半不老不死の科学者が異世界からくるそうですよ? 作:ゆっくり分隊長
「ちょっ!?おい待て流石に予想外だぞ本当に詐欺だったのか!?」
いきなり空中に放り出された尊は成す術もなく自由落下していく。
「金銭なども取らずに空中に放り出すとか、本当に詐欺だとしたら随分と斬新な詐欺だな!?」
そんな事を言っても重力に逆らえないのは明白で・・・
尊は〝他の3人(と1匹)〟と共に湖に落ちたのだった。
「緩衝材として水の膜があったのは良いが、それプラス湖の所為でリュックの中身がびしょ濡れだ畜生・・・」
他の3人とは一足遅れて陸に上がって来た尊は、水を吸って重くなったリュックを足元に置き、その横に座り込む。
「し、信じられないわ!まさか問答無用で引きずり込んだ挙句落とされるなんて!」
「右に同じだクソッタレ。まだ石の中に召還された方がマシだ。」
「石の中じゃ動けないじゃない」
「俺は問題ない」
「そう、身勝手ね」
フン、と鼻をならす2人。
「俺も問題ないな」
服をある程度絞り終えた尊はズカズカと2人の近くまで歩いていく。
「貴方も身勝手ね・・・」
「此処・・・何処だろう?」
三毛猫を持った少女が呟く。
「さぁな・・・というか此処が一階なのか?どうみても大自然のど真ん中なんだが」
これが一階だったら随分と原始的かサービス精神に溢れてるな...と尊は疑問点を口にする。
「はぁ?一階?何だソレ」
他の皆なら何か知っているだろうと踏んだ尊だったが、帰って来たのは十六夜のその言葉だった。
「は?一体どういう事だ・・・?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(アレ・・・?なんか予定よりも1名多いような・・・?まぁ、でも戦力は多い方が良いですし、気にしないで行きますか!)
草むらに隠れているウサ耳の少女は、予定より1人多い事に驚きながらも、4人の前に出て行こうとする。
しかし――――
「・・・こんな事してても仕方ねぇ。取り敢えず、そこに隠れている奴に話を聞くか?」
(!?)
「あら、気付いていたの?」
「当たり前だ。かくれんぼじゃ負け無しだぜ。そっちの2人もそうだろ?」
(!?!?)
「風上に立たれたら嫌でも分かる」
「むしろこれに気付かないと俺の場合は腹にタックル食らうからな・・」
「へぇ、ラグビーでもやってたのか(笑)?」
「生憎だが相手はむさ苦しい男じゃ無ぇんでな。ただ威力はラグビーのそれとは段違いに強いが・・・」
「へぇ、面白そうだな、オマエの所は。名前は?」
「尊。永野尊だ」
「俺は逆廻十六夜だ。・・・・・さて」
楽しそうな談笑タイムは終了、4人は草むらに隠れているウサ耳の少女に殺気を込めた視線を送る。
「や、やだなぁ御四人様。そんな狼みたいに怖い顔で見つめられると黒ウサギは死んでしまいますよ? ええ、ええ、古来より孤独と狼はウサギの天敵でございます。
そんな黒ウサギの脆弱な心臓に免じてここは一つ穏便にお話を聞いていただけたら嬉しいでございますヨ?」
おずおず...と姿を現すウサ耳の少女。
「断る。」
「却下」
「お断りします」
「・・・話を聞くとか面倒だからパス」
「あっは♪取り付く島もないですね♪」
4人の容赦ない拒否にバンザイ、と降参のポーズを取る。
(此処でNO,と言える勝ち気は評価出来ますね・・・)
心の中では冷静に4人を判断するウサ耳少女、もとい黒ウサギ。
しかしそんな黒ウサギに危機が迫っていた・・・・
「てい」
「フギャァ!?ちょ、ちょっと!?触るまでは黙って受け入れますが、、まさか初対面で容赦なく黒ウサギの素敵耳を引き抜きにかかるとは、一体どういう了見ですか!?」
「好奇心の為せる業」
