万事屋に出社した新八の眼には上半身裸の銀時と着衣が乱れた金髪の女性、エレオノールの酔いつぶれて寝ている両者の痴態が飛び込んできた。
新八は無表情にふすまを締め、ふすまから一歩下がる。
つ、・・・詰んだァァァァ!この作品詰んだァァァァ。
どうすんのコレ、確実に後じゃん!、完全に事後じゃん!、ここから回想に入っても18禁!こっから先も18禁!終わったァァァ!
心の中で叫び、新八はもう一度ふすまを開ける。寝言なのか言葉をむにゃむにゃと二人はつぶやく。
「うお、イク、イク・・(うおー、いい店見っけた、行く?行くか?)」
「あ、ああ、私もイク、イクゥ・・(ああ、私もその店行く、行きまーす。)」
いや、もうかぎかっこの内容ですらロック対象だよ!どーすんのこれ!、今からタグに追加するだけでも手遅れだよ!
「ん?・・・おーぱっつぁん、おはようさーん。」
「ん?なに?もう朝ァ?」
「オィィィィ!やってくれたなこの腐れ天パ!よくも46回目でこの作品強制退場させてくれたなぁぁぁ!」
「あぁ?何言ってんの、あれ?なんで俺服着てねぇの?」
「うるさいわねぇ、・・・こっちは二日酔い・・。」
布団の両者はお互いを見て沈黙する。
「あれ?なんでお前ここにいんだ?・・・昨日は・・・あー思い出せねぇ。」
「なんで私ここにいるの?あっれー?おかしいなぁ。」
意外に冷静な二人は起き上がると服を正し、寝室を出る。
「ちょ、銀さん?」
「あー完全に二日酔いだよ、クソ。」
「私もよ、っていうかここあんたの家?」
「ああ、まぁメシにしようぜ。リモコンどこいったぁ?」
「私朝は苦手なのよねー。」
冷静な様子もするが二人はどこかお互い眼を合わせず、セリフも棒読みに感じる。新八は二人に昨日の事を聞こうか迷っていると、銀時のつけたテレビが点灯し、それをエレオノールは来客用のソファーに座り、ぼーっと見る。
デデンッデッデンデンデン
実録!眠らない町チクトンネ街、トリスタニア取り締まり24時!!
「最近あっちの国の番組ふえたなぁ・・。」
「へーこっちでもやってんだぁ・・。」
お互い寝ぼけ眼でテレビを見ながら銀時は食パンをトーストに入れる。
眠らない町、今日はここ、トリスタニア、チクトンネ街の治安を守る、銃士隊にピックアップしようと思う、若干18歳で騎士の称号を得た彼女、アニエス隊長率いる銃士隊。今朝は彼女達の眠る事を許されない治安維持活動を見てもらおう!!
ッデデデデン
「ほーテレビデビューかよ、あのアバズレ。」
「アバ・・・?」
銀時は呑気にもトーストを齧りながらその番組に映るアニエスの背中を見る。
デデデーン
アニエス「そこまでだ!!闇賭博の疑いでこのカジノは銃士隊が改めさせてもらう!!」
ゴロツキ「ちくしょう!!今日でシノギもできねぇのかよ!!」
ミシェル「観念するっすよー!あれ?あの人・・・。」
※プライバシーにより音声と顔に処理を施しております
アニエス「な、・・・貴様は、(ピー)?お前こんなとこで何してる。」
以下S氏「ああぁ~ん?んだよアバズレどもじゃ~ね~の、いやよぉ、ここの闇カジノでおれんとこのよぉ~飲み友の・・・なんだっけ?」
「ヘナチン元カレ~~よ、あっちのほうはトンネル開通してもらったみたいらけどぉ~?ぐへへへへへ。」
S氏「そうそう、そいつの腎臓がどうのこうの絡んできたからよお~ひっく、ここのカジノの店員シメてたのよぉ~・・・・なんか文句あっか!?」
ミシェル「いや、協力には感謝するっす、・・ってか彼女、(ピー)さんじゃ。」
※プライバシー(以下略)
以下E嬢「そうれーす!(ピー)でーす!お母さんみてるぅ~~?うひゃはははは。」
S氏「つーかなんでおまへらここにいんの~?」
アニエス「あ、いや、今日はここの巡回中に通報が、・・・それよりも!ここじゃ話にならんから外に・・・。」
ミシェル「ぎゃあああ!出てる!隊長そいつの股間からなんか出てるううう!」
※朝食時間のためモザイク処理を施していますご迷惑をおかけします
アニエス「な!!おい、すぐそれしまえ!バカ!」
S氏「あ~ん?・・・・んだよ、お前ら結構好きねぇ~ぐへへへへ。」
