アカネとモナティの話入れたら伸びに伸びた…。
当初の予定じゃモナティの戦闘シーンなかったからなぁ。
※タイトル変更
サイジェントの領主の城、そのほぼ中心に作られた儀式場にオルドレイクは居た。
オルドレイクは魔王召喚の為に召喚陣の中心にいるクラレットから魔力を取り出し儀式を進めていた。
だが、その儀式は順調とは言えなかった。
「ソルめ、何をしておる…!」
突如、魔王召喚の要の一つである覇王の剣がソルによって召喚されてしまったのだ。
覇王の剣には一度取り出したクラレットのサプレスのエルゴの魔力が入っていた。
それを根こそぎ持ってかれてしまった為に、オルドレイクは別の手法を用いて儀式を進めなければいけなかったのだ。
ハヤトがソルと戦いを始めた事はクラレットを救う事にもつながっていたのだ。
「あやつ、いったい何をしている。悪魔たちを使って呼び出すか…いや、奴が私に逆らう事は出来ん。もし止む得ない事情があるのなら、ふむ」
ソルには悪魔を憑依させている、無色の派閥への、自身への絶対服従の誓約だ。
覇王の剣を用いようとそれを解くことは出来ない。
なら無理やり呼び出したりすればそれこそ危険だ。
奴が何者かと戦っているのなら、ここで悪魔を使い呼び出すのは大きな隙を生んでしまう。
オルドレイクはそう考えて悪魔の力を使うのをやめた、ソルの事を考えたのではない、覇王の剣を敵に奪われるのを危惧したからだ。
「まあいい、多少時間がかかるが器としては十分だ。そうであろう?クラレットよ」
「――――」
胸のペンダントを握り、白い衣を身に纏うクラレット。
彼女はただ魔力をその身に宿し続けるだけだった。
全てはオルドレイクの悲願、餓竜の悪魔王スタルヴェイグを召喚する為、
そこに感情はなく、意思を持つこともない、だがその光無き瞳はバラバラに散らばった欠片を覗いていた……。
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膨大な魔力の奔流がソルを起点に広がっていく。
ハヤトとモナティはそれを見ている事しか出来なかった。
その魔力は二人のよく知る者、助け出すべき人物であるクラレットのモノだったからだ。
「魔力は十分か…あとは完全な形で召喚できるかだな」
覇王の剣に宿るサプレスのエルゴの力がソルによってコントロールされる。
その膨大な魔力は完全な形で制御されたった一体の召喚獣に注ぎ込まれていた。
「この感じ…とんでもない召喚獣が来るんじゃ…!」
ハヤトはソルが召喚するであろう召喚獣に危惧した。
何せあれほどまでクラレットを苦しめたサプレスのエルゴの力だ。
それを完全な形でコントロールし、それを行使した召喚獣が普通の召喚獣であるはずがなかったからだ。
「ソル・セルボルトが誓約の名の下に力を望む―――全てを蹂躙する暴虐の大悪魔。完全なる殲滅者をここに―――!!」
ゲートから出てくる粒子が人の形を形成する。
真っ赤な髪と衣を纏い角の生えた青年がその場に姿を現した。
その手に握られた槍にも圧倒的な魔力を宿しており、クラレットのガルマザリアすら凌駕するほどの魔力だ。
「全てを破壊せよ!兇嵐の魔公子【バルレル】!!」
『クククククッ!まさかオレを完全な形で召喚できるとはな、ニンゲン!』
「ふぅ……ふん」
一息をついたソルはバルレルと呼ばれた召喚獣に目をやったあと再びこちらの方を見る。
そこには絶対的な自信があった、「こいつを召喚したから貴様らは終わりだと」行っているような感じがする。
「ガルマザリアさんと同じ大悪魔さんなんですの!?」
「あァ!? ケッ!ガルマザリアなんかと同じにすんじャねェ!悪食オンナなんかと比べられるのも癪だ!ウサギ野郎!」
「う、ウサギ野郎!? モナティは野郎じゃないんですの!」
「同じだ同じ、おいニンゲン。あそこにいるムカつくニンゲンをぶっ潰してもいいんだな」
「む、むかつく?」
目の前の悪魔は大悪魔のようだがチンピラのような喋り方だ…。
だけどソルの奴が召喚したってことは絶対に普通の召喚獣のはずがない、何かあるはずだ。
俺はモナティを後ろに下げ、サモナイトソードに魔力を乗せて構える。
『不快な魔力だな、クククッいいじゃねぇか、ぶっ潰しがいがありそうだぜ』
「やめろバルレル、貴様の相手はあのレビットだ」
『んだとぉ!あんな弱そうなやつ相手に俺様を召喚しやがったのか!?』
「普通のレビットなら問題はない、だが仮にもメイトルパのエルゴの守護者だ。そしてどうしてか至竜の魔力を体に宿している」
『ん……ふん、確かにな、レヴァティーンの奴と似たような感じがするな』
至竜の魔力、モナティがゲルニカにメイトルパのエルゴの守護者としての力を譲渡した名残だったはずだ。
レヴァティーンって言うのはサプレスの至竜なんだろう、つまりアイツは至竜と対峙して無事なほどの強者って事か…。
「モナティ、気を付けるんだ。あの悪魔やばい気がする!」
「は、はいですの!」
『おせェな!』
俺の声に反応してモナティが身構えるが、既にバルレルは俺の目の前に移動していた。
それに気づいた俺はサモナイトソードを振るいバルレルを攻撃するがそれは槍によって防がれた。
誓約者の魔力籠めた魔剣だぞ!?なんで防げる!
