Abissale solitudine~海の底に消えた鍵~ 作:紅 奈々
随分前からスマホにお絵かきアプリを導入していた紅。
ですが、扱いがよく解らんので、半年くらい放置プレイしてました。
が・・・・・・。
つい最近、とある事が切っ掛けで漸く、お絵かきアプリの要領が何となく解り、今ではお絵かきに没頭。
「デジタル楽すうぃ~!」と、今現在、挿絵や表紙を作画中。
で、これが、初めて書いたリオン・ヴァルフォア(Preghiera di duo)。
【挿絵表示】
まだまだ、調整とかが必要ですね・・・・・・orz
標的1
「リオンちゃん・・・・・・って、誰の事だよ、ツナ?
そいつは、「神谷璃王」だろ?
しかも、ちゃんって、まるでそいつを女みたいに・・・・・・」
「みたい、じゃなくて、「女の子」なんだよ・・・・・・神谷璃王は」
「余計な事を・・・・・・言うな・・・・・・」
「お・・・・・・おい!」
「テメェらには関係のない話だ・・・・・・。
大体、そんな事をそいつらに言った所でそれを信じる術はない・・・・・・説明も面倒だ。
テメェらには、「保坂理絵奈が神谷璃王に殺されそうになった」その情報だけで十分だろ。
どーせ、こっちの話はまともに聞きゃあしねぇよ・・・・・・。
解ったら、オレに構うな。放っておけ。
目障りだし、迷惑だ」
男子生徒と沢田のやり取りを聞いていた璃王は、沢田に吐き捨てる。
セラから離れ、フラフラと覚束ない足取りでその場を離れようとする璃王を獄寺が見咎める。
だが、それを璃王は聞かなかった。
「それは、無理な相談だよ」
璃王の言葉を聞いていたらしい、その場に居た人間以外の声が聞こえた。
その声の主が姿を現すと、沢田、獄寺、山本が驚きに目を瞠る。
「お……お前は!!」
「マーモン!?」
獄寺と沢田が驚愕の声を上げる。
その視線の先には、璃王の行く手を阻む漆黒のフードに革のジャケットを着た、外見からは性別の区別が付かない人物が居た。
沢田は彼の事をマーモン、と呼んだ。
彼―――マーモンは、そんな驚愕の声を無視して、誰かを捜す様に辺りを見回す。
「この中に、リオン・ヴァルフォア・・・・・・って居ると思うんだけど、名乗り出てくれたら助かる」
マーモンの一言に、沢田、獄寺、山本の視線が一斉に璃王に注がれる。
璃王は何も言わず、ただ、目の前のフードの人物を睨み付ける様に見ていた。
少し考えた後、マーモンは璃王を指を指して問う。
「君が、リオン・ヴァルフォアかい?」
「人の名を訊く時は自分から名乗るのが筋だろうが?
まぁ、訊かれた事に対して答えるなら、「
マーモンの問いに眉を顰めながら、璃王は答えた。
だが・・・・・・と、マーモンは、目の前の少年を上から下から、確認する様に見る。
どう見ても、彼は男にしか見えないし、報告を受けた外見とは大きく異なっている。
まぁ、古い写真の様だし、外見に多少の誤差があっても可笑しくはないが・・・・・・。と、マーモンは結論づけると、璃王の顔に視線を戻した。
「一応、君がリオン・ヴァルフォアであることを確認したい。
・・・・・・右目の眼帯を取って貰える?」
マーモンの言葉に微かに璃王の藍色の瞳が揺らいだ。
それは一瞬の事だったが、マーモンはそれを見逃さなかった。
璃王は眼帯に手を伸ばすと、震える手で眼帯に触れ、そして、眼帯から手を離し、左腕の袖を捲り上げた。
その袖の下には包帯が巻かれており、璃王はそれを乱雑に解く。すると、包帯の下からは黒い斑の痣と、上腕に黒猫の刺青、その周りには桜の花弁の刺青が散っている。
璃王の顔を見れば、微妙に困った様な表情を浮かべていた。
「今は、これで勘弁しろ。
眼帯の下は・・・・・・余計な人間が居るから、晒す気は無い」
そう言った璃王の瞳が一瞬、翳ったのを見て、マーモンは何も追求しなかった。
恐らくは、何かを察したのだろう。
「
でも、リオン・ヴァルフォアは女だと聞いたけど?」
「察しろよ・・・・・・ったく。
・・・・・・これで満足か?」
面倒くさそうに毒づくと、璃王の周りを黒い靄の様な物が包み込んだ。
そして、それは段々と薄れていき、靄が透けたその先にはさっきまでの璃王とは違う姿の璃王が居た。
正確には、体型が変わっていたのだ。
男性的なシルエットから、女性的なシルエットへと変わった璃王を見て、その場に居た誰もが息を呑んだ。
本当に女の子だったんだ・・・・・・と、沢田、獄寺、山本は思った。
「・・・・・・確認した。
じゃあ、ちょっと付いてきて貰うよ、リオン」
「付いて・・・・・・って、何処に?
オレはこれから、用事が・・・・・・」
「それに関しては心配ないよ」
マーモンの言葉に璃王は眉を顰めた。
もうすぐで待ち合わせの時間だ。
待たせる事が好きでは無い璃王は、さっさとこの場から離れて、待ち合わせ場所へ向かいたかった。
璃王が最後まで言い終わるのを待たず、セラが微笑んで言った。
「彼女には、「オレから」断っておいたからさぁ、クックック」
「てめぇ・・・・・・余計な・・・・・・」
「怪我人は大人しくお家へ帰って絶対安静してなよ」
「オレから」の部分を璃王の声真似で言った後、セラは喉を唸らせた。
その様子から、鈴那はあっさりと、セラの芝居に騙された様だ。
似ているのだから、騙されても仕方はないが・・・・・・。
璃王がそんなセラに抗議しようとすれば、セラは飄々とした声を何処かへやって、至って真剣な低い声で璃王の抗議を遮った。
「まぁ、じゃあ、決まりだね。
・・・・・・それと、沢田。」
話を締めくくると、マーモンは次に沢田へと視線を向け、そのフードの下から殺意の籠もった目で沢田を睨み付ける。
重苦しい殺気に沢田は、ひぃ!?と、肩を竦み上がらせた。
マーモンはマントの下から一丁の銃を取り出すと、沢田へその黒光りしている銃口を向け、告げた。
「君は、一番手を出したらいけない人間に手を出した・・・・・・今すぐにここで蜂の巣にしてやりたいけど、ボスが五月蠅いからね・・・・・・。
今日の所は我慢するけど、ボスから許可が下りたらいつでも鉛玉ぶち込んでやるから、覚悟しときなよ・・・・・・」
フードの下の目が、極悪人を裁く裁判官の様に爛々と妖しい光を帯びている。
マーモンは沢田に警告すると、銃を仕舞った。
殺気を諸に受けた沢田は、今までの比でないくらいの殺気に足が竦んで、腰が抜け、その場にへたり込んだ。
どうして、こんな情けない奴にボスが負けたのか・・・・・・。マーモンは、頭を抱えたくなる。
「さぁ、行こうか。
・・・・・・歩ける?」
先程とは打って変わって、マーモンは穏やかな声色で璃王に手を差し出す。
その変わり身の速さに沢田、獄寺、山本は絶句したのだった。
「大丈夫だ、これくらい」
差し出されたマーモンの手を払い、璃王はマーモンと共に学校を出た。
雲雀とマーモン、どっちが好き?
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雲雀
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マーモン