やはり俺がボーダーに所属しないのはまちがっている。 作:犬ころ大佐
なんでこんなことに・・・・・・
ボーダー見学で疲れきった俺は重い足取りで帰路についていた。
はあ、今日はマジで疲れた・・・・・・トリオン体になったのに足が重いわー。精神的な疲労は肉体、ひいてはトリオン体にまで影響すんのかな、例えるなら足に200Kgの重りをつけてるような感じだ。
そこで、ふと足を見てみる。
・・・・・・・・・・・・足にレッドバレット食らってるやないかーーーい!!!!
いかん、あまりの事態に関西弁になってしまった。千葉県民としてあるまじき失態だ。
すぐにレッドバレットを吸収する。ああ足軽いわ、疲れなんか一切感じないほどに軽いわ。
いつやられた? 正直ぼーっとしすぎて全然気づかなかった。
これ使ってるのって―――
「やっと気づいたか比企谷、そのまま警戒区域から出るかと思ったぞ」
「レッドバレット食らったまま、普通に歩けるとかやっぱ化けもんじゃん」
やはり目の前に現れたのは、A級の三輪と米屋だった。
ってことは奈良坂と古寺もいるな、奈良坂は素直に打ち上げ行っとけよ。
「なんの用だ、俺はお前らの本拠地見学でレッドバレットに気づかないくらい疲れてんだよ。さっさと帰って寝たい」
「お前を拘束するのが俺達の任務だ。疲れているならおとなしく捕まればいい」
「嫌なこった」
そう言って三輪を吸収する、しかし三輪は一瞬で姿を消し、俺の背後に現れる。
振り下ろされた弧月をシールドが弾くが、レッドバレットがシールドを抜けて俺の身体に錘が撃ちこまれ態勢を崩される。その隙を突いて米屋の槍型の弧月がシールドを突いてくる。
俺の討伐隊は基本的に俺の吸収を回避するために作られたテレポーターを装備している。
そして三輪隊はシールドを抜ける三輪のレッドバレットと、通常の長刀型とは違い
一点攻撃に秀でている槍型の弧月を使う米屋がいるため戦いにくいのだ。
レッドバレットを吸収し、反撃しようとしたところで米屋が突いた部分に二発狙撃を受ける。
二発目は突いた部分からは若干外れていたので、おそらく一発目が奈良坂、二発目が古寺だろう。
一点突破でシールドを割る気か、誰か一人潰せば俺のシールドを割るのは不可能だ。
さらに三輪によってレッドバレットを撃ちこまれるが、お構い無しにトマホークを
作り出し狙撃手がいそうな場所に向けて放射状に降らす。
「ああん?!」
建物の崩壊に気を取られ一瞬の隙を見せた米屋を吸収する、そして崩壊した建物からも
ベイルアウトが二人。うまく当たったみたいだ、あとは三輪だけだな。
「もういいだろ? お前の装備じゃ俺のシールドは割れないし、足止めくらいしかできねえぞ」
そう言うと三輪は雪ノ下の比じゃないくらにキツイ視線で俺を睨む。
「くっ、貴様はなぜそれほどの力があってボーダーに入らない!!両親の仇を討ちたいとは思わないのか!!」
「そうだな・・・・・・確かにネイバーを恨む気持ちはある。だが俺を助けて両親は死んだんだ、俺はネイバーより俺自身を許せなかった。それにブラックトリガーは両親の形見だからな、ボーダーの奴らなんかに管理されてたまるか」
三輪はネイバーによって姉を失っている、そのためネイバーに強い憎しみを持っているのだ。
ネイバーのことになると頭に血が上って過激な奴になるが、気持ちは分かるし悪い奴ではない。
「三輪、俺達の敵はネイバーだろ。俺は妹の小町の為なら三門市に攻めてくるネイバーは全て殺す。だからお前も俺に構うよりもっと強くなって遠征に参加しろよ」
「比企谷・・・・・・」
前に荒船さんに言われたように俺達の目的は同じだ。ボーダーが敵対しなければ俺は
何もしない。ここは三輪を懐柔しておくのが得策だ。
「そうか、お前の意思はわかった。これからは任務だからではなく、強くなるために
お前と戦おう」
はあ? こいつ意外とポジティブな思考してやがんな、また身の振り方を間違えた気がする。
「いや俺と戦ってどうすんだよ。ネイバーと戦えよ」
「最近聞いたんだが、比企谷と戦うとランク戦の成績が上がる奴が多いらしい。
トリオン兵を相手にするより対人戦の経験になるからな、確かにお前の吸収能力は反射神経を鍛えるのに丁度いい」
おいおい、そんな噂信じるなよ。ってかこぞって俺を襲いにくるんじゃねえだろうな。
マジでボーダーで人気者になっちゃうよ俺、いじられてるのといじめられてることの
違いは本人の気持ち次第だからね?