「くっ!」
『確かに重ぇ攻撃だ…片手間で相手なんか出来ねェな』
「マスター!」
モナティがバルレルに向かって拳を振るうがバルレルはその拳を片手で受け止めた。
そしてモナティを遠くまで投げ飛ばし、自身も羽をはばたかせて飛び出した!
『手前ェの相手は後だニンゲン!まずはウサギから始末してやるぜェ!』
「モナティ!――ッ!?」
「貴様の相手は俺だ」
覇王の剣を振るい、顔を斬り裂こうとソルが攻撃を仕掛けてくる。
俺はギリギリのところでそれを回避するが、頬を斬られて少しばかり血を流した。
その瞬間、傷口から殺意ともいえる感情が逆流し、俺の心を蝕み始める。
だがサモナイトソードが光り始めて、負の意思ともいえる力を体から弾き飛ばしてくれた。
「はぁ…はぁ…ありがとうサモナイトソード…」
「意思を持つ魔剣か、武器に心を付加するとは理解が出来んな」
「師範の作った剣を馬鹿にするな!自分だって同じ剣を使ってるだろ!」
「武器など所詮殺しの道具にすぎないからな、魔剣であれ…人であれな…」
人…クラレットの事を言っているのか、クラレットは…!
「クラレットは――」
「武器ではない…か?」
「!?」
「確かにクラレットと言う個体は武器ではないだろう、だが扱う人次第で悪にも正義にもなる。貴様らが語る言葉だったか? だからこそサプレスの力は俺の手中にある、絶対権は常にあの女が持っているんだからな」
「………人から力を借りてる俺が言うべき立場じゃないがそれは間違っている。相手から力を借りるのと奪うのじゃ別物だ。お前らはただの盗人だ!」
「………」
ソルが魔剣に魔力を通しサプレスのエルゴがそれに反応して影の悪魔を強化する。
影がソルの左腕に集まり巨大な盾の様なモノに変化した。
だが、それだけで終わらない、今度はロレイラルの魔力が覇王の剣に宿り始めてバチバチと電流が生み出される。
「次はこれだ」
「なっ!シルターン!?」
今度はソルの全身からシルターンの魔力が纏い始める、
普通の魔力じゃない、この魔力はシルターンのエルゴそのものだ。
一体どこでこの力を手に入れたんだ!?
「なんでシルターンのエルゴを」
「貴様に一々説明する必要はない、バルレルの制御で召喚術はほとんど使えないからな。貴様の土俵で戦ってやる」
「ッ!」
ソルの魔力がより強くなる、剣から感じられるロレイラルの魔力、影の悪魔に注がれるサプレスの魔力、
そして全身からなぜか感じるシルターンの魔力、メイトルパ以外の全てのエルゴをソルは所持していた。
俺の持つエルゴの力には及ばないが、それでも十分すぎる程の魔力だ。
モナティの事も残っている、すぐにでも決めるしかない!
ハヤトは自分の中にあるエルゴの力を開放し、召喚術を発動させる。
彼の左手にはシャインセイバーが出現した。だが通常のシャインセイバーと違いかなりの魔力を宿している。
ソル相手に遠距離からの攻撃は効果が薄いと判断したハヤトは近距離での手数を増やすべく二刀流の構えを取る。
「はぁっ!」
踏み込んだハヤトはサモナイトソードで突きを放つが、影の盾でそれは防がれる。
押し込まれた魔力も四散してしまったが、ハヤトはさらに攻めシャインセイバーとサモナイトソードで同時に攻撃を仕掛けた。
ソルが一歩ずつ後ろに下がり始めハヤトは更に踏み込むが突如影の形が変化して棘のような形態に変化する、
それでハヤトを串刺しにしようとするが、すぐに気が付いたハヤトはそれを防ぐ、
しかし防いだと思ったら今度は覇王の剣が振るわれ、ハヤトはその剣をサモナイトソードで防ぐ。
「うぐっ!?」
ロレイラルの魔力の衝撃がハヤトの全身に伝わり吹き飛ばされるがハヤトはそれに合わせて後方に跳んだ。
体勢を立て直そうとするが、それを読んでいたソルがハヤトに向かって接近する。
ソルは影の形を銛のように変化させてハヤトに突きを食らわすがハヤトを何とかそれを防いだ。
重いッ!?
