バカと問題児と召喚獣   作:茨薔薇

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2.問題児とFクラスと自己紹介

逆廻くん(いや、女の子だって言ってたしやっぱり逆廻さんだよね)が僕達Fクラスに来て、すぐにわかったこと。それは彼女の頭がAクラス並に良かったということだ。当てられた問題はスラスラ答えるし、明らかに寝てた体勢なのに当てられて問題見た瞬間すぐに答えたし

 

逆廻さんの席は、僕からは少し遠くムッツリーニの席に近い。おそらく、ムッツリーニは逆廻さんがスカートじゃないことを(心の中で)涙を流して悲しんでいるだろう。まぁ、逆廻さんがスカートだったらムッツリーニは今頃血の海に沈んでる気がする

 

なんて考え事をしていたらチャイムが鳴って、4時間目の授業が終わった

 

「今日の授業はここまでにします。課題はきちんとやってくるように」

 

そう教師は告げて、持ち物をまとめると教室からでていった

 

僕は自分の教科書とかをしまってから逆廻さんの方に向かう。なかなか話しかけるタイミングを掴めなかったけど、ちょうどお昼休みだし一緒に昼食食べようと声をかけるつもりだ

 

「ねぇ逆廻さ 「おい、逆廻。昼飯一緒にどうだ?」 雄二ぃぃぃぃ!!!」

 

「おいおい、急につかみかかってくるなよ明奈。それともあれか?俺が女子に声をかけたから嫉妬か?」

 

まさか雄二に邪魔をされるとは思ってなかった僕は、とりあえずこのゲス野郎の胸倉をつかみ上げるけど、ニヤリと笑って明らかに面白がって言う雄二の言葉に慌てて手を離した。まさかその程度で嫉妬してるなんて思われたくもない

 

「なななな、なわけないだろ馬鹿野郎!!僕は逆廻さんと友達になろうと声をかけようとしたのを邪魔されたことに恨みを抱いてだなぁ」

 

「………嫉妬したと?」

 

「ムッツリィニィィィィ!!!!お前まで何言いだすんだこんちくしょう!!!」

 

「ぷっ………くくく」

 

「逆廻さん……?」

 

さっきまで一言もしゃべらなかった逆廻さんが急に笑い始めて僕はムッツリーニの処罰を後回しにして彼女の方を見る。一体どうしたのだろうか?まさか僕らのやり取りが面白かったなんてことはないよね?

 

「ヤハハハ!!お前ら面白いな。まさか話しかけたヤツ放って馬鹿騒ぎするとは思わなかったぜ」

 

「ふぇ!?あ、ごごごごめん!!」

 

「別に謝ることじゃねぇよ。ただ、ホントFクラスは面白いな」

 

「そうか?まぁ、このバカが面白いってことは認めるけどな」

 

「雄二、馬鹿ってのは誰のことかな?」

 

「………明奈以外にはいない。それより逆廻、お昼どうする?」

 

ムッツリーニが当然のように言ってから逆廻さんの方を見る。逆廻さんは悩むことなく一緒でOKだと言った

 

 

 

 

「それじゃ、改めて自己紹介からしましょ?」

 

美波の言葉に瑞希がそうですねと頷く。小さいみかん箱を僕、雄二、秀吉、ムッツリーニ、美波、瑞希、逆廻さんとそれぞれ自分のを持ってきてくっつけ、美波が仕切るようにそう言った。よく考えてみれば、逆廻さんは入ってきた時に自己紹介したけど僕らとは休み時間の時に会話してないんだから、逆廻さんは僕らの名前を知らないのか

 

「んじゃ、転校生の俺からな。改めて、逆廻十六夜です。Fクラスが面白いとは聞いてたけど机がみかん箱ってのは驚いたぜ」

 

「た、確かにそれは驚くよね………。えっと、僕は吉井明奈です。数少ない女子同士宜しくね」

 

「Fクラスが面白いか………まぁ、馬鹿騒ぎはよくやるかもな、バカの集まりだし。俺はクラス代表の坂本雄二だ」

 

「まぁ、普通ではありえない設備じゃからな。ワシは木下秀吉じゃ。これからよろしくの」

 

「………土屋康太。よろしく」

 

「ウチは島田美波よ。ところで逆廻はどうして男子の制服なの?」

 

「姫路瑞希です。宜しくお願いします」

 

「吉井に坂本に木下に土屋に島田に姫路か。よろしくな。島田の質問に答えると、俺はスカートとかそういうヒラヒラしたもん好きじゃねぇんだよ。だから、無理言って男子の制服にしてもらったってわけだ」

