ゼロの使い魔と万事屋銀ちゃん   作:銀桃

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ちなみにトリステインと江戸の行き来はターミナルか源外のからくり堂から転送装置で行き来できます。

今回真選組の話の終わりは銀魂らしいしめくくりにしたいと思います。


第二十七話 狼にフラグ

この日をどれだけ望んできたか、この脇差でこの男の喉を掻き斬れば私の願いは結願する。ミシェルは船体の壁にめり込んだチュレンヌを睨み、脇差を手に前に進む。

 

「恩に着るぞ、斎藤。」

 

一歩、一歩とチュレンヌに向かい、ミシェルはその暗い瞳をチュレンヌの喉に向ける、脇差の刃をチュレンヌの喉に突き立て、力をこめる、

 

「死ね!!我が親の仇よ!!」

 

が、刃はそれ以上、進まなかった、ミシェルの手は斎藤に止められ、鬼のような形相で斎藤を睨む。

 

「邪魔するな!!」

 

斎藤は首を横に降り、ミシェルの殺害行為を止める。

 

「そんな男の為に町娘が手を汚すことは警察として黙って見ていられないZ」

 

「!!お前、声・・。」

 

「・・・・この復讐をここで、この男を殺したことだけで終わらせてしまったらお前はもう気高い騎士道を歩めない、その復讐心はまだ別の形で国の為、民の為に生かせる。・・・Z」

 

斎藤はミシェルから脇差を取ると自分の背面の鞘に納刀し、チュレンヌの方に自分が脚を運ぶ、縄で気絶しているチュレンヌを捕縛し、そのまま引きずるように斎藤は今回の下手人を運ぶ。

 

「お前に何が分かる。私は!・・・私の今までの人生は!!」

 

斎藤はその後何も言わず、屯所へと黙って脚を運んだ、懐から一つの手紙をミシェルの足元に落とし、ミシェルに視線を移すと、チュレンヌを引きずり、斎藤はミシェルの視界から遠ざかる。

 

その手紙の題名にはこう書かれていた。

 

 

 

 

親愛なる宿敵(とも)へ

 

 

 

 

真選組屯所で斎藤はチュレンヌの捕縛した体を地面に投げ捨て、眼の前の近藤、沖田、土方に敬礼する。

 

「ご苦労だったな、斎藤。」

 

斎藤は何も言わず、力強く一歩一歩と屯所の中へと進む。

 

「すまなかったな、斎藤殿。」

 

「・・・。」

 

アニエスは道場の入り口付近で腕を組み、斎藤と眼を合わせる、斎藤は敬礼を一度行うとそのままアニエスの後ろを通り過ぎる。

 

屯所の白洲付近で伸びているチュレンヌを見てアニエスは壁に自分の体重を預け、近藤、土方のやり取りをよそに自分の口角をふん、とゆっくり上げる。

 

下手人への対応にバタバタする屯所の隊士の間を縫うようにアニエスは踵を返し進む、自分たちの銃士隊の待機場所まで戻る時には、その表情はいつものアニエスに戻っていた。

 

 

 

翌朝、チュレンヌは本国へ強制送還、この国では裁けないが、おそらく沖田の思惑通り、今頃は大衆の読む週刊○春で大炎上しているだろう、そうなればあの男の上もなにかしらの動きに出るはず、時間はかかっても自国の腐った部分は自分たちが処断する、と言い残し、敬礼する近藤、真選組一同に改めて礼を言うと、屯所の門をくぐり、銃士隊一同は自国への帰路ターミナルに向かう。

 

その中にはもちろんあのミシェルの姿もあったことに、陰ながら見守っていた斎藤も胸をなでおろす。

 

街道でターミナルに向かう途中のアニエスとミシェルの会話は特に何もなかった、特になにも、咎めることはなかった、それもそのはず。

 

 

 

最初から計画通りだったから。

 

 

 

 

 

「どうだった?」

 

「チョロイもんです、隊長、まぁこっちも復讐はある程度済ませれたんでいいんすけどねー。」

 

がらりと口調の変わったミシェルがアニエスの問いに答える。

 

「あの男どもはいずれ使える、まぁ仲良くしとくにこしたことないだろうな。」

 

「親の復讐っつてももう何年も前っすからねーあのこ汚いおっさん殺しても一銭の特にもならないっすよ!」

 

アニエス、ミシェルの二人して大声で笑っているのに対し銃士隊の面々はその二人をこけ脅すわけでもなく見下すわけもなく進む、隊列は一切乱れない。

 

「まぁ、トリステインの腐食した部分を切り取るのにせいぜい利用させてもらいましょーや!隊長!」

 

「そうだな、で?斎藤殿に手紙をもらったとか言っていたな。」

 

「ああ、あの男完全にチェリーっすよ!今時手紙って!あ、ちょい先言っててもらえます?そこのコンビニで買い物してきまっすわ、なんか今日あっし調子悪くて。」

 