それから三輪に無理矢理戦う日取りを決められ、連絡先の交換までさせられた俺は
重い足取りで帰路についていた。もう足にレッドバレットはついていないが。
本当に濃い1日だった、明日が休みでよかったわ。
無事帰宅した俺は飯も食わずに土曜の昼までぐっすり眠り、小町にすげえ怒られた。解せぬ。
さらに日を跨ぎに跨いで月曜日、休みとは一瞬で過ぎるものだ。また憂鬱な学校が始まる。
そう思ったのも束の間、すでに放課後になっている。授業も眠れば一瞬で過ぎるのだ。
「比企谷君、今日由比ヶ浜さんは来ないのかしら」
「そりゃ、来ないだろ。もうここに来る必要がなくなったんだからな」
朝、昇降口で出会ったが会話は無かった。由比ヶ浜との関係はリセットされたらしい。
きっと奉仕部もやめるだろう。
「どういうことかしら? あなた何かしたの?」
雪ノ下が不審気な目で俺を見る。
まあ事故のことは雪ノ下も知ってるだろうから話してもいいか。
「ほら、入学式の日にお前の姉さんの乗った車に突っ込んできた犬がいたろ。その飼い主が由比ヶ浜だったんだよ。んで怪我した俺に謝ってきたから気にすんなって言ってやっただけだ・・・・・・そしたら急に泣きだして―――
ガタン
急に椅子を倒して立ち上がった雪ノ下が愕然とした表情で俺を見ていた。
「お、おい雪ノ下? どうしたんだよ」
「ご、ごめんなさい!私、急用を思い出したの!今日はもう終わりにしましょう!」
そう言って椅子を直し、そそくさと片付けを始める雪ノ下。
「急いでるなら鍵は俺が返しとくぞ」
「あ、ありがとう。お願いするわね、さようなら」
鍵を俺に渡し、早足で部室から出て行く。一人部室に残された俺には雪ノ下が階段を急いで下りていく音しか聞こえなかった。
その後鍵を返し、帰宅した俺はベッドに転がりさっきのことを考えていた。
雪ノ下のあの動揺ぶりは尋常じゃなかったな。俺が由比ヶ浜を泣かせたことに怒った? いや、そんな感じじゃなかったよな。それとも本当に急用だったのか。
「お兄ちゃんちょっといい?」
「どうした小町」
愛しの小町が俺を訪ねてきたため、考えていたことを全て頭の片隅へ追いやる。
小町のためなら脳もフル回転、全身全霊で言うことを聞いてあげたい。
「ちょっと友達のことで相談があるんだけど・・・・・・」
「相談?」
「うん、川崎大志君って言ってね、おにい―――」
「なんだ告白されたのか? ストーカーになったのか? よしお兄ちゃんに任せろ、明日
には学校から消してやる」
小町に手を出す奴は許さん!三雲に連絡して学校での小町を守らせねば。
「話を聞いてよごみいちゃん!」
俺の頭にチョップをしてくる小町。可愛いから痛くないけどね・・・・・・いてえ。
「で、その川なんとかって奴がどうしたんだ」
チョップされた部分を擦りながら小町に訊ねる。
「大志君のお姉ちゃんが総武高に通っててね、最近不良になっちゃったんだってさ」
「不良? うちは進学校だぞ、そんな奴いるわけ・・・・・・」
そこまで言いかけて、ふと思い出す。うちのクラスの金髪ビッチ、あれも言いようによっては不良だな。まさかあいつが川なんとかか?