サプレスのエルゴ、クラレットの魔力を宿している影の悪魔の力はソルの攻撃の中で最も強い一撃だ。
純粋な魔力の塊の為かハヤトにはダメージが低いがそれでもその密度はソルの武器の中では一番だった。
余りの衝撃に威力を流しきれずに吹き飛ばされ孤児院の残骸を吹き飛ばしながらハヤトは飛ばされる。
地面に倒れ込んだハヤトに向けてソルは攻め始め覇王の剣を振るうが、
ハヤトは全身から魔力を放出して跳躍し距離を稼いだ。
再び間を取ったハヤトの剣にシルターンの魔力が収束し始める。
『「……鬼神剛断剣!!!」』
シルターンのエルゴと鬼神将ガイエンの力を合わせたハヤトはその剣を振るう。
途轍もない衝撃がソルにぶつけられる影が変化して衝撃と魔力を地面に受け流してしまった。
それに気づいたハヤトはその威力を利用してソルの後ろに跳び、距離を稼いだ。
師範は剣の才能がないとか言ってたけどそれ以外がとんでもないな。
魔力操作を用いた戦い方がソルは上手すぎる事をハヤトは理解した。
剣の威力をロレイラル、肉体をシルターン、魔力をサプレス、
およそ三つの力を操るその戦い方はハヤトには出来ない事だった。
「思った以上にやるものだな。硬いし速い……まあそれだけだがな」
「そっちこそ…まともに戦うつもりあるのか? 守ってばっかじゃないか」
守勢の態勢崩さないソル、ハヤトがその事を指摘するとソルは答えた。
「お前に一ついい事を教えといてやる。バルレルをただの悪魔と思ってるかもしれないが奴は魔王の一角だ」
「ま、魔王!?」
「兇嵐の魔公子バルレル。霊界サプレスの魔王の一人だ、今までは誓約の魔力が足りずに完全な形で召喚できなかったが…サプレスのエルゴのお陰で召喚が出来たというわけだ」
「魔王を召喚できたのだらクラレットを器にする必要なんてないだろ!」
「魔王にもピンからキリが存在する。人間と同じようにな、奴は強さだけでいうなら下から数えた方が早い悪魔だ。その分制約もしやすいがな。…だが派閥が召喚しようとしてる餓竜の悪魔王スタルヴェイグに比べれば奴は塵芥にも等しい、スタルヴェイグを完全な形で召喚する為にも器は必須だからな」
詳しく説明してくれたが、一番危機感を感じたのはモナティの事だ。
素の能力なら今のモナティはかなり上だ。
だけど戦いを好んでない性格が災いして戦い方が今だ良く分かっていない。
あのバルレルって悪魔は魔王になるまでかなり戦ってきたはずだ。
このままじゃモナティは…、すぐにでもソルを倒さないと―――!
ハヤトの剣がソルに向かって振り下ろされるが、ソルはそれを覇王の剣で防ぐ。
なんと今度はハヤトに向けて蹴りを腹部に叩き込んだ。
「隙だらけだな、焦ったか?」
そのまま覇王の剣を振るいハヤトの首を斬り裂こうとするが、
ハヤトが何とかサモナイトソードで剣を防ぎ火花が散る、そしてハヤトは察した。
こいつは嘘は付かないが俺が焦るように戦わせている。
こいつにとって口先も武器の一つって訳か!
人間焦ってしまえば行動が抑制されてしまう、
ソルはそれを狙ってわざとバルレルの情報をハヤトに話した。
それが原因でハヤトの行動はソルに読まれてしまっていた。
単純な強さではハヤトとソルは同格だ。だからこそそれを埋めるようにソルは戦っていたのだ。
「!」
「なにっ?」
ハヤトの雰囲気と魔力の流れが変化し始める、バルレルとモナティの事はもう諦めるしかないと。
なぜならここで先にモナティを助けに行くのは不可能だ。
ソルが目の前にいる今、召喚術を使わせる暇を与えるはずがなく。
そしてもし逃げれば空かさずリプレ達を人質に取るのは明白だった。
なら自分がどうするか、その答えは今までの試練で培っていた。
「俺は信じてる。モナティがバルレルを倒して戻ってくることを!」
「あんなレビットに魔王を倒せると思っているのか?」
「思ってるさ、だってお前モナティの底力を知らないだろ?凄いんだぞアレはな!」
至竜にすら突っ込むほどの胆力、時折見せる爆発的な底力はハヤトの目に留まるものがある。
それをあのバルレルに使わせれば十分打倒は可能だとハヤトは判断した。
今のハヤトはソルを追い詰める事、それがバルレルの弱体に繋がると信じてたのだ。
ハヤトのサモナイトソードに宿る魔力がより鋭くなってゆく。
全身に宿る魔力も更に強くなってゆき、ソルは焦り始めた。そして…。
「うおおぉぉぉぉッッ!!」
「!!?」
シャインセイバーとサモナイトソードを同時に振るい、影の悪魔の盾を突破したのだ。
籠められた魔力を四散しきれず影は吹き飛ばされ、ソルの腕が見えた。
