ゼロの使い魔と万事屋銀ちゃん   作:銀桃

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ルイズの日記1

戦いは無事に終わった。

皇太子様も救出どころか私達の行動はどうやら国を和解させ、平和の条約を互いに結ぶ事となった。ようだ?かな?

使い魔・・・サイトも帰って来た。

うれしい。

こんなにうれしいことはなかった。

お前を一人にさせない?

あれ?なんかちがう?

とにかく嬉しかった。

こう、胸の奥が熱くなった。

感情をどう現したらいいかわからない。

もっと写真が欲しい、だって。

私の。

そりゃ、そうでしょ?

こんなにカワイイご主人様の使い魔なんですもの、男の子ならなおさら当然よね?

これからはご飯もお世話しなきゃいけないみたいだしぃ・・・

ちい姉さまにまた料理教わらないとね。




第六十八話 二つの新生

私が天人共をアルビオンの戦争に横槍を入れさせるように仕向けた エサ 。

 

それは風石。

 

魔力を込めれば込めるほど風石は重いものを浮かばせる。

 

アルビオンの大陸が浮遊しているのは何万、何千もの年月の間ため込んだ魔力を帯びた風石のせいでもある。

 

私は王立魔法アカデミーのゴンドランと結託し、その風石の秘密、アルビオンの秘密として天人の海賊共にこのエサ彼らを理由に参戦させた。

 

天人共、特に宇宙海賊、春雨の元老院という輩はこの風石をこう呼んだ。

 

 

 

巨大なアルタナの塊、結晶があの大陸には眠っている。

 

 

 

 

かの侍の国にも龍脈、という名前でそのアルタナは流れる。

 

アルタナはいつの時代も技術と文明を促進させ、次世代の新たな燃料としても利用される。

 

遠くへの星への行き来も可能になり、様々なテクノロジーが生み出されるきっかけにもなった。

 

それはあのサハラの砂漠にあった年代に会わない代物達が物語っている。

 

聖地の正体、それはこのハルケギニアの文明からかけ離れたオーバーテクノロジーを持った土地、それがあの聖地にはある、と考えられる。

 

母が殺されたのはそのオーバーテクノロジーが実在する事実を知った事。

 

その技術を持つ土地が今でも現存しているという現実。

 

それが理由だと思われる。

 

さしずめ、あのサハラは使われなくなった古い技術の品々を捨てるゴミ捨て場、ということになるだろう。

 

それを捨てているのはエルフか、もしくは別の何かか・・・。

 

 

ビダーシャルは言った。

 

風石はアルタナと同一の性質を持つ、同じ物と言っていい。

 

ただ、個体か液体、気体かの違いでしかない。

 

そして、

 

眠っているのはアルビオンだけではない。

 

そしてもうひとつの隠された事実。

 

その風石はひとつの不死身の怪物を生み出した。

 

我々はその監視、をしているにすぎない、と・・・。

 

 

 

 

気が付けば宇宙戦艦の牢屋の中、私は眼を覚まし、暗い部屋の天井を見つめる。

 

宇宙を漂うこの戦艦に高杉に拾われ、眠っていたことを忘れていた。

 

体が痛むがそれも一瞬、このサイボーグの体は人間の脳にも作用し、痛みを抑える脳内麻薬をドバドバ出す。

 

「よぉ、お目覚めかい。旦那ぁ。」

 

目の前に無精ひげの男、阿伏兎と言ったか・・・その男が私を見てそのにやけた顔を私に見せる。

 

「お前さんの言う通り、春雨の部隊がアルビオンの地下を調べた結果、他の部隊が戦争している間にアルタナの塊を発見できた。おまけにこっちはあと数百年は燃料代わりにできるほどの量を獲得、ドサマギで他所の部隊もいくつか風石を闇市場に売りつける形で資金を得ようと必死だったみてぇだぜ?お前さんの提案、部下の天人共は大喜びさぁ。」

 

「それはなによりだな・・・で?私のこの扱いはなんだね?」

 