「小町、もしかしてそいつは俺と同じクラスか?」
「そうだよお兄ちゃん!もしかして知ってる?」
「ああ、悪い意味でな。確かに不良だな」
やはりか、あんな素行の悪い奴を姉に持つとは不憫だな。
「やっぱりかー、前まではすごく面倒見のいいお姉ちゃんだったんだって。今は態度もそっけなくなって、朝帰りとかしてるらしいよ」
マジかよ、あいつが面倒見いいなんて信じらんねえな。まあ由比ヶ浜とか海老名さん
みたいなのを囲ってるんだから身内には寛大なのかもな。
そんで朝帰り・・・・・・してそうだな。
「お兄ちゃん!なんとかできないかな? 大志君も困ってるしお願い!」
そう言って、両手を合わせて上目遣いで見てくる小町。ぐぐぐ可愛すぎる。
正直面倒だが、奉仕部の案件になるのか? 明日雪ノ下に聞いてみるか。
「わかった、なんとかしてみる」
「わーい!さすがお兄ちゃん、頼りになるね!小町のお願い聞いてくれるお兄ちゃん
大好き!あ、今の小町的にポイント高い!」
可愛い妹には勝てない、これが千葉の兄の運命だ。
だがその大志とやらと一度話をせねば・・・・・・腕の一本は覚悟しろよ。
「そういえばお兄ちゃん、生徒のお悩みを解決する部活に入ったんでしょ?
なんで小町に教えてくれないの!」
「ああ、平塚先生に聞いたのか。いや別に話すようなことじゃないだろ」
小町に心配かけたくないから黙ってたのに余計なことを・・・・・・。
こうして小町と久しぶりに学校でのことを話してから眠りについた。
翌日、奉仕部に行くといつも通りの雪ノ下がいた。よかった、気分を害した訳じゃ
なかったか。そこで俺は川なんとかさんの話をした。
「つまり、その川なんとかさんを更生させればいいのね。あなた顔は知ってるの?
名前もうろ覚えのようだけど」
「ああ、葉山といたあの金髪女が川なんとかだ」
「あの人ね・・・・・・言葉が通じない分、手ごわいわね。由比ヶ浜さんがいてくれたら接触も
楽なのだけれど・・・・・・」
そう言って俯いた後、俺を憐れみの表情で見る。
「なんだよ」
「いえ・・・・・・由比ヶ浜さんが来ないなら仕方ないわ。私達だけでやりましょう」
一瞬、言いよどんだな。由比ヶ浜じゃなくて俺で悪かったな。
「受けてくれるのか」
「ええ、大志君は本校の生徒である川なんとかさんの弟。ましてや相談内容は彼女自身
のこと、奉仕部の範疇だと私は思うけれど」
「そうか、すまんな」
なんとか雪ノ下の手を借りれる、ぼっちな俺がクラスの女王様と話すとか無理だ。目には目を、歯には歯を、女王様には女王様を、ってとこだな。
「まずは情報を集めましょう。その大志君にも詳しい事情を聞きたいわね」
「小町に連絡してみる」
小町に連絡を取ると、ファミレスにいるとのこと。ちょっと待て大志と二人でか?
男と二人で外食なんてお兄ちゃん許しませんよ。雪ノ下を急かし、大急ぎでファミレスに向かうと、そこには。
「お兄ちゃーん、こっちこっち!」
「こんにちは比企谷先輩」
「こんにちは八幡さん」
小町と大志だけではなく、三雲と千佳もいた。お兄ちゃんちょっと安心。
「はぁはぁ・・・はぁはぁ・・・はぁはぁ・・・はぁはぁ・・・はぁはぁ」
・・・・・・おいおいファミレスの入り口でハァハァしてる奴いんぞ!痴女かよ。
いやすまん、雪ノ下。完全に俺のせいだわ、強行しすぎた。
雪ノ下を座らせ、すぐさまドリンクバーを注文して冷たいお茶を持ってくる。
「悪いな急がせて、これ飲んで落ち着け」
俺に文句を言うでもなく目の前にいる中学生に挨拶をする余裕もない雪ノ下は
コクコクとお茶を飲んでいる。それでも飲んでいる姿が様になっているのは彼女だから
こそだろう。三雲も大志も雪ノ下を見て顔を赤くしている。
「・・・・・・ふう、ごめんなさい、見苦しいところを見せたわね。私は雪ノ下雪乃、奉仕部の
部長よ」