「ああ、先にいってるぞ。」

 

 

 

 

同時刻、真選組屯所。

 

「ってとこでしょうや、ねェ土方さん。」

 

「だろうな、最初からあの女共、こっちを利用する気マンマンでここに来たみたいだな。山崎の屯所銃士隊内偵の報告書の一部だ。」

 

「なにぃ!!・・・・これは!完全に昨日起こる事想定した話の内容じゃねーか!!」

 

「あのアニエスにミシェル、いや、あの銃士隊は姫様の護衛が本当の任務じゃないでしょうや、おそらくは自国の内偵、政治的に腐ったおっさん共を切り捨てるのも役目でしょうや。」

 

近藤は青い顔でその報告書の内容を見る。

 

「俺の事完全にゴリラ扱いしてる会話文がある・・・・。」

 

「まぁ、女なんてそんなもんでさァ。」

 

「まぁ、今回の合同演習であの甲冑はねえとは思っていたがな、完全な色仕掛けから入って、隊内をある程度かき回し、自分たちの動きやすい状況を作った。」

 

「それに加え、食事に盛ったあの毒、下剤程度ですんでよかったでさァ、致死猛毒なら今頃真選組、終わってますぜィ。」

 

「挑発とも取れるな、いや、今回は斎藤の動き、働きを見たかったんだろうがな、三番隊は組織の裏の顔、そこから何かを学んだか、それともお眼鏡に叶わなかったか・・・。」

 

「つーか馬に乗る機会が多いってあの水着でですかィ?あんなもんで乗ったら股ズルズルになりますぜィ、近藤さんわかってました?」

 

「え?あ、あああ!そうだなぁ~・・・何となくだが。」

 

「はぁ、駄目だな、うちの頭は、まぁなんにせよ、あいつらが清純派騎士アイドルじゃないってことはわかっただろ?次からは警戒しな。」

 

「馬に乗るどころか男に跨って腰振る女顔負けの男にマウント取ってボコボコにした後取れるもん全部引っぺがすようなアバズレ連中でさァ。」

 

「・・・総悟、お前。」

 

「まぁ、一番の問題は一体どこの誰に忠誠を誓ってるかでしょうねィ。本当に自国の姫様にか、それとも別の誰か、か・・・。」

 

「そうなると次、、会う時は敵か味方か・・・。」

 

「見合いの話とか言うんじゃなかった。・・・」

 

「・・・・は?」

 

近藤の一言に沖田と土方が近藤を睨む。

 

 

 

 

 

コンビニの入り口の前、ミシェルはそっと、斎藤からの手紙を読む。

 

 

拝啓、見送りに姿を現さなかった事をお許しください、元来、臆病であり、恥かしがりやな性格なもので、特に女性との会話は苦手なこの私の性格なもので・・・・。

 

「ふん、チョロイ男ね。」

 

今回伝えたかったことは、貴殿と初めて手合わせした時の心にある憎しみを感じた事、あなたのような気高い騎士でありながら復讐という心にとらわれた剣では私には勝つことはできません、まぁ、次はどうなるかわかりませんが、なによりあなたには笑顔が似合うでしょう、復讐を忘れろとは言いません、ですが、あなたと同じような人間をこれから出さないように、自分の職務にまっすぐに向き合い、任務を遂行し、不幸な人間を生み出さない国を作る事に邁進してください。

 

「・・・・ふん。」

 

そして、自分の信じた騎士道を何があってもまっすぐ歩く事をオススメします。敬具

 

追伸:今回の合同演習で出会えた記念に粗品をどうぞ。

 

 

「ま、今回の事は感謝しますよ、・・・斎藤 終さん。」

 

ミシェルはコンビニの向かいにある高層ビルの屋上に眼を移す。

そこにはあの斎藤が強風に身をさらし、立っていた。

 

「ま、受け取ってやりますかねー。」

 

ミシェルの手には封筒から取り出されたジャスタウェイキーホルダーが握られていた。

 

ふと、ミシェルはもう一枚、手紙が残っているのに気が付く。

 

その一文は。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なーんて言うとおもったかこのアバズレ、毒盛りやがって、死ねや。Z

 

 

 

 

 

 

斎藤は自分の右手にある起爆スイッチを押す、ミシェルのジャスタウェイは突如爆発し、ミシェルの顔や体はススまみれになった。

 

俯いたミシェルは斎藤にゆっくり顔を合わせる、斎藤もマスクを取り、ミシェルを見据える、そして、お互い凶悪な笑顔で顔を合わせる二人は互いに踵を返し、その場を去った。

 

「次あったら殺す。」

 

 

[次あったら殺す。]

 

 

 

 

 

 

 

 

第二十七話 狼にフラグは必要ない、宿敵(とも)があればそれで十分。

 

 




恋愛はこの二人には必要ナシでしょう。

これで真選組ギャグ話は終わり、マジデ終わり!
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