やはり俺の青春ラブコメはあっている。   作:ЖセイキチЖ

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21. ちょっとしたすれ違い 前編

最近の俺は何かと忙しい。何故ならバイトをしているからだ。1~2ヵ月前から始めたがこれがなかなか辛い。やめたい。専業主婦になり…なんてことを言っていると雪乃に怒られそうなのでやめておく。

だが、バイトよりも辛いことがある。それは…

雪乃とデートに行けないことだ!

平日はバイトを講義が終わってから目一杯入れており、出かける時間すらない。土日は朝からなので全くもって雪乃のために使う時間が出来ない。唯一、雪乃に触れられるのは朝のちょっとした時間だけだ。会話して、外出するまえにソフトなキスをするだけ。1日や2日程度だったら気にするほどではないが、1週間を超えると辛い。もうやめたくなる。だが、絶対にやめられないのだ。これは指輪を買うためであり、生活のためであり、将来のためであるから…。

 

「あら、もう起きたのね」

「ああ。おはよう」

「今日はどうするの?」

「今日も朝からバイトだ」

 

朝からバイト、といった瞬間に暗い顔をする。やはり、俺と同じように寂しいのではないだろうか。

 

「そう、なの。帰りは何時ぐらいかわかるかしら?」

「多分22時ぐらいだと思う」

「今日もいつもと変わらないのね…」

 

そんなに暗い顔をするのはやめてほしい。しかも泣きそうだし。俺だって雪乃と一緒にいたいが、今休んでしまうと買えなくなってしまうのだ。目標まであと少しなのにやめるわけにはいかない。一応はサプライズのつもりなので伝える気もない。…罪悪感のせいで言いそうにはなるが…

 

そろそろ家を出ないと間に合わないのでバイトの準備をして、玄関に向かう。

 

「もう行くの?」

「そろそろ行かないと間に合わないからな」

「…」

「どうした?」

 

いきなり俯いてしまい話さなくなってしまった。

 

「もう行くぞ?」

「…まって!」

「なんだ?」

「何でそんなにバイトを入れるの?」

 

雪乃からしたら単純の質問だった。でも今は答えられない。言ってしまったら無駄になってしまうから。

 

「欲しいものがあるからな」

「それってなに?」

 

いつもの雪乃と違って細かく聞いてくる。時間も無いので適当に濁すことにした。

 

「まぁアレだよ。とりあえず時間が無いから行ってくるな」

「…いってらっしゃい」

 

今日は時間がなかったのでキスはしなかった。

それにしてもキツイ。雪乃のあの顔を見ていると話してしまいそうになる。でもそれだけはダメなんだ。本当にごめんな、雪乃。

 

何度も自分に言い聞かせながらバイトをしている喫茶店へ急いで向かった。




今回はイチャイチャしてないです。期待していた人はごめんなさい。次はすると思います。
いつも以上に少なくてごめんなさい!
後編もありますのでたのしみにしていてください!

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