桐原静矢になったけどとりあえず最強目指す 作:田中
などと言うつもりはない!!!
今日は御祓先輩とファミレスでご飯を食べていた。御祓先輩と俺との関係はただの漫画仲間ってやつである。それぞれ違う漫画を買って貸し借りをする仲だ。
「そういえば、刀華が次は勝つって意気込んでいたよ」
「マジですか…御祓先輩、僕に勝つなんて目標やめるようにできませんかね?東堂先輩と戦っていたらかなりの神経持って行かれるんですよ。カナタ先輩とも同じ理由で二度と戦いたくないです」
「それはできないんじゃないかな。戦うために地の果てまで追っていきそうな雰囲気だったよ」
「これだから戦闘狂を相手にするのは嫌なんですよ。本当にやってられないですね」
「それは言えてるね。あの二人に戦いを挑まれるなんて不幸以外の何物でもない。強く生きなよ」
「笑わないでくださいよ。あとこれ読み終わったんで返しますね」
袋に入った本を御祓先輩に渡す。読むの早いねと言われ、感想を話しあっていた。この平和は続かない。
「おぉ、絢瀬じゃねぇか」
物騒な声が聞こえてきた。俺はこの声を知っている。貪狼学院の倉敷蔵人だ。
「悪いけど連れが嫌がっている。離れてくれないか?」
次に聞こえてくるのは一輝くんの声だ。この声を聞いて直ぐにあぁ、本編のイベントかと把握した。
「こういうのは無視に限るけどうちの生徒が手を出したら協力してね」
うちの生徒『に』ではなく『が』と言った。つまり一輝くんが手を出したら一輝くんを取り押さえろということなのだ。流石生徒会だ。こういう話には興味があるため俺が耳を澄ませば御祓先輩も耳を澄ませ始めた。
「悪かったなブラザー、食事の邪魔をしてよ。侘びの印だ。受け取ってくれ」
少し顔を出して様子を見れば隣の席の人から瓶の飲料を盗って一輝くんのグラスに入れている。仲が良さそうで何より、と思っていたら瓶の砕ける派手な音とともに一輝くんの頭に倉敷くんが振った瓶が炸裂していた。
「剣客が油断してんじゃねーよ!」
理不尽な理由だ。というか今の避けることができてたよね。穏便に済ませたいからって耐えるなんて流石としか言えない。御祓先輩が後で直してくれるだろう。
「このクソ野郎!消し炭になる覚悟はできてるんでしょうね!?」
ステラさんの声を上げながら立ち上がったから顔が見えた。というかここで炎なんて出したら炎上騒ぎ起きるな。この場合ネットでの意味も含めてである。
と、他の客の様子を見てみれば逃げている。金払えや。今なら無銭飲食できるかなと思ってしまう。
「ステラ、彼の手がちょっと滑っただけだ。喧嘩するような事じゃない」
流石主人公。男前である。俺だったらとっくに手が出てたね。頭に一撃なんて受けたら痛いでしょ。
「いくら蔵人が怖いからって、プライドなさすぎじゃないですか~?」
倉敷くんの取り巻きのDQN3人が一輝くんを煽る。今時こんな化石みたいな不良がいることに俺は驚いている。
「止めだ。こんなチキンに絡んだら、こっちの格まで落ちちまうぜ」
倉敷くんもこれ以上煽っても乗ってきてくれないことを理解したのか手を引いた。
「よかったなぁ、蔵人が弱いものイジメしないやつで」
「弱くてラッキーでちゅね~」
ウザい。取り巻きのDQNが一番ウザい。自分は学のない馬鹿ですと宣言するような言葉遣いも腹立たしい。帰って行ったから許してやろうじゃないか。
「どういうつもりよ、一輝!最初の一撃だってわざと避けなかったでしょ!」
「こんな所で揉め事を起こすわけにはいかないよ。彼は相当強い」
一輝くんの言うとおりである。倉敷くんは実際強かった。反射神経が異常に発達しているのか攻撃がギリギリで避けられことなんて多かった。だが最終的には人が反応できない速度で斬ることで攻略したのだがそれはまた別の話である。
「いやぁ、災難だったね。目に付いた人間に誰彼かまわず噛みつく貪狼学園のエース、【剣士殺し】倉敷蔵人に絡まれるなんて」
いつの間にか御祓先輩が接触していた。思い出に浸っていたから全く気づかなかった。
「でも君の判断は正しかったよ。彼は去年の七星剣舞祭ベスト8だからね。といっても負けた相手は君達も良く知る桐原くん相手だったから違う相手であったならベスト4になれたかもしれない」
