なんでかって?
書くことが無いからです。
め、めんどくかったとかじゃないんだからね!
霊圧
レーティングゲームが終わってから特に何も無く終わった。
いや、俺の知らぬ間に終わったと言った方が正しいだろうか。
ゲーム決着から二日後、俺にリアス先輩の結婚式の招待状が届いた。
だが、俺は招待状を見ないことにしてすぐにゴミに一直線に直行させた。
別に行っても良かったが、正直戦うことが目的だったので、結婚式に行かなくてもいいかなと思ったからだ。
それに面倒だし・・・。
結末は知らないけどリアス先輩は普通に学校に通ってるし大丈夫なのだろう。
というかリアス先輩は今、兵藤の家に住んでいるらしい。
なにを言っているのかわからねーと思うが おれも何を言ってるのかわからなかった・・・頭がどうにかなりそうだった・・・ 催眠術だとか超スピードだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ もっと恐ろしい兵藤の片鱗を味わったぜ・・・・・・
アーシアとリアス先輩と同棲してる兵藤は今どんな気持ちなのだろうか?
・・・考えるだけで殺したくなる。
そんな煮えたくった激情を抑える。
今、俺は何も無い緩やかな日常を過ごしている。
思わずこのグータラとする快楽に溺れてしまいそうになる。
その快楽の残り香にすがりながら俺は学校に登校する。
足が重い。
一日中家で休みたい。
ずっと夏休みならいいのになぁ。
そんなことを考えているといつの間にか学校についていた。
#
学校で俺はやはりボッチだった。
・・・辛い。
みんなそれぞれグループがある。
例えば兵藤のとこの変態3人集なんていい例だ。
わざわざあれに自分から関わって行こうと思う人はいるだろうか?
否、いない。
あれは少し異常かもしれないが、俺からしたら五十歩百歩なのだ。
辛いけど、別にそれで死ぬ訳じゃない。
だからそれでもいっか、と俺は結論を出す。
俺は机に伏し、寝る体制になる。
これが俺の学校での日常。
このまま学校が終わるまで寝続ける。
学校が終わったら部室にも寄らずに帰る。
そう、ただ寝るだけの簡単なお仕事なのだ。
#
「最近木場の様子がおかしいんだ・・・」
それは二時間目が終わった後の休み時間だった。
目の前にいきなり立たれるから誰かと思ったら兵藤だった。
そして俺を見た兵藤が何の脈絡も無くいきなり相談し始めたのだ。
木場の様子がおかしいだ?
知らんがな。
どうせお前が原因なんだろ?
俺に相談するな。
リア充死ね。
「死ね」
俺は短くそう言い切ると再び机に顔を伏せる。
しかし、兵藤は焦ったように俺に話しかける。
「マジで木場がおかしいんだって。どうしたらいいかな?」
だから知らねぇって。
なんで原因も分からないのに俺が助言出来るんだよ。
「なんでおかしくなったのか原因は無いのか?」
兵藤は少し考えると口を開く。
「俺の家で写真を見たからかもしれない!」
「・・・」
俺は言葉を失った。
否、俺は兵藤が何を言ってるか理解できなかった。
一瞬後に意味を理解する。
コンマ一秒にも満たない時間に俺は考える。
こいつはヤバイ。
一体どんな写真を木場に見せたのだろうか?
少なくとも木場の様子がおかしくなるほどヤバイ品だったのだろう。
しかも兵藤が写真と言ったら、もうエロい写真しかないだろう。
その写真の主はきっとダイナマイトボディで可愛いに違いない。
もしかしたら木場はそのまるでダイナマイトボディの女、略して『マダオ』に衝撃を受けたのかもしれない。
そしていても立ってもいられなくなりおかしくなった。
これが真実。
悲しいかな真実。
現実なんてそんなもんなんだよ。
てか待てよ。
兵藤お前なんで木場と家にいるの?
ガチでホモなのか。
美女二人と同棲しながら同性に走るとは。
本当にこいつは異常だな。
というか後ろでクラスの女子が色めき立ってるじゃねぇか。
「今聞いた!?木場君が兵藤君の家に行ったんだって!」
「ほんと!?やっぱり木場×兵藤は本当だったのね!」
「いいえ!兵藤×木場よ!!」
「「「「「「それだ!!」」」」」
・・・もう俺も擁護しきれないわ。
というかガチでホモじゃないのか?
兵藤がクラスの女子に弁明しにいき、何やら騒いる。
俺は再び机に顔を伏せる。
そして思う。
哀れ兵藤。
お前のことは忘れない。
・・・あ、そういえば兵藤が今日の昼休みに部活に来てくれって言われたような気がする。
#
昼休みになった。
俺が部室に着くと俺以外は全員揃っていた。
あれ?兵藤とアーシアがいなかったわ。
そして俺が部室に入ると、なぜか小猫が俺を見てソワソワしだした。
しかしすぐ俺に警戒する。
「・・・先輩」
「・・・なんだ?」
「・・・なんでもないです」
「そ、そうか」
小猫の反応からして、きっと小猫も黒歌みたいに気を使うタイプのやつなんだろう。
そして、俺から気を感じないので不審に感じてるんだろう。
生きているものには必ず『気』がある。
しかし俺は虚になったので気がない。
虚のことは言うつもりはないが、後で説明しといた方がいいかな?
