妖精の尻尾 機械仕掛けの竜姫   作:ファルコン・Σ

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課題やら何やらやってたら遅くなってしまった

「そちらを優先してください」

てことで 前回の続きからどうぞ


妖精幽鬼戦争-決意-

「シキ……何故貴方がファントムに……」

 

「キャハハ♪ なんでだろうね~?」

 

お互いにとって五年ぶりの再会は決して喜べるものではなかった。

 

「……変わりましたね。貴方」

 

「そういうサクラっちは変わらないねえ~」

 

本来なら抱きしめたい程の気持ちが沸き上がるが、現状がそれを許さない。

 

「ナツ。貴方はガジル・レッドフォックスを。シキは……私が相手します」

 

「おう。なんかよく分からねえけど……鉄屑野郎は俺が倒す!!」

 

ナツがガジルに、サクラがシキに突撃する。

 

「機竜の剛拳!!」

 

「ハアッ!!」

 

拳を深紅の刀で受け止めるシキ。

それを見て即座にサクラは脚を振るう。

 

「機竜の真空刃!!」

 

鎌鼬を上体を逸らして回避すると更に血の刀が変化する。

 

「血竜薙刀!!」

 

双刃の薙刀がサクラの二の腕を切り裂いた。

 

「痛ッ……!!」

 

「サクラっち~。もしかしなくても迷ってるね?」

 

「ッ!!」

 

「そんなんじゃ………アタシは倒せないよ!! 血竜鎚!!」

 

薙刀がハンマーに変化。

頭を強打されたサクラは地面に墜落した。

 

「がふっ……!!」

 

「サクラ!!」

 

「あれだけの啖呵切っといてそれじゃあね~~……優しいのはサクラの美点だけどガッカリだよ」

 

「何を……くっ……」

 

頭を強く殴られたことで意識が鈍くなっている。

隠されていた二人目の滅竜魔導士の存在と主力であるサクラの劣勢。

これによってフェアリーテイル側の士気が低下し始めている。

そんな彼らに追い討ちをかけるような事実が彼等を襲った。

 

「ぐはあっ!!」

 

上から何かが落下してきた。

それが分かった瞬間、フェアリーテイル側に戦慄が走る。

 

「ま、マスター……?」

 

「あ…あ……う…あ……ワ、ワシの……魔力が………」

 

上で何者かにやられたのか、マカロフから魔力がなくなっている。

魔導士にとって急激な魔力の消失は命の危険すらもたらすのだ。

これを見てフェアリーテイル側の士気が著しく低下。エルザはこれ以上の戦闘継続を不利と判断して指示する。

 

「撤退だーーー!!! 全員ギルドへ戻れーーー!!!」

 

「!!!」

 

「マスター無しではジョゼには勝てん!! 撤退する!! 命令だ!!!」

 

「あらあら。もう帰っちゃうのかい?」

 

「アタシは五月蝿いの嫌いだからいいんだけどねえ」

 

そんな様子を見るサクラ。

確かに撤退はしなければならないが、シキを放置するわけにもいかない。

 

「シキ………」

 

「ああサクラっち? マカロフのお爺さんが弱ってるのはアタシが吸血して地を減らしたからね~」

 

「貴方は………お前は!! こんなことをする人じゃなかった!! どうして………」

 

「人は変わる。何時までも過去に拘ってちゃカッコ悪いよん。誰がなんと言おうと今は―――敵だ」

 

「………シキィィィィ!!!」

 

吠えるサクラだがシキは相手にしない。

 

「じゃあね。また会えるだろうしその時は――アタシが殺してアゲル」

 

と、赤い血が彼女を覆い、その姿を消した。

 

「待つんじゃ、シキ!!」

 

「サクラ!! 撤退だと言っただろう!!」

 

「クッ…… !? ナツは!?」

 

いつの間にかナツとハッピーの姿が見当たらない。

色々と納得できないことはあるがサクラは苦渋の思いで撤退するのだった。

 

 

マカロフはマグノリア東の森に住む治癒魔導士、ポーリュシカの元に運び込まれた。

かなりの重症らしく、回復までに時間が掛かるそうだ。

 

 

そしてナツはファントムに拐われていたルーシィを救出してきた。

今回の事件はマグノリアを代表する資産家、ハートフィリア財閥の令嬢であるルーシィを連れ戻すように彼女の父親がファントムに依頼したことがきっかけだという。

 

復讐に燃えるギルドの中でルーシィは震えていた。

自分が家出をしたことが原因でギルドの皆を傷つけてしまったことを悔やんでいる。

 

「本当にごめんね……あたしが家に戻れば住む話なんだよね」

 

「そーかなあ。つーかお嬢様ってのも似合わねぇ響きだよな」

 

「!」

 

「この汚ねー酒場で笑ってさ……騒ぎながら冒険してる方がルーシィって感じだ」

 

何時もの真っ直ぐな言葉と笑顔でナツがルーシィを励ます。

 

「此処にいたいって言ったよな。戻りたくねえ場所に戻って何があんの? ……"妖精の尻尾"のルーシィだろ。此処がお前の帰る場所だ」

 

そんなナツに思わず目が潤むルーシィだった。

 

 

「シキ………」

 

『誰がなんと言おうと今は―――敵だ』

 

