はじまりはただの超位魔法の媒介にすぎなかった。
新アップデート「ヴァルキュリアの失墜」で味方NPC(人間種限定)を犠牲に発動できる
魔法。失楽園。そのためのハクロボウだった。
この魔法は同じ人間種アバターをダメージを倍加する力があった。
しかし、問題があった。
NPCのレベルが低ければ大量のNPCが必要になるからだ。
そうこの魔法はレベルによって変化する魔法だった。しかも3の倍数でさらに強くなるという謎使用だった。
多くのギルドはあまりというかほとんど使用しなかった。
1レベルでもギルドの運営に圧迫するものだった。
ギルドのダンジョンには適正なバランスが必要だし、費用も掛かった。
自分が手塩にかけて育てたNPCが犠牲になるのはだれでもいやだった。
だが、アインズウールゴウンは違った。
モモンガは守護者たち忠義と自分の魔法の確認すると甲斐甲斐しく世話をするプレアデスたちに供は許さぬと言うと転移でハクロボウに向かった。
(あの町はウルベルトさん曰く人間爆弾牧場だからなぁ・・・。)
この町は1000人のプレーヤーども迎え撃った荒野と溶岩の階層の間に在り、プレーヤーどもに損害を与えた。
満面の笑みを浮かべて特攻していくNPC達。
その姿にアインズウールゴウンは本物の悪魔であり魔王の集団と恐れられた。
それだけ苛烈さ極めたハクロボウの攻撃は凄まじかった。
モモンガが転移すると最初に感じたのはほかほかの日差しと水の音だった。
(おお・・・。)
この光景は何度みてもすごい。町が水の上に浮かんでいる。かつて地球に存在した水上都市をモチーフにした美しい街並みがそこにあった。
あきらかに場違いな服装でモモンガは町の南門から入った。そこへ。
「うわ!」
仰天の声が響いた。第一町人発見。
「あああああ、あい、あいああ、アインズしゃま!?ナンデ!?」
「ご苦労。諸君、すまないが・・・。」
「おおーいみんな至高の方が町に来たぞー!」
「うそ!」
「うわ本物だ!」
多くのNPCたちが民家から出てきた。こじんまりとした家にこんなにいたとは。
そして、当然の如く平服しはじめた。
「至高神のモモンガ様!ほほほ、本日はお日柄もよく・・・。」
「よ、よいそんなに固くなるな。」
(失敗した!失敗した!あの姿で来ればよかった!)
モモンガはむずむずする感覚にさいなまれた。もとは一般人だ。彼らと同じく。
「ごほん!今回は少し見に来ただけだ。また来る。」
「そんな、せめて茶の一杯だけでも!」
人間達はギャーギャーと騒ぎ始めた。
なに出せばいいの!?血かな?魂かも!よし俺今すぐ死ぬわ!私も!
「さっわぐな!神の御前だぞ!」
モモンガは人間達を見つめてこう思った。
(うわー・・・すごい忠誠心。狂信的だー。)
守護者たちに負けず劣らずの忠誠心にモモンガは満足した。
「うむ、お前たち。お前たちとって私とはどのような存在だ?」
同じ質問投げかける。守護者たち違う反応を期待して。
人間達は平服しこう言った。
「神です。それ以外なにがありましょうや。」
(はい。狂信者確定。)
モモンガはうれしくもやっぱりという感じにうむと頷いた。
「そうか、わが子らよ有志を募り、ナザリックの外の偵察に行くものを募集している。」
「募集ですか?そんなことせずともご命じなされればよいものを!」
「よい、お前たちの意思を尊重したいのだ。わかるな?」
「「「「「・・・・は!」」」」」
「ふう・・・。」
モモンガは疲れを知らない体になったのに疲れを感じていた。
あとのことはまるでお祭り騒ぎだった。
当然だ。神と仰ぐ人が現れたのだモモンガは歓待を受け、そして、こいつらは使えると確信した。
守護者はじめ多くの異形達は人間を蔑視している。
軟弱なごみくずどもと忌避している。
それではいけない。
まだまだ情報不足なのだ。人間達の基本レベルがわからない今では危険すぎる。
「さて、遠隔視の鏡で周辺を確認してみようか。」
「はい。モモンガ様。」