ゼロの使い魔と万事屋銀ちゃん   作:銀桃

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前話を変更しました。

(桂)再登場です。


第四十八話 食事中のマナーはスネークに学ぶのが最適

ラ・ヴァリエール公爵家の食堂に招かれたサイトは回廊と同じく豪華な飾りにいい加減辟易していた。

 

どこまでも金持ち、サイトは金持ちに何かいろいろな感情を持ち合わせてはいないが、いい加減これ見よがしの金持ちさにはうんざり来ていた。

 

それに窓から見える逆さの銀時もきになる。

 

 

 

「おい!てめ!頭なめるな!おおおおい!誰か助けて~~~~!」

 

 

マンティコアに天パーをしゃぶられ、遊ばれている銀時にサイトは溜息をつく。

 

「はぁ・・。」

 

いっそのことここで暴れてあのカリーヌとかいうルイズの母にあっと言わせてみるのもいいな・・・と考え、カリーヌを見る。

 

カリーヌはそんなサイトの考えを知ってか知らずか、サイトに眼を合わせたまま椅子に腰を掛ける。

 

サイトはそんなカリーヌのスキのなさに内心舌打ちする。

 

「ルイズ!お帰りなさい。」

 

サイトの背後から女性の声がしたと思い、サイトが振り返る間もなく、ルイズがいきなりその後ろの女性に飛びつく。

 

「ただいま!ちいねぇさま!!」

 

まるで子供の様にルイズはそのちいねぇさまと呼ばれる女性に甘えるような声を出し、サイトそっちのけでその豊満な胸に顔を埋める。

 

「少し見ない間に大きくなったのね、ルイズ。もう小さなルイズって言ったら怒られちゃう。」

 

「いいえ、まだまだルイズは小さいです、だからちいねぇさまにもっと甘えさせてくださいな。」

 

サイトは心の中で「うわぁ、誰こいつ。」とつぶやき、二人から少し距離を取る。

 

「あら、あなたがルイズの言っていた使い魔さんね、ルイズの真ん中の姉、カトレア・イヴェット・ラ・ボーム・ル・ブラン・ド・ラ・フォンティーヌですわ、何度もルイズを助けてくれて・・・お礼を言いたくて、えーっと。」

 

「・・・サイト。」

 

「まぁ、サイトさん、よろしくお願いしますね。いつもルイズがお世話になってます。

 

サイトは今目の前にいるルイズを大きくした女性、優しいという言葉がそのまますっぽりはまるようなこのルイズの姉に「こちらこそどうも。」と頭を垂れる。

 

なぜかこの女性には自分の心にあの母やルイズにたまに寄せる-の感情が沸かないのが不思議で仕方なかった。

 

優しい反面、どこか弱弱しく、儚い感覚。

 

「あ、エレオノール姉さま・・・。」

 

カリーヌの隣に座るエレオノールは外の銀時が気になるのか、助けを叫ぶ銀時の様子をチラチラ見ている。

 

「ル、ルイズ・・・ひ、ひさしぶりじゃない。」

 

心ここにあらずのエレオノールはルイズに簡単にあいさつをするとまた銀時をちら見する。

 

テレビの事はルイズはあえて口に出さず、カトレアの隣ににこにこと座る。

 

サイトは自分がどこに座るのかわからず、まだ立ったままだ。

 

「使い魔さん、私の隣へ・・・。」

 

サイトは促されるまま、カリーヌの隣に座る。

 

カリーヌのこの配慮には裏があるのにエレオノールとルイズは理解していた。

 

ずばり、テーブルマナーチェック。

 

貴族の中の貴族としてカリーヌの厳しいテーブルマナーチェックにお眼鏡が叶わなかった場合の事を考えると、ルイズは内心ヒヤヒヤする。

 

執事の桂が椅子を引くと、サイトはその椅子に座る。

 

 

 

 

 

食事が始まり、ルイズは内心ヒヤヒヤしながらサイトの食事のマナーを横目で見る、

 

その不安は的中しなかった。

 

祈りをきちんと捧げ、クロスを引き、桂の出す料理を丁寧な作法で食す。

 

たいして音もたてず、平民のような粗雑な食事風景をすることもなく、サイトは黙って料理をたしなんでいた。

 

ルイズはそういえばサイトの過去をよく知らない、どこかの国の騎士もやっていたと本人から少し聞いたが、国はどこだろう、と心に思いつつ、自分の使い魔の食事風景をぼーっと見る。

 

ルイズは桂の配る料理の皿の下に何かを見つける、小さなメモの用紙。

 

カリーヌの眼を盗み、その用紙を開くルイズ、そこには・・・

 

 

 

 

 

新八君から話は聞いた、今エリザベスが銀時を助ける。貴殿は料理を自然に嗜んでいろ

 

 

 

 

ルイズはほっとしたような顔でふと、カトレアを見る、カトレアは小さくウインクする。どうやらカトレアも事情は知っているようだ。

 

エレオノールにも紙は回ってきたのかどこかほっとした顔でルイズに眼を合わせる。

 

