ゼロの使い魔と万事屋銀ちゃん   作:銀桃

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シエスタの話です。

シエスタの設定はがらりと変えているのでご容赦ください。

気丈に働くこの子は綺麗です。


ジュール・ド・モットも今回の話にでてきます、まぁもち設定は変えてます。



第五十話 働くあの子は美しい

シエスタ、16歳。出身タルブ。

 

トリステイン魔法学院で働く彼女は学院のメイドとして働いている。

 

貴族ではない彼女はルイズとも仲が良く、人当たりもいい性格から生徒からのウケも良い、食堂で給仕をし、掃除、洗濯、いろいろやってのける彼女に食堂長のマルトーもよく助けてもらい、マルトー自身も彼女には一目置いている。

 

今回は彼女の話、たわいもない日常と。

 

非日常。

 

 

 

 

「おはようございます。ミス・ルイズ、サイトさん。」

 

「おはよーシエスター。」

 

「おーっす。」

 

あくびをしながら食堂の席につく二人にシエスタは朝食を配膳する。

 

「なんだか眠そうですね、何かあったんですか?」

 

「ああ、ちょっとアホの侍を江戸に葬ろうといろいろとね。」

 

「まぁいいんじゃないの?ご主人様の家もあの天パーの事悪く思ってないだろ?もしかしたら将来、婿に入るんじゃね?銀さん。」

 

「認めないわ、あんなのに婿に入られたら一族路頭に迷うわ、それなら大泉○を婿にいれて世界をどうでしょうしたほうがましよ。終日どうでしょうしたほうがましよ。」

 

「あら、私けっこう好きですよ、大泉○。」

 

「あ、でもどっちかというと鈴井のほうがいいかな?」

 

「ウレシーもいい味だしてましたね。」

 

「いつからどうでしょうの話になったっけ?」

 

三人はたわいもない話をしながら食堂で朝食を済ませる。

 

 

「ごちそうさま、シエスタ。」

 

「はい、今日も頑張ってくださいね。」

 

ルイズは笑顔で生徒達の配膳とあいさつをするシエスタをふと、振り返る。

 

「どした?」

 

「・・・ううん、なんでもない。」

 

ルイズは首をかしげ、食堂の外へと歩を進める。

 

ふと、隣を横切る貴族の一人にサイトは横目でその人物を追う。

 

学生の中、教師でもないのにその大人の貴族は食堂に立ち入り、人を探すかのようにきょろきょろと周囲を見渡す。

 

「はーい、サイト、おはよう。」

 

「おう、キュルケ、あれ?タバサは?」

 

「うーん?・・・長期連休で地元のガリアに戻ってるわ、それよりあの貴族、モットー伯じゃない?」

 

「モットー伯?」

 

ルイズはキュルケの人物名にどっかで聞いたような?という顔をする。

 

「トリスタニアの実業家貴族よ、主に貿易で有名な貴族よ、最近は銀さんの国との交流も多いからもしかしたらお手伝いさんをさがしてるのかもね・・・トリスタニアでメイドって実はあんまりいないし、学院のメイドなら信用もできるし。」

 

「ふーん。」

 

サイトはそう頷くと興味なさそうに三人で教室に向かう。

 

 

 

 

時間は過ぎ、授業が終わったルイズはなんとなく広場に脚を運ぶ、サイトはうーんと背伸びをしながらその後ろを着いていく。

 

「あれ?」

 

ルイズは広場のテラスでシエスタがあの朝の貴族、モットーと話をしている光景を目にする。

 

「あのおっさんメイドをナンパか?」

 

「そんなわけないでしょ、・・・もしかして。」

 

ルイズの顔が急に不安交じりの表情になる、入学当初から自分の世話をしてくれたシエスタ、そして友達の用に接してくれるシエスタにルイズはどこか彼女が遠くに行きそうな感覚を覚える。

 

 

 

 

「では、シエスタさん、この話、よく考えてくださいね。」

 

「ええ、・・ですが私以外にも適任の人は。」

 

「いえいえ、そう硬く考えずに、今回の依頼は数日の話です。ここの所人でが足りなくてね、私の所の手伝いをしていただければそれでいいんです、それにあなたはこの学院でも生徒の皆から慕われていると聞く、信用できる執事が私には必要なのです。」

 

「は、・・はぁ、それは、名誉な事ですけど。」

 

「この学院を出てどうこうではないんです、ほんの数日、協力していただければ。」

 

歳はだいぶ上でもかかわらず、平民のメイド、シエスタに丁寧にお願いするモットーの態度にシエスタも戸惑いながら彼の依頼を飲もうか迷う。

 

「返事は今日の終わりで結構です、オスマン氏には私から話をしておくので、どうかお願いします、シエスタさん。」

 

モットーはそういうと、テラスから踵を返し、オスマンの学院長室のある塔に向かって歩き出す。

 

振り返りシエスタにぺこりと頭をさげ、モットーはまた脚を運ぶ。

 

「シエスター?」

 

「ミス・ルイズ、授業は終わりですか?」

 

「どうしたの?さっきの貴族。」

 

「・・・なんでも、数日の間私を借りたいと。」

 

「なんでまた、急だな。」

 

サイトは歩き去るモットーの背中を見ながら朝のルイズと同じく、首をかしげる。

 

 

 

 

 

 

学院長室。

 

