戦国自衛隊 in wonderful world   作:名無し様

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キャベツ&仮拠点

 

 

 

異世界 漂流 2日目

 

 

「なんだ………。これ…………。」

 

 

緑と黄緑を合わせたような色をした葉を何枚も重ねた野菜……キャベツが空を飛んでいる。……比喩とかでは無く本当に空を飛んでいる。

 

 

空飛ぶキャベツはとてもない勢いで敵と思っているのか戦車や装甲車に突っ込んでいく、しかし車両の複合装甲に阻まれメキャときしむような音がして動かなくなった。

 

 

「テントはたため!穴なんか開けられたら使い物にならない。精密機械やコンピューターもだ、当たりそうなキャベツはすべて止めろ。」

 

 

「「「了解!」」」

 

 

隊員達は、急いでテントをたたみ、キャベツの被害を免れた。すると街の中からアナウンスが聞こえてきた。

 

 

『緊急クエスト、緊急クエスト。街の中にいる冒険各員は、至急冒険者ギルドに集まってください。繰り返します。街の中にいる冒険者は、至急冒険者ギルドに集まってください。』

 

 

たしか魔法でを利用している構造をしているらしく、我々が知っているような電子機器を使ったアナウンスでは無いようだ。

 

 

すると、数分もしないうちに冒険者達が門からぞろぞろと出てきた。それぞれ、自分の武器でキャベツを攻撃して捕まえている。

 

 

自分達の近くにはキャベツの山ができており、まだ自滅を繰り返して数が増えている。軽く200は超えており、隊員達がかき集めて積み上げている。

 

 

すると、門からまたアナウンスが聞こえてきた。

 

 

「今年もキャベツの収穫時期がやって参りました。今年のキャベツは出来がよく、一玉の収穫につき一万エリスです。すでに街中の住民の方は家に避難して頂いております。それでは皆さんできるだけ多くキャベツを捕まえてください。くれぐれも逆襲されないよう、お願い致します!」

 

 

(これをすべて売ったら、それなりの金額になるはずだ……。しかし、冒険者じゃない俺達自衛官がそれをできるのだろうか………。できれば、これすべてを換金して食料費に回したいのだが…。)

 

 

と、的場がキャベツの山の前で考えていると先日、世話になった和真達がいた。

 

 

彼らもキャベツを狩っているらしい。昨日とは、違う新しい仲間らしき人物を1人連れてキャベツ狩りに励んでいる。

 

 

(そうだ………!)

 

 

的場は何か思いついたらしく、和真達に近づいて行った。その途中で、向こうも気づいたらしくこちらを向いた。

 

 

「あ、的場さん。こんにちは。どうしました?」

 

 

「あぁ、キャベツ狩りをしている最中だが少しいい提案があるんだが………。」

 

 

すると、的場と和真は周りに聞こえないように声を細めてしゃべる。アクアやめぐみんは不思議そうにそれを見ていた。

 

 

「わかりました。その提案、のります。」

 

 

少し無理があるかもしれないが、これでいい。そう的場は思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

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異世界 漂流 7日目

 

 

 

あのキャベツ狩りから数日が経過した。

 

 

あれから、ちょっとした手伝いを街の中でやってその日をなんとかしのいでいる。建物を建てるのを手伝ったり、90式戦車回収車を使って大型の荷物を運んだりしてアルバイトのような事をした。

 

 

給料は決していい額では無く割に合わないようだった。しかし、生きていくために必要な事なのだからここは文句を言わずに働いた。

 

 

その為か、我々の事を[大工さん]とか[運び屋]、[何でも屋]、[緑斑の人]などの呼び名がつけられたら。さらに、食料や水を調達するために街に行くと街の人から結構な好印象をもらっている。

 

 

冒険者ギルドからは、何度かお誘いの声があったがすべて丁重に断らせてもらった。我々は自衛官であり冒険者になるわけにはいかない。

 

 

そう断り冒険者ギルドに嫌悪感を売ってしまったと思ったが、職員達は理解したらしくその後の詮索は一切なかった。

 

 

そして、………

 

 

 

 

 

 

 

 

「えー、全部で458万エリスになっており。七割程が軽度の損傷だけだったので、高く売れたらしくボーナスらしいです。」

 

 

この世界で一番始めにできた協力者である和真達とは、幾分か協力しあっている。キャベツ狩りの時に、我々が狩ったキャベツを和真に換金してももらった。

 

 

「じゃ、我々が200万エリスでそちらが258万エリスでどうだ?」

 

 

「いいのですか?こんなに、分けてもらって………。」

 

 

「いいんだ、最初に色々助けてもらったお礼だ……。」

 

 

和真達とは協力関係であるから、このぐらいは譲歩しなければ協力者とは成り立たない。

 

 

「じゃあ、自分は仲間と装備を買いに行くので、これで……。」

 

 

「あぁ、アクアさんに助かったと言っておいてくれ。」

 

 

そう言って、和真は街の中に帰って行った。手元にはずっしりとしたこの世界のお金。200万エリスがある、そして、日頃働き蓄えていた金を合わせると現在約300万エリスを所持している。

 

 

「与田二尉。」

 

 

「はっ、何でしょうか。」

 

 

この部隊で二番目の存在である与田二尉には、街の情報や土地を調べてもらい車両や最悪、ヘリを収納できるぐらいの格納庫を見つけてもらった。

 

 

「どうだった、何か良い物件は見つかったか?」

 

 

「はい、この街の端の方にある使われていない廃屋がありました。土地の管理人によると、建てた本人が亡くなってしまい手付かずのようです。」

 

 

「それは、借りる事はできるか?」

 

 

「はい、土地だけでいいから廃屋ごと引き取って欲しいらしく150万エリスと結構な安さです。」

 

 

「廃屋の状態は?」

 

 

「所々、屋根に穴があいています。元々何か巨大な何かを置く為に作ったかかなりの広さです。」

 

 

「よし、その物件を買い取ろう。全車両を、倉庫前に移動させろ。AH-1Sも同様に、戦車は街の石畳を壊さないよう注意させろ。すぐ取りかかれ。」

 

 

「了解」

 

 

与田二尉は、すぐさま他の隊員達にこれを伝えて作業に取り掛からせた。

 

 

 

これから、物語は更に加速する。

 

 

その先に、悪夢のような結末が待っているとも知らずに…………。

 

 

 

 

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