「比企谷小町です。兄がいつもお世話になってます!ほんとに綺麗な人だねお兄ちゃん」
「よろしく比企谷さん。あなたは私のことをそんな風に話してたのね」
そのドヤ顔やめろ、顔だけならって話だ。しかし、何か違和感を感じるな。
「私のことは小町って呼んでください!!お兄ちゃんと同じ比企谷なので!」
「こんなに出来た子が本当に比企谷君の妹さんなのかしら。そちらのあなたも妹さん?」
そう言って千佳を見る。確かにアホ毛もあって、小町に似てないこともないが・・・・・・。
「ええっ?! 私は八幡さんの妹じゃないです。雨取千佳、中学2年生です。修君と
幼馴染で小町ちゃんや八幡さんにはお世話になってます」
「僕が三雲修です、小町さんと川崎君の同級生です。比企谷先輩にはたまに勉強を見て
もらってます」
二人がぺこりと頭を下げる。
「お、俺が川崎大志っす。姉ちゃんは総武高の2年で川崎沙希っていうんすけど」
「ええ聞いているわ、まずは詳しい話を聞きたいわね」
こいつが金髪ビッチの弟か、あまり似てないな。
それから皆で大志から話を聞いた。姉は真面目で優しかった、高2になってから変わった、朝5時までバイトをしているなど色々聞いたがいまいちピンとこないな。
そして最近バイト先から電話がかかってきたらしい、しかも店名がエンジェルなんとか。
川なんとかさんがエンジェルなんとかで朝5時までなんとか働いてるわけか。
「ご両親は朝帰りについて何も言わないのかしら?」
「家は両親共働きで、下に弟と妹がいるんであんま姉ちゃんにはうるさく言わないんです」
なるほどな、それだけ兄弟がいれば家計も大変だろう。小遣い稼ぎか。
「千葉県内で調べてみたらメイド喫茶とホテルのバーがヒットしたな。時給や職種を
考えたらバーの方が可能性はありそうだが」
あいつがメイドやってるなんて想像もつかない。どっちかというとメイドとかそこに
行く奴をキモいとか言うタイプだろう。
「では明日学校で話してみましょう。それでダメなら職場に乗り込むわよ」
さすが雪ノ下パイセン、カチコミ上等っすね。
「雪ノ下さん!お兄さん!姉ちゃんをお願いします!!」
そう言って立ち上がりお辞儀をする大志。ああ、姉思いのいい弟じゃねえか。
だがな―――
「お前にお兄さんと呼ばれる筋合いはない!!」
「い、痛いっす!」
大志のこめかみを両手でぐりんぐりん抉る。
「お兄ちゃん!大志君とはただの友達だってば!」
「比企谷先輩落ち着いてください、店内ですよ!」
小町に腕を引っ張られ三雲に注意され、大志から手を離す。
千佳はあわあわして俺を見てるし、雪ノ下は―――うおっ!
立っていた俺は雪ノ下に足をかけられ強制的に座らされる。
「三雲君が言ったようにここは店内よ。礼儀を弁えなさい」
「ああ、悪かったよ。だが大志、小町に手を出したらどうなるかわかってるな」
「は、はい!」
俺の言葉にびびったようで直立不動で敬礼してきた。よし、小町への脅威は排除した。
次の日から俺と雪ノ下による金髪調査が始まった。
調査と言っても、いきなり本丸突入なので外堀は埋めてない。
「ゆきのん、ヒッキー・・・・・・」
当然金髪グループには由比ヶ浜がいるためかち合うのは避けられない。
「由比ヶ浜さん、あなたに色々聞きたいこともあるのだけれど今日はあなたに
会いにきたわけじゃないの」
雪ノ下がそう言うと悲しそうな顔をする由比ヶ浜。
「そこの金髪に会いにきたんだよ」
「え? 優美子に?」
「あーし?」
ん? 優美子だと? 沙希って名前のはずじゃ・・・・・・。雪ノ下を見ると、彼女も不審に
思ったのか俺を睨みつける。不審に思ったからだよね?
「ごめんなさい、あなたの名前を教えてくれるかしら」
「は? あーしは三浦優美子だけど、なんか用?」
・・・・・・完全に間違えた。雪ノ下さん睨まないで、ギロリって擬音が聞こえるくらい
睨まないで!!
