東方 嘘神奇想録 ~fantasy of liar and god~ 作:一生送信中@
大変遅くなってしまいました。
早く出そうと思いながら、いろいろ時間を見つけては書いていたのですが……イイワケイクナイ
遅れましたすみません。
できるだけ次は約出せるようにします。頑張ります。
神社の鳥居の前に、一つの隙間が開く。
スキマの中から、地面に向け飛び降りるように地面に向け軽く飛ぶ。両足が石で整理された地面を踏みしめた時、着地と同時に軽音が高く鳴る。
小さく細身の体は、バランスを崩すことはあまりない。
踵を軸に、体を半回転させ再度スキマの方へと急ぐように向きなおす。鳥居を背にする形で、八雲紫へと感覚長めに一礼をする。
その時は声を出していないけど、「行ってきます」改めて家の玄関から出る感覚で言葉を思う。
なぜかは、スキマが何処かにつながっているかであって、どこから出たかではないからだ。それは、元の場所にもつながっているし
すこし長めの一礼は、スキマが扉のように音はないため。感覚でわかればいいのだけど、じっさい昨日会ったようなものだ。感覚をそろえる程、長い付き合いではない僕には、まだ難しい事だった。
顔を上げ、確認するように見つめる先にスキマの影はない。
目の前に広が緑の多い景色。
昨日の黒い空間が、幻想郷じゃなくてよかった、などと軽く心の中で笑いながら少し前へと歩く。
それは、神社とは反対方向になるが、階段の方へと向かい景色を楽しみたかった。
今までいた場所ではない、見た事無ない景色が見えるなんて想像ができない物だったからだ。
前に行くほど山の先に、白い石で作られた階段が姿を現す。石段は、山の麓へとまっすぐ続いている。
石段から続く道なりは、茶色く綺麗に整理された地形が見える。
「あれは、村かな?」
自分の近くにあった村とは、二倍ほどの人口がありそうだ。一体どんなものがあるのか、後で行くのが楽しみで仕方がない。
だけど、
うーん、でも、やっぱり、そう言葉が出てしまう事があった。
実は、海を期待していた。今まで山の中にいたから見ていない存在。一度見てみたいのだけど、ここも山が多いためなのか壮大に広がる水の塊。海が無い。
山があるからないのか、自然があるから無いのか、よくわからないが海はみえない。
一度、見てみたいな。いずれ見えるだろうと信じるように「うん」と頷く。
今一度自然に囲まれたここの場所を見つめ続け、どこまであるのだろうかと思うくらいに、澄み渡る景色を頭に刻むように満喫した。
一度一息つくように、鳥居へと歩みを向け始める。
先ほど景色を満喫していた時もそうだったのが、この参道を歩きながら印象も一つ受けた。
透き通っていると。
小鳥の声がスッと風のように通り過ぎ、風を帯びて草木が互いをこすりながら音をたてる細かな音さえよく聞きとおせる。
静かな場所だった、まるで何も曇って無い様に。
鳥居から少し離れた場所。賽銭箱へと向かう中、八雲紫の式になる時に十個のわっかが指にはめられていた事を少し思い出す。
これはわっかだが、ただのわっかではない。
八雲紫が言うには、大きな力を軽減していくために作られたわっかで、符を細く紐状にしたものを何個も束ねるようにし、円状に形を整えたもので、一つ一つのわっかには約束という制限がつけられているのだ。
簡単に言うと、注連縄に付けた者へ条件を付けられるわっかという事になる。
そのうちの一つには
・自身の力は、このわっか一本ずつにより軽減される。
八雲の式になった時には、力の半分は主人である八雲に近いほど100%出せるが離れていると半分くらいしか出せない。
今、十個のわっかと条件でさらに減らされている状態が、今の僕になっているが、どうしてこんなに力を下げているのか、その真相を八雲紫は教えてはくれなかった。
ただ「大事なこと」と、少し強く言われた時のことはよく覚えている。
僕は賽銭箱の前で、足を止めもう一つの言葉も思い出す。
「博麗神社の、巫女には挨拶してきなさい。幻想郷にいる限り、葵。彼方は必ずお世話になるわ」そう、必ずと念を押されるように言われた人物。
……元素言う今日にいる限り、絶対にお世話になるほどのそんな人物、という事は、いったいどんな人物なのだろう。
鳥居にあった
「この博麗神社。綺麗に道も掃除されているし、どこかにいると思うんだけど……うーん」
これだけ音が聞きやすい環境だ、耳を澄まして確認をしてみる。
カラスやスズメなどの鳥の声は聴けても、やはり人の声や、人が動いてそうな物音がしない。
ちょうどいないのだろうか?ついでと思い自分の神社を消す前に取っておいたお金を一枚服より取り出し、賽銭箱へと落とすように入れる。
――カランコトン――
どこの神社も賽銭箱に入れる音は変わらず、日は経って無いにも少し懐かしくも感じる音がなる。続けるように鈴を鳴らし、二例二拍手一礼をし、今までされる側だったせいか不思議な気持ちだった。
……博麗神社の神様、初めまして八雲葵と言います。昨日この幻想郷へお世話になり始めました。また、いずれ参拝に来ますので、挨拶をしにまいりました。
参拝を終え「さぁ、どうしよう」そう神社を見つめるようにして、賽銭箱へと腰をかける。
それは、以前、自分の神社でやっていたような感覚だ。
形が似ているようなことから、やってしまったのだろう。自分の中では無意識と言っていいほどの行動だった。
じっくりと音を聞くように、少し耳を澄ませながら目を閉じこれからどうするか考えを膨らましてみる。
――これから村へ行こうとも思っていたのだから、帰ってくるのを待つより向かってみてはどうだろう?
あくまで見てくるのは、おまけでもあるのだ!少し辛抱するだけでいいはずなんだ。
少しの辛抱、少しの散策、行ってしまおうかなぁ……村に。――
暇なら……居ないならとそう思い、タイミングのせいにして身体を賽銭箱から乗り出すように浮かすと同時だった。
「え、風が」
先ほどまでの緩く心地よい風とはまったくもって正反対の、強い風が一度通り過ぎるようにあたりを駆ける。空中へと浮いていた体は、ただバランスを崩しながら地面へと尻餅を着き、先ほど椅子代わりにしていた賽銭箱に頭を打ち付ける形で落ちた。
「いったいぃいー!!何でこんなタイミングでぇ」
神様の天罰ってやつですか、これは!?だとしても心狭すぎ……。
先ほどまで音には注意していたのだけど、頭の痛みに耐えていた僕の目の前に、影が一つできた。
何時からいたのだろう?そこには、音も無く此方へと手を向ける黒髪の少女がいた。