その瞬間をハヤトは逃さなかった、すぐさまサモナイトソードを振るいソルに止めを刺そうとするが…。
「?!」
ハヤトはシャインセイバーをソルの上空に投擲する。
何かにギィンと当たる衝撃が空中に鳴り響きハヤトはソルを攻撃するのをやめて後ろに下がる。
彼にいた所に6つのネウロランサーが突き刺さり地面が腐っていくのを見たのだ。
もし攻撃を無理にでも仕掛けていたら相打ちになっていた事をハヤトは察した。
『…ッ』
「なに…あれ…」
「こんな…こんな事が出来るんなんて…!?」
戦いを遠くで見ていたメリオールが唇を噛み、守られてるリプレとミントが驚愕する。
ソルの空間が歪み召喚術のゲートが生み出される。
そのゲートから生み出されたのは蛇矛や漆黒の武具、機械兵器達、
これらは誓約をほぼかける必要のない召喚術だ、ダークブリンガ―やネウロランサー、
一部のロレイラルの機械兵器達は召喚して撃ち放てばそれだけで対象を破壊する事が出来る。
ほぼ無限に近い魔力を扱えるソルは無尽蔵に召喚することが出来た、そしてその全てがハヤトの方に向けられていた。
「召喚術!?こんなにたくさん召喚できるのか」
「撃ち出すだけの召喚術なら関係などない、魔力元は無尽蔵にあるからな。誓約者、貴様がどれだけの力を持とうと召喚師としては落第点だ。他者から力を借りているだけの貴様にこの俺を倒すことなど出来る訳がない。召喚獣は所詮道具に過ぎない、それを割り切れない貴様はそこまでという訳だ」
「召喚獣の皆は仲間だ。それを道具としてなんて割り切れるか!」
「なら、今ここで…散れ!」
放たれる武具が光り輝き彼を貫こうとする、ハヤトはその光に向かって突き進み始めた。
迫りくる武具を剣で弾き飛ばすが余りの重さに手が震えてしまう、だがそれでもハヤトは進む。
この戦いに勝利し、大切なモノを取り戻すために。
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領主の城を中心に悪魔たちが暴れはじめて殆どの住人が避難した南スラムで建物が崩れる衝撃が所々で生まれていた。
緑色の光が赤黒い光とぶつかり合うが緑色の光は弾き飛ばされて建物に直撃し建物は倒壊する。
だが、すぐさま緑色の光は赤黒い光に迫りぶつかり合う、その衝撃は周辺に振動を発生させるほどだった。
『あめェんだよ!』
「うっにゅぅ!」
赤黒い光の正体、バルレルは槍を振るい緑色の光、モナティを弾き飛ばす。
飛ばされたモナティはまともに受け身を取ることが出来ずに地面に激突して身悶えしていた。
「つ…強いですのぉ…」
『中々の力だと思ったが、力だけかよ。見掛け倒しだなウサギ!』
明確な実力の差がそこにハッキリと浮かび上がっていた。
霊界サプレスで数百年以上戦いを繰り広げていた悪魔と十年少ししか生きていない亜人では地力が違い過ぎるのだ
唐突に強力な力を与えられたモナティはたった一人の戦いは余りにも弱すぎた、そこに気づかないバルレルではなかった。
「でも、マスターだって頑張ってるんですの。だからモナティは負けないんですの!」
『マスターマスターってうるせェんだよ!』
バルレルは槍を振るい落としモナティをつぶそうとするが、モナティは腕を交差してその攻撃を防ぐ。
だが、真面目にその攻撃を防ぐなどバルレルには通じなかった。槍を手放したバルレルはその拳をモナティの腹部に叩き込んだ。
「カハッ」と息を無理やり吐かされたモナティにさらにバルレルは攻撃を仕掛ける、今度は顔に向かって蹴りを叩き込み吹き飛ばした。
途轍もない衝撃がモナティを襲い地面をバウンドしながら吹き飛ばされる、体勢を立て直そうと体を動かすが目の前にバルレルが迫っていた。
バルレルはモナティの首を掴み地面に叩き付けるとクレーターが生み出される衝撃と共にモナティが埋まってしまった。
「う、動けないですのー!」
体をねじりながらなんか地面から抜け出そうとするが、完全に埋まっており中々抜け出せない。
そんなモナティの目の前を飛ぶバルレルは槍を手に戻して魔力を流し始めた。
強大な魔力が宿った槍をモナティに向けてバルレルは槍を投擲しようとする。
『まあまあやる見てェだがこれで終わりだなウサギ。安心しろよ、すぐにあの人間も送ってやるからよ!』
「―――マスター!」
放たれた赤い閃光がモナティに向けて迫ってくる。
モナティは何とかしようとするが、地面から抜け出せない事には何もできなかった。
もうダメだ!そうモナティが覚悟をして目を瞑ったとき、浮遊感と共に何かが自分を抱きかかえる感覚が襲った。
槍はモナティのいた場所に突き刺さり地割れが発生する程の衝撃が発生するがそこには既に誰もいなかった。