「比企谷君、ちょっと話があるのだけれど」
なんだ、今ここで土下座した方がいいのか? いや旅の恥はかき捨てだ、川なんとかさん
が誰か聞けばいいんだ。ってかここ旅先じゃねえし、俺のクラスだし。
雪ノ下を手で制し、由比ヶ浜に問う。えっと、川・・・・・・大志が川崎大志だから川崎沙希か。
「なあ川崎沙希ってどいつか知ってるか?」
「えっ、川崎さんはあそこで眠そうにしてる人だけど」
ちょっとびくついたように川崎を指差す由比ヶ浜、話しかけて悪かったな。
あれが川・・・・・・川なんとかさんか、なんかあいつの名字だけ覚えれないな。見た目は
割と美人だがキツそうな印象を受けるな。不良っぽいと言えば不良っぽい。
「さんきゅー由比ヶ浜、三浦も悪かったな話しかけて」
「ちょっと待つし!」
うわあ、やっぱり絡まれたよおい。さりげなくフェードアウトしようと思ったのに、俺のステルス技術もこんな近距離では役に立たないか。
「あんたちょっと顔貸しな」
「お、おい」
「優美子?!」
三浦に腕を掴まれ、教室の外に連れ出される。え、俺ぼこられるの? 由比ヶ浜が後ろで
何か言ってるが聞こえん。
そうして、人のいないつきあたりの廊下まで連れてこられる。マジでリンチ?
反撃しちゃうよ?
「あんさー、職場見学の時に結衣になんて言ったん?」
俺の考えとは裏腹にそんなことを聞かれる。なに? 勘違いした俺を笑いにきたのか?
「なんでそんなこと聞くんだよ、由比ヶ浜から聞いてんだろ」
「はあ? 何も話してくれないから聞いてんだし!あんた呼びに行って一人で帰ってきた時から結衣ってばずっとおかしかったし!」
「そうだな、何かしたと言えばしたがお前には関係ないだろ。俺は由比ヶ浜に嫌われてる、ただそれだけだ」
由比ヶ浜の負い目を無くして関係がリセットされただけだ。あいつは優しい奴だから
つい本音が出て俺を罵倒したことを気にしてるんだろう。
「あーしさー、大事な友達傷つけられて黙ってるほど優しくないんだけど。」
そう言って俺の胸倉を掴む三浦。ここで殴られて二度と由比ヶ浜に関わるなって
言われれば完全にリセットだ。クラスでの孤立化も磐石なものになるだろう。
なにせクラスの女王に目をつけられたのだ、誰も関わりたいとは思うまい。
その時だ、つきあたりに潜んでいた人物が姿を現す。
「優美子待って!ヒッキーは悪くないの!!」
なんで来た由比ヶ浜。後ろには雪ノ下もいるようだ。
「由比ヶ浜さんから話は聞いたわ。比企谷君、あなたは勘違いしてるのよ」
「勘違いした結果、こんな状態になってるんだが」
まだ胸倉掴まれたままなんですけど。
「それが勘違いよ、由比ヶ浜さんはあなたに気を遣って優しくしてた訳じゃないの」
「そうだよ・・・・・・同情とか気を遣うとか、そんな風に思ったこと一度もないよ?
あたしはただ・・・・・・なんか難しくてよくわかんなくなってきちゃった。もっと簡単なことだと思ったんだけどな」
雪ノ下に呼応するように由比ヶ浜は言う。俺は嫌われてないのか? もう何が本当で
何が嘘なのかわからん。一発殴られた方がマシだ。
「別に難しいことではないでしょう。比企谷君には由比ヶ浜さんを助けた覚えはないし、
由比ヶ浜さんも比企谷君に同情した覚えはない。始まりから既に間違っていたのよ、だから一度終わりにしてまた始めればいいじゃない。あなた達は悪くないのだし」
「ゆきのん・・・・・・」
「雪ノ下・・・・・・」
「あなた達は助けた助けられたの違いはあっても、等しく被害者なのでしょう? なら
原因は加害者に求められるべきだわ、どちらも悪くないのなら初めから揉める必要は
ないのよ。だから、ちゃんと始めることだってできるわ、あなた達は」
雪ノ下がこんなことを言うとは正直思わなかった。だがその言い分だとお前の家が
・・・・・・いや待て、前に部室で俺が事故の話をした時に感じた違和感はこれだ。
こいつは俺が事故に遭ったことを知っている、だが俺が事故相手を知っていたことを
知らなかった? いや、こいつは俺が雪ノ下さんの知り合いだと知っているはずだ。
事故相手を知ってても不思議はない、なら何故だ。なんであんなにも動揺した?
