ソードアート・オンライン~運命を穿つ者~   作:エンジ

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どうもっ! エンジでーす!

神速の剣帝の息抜きというか……こっちが本命というか……。

何がともあれ、SAOの新作です! 
今の自分にできる最大限の文章力ですので、温かい目で見守ってください!(笑)

間違っている点やアドバイスがありましたら、どんどん仰ってください!
迅速に反映させていただきます。

これからよろしくお願いします!



第一話 不幸な少年

 

 

 

 

 

 人の運命は生まれた時から決まっている―――。

 

 

 

 

 

 

 昔、そんな話を聞いたことがある。神様が一人ずつ決められた運命とともに生を与えていると。

 今となってはそんな話、信じる気にもなれないのだが、もし、本当に神様がいるとするならば、何故神は俺にこんな運命(不幸)を与えたのだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 三守一刀流(みかみいっとうりゅう)。それは、俺の家――三守家に代々受け継がれてきた剣術流派だ。受け継がれてきたと言っても、神道無念流や北辰一刀流などの有名な剣術流派のように道場を開いているわけではない。言葉通り、三守家長男が親から受け継いでいるのだ。現代となっては知る必要もない、殺人剣を。

 中学に上がるまでは剣道に熱意を持っていた俺だったが、中学二年の夏、俺は剣道を止めた。理由は、同世代に俺と対等の実力を持った者がいなくなったからだ。

 中二の全国大会決勝で感じたのは、『なんだ、この程度か』という絶望。来年こそは、と思った俺がバカだったのだ。

 

 剣道を止めてから親父に言われたことは今でも覚えている。

 

『確かに三守一刀流は現代には必要のない殺人剣だ。だがな、大切な何かを守るためには、それを振るわなければならない時がある。その時のために、剣の道を止めることだけはするな』

 

 その()のために、剣道自体を止めても剣を振るうことは止めずに今も続けている。もちろんそれに対する熱意はまったくもってゼロだ。

 

 

 

 

 剣道を止めたことはすぐさま学校中に広まった。友人たちからは自分のことを心配する声が多かったのたが、それと同じく部活動の勧誘も多かった。そう。俺は、何も剣道だけができるわけではない。バスケやサッカー、テニスや卓球その他諸々、ほとんどのスポーツが努力もせずにできてしまうのだ。それがさらに俺のやる気を削いでしまっていた。

 

 

 結局、それから一年が過ぎ、何に情熱を注げばいいのかわからなくなった俺は、見当違いと知りながらも自分をこんな風にした神様を恨んでいるのだ。

 だが、不幸なことばかりではなかった。それは、俺が手に持っている物のことだ。《Sword Art Online(ソードアート・オンライン)》。これが、生きていて久しぶりに味わった幸運なことであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えーと、ここをこうして…………よしっ、何とか間に合ったみたいだな」

 

 二○二二年十一月六日、午後十二時五十分。俺、三守秋人(みかみあきと)は、約半年前に発売したナーヴギアという新型ゲーム機の準備を終えた。新型といっても、従来のゲーム機のようなものではない。完全なる《仮想現実(バーチャル・リアリティ)》を実現させた、超最先端ゲーム機といっても過言ではないものなのだ。しかし、俺にとっての楽しみはこれだけではない。学校をわざわざ休み、三日前から徹夜で並び、人数ぎりぎりで手に入れることができた新発売のゲームソフト、《ソードアート・オンライン》。これこそが、俺の魂を燃えさせてくれるものなのだ。

 

「ベータテストに当選しなかったからな~。今日はオールで行くかな。明日学校だけど」

 

 今の俺にとっては、学校なんて眼中になかった。受験生にとって、とても大事な時期であることは明確なのだが、スポーツ同様勉強も努力せずにできてしまっているため、心配はいらない。もちろんそれは俺のやる気を削ぐ原因の一つだ。

 残り五分で、《ソードアート・オンライン》正式サービスが始まる。その時間が待ち遠しくて、思わず腹筋をしていた俺だったが、自室の扉をノックする音が聞こえるや否や、そちらに顔を向ける。

 こちらの返事を待つこともなくその扉が開かれた。

 

「おーう、秋人。例のブツは入手したのか~?」

 

「例のブツってなんだよ……俺はマフィアか何かか!」

 

「今日もキレのあるツッコミご苦労さん」

 

