そして次回以降に繋がる伏線も
「伏線好きですよね……」
好きなんだから仕方ない
ではどうぞ
「ナツーー!! サクラーー!!」
「お、遅かったじゃねえか。もう終わったぞ」
魔動四輪車(最初に借りたものは破壊されていた)でエルザ達が追い付いてきた。
「そ……そんな!! エリゴールさんが負けたのか!!?」
多量の魔力を消費したエルザはふらつくがルーシィが支えた。
「こんなの相手に苦戦しやがって。ギルドの格が下がるぜ」
「どこが!? 圧勝だよ。な?」
「サクラがいなかったら微妙なトコです」
「まあまあ……」
「何はともあれ見事だナツ。ついでだ。定例会の会場に行き、事件の報告と笛の処分について指示を仰ごう」
ちょうどクローバーはすぐそこだ。
と、その時魔動四輪車が突如動いた。
運転席に座っているのはカゲヤマである。
「油断したな妖精共……笛は…ララバイは此処だ!! ざまあみろーーー!!!」
落ちていたララバイを拾い上げてクローバーに向かって逃走するカゲヤマ。
「なっ……あんのヤロォォォ!!」
「サクラ!! 追え!!」
「流石に飛ぶほどのエネルギーは残ってません……」
「急ぐぞ!!」
急いで定例会の会場に着くとカゲヤマとマスター・マカロフがいた。
今まさに笛を吹こうとしている。
「じっちゃん!!」
「マスター!!」
「しっ。今イイトコなんだから見てなさい」
と、彼らを止める人物が。
オカマのこの人物はギルド、『
「てかあんた達かわいいわね。ウフ♪」
「「うえっ………」」
ナツとグレイにハートを飛ばすボブに思わず鳥肌が立つ。
そうこうしているうちにもカゲヤマは笛を吹きそうだ。
「いけない!!」
「黙ってなって。面白ェトコなんだからよ」
そういってファンキーな身なりをしている男。『
「何も変わらんよ」
と、マカロフが不意に口を開いた。
「弱い人間はいつまでたっても弱いまま」
「しかし弱さの全てが悪ではない。元々人間なんて弱い生き物じゃ」
「一人じゃ不安だからギルドがある。仲間がいる」
「強く生きる為に寄り添いあって歩いていく」
「不器用な者は人より多くの壁にぶつかるし遠回りをするかもしれん」
「しかし明日を信じて踏み出せば自ずと力は湧いてくる。強く生きようと笑っていける」
「そんな笛に頼らなくてもな」
「!!」
全てを見通されていた事を悟ったカゲヤマはララバイを落として膝をついた。
「……参りました」
それを見たナツ達は茂みから飛び出す。
「ぬぉおぉっ!? なぜあやつらが此処に!?」
「総長!! 流石です!! 今の言葉目頭が熱くなりました!!!」
「痛っ!!」
「マスター。大丈夫ですか?」
「う、うむ。大事はない」
一件落着。
かと思ったその時。
「カカカ……どいつもこいつも根性のねェ魔導士共だ」
突然笛が喋りだし、煙を吐き出した。
やがてその煙は形を作っていく。
「もう我慢できん。ワシが自ら食ってやろう。貴様等の魂をな………」
『か、怪物ーーーー!?』
巨大な樹木の悪魔が姿を表した。
カゲヤマも知らなかったのか怯えている。
「た、た、魂って食えるのかーー!?」
「知るか!!」
ナツは検討違いの事を言っていたが。
「なんで笛から怪物が……」
「あの怪物が呪歌そのものなのさ。つまり生きた魔法。それがゼレフの魔法だ」
「ゼレフって……あの大昔の!?」
黒魔導士ゼレフ。今なお魔法の歴史に名を残す最凶の魔導士。
闇ギルドにはゼレフを復活させようと目論む者もいるらしい。
「さあて……どいつの魂から頂こうかな……決めたぞ。全員まとめてだ」
怪物が大きく口を開き、呪歌を放とうとする。
が、それより早くナツ、サクラ、グレイ、エルザが飛び出す。
天輪の鎧に換装したエルザがララバイの足を切り裂いて呪歌を阻止した。
「ぬ!!」
「機竜の爆砲陣!!」
その上側。膝に手をついたサクラが爆発を起こす。
「おりゃああああっ!!」
隙ができた瞬間に体をよじ登ったナツが顔面に蹴りを叩き込む。
重い一撃に巨体がグラリと傾く。
「小癪な!!」
ララバイが口から放った魔力弾を回避するナツ。
その魔力弾はギルドマスターに迫る。
「アイスメイク、"
それを防いだのはグレイ。
両手を構えて腕を広げると氷の盾が形成された。
「あの一瞬でこれほどの造形魔法を!?」
「造形魔法って?」
「魔力に形を与える魔法だよ」
グレイの場合は氷を自分の思い描いた通りの形にして形成することができる。
その型は無数に存在する。
「そして形を奪う魔法でもある」
「合わせろサクラ!!」
「はい!!」
グレイは別の構えを取り、サクラは両手にエネルギーを収束させる。
「アイスメイク"
「機竜の双射槍!!」
サクラが放ったエネルギーの槍を中心にグレイの多数の氷の槍がララバイに突き刺さる。
その威力はララバイの胴体を大きく抉り、貫いた。
「ゴォア!! が……」
「………よし!!」
「今だ!!」
エルザは蝙蝠や竜のような翼を携えた鎧に換装していた。
黒羽の鎧。一撃の破壊力及び飛翔力を増加させる魔法の鎧である。
「エネルギー充填まで3……2……1……チャージ完了!!」
「右手の炎と左手の炎を合わせて……」
両手を砲口のように構えたサクラと合わせた拳に威力を高めた炎を込めるナツ。
エルザの動きにあわせて二人が同時に技を放つ!!