『何だと!? 誰だ、オレの邪魔をしやがって奴は!』
「うにゅぅ…? 誰なんですの?」
「………ふふふ」
バルレルの居る位置から離れた小屋の上に二人は居た。
モナティを助けたのは体を包み込むほどの布を纏った人物だ。
僅かな一瞬でモナティを助け出したその手腕、ただ者ではないだろうとバルレルは確信した。
モナティを優しく降ろした人物はバルレルの方を向き、取り出した短刀を構えて答える。
「戦いは恨みと憎しみを生む。しかし信頼は、安らぎと真の友を作る。どんなに苦しい時でも手を差し伸べ、共に立ち向かう心……それを『絆』という!」
「絆…!絆ですの!」
その言葉を聞いたモナティは目を輝かせてその人物を見つめる。
今のモナティにとってその言葉は何物にも耐えがたい宝のような言葉だからだ。
『もったい付けた口上を並べやがって!ニンゲン、手前は誰だ!!』
「なら教えてあげるわ!」
バサッと布を投げ捨てて姿を現したのは一人の少女だった。
紅い衣服を身に纏い、特徴的な髪形をした少女、右腕は布が巻かれていた。
「アタシこそ、シルターンのエルゴの守護者が一人。くのいちのアカネよ!」
ドドン!と言う擬音が聞こえてきそうな雰囲気を全身から出して姿を現したのはアカネだった。
「アカネさん!? アカネさんですのぉ!」
モナティは自分を助けに来た人物に驚きに驚いた。
右腕を失ったと聞いてはいたが、今は包帯が巻かれているがしっかりと腕があった。
それだけではない、彼女がシルターンのエルゴの守護者を名乗ったのだ。
「ギリギリ間に合ったみたいでよかったわよ。しっかしとんでもない奴と戦ってるわねモナティ、でも任せなさい、このアタシが来たからにはあんな奴の一体や二体余裕よ余裕」
「ホントなんですの!?」
『ケッ!増援で少し驚いたがニンゲンオンナが増えただけじゃねぇか、まとめて蹴散らしてやるぜ!』
迫りくるバルレルに、再会の喜びを味わえないモナティとアカネ。
二人はコクリと頷くとバルレルに向けて攻撃を仕掛けた。
「これでも食らいなさい!」
アカネは手裏剣を投擲すると印を結び手裏剣に魔力を流し込む。
分身の術の応用、手裏剣分身の術だ。
50を超える程の手裏剣がバルレルに殺到しアカネは勝利を確信した。
「よし!掛かった勝った!……アレ?」
「アカネさん効いてないですの!」
アカネの予想に反して手裏剣分身は全く効果がなかった。
普通の敵になら十分に効果的な技かも知れないが、相手は魔王なのだ。
全身から常に強力な魔力の障壁を張っており実際当たるのは分身の元となった一つだけであった。
この術はアカネの分身の術と同じで元々が魔力の為、魔力攻撃の分類になっているのが仇になった。
この状況に驚愕したアカネは取り乱してしまう。
「どどどうしよう!?」
「モナティに任せるですの!うさきだんですのぉー!!」
膨大な魔力を両腕に溜めて連続でモナティはバルレルに撃ち放つ。
そのあまりの衝撃的な光景に、以前のモナティを知るアカネは衝撃を受けてしまう。
だが、バルレルは迫りくるうさきだんを槍で叩き落しながらやがて二人の下に辿り着いてしまう。
再び振り下ろされる槍、アカネをモナティを抱えてサルトビの術で瞬時にその場から姿を消した。
爆砕と言える衝撃が二人の乗っていた小屋に掛かり木っ端みじんに粉砕される。
その光景を目の当たりにしたアカネは冷や汗をかいた。
『チッ、ちょこまか動きやがって』
「何アレ、あぶな!」
「アカネさん何かないんですの?」
「何かってモナティこそ何かできないの!?――ッ!?」
瓦礫から突っ込んでくるバルレルの攻撃を察したアカネはすぐさま短刀を構える。
アカネは攻撃を仕掛けたバルレルの拳を何とか逸らすことが出来たが、彼女の手があまりの衝撃に振るえてしまうほどだった。
「素手でこれって…! 言い争ってる場合じゃないわね。モナティ!」
『槍だとどうにも狙いにくいからな。ニンゲンオンナ、撲殺してやるぜ!』
「少しは時間を寄越しなさいよ…っよ!」
アカネがバルレルに攻撃を仕掛け、アカネがそれを何とか防ぐが次なる攻撃が続けて放たれる。
バルレルは大悪魔を超えた悪魔王、魔王と呼ばれる超越者だ。
それほどの悪魔にかかれば大半の武器を扱う事は出来る、無論槍ではなく素手での攻撃もバルレルは可能だ。
「――ッッ! モナ…ティッ!」
悲痛にモナティの名を呼んだアカネだったが背中に何かぶつかり足を止めてしまう、後ろには枯れた街路樹があった。
それを見てサルトビの術で消えたアカネ、バルレルはそのまま攻撃を仕掛け街路樹に見事拳が突き刺さったのだ。