 

逆廻さんはそう言いながらお弁当の包みを開ける。雄二達もそれを見てそれぞれ開け始める。僕は一人さびしくソルトウォーターだけど

 

「ふ~ん………。よく希望が通ったわね」

 

「希望が通った理由まではしらね。アイツがどうやって交渉したかなんて興味ないしな」

 

「アイツ………?」

 

瑞希が首をかしげる。いくらなんでも親のことをアイツ呼ばわりなんてしないだろうし、一体誰の事なのかわからないのだろう。僕も気になるけど

 

「あ~………まぁ、育ての親みたいなやつのことだ」

 

「育ての親?」

 

「その言い方であってるのかはわかんねぇけどな。10歳くらいの時から一緒のクソババアのことだ」

 

「お、お主その言い方は………」

 

秀吉が若干引いてる。まぁ、確かに普通そういう言い方人前じゃあんまりしないよね

 

「ま、アイツのことはどうでもいいだろ。それより、俺は試召戦争ってやつに興味があるんだ。誰か教えてくれるか?」

 

「教えるのはいいが、試召戦争ができるのは当分先だぞ?」

 

「そういや、お前ら負けたんだっけ。ん~………今聞いてもやりたくなるだけか。しゃねぇ、それはまた今度でいいか」

 

逆廻さんは諦めたようにため息をついた。顔を見る限り、どうやら本当に試召戦争を楽しみに来たらしい

 

「逆廻さん、僕から質問いい?」

 

「ん?別にいいぜ」

 

「逆廻さんは試召戦争したかったの?」

 

「あぁ。つか、それが目的でここにきたしな」

 

「へぇ。じゃあ、転校の理由は引っ越しとかそういうのじゃないんだ」

 

「あぁ。ここが面白そうって理由だな」

 

「そうなんですか。あ、私からも質問です。逆廻さんは転校前の学校に彼氏とかいたんですか?」

 

瑞希が随分踏み込んだ質問をする。そして、瑞希の声を聞いたFクラス男子のほとんどがこっちを注目した。いなかったらあわよくば自分が………って感じの顔してる

 

「彼氏!?いないいない!俺そういうの興味無いんだよ」

 

「そっかぁ………。あ、ちなみにねアキと坂本は付き合ってるの」

 

「ブッ!」

 

美波の突然の発言に飲んでいたソルトウォーターを噴き出す。まさかいきなりそれを言われるとは思わなかった

 

「み、美波!!突然それは言わないでよ!!」

 

「いいじゃない♪面白いし」

 

「僕は恥ずかしいよ!!」

 

「はっはっは!!いいじゃねぇか明奈」

 

「どこもよくない!!」

 

「ヤハハ!吉井はからかい甲斐があるみたいだな」

 

ニヤリ、と逆廻くんが笑う。獲物を狩る鷲の目みたいなんだけど…………

 

「ま、吉井が魅力的ってのはわかるぜ」

 

「へ?」

 

「天然そうな顔で瞳が大きいところは小動物を思い出す愛嬌がありコロコロと変わる表情は見てて飽きないさらに長い髪が腰まで伸びてることで普段隠れてる項が見えたときの魅力は思わずドキリとするものがあるだろうさらに小さいながらも 「もうやめてください!!逆廻様!!」」

 

お、恐ろしい。顔色変えずに一息で喋ってた………。しかもまだ続きがあるみたいだし

 

うぅ……あそこまではっきりと言葉でいろいろ言われるなんて初めてだ。顔から火が出そうなほど恥ずかしい

 

「お、おい逆廻……?お前まさか明奈にそういう意味で興味を持ったってワケじゃ…………」

 

「さぁな」

 

「明奈はわたさねぇからな!!」

 

ガシッと雄二に抱きしめられる。ちょ………!!ここ教室!!

 

「安心せい、雄二。逆廻の顔は面白がっておる者のそれじゃ」

 

「そうか……」

 

「コラ、雄二!教室でそういう行動はとるなとあれほど………!!」

 

僕が恥ずかしさから拳を握りしめていると、美波に愛されててよかったじゃないと言われた。よくない………教室であんなことされるなんて全然よくないんだよ、美波!!

 

 

 

 

 

ていうか、よくよく考えれば(よく考えなくても)僕と逆廻さんじゃ女子同士なんだからそういうことはないってわかったじゃないか雄二のバカ!!………………あ、Dクラスに美波をそういう意味で愛しちゃってる困った子がいたんだっけ

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