E嬢「・・・・・うひゃひゃひゃひゃ!なんしゅかーそれぇ、きったねぇ!!」
S氏「何ってナニだよ、おめぇ~・・・ひっく、バカにすんなよ、俺の青函トンネル用の特製ドリルをよ~・・・ひっく。」
E嬢「青函?性感のまちがいじゃないのぉ~・・・・ひっく、うおえ!」
S氏「んだよ、おぼこの分際でよぉ~お前ナメてっと俺の性感トンネル用ドリルでトンネル工事しちゃうぞ~ぐへへへへ!青函だけに。」
ブランブラン
E嬢「きゃああああ!犯されるぅぅぅぅ!おかぁさーん私は今日トンネル工事されまーす!いぇーい!」
S氏「うはははは!バカだ、こいつ!ばーかばーか。」
E嬢「ひっく、・・・うひゃはははは!・・・・えーっとなんだっけ、あ、・・・・・
アヘ顔Wピース!」
S氏「うおおおおい!やりすぎだっつーの、あー気持ちわり、・・おいどけ!公僕共!こっちはこれからトンネル工事で忙しいんだよ!」
E嬢「きゃー私をどうする気ーー?」
S氏「とりあえずお前、あれだよ、家けーる。」
E嬢「うおえ!・・・私もかえうううう。おぼろしゃあああ!」
※朝食時間の為・・・(略)
アニエス「あ、ちょ、・・お前ら!」
ミシェル「そっとしときましょ、隊長、いろいろあるんですって。」
チクトンネの夜は終わらない デデンデンッデデデン
「「終わらないじゃねーよ!仕事しろ公僕共ぉ!!」」
二人そろってテレビのブラウン管を蹴り壊し、息を切らせながら壊れたテレビの前に立ち尽くす。
「・・・セーフだな。」
「ええ、セーフよ。」
「どこがセーフだお前ら!完全にアウトだろぉぉぉぉぉぉ!全国ネットでなにしてくれとんじゃぁぁぁ!」
二人は新八に振り返り汗だくの表情で互いを見る。
「お、おちおちおち落ち着け新八、昨日の夜は何もなかったって。そーだよ、そう、思い出してみたら、だめだ残念ながらまったく思い出せねぇ!」
「なーんにもなかったわよ、そう、なんにもね!トンネル工事の話したくらいよ!」
「あ、そうだよ!お前、勘違いすんなよ、ったくこれだから思春期の男子はよぉ!」
「あ、私、そろそろ帰らないと!両親心配するしぃ!私のバッグどこ?」
「あ、ああああー寝室じゃね?」
銀時とエレオノールはそそくさと寝室に小走りに移動し、互いが掛け布団をどける。
敷布団のシーツには小さな赤いシミが点々と付いている。
それをそろって見た両者は眼を点にする。
トンネル工事の作業現場跡あったぁぁぁぁぁ!
二人は心でそう叫ぶ。
銀時は急いで布団を押し入れにしまい、息を切らせながら自分の体をチェックする。
エレオノールも自分の体を服を引っ張りながらチェックする。
新八は汚れた大人の一部始終を見ながら白い眼でこの作品の終わりを心の中で悟った。
「・・・・な、なんか。ごめん。」
「な、なにがよ、何もないって・・・。」
「い、いや、だってさ、あれ、完全にアレじゃん。」
「アレってなによ、・・。」
「アレはアレだろ。」
「ああ、・・・アレね。」
「ホント、ごめん。」
「・・・・・。」
二人の長い沈黙が始まる、が・・・その沈黙を終わらせるようにエレオノールの上着のポケットから携帯電話の着信音が聞こえる。
エレオノールは真っ青な顔でその着信の画面を見て、震える手でその携帯電話の通話を押す。
「も、・・・もしもし、お母さま・・・?・・・え・・。」
「ちょ、おかぁさま?」
「・・・はい、・・・はい・・・す、・・すぐ戻ります。」
エレオノールはもともと釣り上がった眼をさらに鋭い眼で銀時を睨み、銀時の髪の毛をひっつかんだ。
「ちょっと実家にこいやぁぁぁぁ!チリチリ野郎!!」
「ええええええええ!?」
嵐のごとく、二人は万事屋の玄関をぶち破り、外に駆け出す。
新八は呆然とその光景を見た後、自分の後ろで眠そうに眼をこする神楽にはっと振り返った。
「あ、神楽ちゃんおはよう・・。」
「なんかうるさいアルなぁ・・。」
「ごめんごめん、さ、銀さんは外だから朝食にしようか?」
「うーい・・・あーーーーー!誰アルか私のトマトジュース飲んだの!」
こうして銀時のつらい日曜がはじまった。
まだ続く。
ちょっと書いてて面白くなってきた。