あれ?
そういえば小猫と黒歌似てないか?
家に帰ったら聞いてみよ。
そんなことを考えていると後ろで部活のドアをコンコンとノックされる音が響く。
「どうぞ」
「失礼します」
リアス先輩が短く言うとドアが開く。
ドアから入って来たのはメガネをかけていてキリッとしている女。
文句なく美少女と言えるだろう。
そしてそいつの後ろからまるで付き従っているかのようにこれまた美青年が入ってくる。
悪魔には美人しか居ないのかね?
こいつらが悪魔かはまだ分からないが、部室に来るって事はそういうことなのだろう。
悪魔と言って思い浮かべたのは兵藤だった。
でもあいつも一応黙ってればモテそうな気がするし。
そう考えると俺だけ普通なんじゃないか?
こんだけ美人がいると普通な俺でもブサイクに見えるんじゃないか。
マジでイケメン死ね。
「いらっしゃい、ソーナ。生徒会の方はいいのかしら?」
「優秀な部下達に任せています。そう時間をかけるわけでもありませんし」
ソーナと呼ばれた奴が事務的に言う。
やっぱりキリッとしてるなぁ。
それはそうと生徒会とな。
ついにこの学校を取り仕切る側も悪魔になってしまったのか・・・
もう校長が悪魔って言われても驚かない自信があるぞ。
それからお互いに自己紹介を始める。
ソーナと呼ばれた少女の後ろにいた奴は匙元士郎というらしい。
どうやら『兵士』の駒を4つ消費したらしい。
正直どうでもいい。
みんなが自己紹介をしてる時、俺は端で空気になっていた。
だって自己紹介めんどくさいし。
俺、関係ないし。
そんなことを考えていると後ろのドアが開き、中から兵藤とアーシアが入ってくる。
兵藤はソファーに座っているソーナ先輩達を見て驚愕の表情になる。
「せ、生徒会長……?」
兵藤は生徒会長のことを知っているみたいだ。
確かに美人だしな。
兵藤だったら知っていても不思議ではない。
「なんだ、リアス先輩、俺たちの事を兵藤に話してないんですか?まぁ同じ悪魔なのに気づかないのもおかしいけどな」
匙が兵藤に挑発するかのように煽る。
確かに気づかない方もおかしいと俺も思うけどさ・・・。
「サジ、基本的に私たちは『表』の生活以外ではお互いに干渉しない事になっているのだから仕方ないのよ。彼は悪魔になって日が浅いわ。兵藤くんは当然の反応をしているだけ」
悪魔にもルールみたいなものがあるのかね?
そんなことをしている間に兵藤に姫島先輩がソーナのことを説明する。
「イッセーくんこのかたの本当のお名前はソーナ・シトリー様。上級悪魔のシトリー家の次期当主ですわ」
上級悪魔か。
確かライザーも上級悪魔だったよな。
でも次期当主ってことはあそこまで強くないのだろう。
そんなこと言ったらリアス先輩の兄魔王だしさ。
「会長と俺たちシトリー眷属の悪魔が日中動き回っているからこそ、平和な学園生活を送れているぜ。 ちなみに俺の名前は匙元士朗。2年生で会長の『兵士』だ」
「おおっ!俺と同じ兵士か!」
自分と同じ『兵士』である仲間がいて嬉しかったのだろう。兵藤のテンションが上がる。
「俺としては変態3人組の1人であるおまえと同じなんてのが酷くプライド傷つくんだけどな……」
まぁ、気持ちは分からんでもない。
だからって口に出すなよ・・・
「なっ、なんだと!」
兵藤はカッとなる。
あの挑発にのってしまう兵藤はバカだと思う。
「おっ? やるか? こう見えても俺は駒4つ消費の『兵士』だぜ? 最近悪魔になったばかりだが、兵藤なんぞに負けるかよ」
匙めっちゃ兵藤煽ってるなぁ。
このまま喧嘩勃発か、と思われた時ソーナ先輩が止めに入った。
「サジ。お止めなさい」
「し、しかし、会長!」
「今日ここへ来たのは、この学園を根城にする上級悪魔同士、最近下僕にした悪魔を紹介し合うためです。つまり、あなたとリアスのところの兵藤くんとアルジェントさんと・・・、私の眷属なら、私に恥をかかせないこと」
ソーナ先輩は冷静に匙を諭す。
「サジ、今のあなたでは兵藤くんに勝てません。彼は『兵士』の駒を8つも消費した事は知っているでしょう。加えて、フェニックス家の三男を倒したのは兵藤くんです。兵士の駒八つ消費は伊達ではないと言うことです」
流石に匙もそこまで言われては息詰まる。
「そ、それは……」
ソーナ先輩は兵藤達に頭を下げる。
「ごめんなさい、兵藤一誠くん、アーシア・アルジェントさん、うちの眷属はあなたがたより実績がないので、失礼な部分が多いのです。よろしければ同じ新人の悪魔同士、仲良くしてあげてください」
ソーナ先輩は薄っすらと微笑みながら言う。
俺は思ったんだ。
・・・俺いらなくね?