―――ちゃんと始めることだってできるわ、あなた達は―――
・・・・・・そういうことか。
あの車に乗っていたのは雪ノ下さんじゃなくて雪ノ下だったのか。そういえばあれから
罵倒されてない気がするな・・・・・・気を遣ってたのはお前じゃねえか。
「雪ノ下、お前らしくないな。事故の時に車に乗ってたのお前だったんだろ」
「―――っ!」
一瞬びくっとなり、顔を青ざめさせる雪ノ下。やはりか。
「ゆきのん?」
「だ、黙っていてごめんなさい・・・・・・私も事故の時に車に乗っていたのよ・・・・・・」
「ゆきのんは悪くないよ!元はと言えばサブレの首輪が千切れそうなのに気づかなかった
あたしが悪いし・・・・・・」
そう言って雪ノ下を抱きしめる由比ヶ浜。
「これじゃ結局、堂々巡りじゃねえか。雪ノ下の言葉を借りるならここは一端終わらせ
ようぜ? また始めればいいんだろ? もちろん雪ノ下もな」
我ながら恥ずかしいことを言ってる気がする。最近俺、黒歴史作りすぎじゃね?
「ヒッキー・・・・・・」
「比企谷君・・・・・・」
そうして互いに見詰め合う三人。なんだかんだ俺も奉仕部で過ごすひと時を気に入ってたらしい。俺もいつかこいつらに話せる日がくるかもしれないな。
「あーしのこと無視して、三人で話さないでほしいんだけど」
おおっ、完全に忘れてた。いつの間にか胸倉も掴まれてないし。
「ご、ごめんね優美子!!」
「つーかさ、結衣はこいつのこと嫌ってないわけ? あーし意味わかんないんだけど」
それから由比ヶ浜が懇切丁寧にこれまでのあらましを教えた。恥ずかしいからやめろよ。
「はあ、なにそれ。つーか、あんたら三人ともバカじゃね? ヒキオとかマジ捻くれすぎててきもいんですけど」
おい、ヒキオって俺か? ヒッキーより酷いぞ、いや同じくらいか。ってかきもいって
言うな、傷つくわ。
「いつまでも礼言わない結衣も結衣だし!雪ノ下さんだって運転してたわけじゃないんだからそんな気にすることないっしょ。深く考えすぎ!」
これがリア充の女王様の意見かよ、何も考えていないといえばそれまでだが、これが普通なのだろうか。
「ヒキオ、殴ろうとして悪かったし。あーあ、あーし恥かいただけじゃん」
「あたし優美子が大事な友達って言ってくれて嬉しかったよ!!」
「ちょ!結衣聞いてたん?! マジ恥ずいし!」
そんなやりとりをしながら教室に帰って行く二人、取り残された俺と雪ノ下はただ
立ち尽くしていた。
「・・・・・・比企谷君、放課後に依頼を再開するわよ。今度は由比ヶ浜さんも一緒に」
「ああ、そうだな」
「―――ありがとう」
自分のクラスに帰って行く雪ノ下がすれ違いざまに残した言葉は確かに俺に聞こえた。
放課後、仲直りした俺達は由比ヶ浜に依頼内容を説明し、調査活動を再開することになった。いや仲が良かったわけじゃないから仲直りじゃねえか、和解だな和解。
「じゃあ優美子のこと川崎さんだと思ってたの?!」
「比企谷君がそう言ったのよ」
「あーそうだよ、俺が悪かったんだよ。ってか由比ヶ浜がいないと俺達依頼もまともに
できねえじゃねえか」
俺も雪ノ下もぼっちだからな、コミュ力の化け物である由比ヶ浜がいないだけで
相手の特定にも支障をきたすレベルだ。
「ふふーん、ヒッキーもようやくあたしのすごさがわかったんだね!」
「あーすごいすごい」
「テキトーだ!!」
こんなやりとりもなんだか懐かしい気がするな。
「話を戻すわよ、川崎さんについて由比ヶ浜さんは何か知っているかしら」
「うーん、川崎さんって誰かと話してるの見たことないかなー、ちょっと怖い系だし」
川崎もぼっちなのか? 親しい人間がいないなら、やはり直接聞くしかないか。
「とりあえず川崎を尾けてみようぜ」
そう言うと雪ノ下が首を横に振る。
