めた瞬間、承太郎が跳んだ。
「ブッ壊すほどシュートッ!」
全体重をのせた渾身の波紋キック!
倒れ伏すテリーに承太郎が呟いた台詞はたった一言だけ。
「やれやれだぜ…」
to be continued...→
オリジナル波紋疾走のタグを追加しました。
しかしやり過ぎたかなあ、波紋つええ。