 そう言って腹をぽりぽりとかきながら大きな欠伸をするのは、俺の親父である三守公助(こうすけ)だ。公務員のくせに、昼過ぎに起きるとは中々のダメ親父だ。こう見えて、全日本剣道選手権大会前人未到の十連覇しており、なんでこんな親父が、と少々腹が立つ。まあ同時に誇らしくもあるのだが。

 

「あ~あ、オレも買えばよかったなぁ。ナーヴギア」

 

「どんだけ暇なんだよ」

 

「どんだけ……と言われれば、ゲームができるくらいは暇だな」

 

 どうやら親父もこのゲームに興味があったらしい。剣道にしか脳がないと思っていたのだが、意外だった。普段からゲームにあまり興味がない親父が興味を持つということは、それほど《ソードアート・オンライン》は、魅力のあるゲームだということだ。

 

「というか三日前からゲームのためだけに徹夜する方が暇人だろ」

 

「うっせ!」

 

「…………まあいいや」

 

 朝飯食ってくるわ、と言って踵を返す親父をぼんやりと見たあと、ゆっくりと時計のほうへ顔を向ける。

 時刻は十三時二分。

 

「あ゛あ゛ぁ~! あんのくそ親父、俺に少しでもゲームをやらせないように時間を稼ぎやがったな~!!」

 

 

 

 そんな叫び聞きながら階段を下りていた公助はくつくつを笑っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『リンク・スタート』と叫ぶと、たちまち視界が切り替わった。瞼を閉じていたはずなのに、黒から色とりどりのグラデーションに埋め尽くされると、ぱっと消える。それと同時に新たな円形をした情報が出現し、システムが自動承認していく。Language(言語)はもちろんJapanese(日本語)だ。

 それを選択すると、新たに欄が出現する。そこに、eメールアドレスとパスワードを入力し、承認させると、アバター作成画面に切り替わった。予め、どんなアバターにするか決めていたため、ささっと選択するとgoボタンを選択する。

 

 

 Welcome to Sword Art Online !

 

 

 画面いっぱいにそれが映し出されると、再び色とりどりのグラデーションが視界を満たした。数秒経つと、視界が遮られるように黒く染まる。

 一体何が起きたんだよと、自分の顔に当てると感覚があることに気が付いた。

 恐る恐る瞼を持ち上げると、視界を満たしたのはネットの画像でしか見たことがなかった景色、《はじまりの街》だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うひょ~! 画像よりもリアリティが…………って、当たり前か」

 

 自分でツッコむとまずは、RPGには欠かせない武器を入手するため、歩き出す。

 俺が来たこの世界、《ソードアート・オンライン》は、ファンタジー系にほぼ必須である《魔法》を排除された代わりに《剣技(ソードスキル)》という必殺技のようなものが無数に設定されている。その理由は、己の体と剣を実際に動かして戦うというフルダイブ環境を最大限に体感させるためらしい。何がともあれ、自分で言うのもなんだが、運動神経がいい俺にとっては最高の舞台だ。

 何やかんやで市場のような武器屋にたどり着くと、数種類の武器が太陽の光を反射させながら海のようにキラキラと輝かせていた。

 

「さ~て、どれにしましょうかねぇ。無難に片手用直剣か、小回りの利く短剣か、リーチで勝負の槍か。色々あるなぁ」

 

 その他にも片手斧など、最初にしては多くの種類の武器が並んでいる。現実世界で散々鍛えてきた三守一刀流を最大限に活かすには、もちろん刀がベストなのだが、もしも刀を使い、一年前と同じようなことを味わったら、いよいよ自分に絶望するだろう。

 表向きには刀が売っていないこと、裏ではそれにおびえながら俺は、片手用直剣を選んだ。

 意外にもずっしりとした重みをもつそれを腰に感じると、さっそくフィールドへと足を運んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 たどり着いたのは、《はじまりの街》から少々離れた草原フィールド。見渡す限り、緑、緑、緑。その中に、ぽつぽつとフィールドモンスターらしき物体が点々とうごめいている。

 それを見た俺は、にんまりと笑みを浮かべると、先ほど購入したばかりの片手用直剣を抜剣した。現実世界の刀とはまた違った重みを持つそれは、この世界で俺は《生きている》と実感させてくれる。

 

「よし、まずはソードスキルの使い方だな。確か初動のモーションを意識して……」

 