「自由にも程があります!」
「へぇ、このウサ耳って本物なのか?」
「・・・じゃあ私も」
「俺は似たような奴が身近に居たからパス」
尊は地面に寝転がりながら絶賛弄られ中の黒ウサギを見物する。
「それなら見てないで助けて下さい~~~~!!」
「・・・分かった。」
「あ・・・ありがt「なら俺も弄る。これなら見てるだけじゃないからOKだろ?」
「全然OKじゃn・・・あっそこは「ふむ・・・やはりアイツと同じくここが弱点か・・・」その〝アイツ〟って一体ってやめっ・・・・・
ッッ~~~~~~~ッッッ////!!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
~約一時間後~
「あ、有り得ないのですよ・・・学級崩壊とはまさにこの事・・・というかもうお嫁に行けません(泣)・・・「はよ進めろ」・・・ハイ(泣)」
一番弄った張本人である尊による無慈悲な言葉により、黒ウサギは涙目で説明を始める。
「ウゥ・・・・グスッ・・・えぇ、箱庭とは・・・」
説明は通常の3倍以上の時間が掛かったため容赦なく割愛(笑)
要約すると、
―――箱庭とは、修羅神仏を始めとした〝普通の人間じゃない〟者達の住む場所。
―――箱庭では必ずコミュニティに所属しないといけない。
―――此処ではギフトゲームが主で、金銭から自らのギフト、はたまた命まであらゆる物を賭ける事が出来、ギフトゲームに勝てば相手の賭けたものを手に出来ると言う事。
―――此処ではギフトゲームが法の様なものだが、当然殺人や強盗は禁止。
―――後、尊さんはやり過ぎです・・・(泣)
と言う事だった。(ちなみに↑の命に関する台詞は合計8回も言っていた)
「・・・さて、黒ウサギは皆さんの箱庭に関する全ての質問に・・・答える義務がございます・・・」
未だに立ち直れていない黒ウサギだった。
「此処から先は我らのコミュニティで・・・お話を「待て」・・・ハイ?」
「待てよ。まだ俺が質問して無いだろ」
黒ウサギの話を遮ったのは十六夜だった。
「・・・どういった質問でしょうか?ルールですか?ゲームそのものですか?」
「そんな物はどうでも良い。俺が聞きたいのはただ一つ。
―――この世界は・・・・
面白いか?――――― 」
十六夜のその言葉に、黒ウサギは漸くいつもの調子を取り戻す。
「・・・YES!ギフトゲームは人を越えた者たちだけが参加できる神魔の遊戯。
箱庭は外界より格段に面白いと、黒ウサギは保証いたします♪」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
~箱庭の何処か~
「・・・何?召喚に失敗だと・・?」
高級そうな椅子に座っていた女性が報告を聞き、驚愕する。
「えぇ。恐らく同時刻に行われた別の召喚の方に巻き込まれてしまったと思われます」
それを聞き、女性は顔を俯かせる。
「・・・仕方ない。
〝神群〟達に連絡し、彼の捜索、及び確保を行うよう要請しろ。身柄を見つけて
こちらに渡せば多額の報酬が出るという事も一緒にな。
そして、必要に応じて戦闘、そして同行して居る相手の〝殺害〟も許可する、と」
「―――――はい、了解致しました」
それを了承した部下は、女性の居る部屋から退出した後、連絡をする。
「これより箱庭の主な神群、そして確認できる全〝箱庭の貴族〟に伝えろ。
対象、永野尊。彼を補足次第、状況に関わらず確保しろ!そして、彼の捕獲の障害となるコミュニティは全力で攻撃しろ!」
中枢、遂に動き始めます。
そして、連絡が駄ウサg・・・失礼、黒ウサギにも伝わるのか―――!?
次回は其処も含めて話はどんどん加速していく予定です。
それではまた次回~