やはり年月は人を変えるのか。敵意を剥き出しにしたシキはサクラが見たことの無い覇気を放っていた。

 

「………こんな形で再開することになるとは……」

 

やはり自分は甘いのだろう。否定することはやはりできない。

 

「………次戦うとき……私は迷わずに戦えるのでしょうか」

 

自身に聞いても答えは返ってこない。

しかしまた戦うことになるのは明らかだった。

 

その時、大きな振動がギルドを襲った。

そとを見てみると、巨大な城が六本の脚で湖を渡ってきた。

たなびくのは幽鬼の旗。

 

「想定外だ……こんな方法で攻めてくるとは………」

 

そして水上に鎮座したギルドの門から巨大な砲門が現れた。

 

「魔導収束砲だ!! ギルドをぶっ飛ばすつもりかー!!!」

 

「私が防ぎます!!」

 

飛翔したサクラが両手を構えて断絶壁を形成しようとする。

が、

 

「貴方に止められんの?」

 

「ッ!! シキ………!」

 

ファントムのギルドの屋根に立つシキを見たサクラはやはり精神が動揺して上手く魔法を形成できない。

そうこうしているうちに魔導収束砲、ジュピターがチャージされていく。

 

「退け、サクラ!!」

 

「な、エルザさん!?」

 

金剛の鎧。最強の防御力を誇る鎧。

しかし、ジュピターを防げるか………。

 

「ギルドはやらせん!! 皆伏せろぉ!!!」

 

「エルザさんッ!!!」

 

ジュピターが火を吹いた。

暴力的な魔力の砲撃をエルザは全身で受け止める。

凄まじい衝撃波が地面を抉り、金剛の鎧が徐々に砕けていく。

それが完全に崩壊したのと同時に魔力が霧散、エルザはジュピターをふせぎきったのだ。

 

「エルザさん!! エルザさんっ!! しっかりしてください!!」

 

すぐさまサクラがエルザを抱き抱えるが瀕死の重体でボロボロだった。

そんなフェアリーテイルにファントムからジョゼの放送が響く。

 

[マカロフ……そしてエルザも戦闘不能。もう貴様等に凱歌はあがらねえ……ルーシィ・ハートフィリアを渡せ。今すぐだ]

 

「ふざけんな!!」

 

「仲間を敵に差し出すギルドがどこにある!!」

 

「ルーシィは仲間なんだ!!」

 

反論するフェアリーテイルだがジョゼは「渡せ」の一点張り。

と、力を振り絞ってエルザが叫ぶ。

 

「仲間を売るくらいなら死んだ方がマシだっ!!!」

 

その瞬間、サクラの迷いも消えた。

 

「………そうだ。皆は傷ついてでも仲間を………ルーシィさんを守っているんだ………私だけが戸惑っている訳にはいかない……!!」

 

そう言うとサクラは立ち上がる。

視線は、シキに向けられていた。

 

 

[ならば更に特大のジュピターを食らわせてやる!! 装填までの15分、恐怖の中をあがけ!!]

 

ファントムのギルドからジョゼが生み出した兵士、"幽兵"が襲ってくる。

ジュピターを止めるためにナツ、ハッピー、グレイ、エルフマンが突入。

カナとロキを中心に他のメンバーが防衛戦を張る。

そしてサクラは。

 

「………すみません。私は行かなくては」

 

「構わ……ん……お前の進む道を……私達は、阻まな……い……」

 

「………ありがとうございます」

 

静かにエルザを寝かせると立ち上がるサクラ。

その瞳に迷いは無い。

 

「………今は敵。悲しいけど、それは戦わない理由にはならない……サクラ・レイスター……出撃します!!」

 

「………行ってこい。サクラ。勝ってこい!!」

 

エルザの激励を受けてサクラは飛翔した。

 

「やっぱ来るよね。サクラっち。………血竜翼」

 

シキの背中から鮮血が吹き出し、蝙蝠のような翼を形成する。

そして高速で突っ込んでくるサクラを受け止め、力比べに発展する。

 

「ぐ………迷いは吹っ切れたっぽいね」

 

「シキ………貴方に何があったのかは知りませんが……こんなことをしたんです。目を覚ましてもらいますよ。キツいお灸で!!」

 

「ッうひゃっ!?」

 

腕を掴んだままシキを持ち上げたサクラはファントムの屋上に叩きつけた。

 

「かは……!! 血竜結界、発動!!」

 

と、サクラとシキを取り囲むように血がドーム状の空間を形成した。

薄赤色の膜からは外の様子が見えている。

 

「アタシ達は外に出られないし外にいる人もアタシ達に干渉できない。どちらかが勝つまでこの結界は解錠されないんでそのつもりでね」

 

「術式のようなものですね……いいでしょう」

 

運命は残酷なものかもしれない。

しかし、目を逸らして逃げることはしない。

二人の滅竜魔導士(少女)は、ついに激突した。

 

 

「オオオオオオォォォォォォォォォッッッ!!!!」

 

「ハアアアアアァァァァァァァァァッッッ!!!!」




サクラの新技は無し
シキは………説明いります?(汗)

まあ、自分の血で武器を作ったということで

いよいよ決戦!! 次回をお楽しみに!!(いつになるやら………)
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