ニヤリと口角をあげたアカネは術の反動を利用してバルレルに跳びかかる。
『オレ様にかかればな、こんな枯れ木でも武器になんだよ!』
「なっ!?」
バルレルが街路樹に魔力を通し強化すると根っ子ごと引っこ抜いてしまった。
そのまま迫るアカネに向けて横薙ぎされ、アカネは街路樹に激突して吹き飛ばされる。
だが、枯れ木ではバルレルの魔力に頼る事は出来なかった。街路樹はその負荷に耐え切れずバラバラになったのだ。
興味を無くしたバルレルはすぐにアカネに向かって飛びかかろうと迫ってくる。
空中で身動きの取れないアカネは体を捩りバルレルの拳を踏み台にして後方に跳び上がる。
「これならっ!どうよっ!」
アカネは背中から折り畳み式の巨大手裏剣を取り出しすぐさま組み立てて投擲する。
先程と同じ手裏剣分身の術を発動させたアカネ、計6つになった巨大手裏剣がバルレルの視界を塞ぐように取り囲んだ。
『チゲェな…この攻撃はオレを狙ったんじゃねぇ…。ケッ!見え見えなんだよ!』
アカネから目を離したバルレルは後ろを振り向くと巨大なうさきだんを溜めているモナティがいた。
恐らく、今この場における最大火力。当たりさえすればバルレルすら倒せる可能性を持つ一撃だ。
「特大うさきだんですのぉー!」
『だからウサギオンナもニンゲンオンナも甘ェって言ってんだよ!!』
バルレルは両手から魔力を纏わせながらうさきだんをその両手で防ぐ。
いや、防ぐのではなかった触れた瞬間うさきだんを魔力で包み込み自分の支配下に置いたのだ。
巨大なうさきだんを片手で持ち上げているバルレルに二人とも驚愕が隠せなかった。
「で、出鱈目すぎるでしょ…」
『これは返してやるぜ。おまけ付きでな!!』
うさきだんにさらに自分の魔力を上乗せしたバルレルはアカネに向けて投擲した。
いまだ空中を跳んでいるアカネにそれを回避することは出来ず防御の態勢取るがまともに直撃してしまった。
衝撃と破壊音が南スラムに生み出されその衝撃でいくつもの建物が倒壊してゆく。
「アカネさん!!」
モナティが大声をあげてアカネの名を叫ぶが誰もその声に応じてくれるものは居なかった。
その代わり目の前にいるのは自身をはるかに超える化け物、悪魔達を統べる王がそこにいる。
『次は手前ェだな。ウサギオンナ』
「にゅぅ…」
モナティは実感した、自分が戦っている目の前の敵がハヤトの戦っているソルに匹敵する存在であることを…。
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召喚術の影響か大地には数多くの傷跡が、そして一人の少年が倒れ伏していた。
離れた位置から少年を見下ろしている一人の青年がいる。
そう、必死に追いすがろうとしたハヤトだったが勝てなかった。
同じエルゴの力を扱う者同士、戦いの結果は明らかだった…。
「ハヤト!」
「兄ちゃん頑張れー!」
二人から遠く離れた位置に結界で守られているフラットの住人がいた。
戦える力を持つミントやエルカは戦力になりたいがあまりの実力差に足を引っ張る事を理解していた。
ただ声をあげて応援することしか出来ない。それが二人には辛かった。
「ハヤトさん!」
「ハヤト負けるんじゃないわよ!」
ソルが視線を彼女らに向けるがすぐに目の前で倒れているハヤトに向けなおす。
「やかましい連中だ…。それに貴様も終わりの様だな」
「………」
「誓約者。貴様は確かに力を得た。だが借り物程度の力では俺を倒すこともあいつを救う事も出来ん。そういえばバノッサに言ってやったそうだな、この街とクラレット、どっちを選ぶかと聞かれクラレットを取ってやると…、だが貴様はなんだ一度死んだくせに今度は誓約者だと?笑わせてくれる一度手放したものがもう一度取り戻せると本気で思っているのか?もし思っているというのなら…貴様は滑稽を通り越してただの道化だ」
ソルの言っていることは正論だ。一度奪われた者をもう一度手にするなど不可能だった。
「この世界を救う、全ての者が分かり合う世界だと? 下らん事を口にしているようだが本当に可能だと思っているのか? 千年を超える月日をかけながら召喚獣を道具として扱う帝国や金の派閥、真理などとたわけた口上を口にする蒼の派閥、そしてそれをおかしくも思わないこの世界の住人、お前はこれをたった一人で変えるつもりなのか?もしそうならば…貴様ほど傲慢な人間はこの世界には居ないな」
「………」
ソルが語る言葉をハヤトは否定出来なかった。
自分が見て来たモノはあまりに歪み切っていた。
この街は変えられたかもしれない、他の街では?他の国では?そして他の世界では?
