父様と2人、家の中でお爺様から隠れるように暮らしていた。
父様はもう少し経ったら僕を海外に留学させ、自分も屋敷から逃げる。
そんな計画を建てていると、僕に説明してきた。
どうやら一度目の生での留学も、僕が聖杯戦争に巻き込まれない様にとの、父様なりの愛情だったようだ。
父様にとって僕など必要無いものだと思っていた為、それを知った時ただただ泣きたい気持ちになった。
だが、そんな計画も実行には移れなかった。
6歳になった僕に何故か令呪が宿ったからだ。
あんなにも欲した令呪が今や行動を狭める足枷でしかない。
僕はお爺様に咎められる前に、サーヴァントを喚び出す事にした。
僕は僕を聖遺物として召喚し、賭ける。
僕は賭けに失敗し、ある意味成功した。
詠唱を終えた僕の目の前に居る人影。
「問う、お前がオレの
僕はその問いに応える事を忘れ、
「…パパ」
ぎゅっと音がする程抱きつく僕に
その優しさに堪えきれない涙が流れ落ちた。
「……な、さい。ごめんなさい」
「何がだ?」
「勝手に死んで、パクノダ生き返らせる為に自分の命を犠牲にして、ごめんなさい」
パパは僕を抱き上げ、背中をリズムよく叩く。
心地好いリズムに段々と眠たくなってくる。
「繰り返さないのなら、もういい。寝ろ」
僕は眠気に負け、その後の事など考える事が出来なかった。
ーーだから、
「出てきたらどうだ?」
クロロ・ルシルフルは閉めきった扉へと目を向け、言葉を発する。
その扉から入ってきたモノ。
「ふむ、まさかあの失敗作に令呪が宿るとはな」
ーーお爺様に気づかれていたなど、僕は知り得なかった。
モノは確りと扉を閉じ、獲物を逃がさないといった視線でクロロを見る。
しかしそれは間桐臓硯にとって、最大の失策であった。
そして、自らの魂を収めた核である蟲をまだ体内から分けていなかったのも不味かった。
臓硯は慎二が召喚した若い男をどう操るか考える。
そんな事を考える時間もまた、自分の命が終わりへと向かっていると気づかずに。
「
クロロが言った瞬間、臓硯の身体の一部分の蟲の繋がりが無くなった。
何が起きたのか分からず、当りを見回すが見当がつかない。
仕方ない事だった、念能力は念能力者のみに見える。
臓硯はそんな彼らにとっての常識を知りもしないのだから。
身体を蟲へと解き、逃げようとするが一匹一匹確実に減らされていく。
食べかけの状態の蟲が増える。
その状態の蟲はもう動かす事が出来ない。
核さえ食われなければ、と臓硯が希望を抱いた時には遅かった。
喰われた感覚も痛みも何も無いと言うのに、本体である蟲の一部は食われ、動かなくなっていた。
全ての蟲が欠損し、何かが核の全てを食いきるまで臓硯の絶望は続く。
臓硯は何故こうなったのか分からなかった。
だから、自身の行動を思い出す。想い出す。
そうして自身の
甦った時に臓硯の意識は途絶え、もう戻ることはなかった。
「駆除も済んだことだ。シンジを布団に運ぶか」
クロロは何事もなかったように、慎二へと意識を向ける。
彼にとって、
慎二の部屋らしき場所を見つけ、中を確認する。
男児用の服や子供向けの本。
ここで間違いないだろうとベットに慎二を寝かせ、クロロは何を考えたのか、自身もベットに身体を横たえる。
慎二の身体を抱き締め、
胸に宿った充実感と共にクロロは眠りに落ちた。
次に目が覚める時に、