「クリスマスイヴの夜俺、寝て過ごしちゃった。」
とか
「俺もクリスマスの夜ゲームばっかしてて過ごしてた。」
とか。
翌日に嬉々として自分の不幸自慢してる奴ら。
お前等明日から全員死刑・・・・。
見え見えなんだよ、「俺たちクリスマスだけど一人でも全然気にしません」的な安い虚栄心と傷のなめ合い・・・お前たちが一人なのは何万年も前からサンタとキリストが生まれた時からわかり切ってるんだよ!!
もううんざりなんだよ!!
クリスマスとかぬかして何にも本質を見抜けないラブホテルにたむろしてるリア充共!
止めるべきだろ!こんな茶番!!
終わらせるべきだろこんな悪習!!
来年からイヴもクリスマスもサンタも全世一致で中止でぇ!!
銀時「ファイナルアンサーァ!?」
ジェシカ「はいはい、ファイナルアンサァ。」
銀時「ファイナルアンサーじゃねぇぇぇ!なんで俺だけ一人なんだよ!!」
銀時はジェシカに酔っぱらった勢いでグラスをぶん投げる。
カウンターの中、銀時の正面にいたジェシカはそれをひょいとよけ、床に転がり割れるグラスの音が客もウェイトレスもいない魅惑の妖精亭の中こだまする。
ジェシカ「ちょっと!!危ないじゃない!!」
銀時「うっせーよ、・・・つーか、なんでクリスマスの夜に俺一人だけなんだよ。」
酔いつぶれた銀時はカウンターにうなだれる。
銀時「こんな時に限って新八も神楽もいねーしよ・・・・。」
回想~~~
新八「すいません銀さん、今夜神楽ちゃんと一緒にキュルケさんとかタバサさんからクリスマスのイベントに招待してもらっちゃって、僕達。」
神楽「キャッホーイ!!クリスマスのご馳走食べ放題ネ!!」
銀時「お、・・おう、楽しんで来いよ・・・歳の近いモン同志・・・んで、あいつら俺になんか言ってなかった?」
新八「え?銀さんならいい大人だろうし他の約束あるだろうからってルイズさんが言ってましたよ?」
神楽「つーか銀ちゃん原作でもいい歳(30)してうちらみたいな未成年と絡んでるって現代社会から言えば事案物ネ。」
銀時「誰が不審者だ!!さっさと行って来い!!俺も俺で飲みの約束あんだよ!!対して期待なんてしてないんだからね!!」
新八「はいはい、じゃぁ行ってきますね。」
神楽「早く行くネ!!ぱっつぁん!!七面鳥10匹とケーキ10ホールがワタシを呼んでるアル!!」
二人は早々にクリスマスの夜、万事屋を後に魔法学院のアルヴィーの食堂へ向かう。
そして、妖精亭に行き場を失った銀時はたどり着いたのだった。
ちなみに・・・・
回想2~~~~
吉原でも冷え冷えとした対応に銀時は腹を立てていた。
月詠「なんじゃ、ヌシ、こんなところにいたらカワイイフィアンセが泣くぞ、はよ帰れ。」
銀時「ハァ?フィアンセ??んなもんこの銀さんにいるわけねーだろ。」
月詠「ふう・・・おかしいの、わっちの耳に入った情報では結婚間近と聞いたがの。」
つーんと冷たい態度で彼女は銀時に背を向ける。
銀時「どこの情報だよ、文春か?女性自身か?」
月詠「悪いが今日わっちは吉原クリスマスイベントの警備に忙しい、はよう帰りなんし。」
そういうと吉原の街道のあちこちに掲げてある看板を指さし、銀時を見ることも振り返ることもなく背を向け、煙管の煙を口から吐く。
どこか冷たい月詠に銀時は首をかしげる。
銀時「はぁ・・忙しいも何も俺ァここに飲みに来たついでにお前に声かけただけだよ・・。」
月詠「・・・・そうか。す、すまんかったの、・・・まぁ警備の交代の間一杯だけなら・・・・・。」
銀時「まぁ、忙しいんならしかたねー・・時間もまだあるしよ。ここいらにないの?パチンコ・・。」
銀時は自分の手でパチンコ台のハンドルを回す仕草をする。
そこに月詠の機嫌が持ち直したような表情で背を見せていた状態からの振り返った瞬間、偶然銀時の手が・・・。
むにゅ・・・
遠慮なしに月詠の胸に振れた。
銀時「・・・・・激アツ!!」
月詠「はよ帰れこの天パー〇ンコ侍がぁぁぁぁぁぁ!!」
真っ赤な顔で怒り狂う彼女が投げる苦無の一撃は銀時を吉原のはるかかなたにまでふきとばした。・・・
銀時「ったく・・・あの女、人をダーツの的と勘違いしてんじゃねーのか?」
ジェシカ「リア充への道にたどり着く寸前に手放すアンタの頭の中見てみたいわ・・・男って鈍感ね。」
銀時「つーか、なんでここ人だっれもいねーんだよ。クリスマス寂しい男共が綺麗なネーちゃん誑かしてここで一杯と一発やりにくるんじゃねーのかよ?」