余りに大きすぎる、一人がどれだけ足掻こうと変えられるものではなかった、たとえ誓約者だとしても…。
そうかもしれない…俺の意思は傲慢な考えなのかもしれない。
日本って言う平和な国に生まれた俺が全てと分かり合える世界を作るなんて無理なのも分かってる。
沢山のモノを失ってきた皆と同じ目線に立とうなんて到底無理な話かもしれない。
ハヤトの心が軋み始める、自身の信じているモノを自身の目指す道を否定されてゆく。
だが心が軋めば軋むほど零れ落ちる心の欠片が彼の想いに響いてゆく。
だけど…望んじゃダメなのか?
皆が平等に笑い合う世界を願っちゃダメなのか?
エルゴの王やリィンバウムのエルゴが望んだ借り物の願いだから望んじゃダメなのか?
違うんだろうな……借り物でも…叶えられない願いでもいいんだ。
世界を変える事も失ったものを取り戻そうとするのも傲慢だとわかってる。
誰よりも相手を傷つける力を持ちながら全員が分かり合う世界を求める矛盾。
……ソルは多分今の俺と同じ壁にぶつかったんだ…だからこんなにも口に出して否定する。
だからこそわかる、俺の考えが俺の想いがどれだけ歪んで間違っている事を。
だけど…俺はアイツじゃない、死ぬその時まで諦める事なんてできない。
いや……死んだって諦める事は絶対ありえない!
もう一度俺の隣にいてほしいんだ!もう二度と目に付かないところに行ってほしくないんだ!
皆がクラレットが…無くなる世界なんて―――俺は認められない!!
ハヤトがゆっくりと体を起こす、だらりと右手が下がり魔剣を持つ事も辛そうだった。
だがそれでもハヤトは諦めきれない認められない、だからこそ彼は抗おうと立ったのだ。
「…あれほどの攻撃を食らいながらいまだ立てるとはな」
「エルゴの力を使っときながら俺を仕留めきれないなんて大したことないじゃないか?」
「ふん…魔王であるバルレルを制御するのに大半を使ってるだけだ。満身創痍の貴様などこれで十分だ。もういい、死ね」
ソルが覇王の剣をハヤトに向けるとブレイドガンバーやネウロランサー、
ダークブリンガーと言った投擲や自動攻撃する召喚術が一斉に発動しハヤトを襲う。
その数にリプレ達が叫ぶがハヤトの耳には届かなかった。
そして彼は振るった。
「―――!!!」
「ッ!?」
バキン!と金属がぶつかる音が響き迫り来る凶器は全て砕かれ四散する。
一瞬身に感じた殺気に反応したソルは剣を防御に回した、それが彼の命を救った。
ハヤトは振っていたのだサモナイトソードを横薙ぎしていた、それだけで全てを斬り裂いたのだ。
「貴様…それはウィゼルの…」
「はぁ、ダメだな師範の様にはいかないか」
一息はいたハヤトはソルを見据える、全身ボロボロ息も絶え絶え、満身創痍を体で表す少年がそこに居た。
だが、ソルは驚愕する。今ハヤトの放った一撃はありえない一撃だったからだ。
「剣撃の極致だと…」
剣撃の極致。剣を扱うものが最後に辿り着く頂き。
決して僅か二か月少し剣を振るった少年が使えるはずのない一撃だった。
だがハヤトは振るったのだ、彼の師であるウィゼルと同じ究極の一撃の一つを。
「今この剣を振るって分かったよソル。俺の戦う技は全てが借り物だ……だから、お前に勝てる」
「何?」
「今言っただろ?お前に勝てるって言ったんだよ」
さも当たり前の様にハヤトは言葉を発する、勝てると。
彼が持つ戦う力は全てが借り物、エルゴの力も魔剣もそして召喚術も借り受けたものだろう。
だが、その意味に気づいたのだ。かつてのエルゴの王が知っていたかは分からない。
だけど、彼の中にある力、それをハヤトは自分なりに見出したのだ。
「勝てるだと? こんな状況でよくそんな口が開けるな。さっきの技がどれだけ完成されてても二度も同じ攻撃が効くと思ってるとしたら――」
「思ってないさ……師範の奥義を借り受けられるほど俺の下地は出来てないからな」
ハヤトはソルの言葉を否定する。自分ではあの技を扱う資格がないといった。
その言葉を発しながら彼の体から零れるように魔力が流れ始める。
「ずっと勘違いしてたんだ。皆ずっと言ってたのにさ、結局俺は勘違いしてたんだ」
「何を言っている貴様」
「俺は召喚術を使えない。俺の使う召喚術はそもそも召喚術でも何でもなかったんだよ。俺の…新堂勇人が持つ唯一の力はただ一つ、仲間達から力を借りる、ただその一つのみだったんだ――――!!!」
ハヤトはサモナイトソードを地面に突き刺す、そして全身から魔力を放ち始めた。