「まぁ御祓先輩の言うことは正しいけど前回のベスト4の面子を見れば剣客は東堂先輩くらいしかいないし東堂先輩の【雷切】に反応できると思わないからベスト8止まりだったんじゃないですかね」
俺も御祓先輩と合流する。俺達がいることにステラさん、一輝くん、もう一人の女の人が少なからず驚いている。
「確かに、そうかもしれないね。あと、君達まで暴れていたら桐原くんが全員を取り押さえなくちゃいけなかったから助かってよかったね。さ、治療をしようか後輩くん」
御祓先輩が手を伸ばして頭を触ると同時にまるで怪我をしたという事実が無かったことになったかのように綺麗になっていた。まるで週刊少年ジャンプに出てきそうなスキルですね。
「さすが生徒会執行部副会長ですね。後輩の怪我を治してあげるなんて優しい。御祓先輩、用事ができたので先いきますね。少し多いかもしれませんが代金は机に置いておきましたので」
「程々にしてよ?桐原くんは手がつかないからね」
「なんのことやら。僕は少し話をするだけですよ」
そう言って笑顔で倉敷くんを追いかける。
「月が綺麗ですね」
「そういうのはイイ男にではなくイイ女に言うことだろ。桐原静矢」
すぐに追いついた。DQN達とはすでに別れたあとだから一人だ。あのDQNいたら面倒だったからちょうど良い。
「でも実際今日の月は綺麗な三日月だ。僕は嘘を言わない」
「嘘を言わない……?ならあの時お前が本気と言っていたのはなんだったんだ?お前は本来弓使いだろうが!」
倉敷くんが怒っているのか胸倉を掴んでくる。あの時とは七星剣舞祭を言ってるのだろう。いきなりキレられても困るだけだ。カルシウム足りてないんじゃないの?
「剣の本気だよ。倉敷くんには剣だけで十分だったということだよ 」
「テメェ!……戦え」
倉敷くんに殴られそうになったが拳は途中で止められた。
「殴らないのかい?」
「あぁ、殴ったらそれでこの件は終いになる。だが俺はお前と戦いたい。剣だけでなく全てを使う本気のお前とな」
「本気の僕と?止めておいたほうがいいよ。下手したら死ぬよ」
「誰が殺されるか。本気で戦え。俺はお前を超える」
「言っておくけど今の僕はあの時より断然に強い。それでも君は超えられると思ってるのかい?」
「そうだ」
あぁ、この眼は超えられると信じて疑わない眼だ。この時の俺は笑ったのではないだろうか。まさかこの眼をまだ見れるとは思わなかった。俺の全てを見せる…つまりそれはどんな手を使ってでも勝利を掴む本来の戦い方というのを見せることだ。それはあまりにダサい。
「それでも今やっても無駄だ。君が僕に一矢報いることすらできないのは見ればわかる。強くなれ倉敷蔵人。そして七星剣舞祭で戦おう。その時僕の力を見せよう」
「……」
「そんな不機嫌そうな顔をせずともいずれ戦える。俺は絶対に七星の頂に立つ。倉敷くんが勝ち残れば戦えるよ」
「忘れるなよ桐原静矢。次戦う時は全力だ。文字通り全ての力で俺と戦え」
「約束しよう倉敷蔵人。もし七星剣舞祭で当たることがあれば君は七星剣舞祭の中で僕から全力を出させた最初の一人だ」
俺の言葉に倉敷くんは好戦的な笑みを浮かべて俺に背を向け歩いていく。ま、原作通りなら倉敷くんと戦うことはないだろうし大丈夫だろう。
「そうだ倉敷くん!君が奪った道場に一人の剣客がくるだろうから楽しみにしているといいよ!彼は強い!」
大声で言ってやると少しこちらを振り返りまた歩き出した。少し顔を見たけどすごい獰猛だ。野生の獣かと思うよ。
原作通りなら一輝くんが戦うから俺が出張ることはない。普通に敵と戦って七星剣舞祭に出ればいい。そうすればさらなる戦いを行える。
リゼロの二次創作書いてたら遅れた。まだ10話もストック置いてないから投稿はしないけどヒロインがフェルトであることとオリ主が竜殺しであることは言っておく。アニメ終わった頃に投稿する予定。
追記、感想で叩かれたらそれに反してお気に入りが増えてることに気づいたのでもっと叩いてください(興奮)
次……内定決まったら書き始める