「それでもあの大陸は浮くのをやめねぇ、こりゃぜんぶ頂くのにどれだけ年月がかかるやら。まぁ、派手にドンパチやってあの大陸ごといただくことも考えたがな・・・。」

 

話を聞かずに阿伏兎は私にグチをこぼすかのように語り掛ける。

 

「・・・・・純粋風石の結晶だろう。お前たちはその周りの不純物を含んだ風石を回収したに過ぎん、あの大陸が浮かんでいるのは他の風石の何万倍もの力が籠った核が大陸を浮かび上がらせている。盗ったところであの大陸はびくともせんよ。」

 

「ほぉ、それもお前の母君が調べた結果かい?」

 

癪に障るヤツだ・・正直にこの男の感想を述べればこの一言に尽きる。

 

「ああ、・・・他にもあるぞ、聞きたいか?」

 

「・・・・時間だ、出な。」

 

阿伏兎は牢屋を開け、ニヤリと笑う。

 

「今回の被害をもたらした重罪人様よ。」

 

 

 

ルイズ獲得失敗の代償は大きかった。春雨の元老院は私を今回のアルビオン内戦への戦闘干渉による部隊の被害を全て私に押し付けるつもりらしい。

 

「ああ・・・そうだったな。」

 

私は手錠で手足を繋がれ、阿伏兎に引かれながら処刑台に歩を進める。

 

「みじめな最後だな。隊長さんよ。」

 

公開処刑の舞台への通路の前に煙管から煙を吐き出しながら口角をあげる高杉がいた。

 

こいつも私を最後に蔑みにきたか。

 

「お前さんを生んだ天才、母君も泣いてるだろうなぁ、自分が必死に見つけ出した世界の真実を息子が私情で悪だくみするエサに使われているんだからな。俺が親なら拳骨じゃぁすまさねぇぜ?」

 

煙管を懐にしまうこの男は悠然と私の目の前に歩いてくる。

 

「好きに言え、私はもうここで終わる。・・・だが、忘れるなよ?」

 

せめてもの腹いせにこの男に脅しでもかけるか。

 

「あのルイズ達はいずれお前たちの障壁になるぞ、・・・・今回の失敗で二度とあのルイズを手にできない事を悔やむんだな・・・。」

 

最初からルイズの獲得、という同じ考えで動いていた人物に今更あのルイズの凄みを脅しにかけるなんぞ、・・・自分でもみじめに思えて仕方がない。

 

「心得ているさ、あの男が横にいるんだ、そうなるのは眼に見えてたさ。」

 

坂田銀時、・・・この高杉との過去は知らんが、敵ながらあの男によせる何とも言えない信頼のようなものはなんだろうか。

 

私にはわからない、理解できない。いや、そんなことはもうどうでもいい。

 

 

 

 

公開処刑場は巨大なドーム型の闘技場のような場所で行われるようだ。

 

その中央には黒い頭巾をかぶった天人、が二人、巨大な首切り包丁を抱えている。

 

観客の様に他の天人が亡くなった戦友の仇を見るように罵声を浴びせる。

 

おいおい、お前らは風石で得した連中だろう、それを涙ぐましい友情の見せ会いか?

 

まったく現場の兵も腐ってるな。

 

「罪人、なにか言い残すことはあるか?」

 

元老院の一人、今ここから見えるのは10人くらいだろうか。・・・その一人が私を跪かせた状態で前に出て話しかける。

 

「・・・・母は言った、発見とは地図に新しい土地を書くのと一緒だ、・・・私のもたらした情報と言う、人の書いた地図の上で好き勝手やっておもしろいかね?」

 

自分を差し置いてよく言う・・・・自分でもおかしな最後の言葉だ。

 

「我々は海賊、その人の記した地図で好き放題するのが海賊であろう。」

 

元老院の一人が右手を上げる、それと同時に私の頭が断頭台のような丸太の上に乗せられ、両隣に黒いマスクの男が並ぶ。

 

手は下げられた。

 

ああ・・・ルイズ。

 