その魔力の奔流がサモナイトソードに伝わり地面に流れ込んでゆく。
まるで雨が染み込むように大地にそれは流れ込んでゆく。
「至源の時より生じて、悠久へと響き渡るこの声を聞け―――!!」
誓約者の声を出す、それは全ての者を従える力、しかし彼はそれを望まない。
「俺の名は新堂勇人!新たなる誓約者であり、我欲の為に剣を振るう者―――!!」
彼は剣を振るった、それは皆の為と言いながら自分の自身の為の剣だった。
「今望む願いはただ一つ、大切な家族と愛しき者を救う事―――!!」
だが自分一つでは全てを守れないだからこそ仲間の助力を願う。
「皆の力を……貸してくれ―――!!!」
そう彼の自身が最初から持っていた唯一の力、それは……。
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全てを包み込むような大発光と共に周囲の風景が変わる。
場所が変わったわけではない、ただ雰囲気が変わった、だけどあまりに変化していた。
大地から沸き上がる魔力の奔流、このような人が住む地ではありえない光景だった。
草木だけではなく瓦礫にもそしてそこにいる人々にもその加護現れていた。
「凄い…なんて魔力…」
ミントが言葉を零した、今まで感じたことのない魔力。
それが周囲から湧き上がっており、手元に落ちている小石すら高純度の魔力石に変化している。
「これをハヤトが…」
「姉ちゃん、体がハッキリしてる!」
「え? わっ!?」
自身の体を見たメリオールが驚いた、半透明の体は確かな実体へと変化していた。
時間経過と共に変質するはずの固定化がこのわずかな一瞬で完全な形に変化していたのだ。
それを成した人物は目の前にいる一人の少年だった。
彼は常に膨大な魔力を周囲に放ち続けており、それが何を意図するのか誰にもわからなかった。
目を瞑っているハヤトはそのまま口を開けて語り始めた。
「そうだ、俺の持っている力は召喚術なんかじゃない。俺が元々持っている力は借りる事、他人の力を借りて何かをなす事だけだったんだ。それだけが俺の持っている力だったんだ」
認めるようにハヤトは語る、今まで自分の力で戦って来たと思っていた。
だが実際はどうだ? 今までの戦い彼一人で戦って来たことが本当にあったのか?
一つとしてなかった、彼は常に多くの仲間たちと戦って来たのだ。
「周囲に膨大な魔力を流し続けるか、何を考えてるか知らんがこの行為が貴様の首を絞めている事に気づかないのか?周囲から湧き上がる魔力は既に貴様の管理から離れている、無駄な行為だったな」
ソルが召喚術を発動させ、再び数十を超える武具が召喚され始める。
周囲の魔力を吸収した武具は先ほどよりも強力な魔力を纏っていた。
その数は数十を超える程の量だ、それらが全てハヤトたった一人に向けられるがハヤトは焦らなかった。
彼には確信があったのだ。今までのように門を開かなくていいと、なぜならすでに門は開かれてるのだから。
「なにっ!?」
周囲の空間が歪むとそこから現れたのは召喚獣だった。
だが一人ではない何体もの召喚獣が急に現れてソルの召喚術が破壊され送還されてゆく。
「驚く事じゃない、昔はリィンバウムに召喚獣が普通に来てたんだろ?だから俺は作ったんだよ。召喚獣が自由に来れる空間を常にゲートを開きっぱなしにしてあいつらが自由にこちらに来れる空間をさ。まあ一瞬で元の世界に帰っちまう所を見ると色々と半端みたいだけど…だけどお前と戦うなら十分だな」
「貴様…!」
「お前は借り物程度って俺の事を言ったな、なら倒してみろ。俺のような他人から力を借りることしか出来ない男を倒してみろ!召喚師!!」
「思い上がるな…誓約者!!」
ソルの周囲に再び召喚術が活動され大量の武具と兵器が召喚される。
先ほどのような一撃の威力を上げるものではなく一瞬で召喚されるモノだった。
ハヤトの空間が揺らぎそこから無数の召喚獣が姿を現す、
全ての召喚獣は呼び出されたのではない自分からこちらに来たのだ。
今、ハヤトとソルの戦いは最終局面を迎えようとしていた…。
ハヤトのやった事はなんかボワーって魔力を放出して、結界を曖昧にした感じ。
来てる召喚獣は本体じゃなくて分霊みたいな感じだから少し経つとすぐに本体に戻る感じかな。
ただやばいぐらいに早く、ゲームだと4秒ぐらいかかる演出をカット出来る感じかな。
まあ普段より早くて無制限で召喚されるって思ってくれればいいさ。
(感じばっかで済まない元からふわふわした感じなんだ)
※ご感想お待ちしております。