窓の外には不気味にこそこそと動く迷彩柄のエリザベスが銀時のそばに近寄る。銀時もそれに気が付いたのか顔がほころび、黙って逆さにつられている。

 

 

ミラー「いいぞ、スネーク!あんた最高だ、あんた一体なんなんだ!」

 

 

 

エリザベスの謎のスニーキング技術により、マンティコアは音もなく意識を断たれ、あとは銀時を大木に括りつけられた状態から解放するのみ。

 

 

「使い魔さん、マナーは心得ているようですわね。」

 

「・・・・。」

 

「ですが・・・。」

 

突如カリーヌの鋭い眼が窓の外に向き、彼女は食事用のナイフを掴み、投げ放つ。

 

窓ガラスが割れ、ナイフはエリザベスの後頭部に突き刺さり、カリーヌは何事もなかったかのように椅子に座る。

 

「ナイフの使い方が少々なっておりませんわね。」

 

 

 

 

 

お前のナイフのマナーが一番おかしいだろう・・・

 

 

 

 

その場にいたカリーヌ以外全員が落胆の表情と心に言葉をつぶやく。

 

エリザベスがその場にパタンと倒れ血を流す。

 

 

銀時「ちょ!おい!どうなってんだ!?おい!?スネーク!応答しろスネーク!!」

 

 

「食事中はお静かに。」

 

カリーヌは次にフォークを外の銀時の頭に投げ、突き刺す。

 

 

 

 

 

「あーーーーーーーーっ!」

 

 

 

 

 

銀時の悲鳴をBGMに食事を終えたカリーヌは口をぬぐい、椅子から立ち上がる。

 

全員が固まったその場をカリーヌは食堂の外の扉に歩を進める。

 

「詮議は30分後に行います。・・・・では」

 

パタンと扉が閉まった瞬間エレオノールは勢いよく椅子から立ち上がり。行儀も悪いことも顧みず、外の銀時に窓を開け、窓から這い出るように外へ向かった・・・。

 

「え!ちょ、エレオノールお姉さま??」

 

ルイズはエレオノールを制止しようと手を伸ばすが時すでに遅し。

 

 

 

 

 

 

 

「あー・・・やっと解放されぜ、いつつ・・・お前のかーちゃんシャレになんねーな。」

 

縄をほどき、大木から降ろした銀時をエレオノールは俯いたまま言い放つ。

 

「早く逃げなさい、お母さまはたぶん容赦なくあんたを斬首するわ。」

 

「・・・・。」

 

「こうなったのも半分私のせい、逃げなさい。あとは私が・・。」

 

「それはできねーよ。」

 

「・・・え?」

 

「おめーがルイズの姉貴なんだろ、だったら俺がここで逃げたらルイズに恥じかかせらぁ、だから俺は逃げねぇ。」

 

「あ、あんたそんな事言っても・・。」

 

「それにお前はどうなるんだよ、全国ネットで醜態さらして、両親には眼つけられ、お前働いてるんだろ?職場でもどうなるか分かったもんじゃねぇ。そんなやつほっぽりだして一人で逃げるなんざできねーよ。」

 

「ど、どうするってのよ。」

 

「誤解を解く、それだけだ、俺たちの間には何もねぇ、いくら酒に酔ってても俺はあっちの方のマナーはできてるんだぜ・・・たぶん。」

 

「・・・・それでもし、あんたが斬首されたらどうするのよ。」

 

「・・・・だったらそれを受け入れるさ、上等だ、侍の潔さをこの国の貴族にみせつけてやらぁ。」

 

「・・・・・あんた。」

 

「坂田銀時ってんだ、覚えとけ。」

 

覚悟した目で銀時は今の今まで自分の名前を知らないであろうエレオノールにそう告げる。

 

「誤解を解く、もしくは切腹、もしほかにあるならそうだな、・・・かけおちでもすっか?」

 

エレオノールはその言葉にふと、昨日の事を思い出した。

 

貴族も平民も関係なく、飲み、ぐちり、吐き、喧嘩した。

 

二日酔いの重い頭でほんの数分すごした貴族ではない朝の光景。

 

もし、自分が貴族でなければああいう生活を送っていたのだろう、そしてそれはどこかで偶然会った異性と恋仲になったら送るような生活の一部の光景だったのだろう。

 

「それ、・・・・いいわね。」

 

「な?いいだろ、それ、・・・って、えええ?」

 

「やろうじゃない、かけおち、悪くないわ。」

 

「え、何言ってんのお前。」

 

「エレオノール・アルベルティーヌ・ル・ブラン・ド・ラ・ブロワ・ド・ラ・ヴァリエール、かけおちするから・・・・坂田エレオノールね、覚えときなさい。」

 

エレオノールは銀時の頭を鷲掴みにし、二人で屋敷に続く街道を領地の外に向かって走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

二人の一部始終を見ていた食堂の全員は沈黙の中、桂も含め一同に叫ぶ。

 

 

 

 

        なんでそうなるんだぁぁぁぁぁぁ!

 

 

 




なんでそうなるんでしょうね、この作品を作る上でこの二人って年齢同じくらいじゃね?と思い、今回のネタを考えた次第ですわ。
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