 口でそう呟きながら、剣の切っ先を前に向け、腕を徐々に上げていく。そして、マニュアル通りの構えをすると、右手の片手剣が水色に輝きだした。そして、しゅぎーんという心地よい効果音と共に片手剣は水色の軌跡を描きながら空を斬った。

 

「うお~! すっげ~! こりゃあ気持ち良すぎる!」

 

 一人で興奮している俺に怪訝な目を向ける者はいない。何故なら、この場にいるのは俺とおそらくスライムレベルの雑魚モンスターだけだからだ。

 

「手始めに、手前の奴から仕留めてやるか」

 

 片手剣を握りながら最も近くにいたイノシシ型のモンスター《フレンジ―ボア》に近づくと、自動的に《タゲ》られる。《タゲ》とは、ネット用語であり、ターゲットの略称だ。タゲられる、とは簡単に言うとモンスターが自分を認識し、攻撃対象にされている状態のことだ。つまり、《戦闘》が発生したということになる。

 

「よっしゃあ! かかってこいや!」

 

 左手を挑発するようにくいっくいっと動かすと、まるでその意味を理解しているかのように、フレンジ―ボアはぷぎー、と唸ると少しのためを入れてから猛突進をしてきた。もちろんそんな攻撃を受けるほど鈍いわけはない。

 フレンジ―ボアの猛突進を軽々しく避けると、背後が疎かになっている青イノシシに向けて先ほどと同じモーションをとる。するとたちまち片手剣が水色に輝き、斜めに振り下ろされた。

 単発ソードスキル《スラント》。

 直後、ぷぎゃーという断末魔が耳に入り込んでくる。ここで、俺は完全に勝利を確信し、笑みを浮かべた。だが、レベル一だからか、片手剣の熟練度が足りていないのかわからないが、必殺技だというのに青イノシシを一撃で仕留めることはできていなかった。

 

「まじかよ……」

 

 先ほどよりも怒りを含んだような視線をこちらに向けてきた青イノシシは、突進ではなく頭突きのモーションに入る。だが、そんな攻撃を受ける俺ではない。

 その攻撃を避けるために、足に力を入れた俺だったが、まるで鉛のように体が動かない。

 一体何なんだよ、と心の中で思っている間に、フレンジ―ボアが一歩前へ踏み出した。それと同時に、下腹部に痛みが生じ、約二メートルほど後方へ吹き飛ばされる。

 

「ぐはっ…………いつつ。成程な。さっきのが《技後硬直(スキルディレイ)》か。確か、大技になるにつれて長くなるんだったよな。単発ソードスキルでもこんなにあるのかよ」

 

 少々毒づくと、片手剣をしっかりと握り締めて立ち上がる。フレンジ―ボアはどこかあざ笑うような顔で、突進モーションに入る。

 もちろん再度攻撃をもらうほど俺は単純ではない。

 片手剣を構えると同時にフレンジーボアが突進してくる。先ほどのソードスキルで、青イノシシHPは相当減っているはずだ。普通の攻撃でも簡単に倒せるが、俺はあえて《スラント》のモーションに入った。青イノシシが俺のもとにたどり着く瞬間、右足を引きそれを軸にして体の向きを変える。

 フレンジーボアの突進は無情にもはずれ、俺は青イノシシの横を完全に捉えた。直後、《スラント》のモーションが完成し、水色に輝いた剣は背中に命中した。それと同時に、ぷぎー、という断末魔と共に青イノシシはガラスのように砕け散った。

 それを見届けると、ふぅと一呼吸置く。

 

「大体掴んだな。あとはレベルを上げて、ボスに挑むとするか!」

 

 これから起こる楽しい生活を思い浮かべながら、俺は地を蹴った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





自らの才能を不幸と呼ぶ……なんというcrazy boyなのでしょうか。
私も彼のような才能がほしい!!

ちなみに《人の運命》は、生まれる前から決まっているらしく、前世でつくった『罪の清算』とさらなる『霊的成長』を求めて選んだ結果らしいですよ(かろうじてネット上の知識)

そういうのを信じない人もいるかもしれませんが、罪の清算て……前世で自分は何をしていたのか気になっちゃいますよね(笑)
案外、大罪人だったりして(´゚д゚`)

何がともあれ、これからもこの作品をよろしくお願いします!

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