#
あれから色々あったが、そろそろソーナ先輩達が帰ろうとしたときだった。
「ところでお前誰だ?」
匙は俺を見ながらそう言った。
俺はずっと空気だったのに結局バレてたよ。
「俺はく・・・」
「彼は黒峰君よ。ちなみに悪魔ではないわ」
リアス先輩は俺が言うのを遮って言った。
俺の出番・・・
「ふ〜ん」
匙は興味なさそうに呟く。
というか興味ないんだろうけどさ。
「なんでこいつをいるんだ?」
匙は俺をこいつ呼ばわりした。
なんかこいつムカつく。
「私が呼んだのよ」
リアス先輩がそう答える。
すると匙は俺に俺に向かって手を差し出してきた。
握手しろってか?
「人間のお前に言うけどあんまりこっちに関わらない方がいいぜ」
俺が握手に応じる。
すると匙はある程度握力をいれてきた。
人間の手なら骨折したかもしれない。
きっと匙は俺に悪魔と関わらない方がいいというのを忠告するためにやっているのだろう。
俺は虚だから痛くもかゆくもないが、匙は俺が人間だと思って忠告してきたわけだ。
確かにただの人間なら有効かもしれない。
だが、舐められたもんだなぁ。
「・・・調子に乗ってんじゃねぇぞ」
俺はドスの効いた低い声で言う。
そしてその瞬間、自分の力『霊圧』を解放させる。
すると、辺りはまるで何かに押しつぶされるかのような重圧が起こる。
「な!?」
匙は驚愕する。
そして目の前の人間。黒峰から目を離せないでいた。
それは潜在的な本能。
絶対に目の前の人物から目を離すな、と本能が叫ぶ。
そして、体重が何倍にも増えたかのような圧力。
思わず膝を屈しそうになるが、本能がそれを許さない。
絶対に膝を付くな、と。
さもないと殺されるぞ、と。
息を忘れるほど凝縮された時間。
一秒が何百秒にも感じるほどの時間の密度。
だんだん視点が定まらなくなっていく。
まるで魂が押しつぶされるかのようだった。
突然重圧が止む。
その瞬間、匙は床に倒れこんだ。
「・・・ハァ、ハァ、ハァ」
呼吸をするのを忘れて、匙は窒息しかけていた。
だんだん焦点も合わさってきて周りの光景が見えるようになる。
黒峰は俺を見下ろしていた。
それは俺が黒峰を見下していたように。
「・・・おい、立てるか?」
しかし黒峰はしゃがみこんで俺に手を差し伸べた。
黒峰は「立てるだろ?」と言っているかのように口を三日月のようにしていた。
思わず俺もフッと笑う。
「あぁ、立てるよ」
そして黒峰と再び握手する。
そして俺は再び自己紹介をする。
「俺は匙元士郎だ。よろしく」
「よろしく」
__こうして謎の友情が形成されたのだった。
#
イッセーサイド
あのレーティングゲームが終わってから黒峰の雰囲気が変わった。
それはすぐに分かった。
部長の結婚式をぶち壊したあと、学校に久しぶりに行った。
その時、黒峰から異様な雰囲気を感じた。
もしくは違和感なのかもしれない。
ただ前とは何かが違う。
それは教室の周りのみんなも無意識に感じているんだろう。
前から話しにくい存在であったのに、更に話しにくくなった。
だからと言って、会話してみると普通に会話できるし、自分がおかしいんじゃないかと思う時がある。
でもやっぱりそれは違った。
それは部室でのことだった。
匙が黒峰に握手した。
その時黒峰は思わず体が竦むほど低い声で呟いた。
「・・・調子に乗ってんじゃねぇぞ」
その瞬間、俺は思わず膝を屈しそうになる。
それは周りも同じなようで驚愕の表情を見せる。
そして匙は目がボーとして虚ろになっている。
すぐに重圧は解放され、解放させた瞬間匙は倒れ込む。
あの重圧をまともに受けたのだ。
自分の感じたものよりももっとひどいのだろう。
結局それから何も起こらなかった。
だが兵藤は思った。
黒峰が敵でなくて良かったな、と。
低評価の方、何がダメか教えてくれると嬉しいです。