ジェシカ「当店はそのような経営方針ではありまっせーん。ウェイトレスと踊り子さん達は里帰り、あの子達の故郷まではあんた達のインフラ技術は進んでないの、馬車で何日もかけて帰るしかないからクリスマスのこの時期にお父さんが気を効かせて暇をあげたのよ。」
銀時「あーあ、・・・かぶき町の飲み屋も満員だしよぉ・・・思いつくとこっつったらここしかねーワケだしよぉ・・・ったくどいつもこいつもクリスマスに浮かれやがって。腹立つ。」
銀時は窓から見えるトリスタニアの光景をぼーっと見る、クリスマスに浮かれる男女や金持ちの貴族が運転する車、辺りに駐停車し、華麗な婦女子を助手席に乗せる光景を目
にし、己の寂しいクリスマスの過ごし方に心底ガッカリし、うなだれる。
ジェシカ「ま、今年は寂しいクリスマスってことであんたはファイナルアンサーってとこね。」
銀時「ああ?偉そうに人に言っといてお前も一人で寂しくクリスマスじゃねーか。夜も寂しく一人クリ〇リスじゃねーかよ。なんなら俺の下半身のクリスマスツリーオメーに飾ってやろうかぁ!?うひゃひゃひゃは・・・」
下品な言葉を吐き銀時はグラス片手にジェシカを指さし笑う。
ジェシカはそんな銀時を横目にエプロンを外し、ヘアスタイルを整えだした。
平民出の彼女からしては豪華なドレスに身を包み、普段の飲み屋の女主人とは見違える姿に変化していく。
ジェシカ「残念、あいにく私は貴族の御仁に誘われてるの、今夜、・・・・あんたのチンケな盆栽より豪華なクリスマスツリーゲットしたからあんたの相手はここまでね~・・・。」
銀時「誰の下半身が盆栽だコノヤロウ!!・・・って・・・え。お前この店どうすんの・・・。」
ジェシカ「・・・・あんた、この前のツケまだ払ってないでしょ?」
銀時「う・・・・。」
ジェシカ「当店はツケ払いは基本容認してませーん・・・働いて返しな。」
バタンと妖精亭の扉を閉める音とジェシカのヒールの外を歩く音が響き、銀時は一人ポツンとカウンターに座る。
クリスマス・イヴのこの夜。
銀時は妖精亭の臨時主人になった。
銀時はカウンターの中の椅子に頬杖を付き、座る。
言われたからには主人をして前の飲み代のツケを払わなければならない。
銀時「はぁ・・・あの女・・・・若ェくせにしっかりしてやがら・・・。」
銀時は一人カウンターの中でグラスを傾ける。
数十分もせずにこの妖精亭に一人の貴族らしき御仁が入店する。
身なりも良く、腰に剣を携えた長身の初老の貴族、白髪交じりの金色の髪の毛を後ろに束ね、右目のオラクルが蝋燭の光を微かに反射する。
「静かな場所だな・・・・・酒はあるかね?」
そう臨時の店主、銀時に言葉を放つと貴族の客人はカウンターに座る。
身なりはいいがどうも疲れているのか、気に病む事があるのか表情はあまりよくない。
銀時「え、・・・あーっと、ありますよ?・・・・何になさいましょう?」
貴族と相手に銀時は慣れない丁寧語で客人に接する。
客人も目の前の主人がどこかバーテンとしては素人じみているのに感づいたのか口角をあげ、ふふと笑う。
「なんでもいい、飲みたい気分なんだ・・・」
胸元のペンダントのロケットを開き、それをじっと見ては溜息を吐く、そんな客人に銀時はどこか親近感が沸き、自分がこの店に置いておいた日本酒に手をかける。
カウンターにドカンと置き、銀時は店の看板を足早にopenからcloseに切り替えた。
銀時「わりーがお客さん、今日は閉店でね、俺もツケの支払いでここの主人を任された身分だ・・・・大層な貴族に見える客に素人の酒は割りに合わねーだろ・・・。」
「・・・・。」
銀時「懐は温かそうだが心は寒いお客さんには、俺みてーなみすぼらしい客の話をネタにしてもらう方がいいんじゃねーんですかい?・・・グチなら付き合うぜ?」
グラス二つに一杯に酒を注ぎ、銀時は貴族の男の隣に座る。
最初は驚いていた貴族の男は出されたグラスを見て隣で飲み干す銀時に表情が緩む。
何度か軽い乾杯をした二人は酒も回り、会話が進む。
銀時「クリスマスが純粋に楽しめる年齢っていくつかわかるか?」
貴族「なんだ?・・なんの話だ?」
銀時「小4だ・・・・町内会で開かれるクリスマス会でプレゼントにワクワクしながら過ごす。・・・まぁ俺は経験したことないがな。」
貴族「ふむ、・・・言われてみればそうだな・・・、まぁさしずめ中学生は今風で言うところのリア充になりたくて仕方なく趣味でもないクラスのマドンナの取り巻きに声をかける焦燥感にかられた年代だろうな。」
