戦国自衛隊 in wonderful world 作:名無し様
……なんか、違う。この素晴らしい世界に祝福を!はもっと笑えるやつなのに。なんか、違う。
「そうね、まずはここが一体どうゆう世界かを説明するわね。」
アクアと名乗った少女は開口一番にそういった。隊員達はアクアの周りに立ち、声が届く範囲で話を聞いていた。
周りでアクアの話を聞いている隊員が息を飲むのが聞こえる。よく見ると何人かは冷や汗をかいている。皆、不安そうにアクアを見る。
「え~っと、あなた達がやってきたこの世界は、あなた達が知っている世界とは別の異世界と言うものよ。」
「「「「………………。」」」」
今、アクアと名乗った少女が言った言葉に誰も信じられずに静かになる。
だが、大体の隊員は先ほどの巨大カエルや黒色の少女が放った何か……。それらを考えると納得がいってしまう。だが、誰も信じたくなかった。
「………すまない、お嬢さん。おっしゃている意味が理解できないのだが……。」
「まぁ、すぐに理解しろとは言わないわ。ただ、あなた達はこの世界に偶然迷い込んだ、言わば異世界の人間よ。」
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「と、このあたりがこの世界の常識かしら。」
アクアと名乗った少女が話をして、少し経った。この世界は我々が知っている世界では無く完全な異世界であった。そして、この世界の常識を一通り教えてもらった。
「………………一つ聞いてもいいか。」
「何かしら?」
「なぜ、この世界の言葉を我々は理解できており、さらに喋れる?」
いくら、同じ人間でも地域や文明が違えば使用している言語も違う。ましてや、違う世界なんかだったら確実に使っている言語が違う。
「ん~っと、なんて言えばいいかしら。あなた達みたいに違う世界から違う世界へ偶然に迷い込んだりする人達がごく稀にいるのよね。」
アクアと名乗った少女は、手を口に当てながら考えるようにしゃべった。
「世界から世界へ移動するには、2つの手段があって一つ目が神様のような存在が一度亡くなった人間の魂をそのまま違う世界に持って行く方法。これが大半を占めており、言葉とかも自動で付加されるから問題ないようになっているんだよ。」
アクアは淡々と、しゃべりながら和真の方を向いた。おそらく、彼のような人物がその方法でこの世界にやってきたのだろう。
「それで、もう一つ何だけど…これはかなり稀に起こるらしく原因は今も不明で突然やってきちゃうって感じ。言語とかも付加されたりされなかったり不十分だったりと、結構バラバラなのよ。」
と、アクアは言った。この状況で考えれば言葉も理解できておりまさに不幸中の幸いだった言葉もわからずにこの世界にとばされたら最悪だったろう。
「で、こんなものかな。他に何かあるかしら。」
アクアは周りで話を聞いていた隊員達に質問があるか聞いた。
「我々は、………元の世界に戻れるのか…………。」
「う~ん、戻れる方法は現在分かっているのは、この世界で魔王と呼ばれる存在を倒して、その報酬が何でも叶える願い事を与えられるから、それで元の世界に戻るぐらいかしら。」
「それ、だけなのか………。」
隊員達は、頭を抱えたりして落ち込んでいる。帰る方法は現状、無いに等しい。魔王を倒せば帰還できるかもしれないが、それはそうもいかない。
自衛隊とは、創設以来からいくつもの法で縛られており普通の軍隊が行うような交戦も自衛隊は行えない。
それどころか、自衛隊は防衛のみに徹しており先に攻撃を仕掛ける事は決してない。
「う~ん、とりあえず日が暮れる前に街に戻らない?」
「そうだな、それよりアクア。お前なんかちゃんとした女神の姿を始めて見たぞ。」
「的場さん達もどうですか?」
「すまない、同行させてもらう。」
的場達は、全員浮かない顔で自分達の車両の中に乗り込んでいく。
「あれ、なんか忘れられている………?」
そっと、隅っこの方でめぐみんはぼそっとつぶやいた。
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「すまない、ここまで案内してもらって。」
「いえいえ、困った時は助け合いましょう。色々とこれから大変だろうと思いますが、頑張って下さい。それではこれで……。」
和真と言う少年に街の門前に連れてきてもらった。門番には、「怪しい者ではないから大丈夫です。」と和真が説得してくれた。
本当に、何から何までありがたい。ひとまず俺達は街の外、門から少し離れた位置で車両を止めてテントをはった。
戦車などのキャタピラがある車両がじかに石畳の上を走ったらえらいことになるし、ヘリポートのような場所も確認されなかったので外に止める事にした。
「的場一佐。全員、集合完了しました。」
隊員達は的場の前に横二例で綺麗に並んでおり、その風格からかなりの練度があるのが伺える。
「………………先ほど、あのアクアと言う少女から話されたように、この世界は我々が知っている世界では無く、全くの異世界である。」
「「「「………………………。」」」」
「だか、俺達は自衛官である事は忘れない。いつか、帰れる日が来るまでそれは忘れてはならない。いいな!」
「「「「了解!」」」」
その時、もう少し気づいていればあの悪夢のような出来事にあわずに済んだのだ。
この世界の厳しさと闇の部分に……………。