「その話、よくわかった、しかし、今回は不幸じゃったな。」

 

「ええ、・・・私の管理不足で。」

 

「貿易船に乗せたメイド数名が・・・の。」

 

「彼女達の両親に申し訳が立たない、・・・。」

 

モットーは悔しそうにソファーに座った状態で拳を握る。

 

「船を襲った海賊の連中はいずれ・・。ですが・・・。」

 

涙を浮かべ、モットーはテーブルにうなだれるように、俯く。

 

「彼女達はもう、帰ってこない!!」

 

 

今朝、新聞でも書かれていた貿易船の海賊襲撃事件、他国へのイベントに物資と人材を運ぶ船は海賊に襲われ、メイド含む、作業者は全員惨殺。このむごたらしいニュースが今、トリスタニア中で話題になっている。

 

「落ち着きなされ、きっと彼女達は君に恨みはなかろう、・・まさかの事態じゃった。

海岸に流れ着いた難破船を調査してはみたが、賊の痕跡はなし、金目の物を奪われた後殺害・・・、銃士隊と魔法衛士隊に今調査を国が通達したらしいが。」

 

「ええ・・・。」

 

「・・・・落ち込んでもはじまらぬ、ワシのところのメイドなら貴殿の事務にも役に立つだろう。」

 

「しばらく貿易の仕事は控ようとおもいます、従業員も一度実家に戻ってもらおうと、・・その事務関係の仕事を彼女に手伝ってもらえないかと。」

 

「よいよい、連れていきなされ、彼女が良いよと申すならじゃが・・。」

 

 

 

 

 

 

広場のテラスに話は戻る。

 

テラスで頬杖をつくルイズをよそに、シエスタは何かを腹に決め、立ち上がる。

 

「決めました!私!手伝いに行きます!!」

 

「え?」

 

「いってらっさーい、おみやげよろしくな。」

 

ルイズはサイトの頭をぶんなぐり、シエスタに詰め寄る。

 

「なんで??シエスタ?」

 

「え、だって手伝ってほしいと言われればメイドは手伝うにきまってるし、それにここを離れるのだってちょっとじゃないですか。」

 

「う、・・ま、まぁ・・・。」

 

「それに、あのモットー伯も最近従業員を事故に見舞われて大変だって言うし。」

 

「え、・・・そうなの?」

 

「海賊の襲撃事件だろ?最近よく王都で話に出てるぜ。」

 

「ええ、まぁ私の依頼された仕事は事務なので海にはでませんし、ね?ミスルイズ、私には危険なことは一切ないって言ってくれましたよ?」

 

「うーーーーーーーーーん。」

 

「何?便秘?」

 

「やかましい!!」

 

再びサイトの頭を殴り、ルイズはふう、と息を吐く。

 

「そうね、シエスタがそうしたいって言うなら・・・それに友達が信頼されて貴族に手伝いを求められるってなんか誇りに思うし!」

 

「ええ、このシエスタはトリステイン一のメイドですからね。」

 

そう言ってシエスタは謎の怪力で片腕でテラスの青銅製の机をかたしていく、昼休みはもう終わりだ。

 

「メイドっていうかゴリラじゃね?」

 

 

 

 

 

夕刻までシエスタは通常通り、給仕の仕事をこなし、ルイズや生徒達と会話をしながらその笑顔を回りの生徒達に振る、今日で一反、この学院を出るが、また帰ってくる、そう思いながら彼女も仕事に精を出す。

 

その働く様子をゲストとして生徒達と食堂を共にするモットーは笑顔で見ながらシエスタに視線を合わせる。

 

彼女もにっこりとほほ笑み返し、再び、給仕の作業に戻る。

 

が、彼女はこのモットーの表情を見逃していた。その顔に一瞬映った邪悪な表情を。

 

そして彼がつぶやいた一言も、

 

 

 

働くあの子は美しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は変わってチクトンネ街、とある酒場

 

 

「旦那、もうやめときましょうや。」

 

「うるせーよ、もう一杯。」

 

店主はやれやれと酒にうなだれる銀時に一杯注ぐ。銀時はふてくされたように酒を煽り、ぶはあと息を吐く。

 

「ま、災難でしたな、しかしまぁ、旦那があのエレオノール嬢とねぇ。」

 

「誤解だっつーの・・・。おれはまな板に興味ねぇんだよ。ったくよ、新八も神楽も不潔な雑巾見るような眼しやがって・・・。」

 

「またまた、んでどうでした?甲種トンネル工事作業主任者の実地試験は。」

 

「だからやってねーっつてんだろ!!何?それ、資格試験?筆記もあんの?」

 

「いやいや、・・旦那もスミにおけないねぇ、トンネル開通のあとは高速道路も作るんですかい?」

 

「高速道路ってなんだよ、まぁ平坦な場所だからやりやすいだろうけどってそうじゃねぇ!!人の話聞けぇぇぇ!」

 

「なら、今晩は私のトンネル工事も頼もうか。」

 

突如声がし、銀時の座るカウンターの後ろ、そこにはいつもの甲冑に身を包んだ姿ではなく、私服姿のアニエスが不敵な笑みで立っていた。

 

銀時は口から酒をダバダバとグラス越しに零しながら死んだ目でアニエスを見る。

 

 

「チェンジで。」

 

 




まぁ、設定を変更しても根性は変更しない。

あと貿易って仕事はよくわからん。
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