死んで詫びるとするよ・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

?・・・処刑人の腕が良いな。痛みも衝撃もない。

 

 

 

 

 

「じゃぁ俺たちは地図を作る側にしようかな?」

 

バキバキバキ

 

振り下ろされるはずの首切り包丁が目の前で片手で砕かれていく。

 

見覚えのある黒いマスクを取った笑顔の少年。その少年の怪力は処刑人の首をねじ切るように一瞬で絶命させる。

 

その直後に爆音と爆炎がこのドームに響き、燃え盛る。

 

「・・・・な・・・?」

 

「元老院は今日でお役御免だぜ。・・・・あんたらのちっぽけな海賊遊びも今日で終わりだ。」

 

私の目の前の元老院の首が一閃の刃で転げ落ちる。

 

「よぉ、運が良かったなぁ、俺たちの蜂起に鉢合わせてよ。」

 

高杉はニヤリと笑い、刀を片手に元老院の死体を踏みつける。

 

ドームが崩落しそうなほどの戦闘が始まる、あの阿伏兎を筆頭に元老院達に特攻をかける夜兎と呼ばれる戦闘種族。

 

高杉率いる鬼兵隊と呼ばれる攘夷戦争の生き残りの猛者達が対抗する天人を切り裂き、殺していく。

 

中でも神威と呼ばれる少年、あのサイトという少年と戦った跡にも関わらずこの宇宙戦艦の提督が乗り込むであろう指令室を一蹴りであっというまに壊滅状態にする。

 

高杉の言う蜂起はこの春雨という海賊に見切りをつけ、自分の好きなように動けるようになる為の事だと知ったのはこの乱闘の後だった。

 

 

 

 

 

乱闘のあと、阿伏兎が引きずってきたのは元老院の死体だった。

 

私の目の前に並べ、高杉は神威を見る。

 

神威は私に赤い宝石の指輪を見せる。

 

「使い方教えてよ、これで死んだ人間よみがえらせて好きに命令できるんでしょ?」

 

オモチャの使い方を教わるような顔でこの少年は私に指輪を差し出す。

 

「アンドバリの指輪・・・・アルビオンで捨てたはずの・・。」

 

「元老院を生き返らせ、俺たちの僕に置く。あの虚無の娘よりも立派な収穫だな。」

 

高杉・・・・恐ろしい考えの男だ、こうなる事を見越して私と協力したのか?

 

いや・・・それとも流れでそうしたのか・・・。

 

「でも流石っす高杉様ぁ!こんな考えで今日蜂起を起こすなんて!流石あたいのリーダーッス!!」

 

鬼島また子・・・この女の射撃の腕は確実だ・・さっきの戦闘でもあの二丁拳銃で遠距離で標的の頭を外すこともなかった・・。

 

「確かに収穫は十分でござる、春雨を操る事が出来れば国崩しどころの話ではおさまらぬな・・・。」

 

人斬り万斉・・・・多人数を一人であの切れ味鋭い弦で葬り去る技術は息を飲むしかなかった。

 

「あーあぁ・・・派手にやっちまってよぉ、元老院全員ぶっ殺した時は気分が良かったがこれからどうなる事やら・・・。」

 

「いいじゃないか、あのガンダールヴとかいうのには逃げられたけどいい憂さ晴らしになったよ。」

 

戦闘種族、夜兎、・・・阿伏兎に神威・・・あの怪力には驚かさせられる。亜人やトロールなどの種族では太刀打ちできんだろうな。

 

「まぁまぁ、阿伏兎さん、まだまだ私の策はこれでおわりませんよぉ?・・・しかし残念ですな、この男だらけの鬼兵隊にようやくロリ枠ができると思って策を巡らせたんですがあのルイズちゃんを手にできなかったのは今でも悔しい限りです、おっと、私は別にロリコンじゃありませんよ?フェミニストでぇす。」

 

「誰が男だらけダァァァァ!ツインテール体育会系女子枠ならあるッスよぉ!ねぇ!高杉様ァァァ!?」

 

