繋ぎ合わせた日常   作:よっしーさん

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お題
《職質》 《電車》 《男の娘》


私の彼氏は男の娘

唐突のカミングアウトですが私の彼氏は男の娘……と呼ばれる方のようです。

 

彼が女物の服を着ていると隣にいる女の私より可愛らしくお姫様……は言い過ぎでしょうか、それ程に可愛いのです。

 

そんな姿を見ると私も笑顔になりとても幸せになれるのですがやはり友達から見ると男の娘と付き合う事実はおかしいようです。

 

過去に私は不安になり「無理して女子の格好をしていないか、本当は男の格好でいたいのではないか」と、訪ねた事があります。

 

すると彼はきょとんとした顔でこう言いました「僕がしたいからしているだけだよ?どうしたの?なんか言われた?」と言われ、自分が空回りしていただけだと知り、そんな自分がなんだか面白くなってくすっと笑ってしまいました。そのまま心配する私のお姫様をぎゅーっと抱きしめたり、そんな事もありました。

 

自慢のように思われてしまうかも知れませんが本当に彼は可愛いのです。肌はきめ細かく手はゴツゴツという言葉とは無縁な小さい手、女の私から見ても小さい身長、どれをとっても可愛いのです。それこそ女と間違われるくらい―はっ。

 

私は現実逃避の余りいつの間に過去を回想していたようです。女と見間違われるという言葉を考えてたら現実に引き出されてしまいました。

 

これからデートに向かおうとしていて電車に乗ろうとしたのですがあいにく満員電車だったようで私達はつり革に捕まって立っていたのですが突然彼が「んっ」と声を出したのです。

 

私が「どうしたんですか?」と声をかける間もなく彼が「痴漢……お尻、触られてる」と言ったのです。

 

私は困惑してしまいました。男の彼がどうして?そうか、可愛いから痴漢の一つや二つもありえるか、しかしなんで女の私より、いや、痴漢はされたくないですが、と色々な考えがよぎりました。

 

よほど彼は怖いらしく私の服をきゅうと掴みます、何もすることができない私は申し訳ない気持ちで彼の頭を撫でました。

 

数分も経った頃でしょうか、突然彼の近くから「コイツ痴漢です!!」と大きな声を張り上げて誰かの手首を掴み上に突き上げてるスーツ姿の若い男が現れました。

 

手首を掴まれた脂ぎった顔を左右に揺らしながら抵抗していました。分かりきった事なのに。

 

程なくして次の駅、もとい目的地に着いた私達は逃げるように電車を駆け降りました、視界の端で駅員さんが職質のために彼を呼んでいた気がしますが、それを振り切り私は彼の手を握り、駅を後にしました。

 

彼に、何もできなくてごめんね、と申し訳なく言うと彼は「大丈夫、君がいてくれたから平気だよ、でも……あんなおじさんより君に触られたいかな」

 

私は顔を真っ赤になるのを自分で感じました、どうしましょうか、今日のデートが全部浮き足立ってしまうものになってしまいました。今夜、彼をどうしてあげようか、その気持ちのせいで―

 




男の娘に需要があるってことは女の(漢の)子も需要があるのでしょうか……?
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