「火竜の煌炎!!」
「機竜のメガ粒子砲!!」
顔面にナツによる大火力の炎。
胸部を撃ち抜くサクラの破壊光線。
胴体を一閃するエルザの斬撃とグレイの氷。
「バ……バカな……」
顔を吹き飛ばされ、体を折られたララバイは倒れこんで大爆発を起こした。
「す……すごい……これが……これが"妖精の尻尾最強チーム"!!!」
「どうじゃーーー!! すごいじゃろぉぉぉっ!!!」
「すごーい!! 超カッコイイ!!!」
彼らの活躍を目の当たりにしたカゲヤマは思わず涙を浮かべていた。
と、突然上機嫌で笑っていたマカロフが突然滝のような汗をかいて停止した。
「ん? ………ぬああああっ!!! 定例会の会場が粉々じゃ!!!」
巨大なララバイが倒れた際に巻き込まれたのだろう。
建物は最早原形を留めないレベルで崩壊していた。
「ははっ!! 見事にぶっこわれちまったなァ!!!」
「つ、捕まえろーーーー!!!」
「おし。まかせとけ!!」
「お前は捕まる側だーー!!」
「ま、誠に申し訳ありませんでした!! 私が責任をもって弁償を」
「お前最近の懐事情ヤバイだろ!?」
「総長……申し訳ありません……顔を潰してしまって……」
「いーのいーの。どうせもう呼ばれないでしょ?」
ナツをルーシィが引っ張り、土下座のサクラをグレイが抱えてその場からスタコラサッサと逃げる"妖精の尻尾"だった。
後日この事件は大ニュースとなって国中に知れ渡った。
ギルドマスターの定例会を狙ったテロ事件が妖精の尻尾によって解決されたということが記載されていた。
カゲヤマを含めた鉄の森のメンバーはほとんどが逮捕されたとのことだ。
カゲヤマは穏やかで何処か憑き物が落ちたような顔をしていたという。マカロフの言葉で彼の中の何かが変わったのだろう。
しかし、エリゴールは唯一捕まらなかったらしい。
彼の行方は未だ分からない。
そんな内容の新聞を一人の少女が見ていた。
「ふーん。あの子も頑張ってるんだねぇ……」
とある少女の活躍を満足そうに見ている少女。
雨の中、ニヤニヤと笑い、新聞を放り捨てる。
と、その新聞紙が何故かバラバラに切り裂かれた。
「ああ……早く会いたいなぁ………」
「何をしているんですか? 早く行きましょうよ」
「あ。メンゴメンゴ~♪ じゃ、レッツゴー♪」
「はぁ………」
水色の髪に傘を差している少女と共に歩き始める少女。
「(早く会いたいなぁ……貴方を殺すのはアタシなんだから………ねぇ?)」
「(サクラっち)」
今回もやるぜ。新技紹介!!
・機竜の双射槍
機竜の双槍のバリエーション技。
打ち出した手刀から更に貫通性の斬撃を飛ばす技。
・機竜のメガ粒子砲
両手で砲口を形作り、貯めたエネルギーを極太のビームとして勢いよく放つ技。
エネルギーチャージに三秒を要し、その間は無防備。
ちなみに『機竜の~~砲』という技は他にも存在し、構えは同じだが撃つものが異なる。
さて………
悪魔の島はサクラが関わらないので飛ばします。
迷ったんですけどね。早く幽鬼編がやりたいので。
次回は間を繋ぐ閑話です。
それでは!!