武市変兵太・・・こいつ、気が合うな、この蜂起の作戦もこいつの作戦か?しかもロリ好き、じつに気が合う。

 

「新生春雨、ここに誕生だな・・・・いや、新生鬼兵隊か・・・で?どうする?お前さんも俺たちと来るか?」

 

全員が私を見る。

 

ふ、・・・ふふ・・・・

 

おもしろい、・・・・おもしろいじゃないか。

 

「海賊春雨ってのはまだまだ考えが甘いな、地図の上で好きにする楽しみより・・・。」

 

 

 

地図を塗りつぶして遊ぶのが面白いってことを知らねぇ・・・。

 

 

 

 

この男のこの言葉で私の心は決まった。

 

ああ、そうだ。

 

始祖が作ったこの世界。

 

腐った部分を作り変えるんじゃない。

 

復讐を遂げるだけの人生なんてつまらない。

 

ルイズに始祖になって欲しいんじゃぁない。

 

ルイズが欲しいのが結局は自分の本性じゃないか。

 

全部ぶっ壊してしまえばいいんだ・・・・。

 

全部ぶっ壊して・・・邪魔者を取り除いて彼女を奪えばいい・・・。

 

あの銀時とサイトからな・・・。

 

そう考えればどこか体が軽く、楽になった気分だ。

 

 

 

 

 

「・・・・着いていこう。それに・・・お前の目的の眠る場所も教えないとな。」

 

「ふん、ちょうどいい・・・詳しく聞こうか。」

 

 

 

 

 

 

エンシェントドラゴンの眠る場所を。

 

 

 

 

 

 

 

 

数日後・・・・・

王都トリスタニアに降り立ったアルビオンの艦隊。

 

貴族派と王党派が和解し、戦争を終え、ウェールズが王に着いた新生アルビオンの誕生を祝う為、そしてトリステインから送られた英雄を祖国に、そして帰路に迎える小型の船が戦艦の影から王城の広い庭に降り立つ。

 

「あー・・・やっと帰って来れたわぁ・・。」

 

キュルケが肩を叩きながら船の出口で溜息を吐く。

 

「お疲れさまですね、キュルケさん。」

 

「本当よぉ・・・もう何日も何日も飲んで飲んで飲んで・・・まったくあのアルビオンの王も長続きしないでしょうね・・。」

 

キュルケの一言に縁起でもないないと新八が苦笑いする。

 

「新八ぃ・・もう着いたアルかぁ?」

 

「もう外出れるよ、神楽ちゃん。」

 

「おいおい、新八ぃ戦争で仲良くなった女の子に気安く声かけてんじゃねぇよ、お前が目の前にしてるキュルケ様はあっちのほうの戦争で百戦錬磨の達人だぞ?プロだぞ?童貞なんざ足元にも及ばねぇよ。期待してんじゃねぇぞ。」

 

「誰がナニ期待してるかァァァいい加減邪推はよしてくださいよ!」

 

「あっはははは!」

 

キュルケの笑いとは別に新八が必死に松葉づえを突く、銀時に叫ぶ光景を見て眠そうなタバサが銀時の横を通り抜ける。

 

「・・・・必死だな童貞。」

 

「うるせぇわ!おとなしい顔してわざわざおちょくりにでてくんじゃねぇよ!」

 

タバサと新八のやり取りを他所に桂が窓から難しい顔で外の光景を見る。

 

外には無数のトリステインの国民が新生アルビオンの王を見ようと国旗の小さな旗を持ち、歓声を上げる光景が彼の眼に映る。

 

「どうしたよ・・・。」

 

「・・・いや、今回の一件、傍目にみてはどうだろうかと考えておってな。」

 

「ほぉー・・・・革命家のリーダー足るもの、戦時後においても考えを止めないってわけかい。」

 

「ああ、・・・気になる事があってな。」

 

「気になる事?」

 

「あれだけの戦乱において和解という決着、そして天人共の急な撤退。それを自分がただ閲覧している側の人間において、第三者としてどうか、と考えたのだが・・・。」

 