銀時「そうそう、マドンナに声かけれない非リア充はそんな焦燥感に駆られてクリスマスを過ごすんだよなぁ・・・高校生を過ぎて社会人になると今度は見栄を張ってクラブに出かけて・・・・30過ぎると心の中で諦めが付き・・40行くと・・・。」
貴族「・・・クリスマス自体忘れる・・・ワシもそうだな。」
二人で静かな店内に響くほど笑い、酒を片手に乾杯を繰り返す。
銀時「んで?お客人様は今日、何の悩みを抱えてここに来た?」
貴族「ん?なんの話かね?」
銀時「口に出さなくても分かりますぜ?さっきからペンダントを大事にイジリながら酒飲んでる、そのロケットには家族の写真かい?」
貴族「・・・・・鋭いな、・・・御名答。ワシの大切な娘の写真よ・・・。カワイイ末っ子は最近とんと顔を見せなくなっての・・・上の子は結婚相手に頭を悩ませている。」
どこにでもある家族の事情は人にとって大なり小なり。
銀時は客人のグラスに酒を注ぎ、話を聞く。
銀時「娘さんね・・・・・どうやらだいぶ甘やかして育てたみてーじゃねーか・・・。」
客人は拳を握りしめふう、と溜息をつく。
貴族「・・・・・・・・・ちくしょおおおおおおおおおお!。」
銀時「・・・。」
貴族「下の子は顔みせねーわ上の子はワケワカランどこぞの馬の骨とトンネル工事するわ!挙句の果てにワシの留守中に屋鋪爆破プレイに励む始末!!あのどこぞの馬のホネが出てくるまでワシの愛しい娘達はワシの胸の中でさえずる綺麗な小鳥と同じくいとおしい存在だったのにぃぃぃぃ!」
銀時「・・・トンネル・・・爆破・・・。」
貴族「末っ子の使い魔はどこぞの身分もわからぬクソガキだと聞きき、嫁に聞けば爆風で吹っ飛ばされるしまつ、「あの子達が決めたことなんだからしかたないでしょう。」????んなこと言ってもワシの今まで心血注いで育てた娘達はどうなる!?今のワシの立ち位置は家でも外でもカーテンのシャーのやつと同じだ、娘に話を聞いても右にシャー、嫁に話を聞いても左にシャー右へ左にシャー、しゃぁないだろ!だってシャーなんだから!!」
銀時「シャーシャーシャーシャーうるせぇぇぇぇ!!」
銀時の言葉に我を取り戻した貴族の客人。
お互い息を荒げ落ちたペンダントのロケットの中身と銀時がさっきか聞き覚えのあるフレーズに鼓動が高まる。
貴族「ああ・・・あの銀髪の侍と黒髪の剣士のクソガキ・・・いずれ見かけたらこの剣のサビにしてくれるわ・・・。」
銀時「・・・・・こ、・・・これは・・・・この三人は・・・。」
ペンダントのロケットが開いた中身の写真を見て銀時は青ざめる。
貴族「・・・・ああ・・・エレオノール、カトレア・・・。」
銀時「(・・・・この三人わぁぁぁぁぁぁ!?)」
貴族改め ラ・ヴァリエール公爵「私のかわいいルイズぅぅぅぅぅぅぅ!!!」
銀時「(あいつ(ルイズ)の親父かよォォォォォォ!!)」
ペンダントを掴み、床に這いつくばるヴァリエール公、それを青ざめた顔で見る銀時・・・・クリスマス・イヴの夜、この二人の出会いの始まりだった・・・・。
ペンダントの中には銀時の見知った三人のヴァリエールの娘三人がほほ笑んで映された写真だった。
ヴァリエール「あの憎い銀髪の侍・・・・ギントキとかぬかしておったな・・・見つけたらワシの剣で股間のキン〇マ6つに砕いてドラゴンボール探しを・・・ってあれ、そういえばお主も銀ぱつ・・・。」
銀時「え!?あ、これは昨日調子乗っていい歳して染めたー!みたいな!?」
ヴァリエール「・・・名は?」
銀時「え!?あ・・・ぎ・・・銀三郎でっす!!侍の国の植民地のサムラーイからきましたーーー!!」
ヴァリエール「まさか兄の名は・・・。」
銀時「銀一郎は死にましたぁぁぁ!!ロケットのエンジンに巻き込まれて死にましたっぁぁぁ!!」
ヴァリエール「次男・・・。」
銀時「真ん中の兄も死にましたぁぁぁ銀次郎はドラゴンの肛門に吸い込まれて死にましたぁぁぁぁ!!」
二人の確認し合う声が妖精亭の外まで響く・・・・。
こうして・・・・銀時の最悪のクリスマスは幕を閉じた。
ヴァリエール公との話はまた先の話になるでしょう。
皆さま良きイヴを。
来年から話を進めたいからシリアス編に突入するの。
次回より・・・虚無覚醒編
其ノ壱「タルブ炎上」
シエスタの血族の秘密とは・・・・
トリステインの闇の支配者。
アンリエッタの失脚。
暗殺未遂。
復讐に燃える女騎士!!
そして・・・咎を背負う一人の男へ報復の矢は放たれる。
予告みたいにしてみたけどなんかチラ裏みてーだなこれ。