「・・・・・。」

 

銀時は桂の言葉を待つ、桂は真剣な顔で銀時に眼を合わせる。

 

「お気に入り数、あんま変わってなくない?」

 

「どこ気にしてんだぁぁぁぁぁ!!」

 

「一か月に及ぶ長編、シナリオを大幅に変えてのほぼオリジナル、文章も一話ごとに多くなり、戦闘場面は何度も見直し改訂、それに加えて話の道筋を考えに考え、だらけてしまうとおもわれ、話を終結に持ち込んだ作者の思惑、三月の半ばに回線不具合と引っ越しのなんやかんやで更新が遅れた作者の不手際。なるほどお気に入りが変わらないのも自業自得なのか。」

 

 

「どこで何の話してるんだよ!それ完全に戦争の裏どころかこの作品のバックグラウンドじゃねぇか!!」

 

「やはり私はギャグだけ書いていればいいでしょうか?え?ギャグも不要?そんなこと言わないでよ、SSじゃないか。」

 

「もういいだろうがよ!そういう話はよぉ!原作のアニメも終わって情熱が萎んでいる作者の気持ちも考えろや!!」

 

「だってお前あれだぞ?サイト殿の戦闘描写に人工知能って文字入れて話更新したら感想に   え?サイトってサイボーグなんですか?って感想来たんだぞ?作者もその意見に若干サイトの設定変えようかと迷ったんだぞ?」

 

「もういいっつってんだろーが!こんな最後の最後に感想文の内容話に出してんじゃねーよ!」

※いつも感想ありがとうございます。Xさん

 

「冗談はさておいて・・・だ。」

 

桂は声のトーンを変え、荒ぶる銀時を他所に再度窓の景色を見る。

 

「あの天人共の行動はおかしかった、おそらく今回の事であのルイズ殿やウェールズ殿の危機が過ぎ去ったとは思えん。」

 

「・・・・・あの時もそうだったろーが・・・。」

 

銀時はふう、と息を吐き、桂と同じく窓の外を見る。

 

「戦が終わっても片づけに追われるのが定石だろうがよ、・・・あの二人に関しては常に危機が後ろに居やがる。」

 

銀時は桂の肩を叩き、そして外に出る出口のドアを開く。

 

そして思い出す。

 

ウェールズと約束したあの言葉。

 

守る、という言葉。

 

「あいつらの後ろにいる危機丸ごと振り払ってやるって約束したからな。・・・・別に今更な話だぜ。」

 

桂は思う。

 

この男は昔から何から何まで背負おうとする男だった。

 

そんな男にかける言葉はない。

 

例え背中からその背負ったモノが転げ落ちようとも、何度でもこの男は背負おうとするだろう。

 

「そうだったな・・・お前は。そういう男だった・・・。」

 

「今回の戦果は俺たちと同じ国を出さずに済んだのが救いだぜ・・・敵も味方もねぇ、自分の国を守る気持ちは全員同じだった・・・・だから勝てた。・・・それを見れただけでイイモン貰った気分だぜ。」

 

銀時はそう言い残すと外に出て桂を後に、自ら先に外に出た。

 

「・・・・そうだな。・・・その通りだ。」

 

桂は歓声が響く船内に佇み、自分達の負けた攘夷戦争を思い出す。

 

何も救えなかったあの戦争、あのみじめさを味わうことなく終わったこの戦果を誇ってもいい。

 

そう桂はその眼に騒ぐ国民達を移し、眼を閉じ、口角を上げ、静かに笑った。

 




ルイズの日記2

外に出て見ればすごい歓声。

アルビオンの王を一目見たいと国民が集まってる。

すごい熱気。

サイトもルネさんもおどろいてしばらく硬直してた。

これで姫様も喜ぶだろうなぁ。

なんてったって幼いころからの友人・・・・いや、遊び相手だもん。

気持ちくらいわかるわよ。

でも・・・・

今思えば、この時、・・いや・・・

最初から私は油断していた。

あんな事になるなんて。
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