「あなたみたいな腐った目の人間が女子高生を尾行していたらすぐに警察に通報されるわよ」
和解した途端にdisってきたなおい。まあ雪ノ下はこっちの方がらしいな。
「じゃあ、どうすんだ?」
「簡単なことよ、私達二人が一緒にいれば通報されないわ」
余計に目立ちませんか? 通報はされなくても注目はされるぞ。
こうして川・・・・・・川なんとかさんの尾行が始まった。やべえ、もう名前忘れたわ。
「川崎さん、まっすぐ家に帰るのかな?」
ああ、川崎な。もう忘れない。川崎は今のところ家に向かって帰っている。
だが駅の近くに来た時、川崎がある建物の前で止まった。
「いわゆる予備校ね、彼女は塾に通ってないはずよね?」
「ああ、大志は通ってるがここじゃないし迎えに来たってことはないだろう」
川崎はパンフレットを手に取り何やら考え込んでいる。
「川崎さん塾に通うのかな」
不良になった奴が予備校に通うとは思えんが・・・・・・優しくて面倒見のいい姉だったか。
確かにありえんことはないな。
「学費の為にバイトしてるってことかもな」
「そんなにかかるものなの?」
おい、雪ノ下お嬢様どんだけ世間知らずだよ。まあ俺も小町を塾に入れた時に
こんなかかるのかって知ったんだけどな。
「大志も塾に行ってるし、家計を圧迫することは間違いないな。中途半端な大学に行ったらさらにかかるしな」
「じゃあ川崎さんにバイト辞めてって言えないじゃん・・・・・・」
由比ヶ浜がシュンとした表情を見せる。確かに不良になったのではなく、自分の
学費を稼ぐためにバイトをしてるなら何も言えん。せいぜい法律を盾に脅しをかけるくらいだが川崎の立場を悪くしては依頼も達成されないだろう。
川崎が去った後、俺も予備校のパンフレットを手に取った。パンフを読みながら川崎が
家にまっすぐ帰るのを確認したところで、俺はある制度を見つけた。
スカラシップ、予備校に通う生徒で成績が優秀な者に与えられる奨学金、又は学費減免の制度だ。これを使ってなんとか説得できないだろうか。
「雪ノ下これを見てくれ」
すぐに雪ノ下にスカラシップを説明し、交渉材料にならないか持ちかける。
「なるほど、こんな制度もあるのね。確かにこれなら川崎さんも考えてくれるかもしれないわね」
雪ノ下の賛同も得た。バイトを辞めさせるのだからそれなりの代替案も必要だ。
「二人で話を進めないでよっ!!」
おっと由比ヶ浜を忘れていた。
「あー悪い、由比ヶ浜は理解できないと思ってな」
「バカにすんなし!ゆきのーん!!」
「ごめんなさい、由比ヶ浜さんには少し難しい話なのよ」
「ひどいっ!!」
雪ノ下に泣きついたが、即座に裏切られる由比ヶ浜。これも懐かしい。
「早速、大志に連絡して川崎を呼んでもらおうぜ」
「ええ、そうしましょう」
「ゆきのんとヒッキーのバカー!!」
バカはお前だ。由比ヶ浜の罵声をバックミュージックに、俺は大志に川崎を近くの公園
に呼んでくるよう連絡をした。
俺達三人が公園で待っていると、入り口の方から声が聞こえてくる。
「なんなの大志!離しなさいってば!」
「いいから来てよ姉ちゃん!!」
「まあまあお姉さんお姉さん」
んん? 川崎の手を引っ張って無理矢理連れてきた大志はいいとしよう。
なんで小町ちゃんがここにいるの? 大志と一緒にいたの? 川崎のことお姉さんって
呼んでんの?
「あん? 雪ノ下に由比ヶ浜・・・・・・訓練で1位だった奴じゃん。あんたらが呼んだの?」
俺達のところまで引っ張ってこられた川崎は不機嫌丸出しで俺達を睨む。
「最近帰りが遅いそうね、大志君が心配しているわ。それに高校生は10時までしか働けないはずよね?」
「大志あんたね!!」
「だって姉ちゃん何にも言ってくれないじゃん!!」
おいおいここで姉弟喧嘩はやめてくれよ。
「川崎、予備校の学費のために働いてんだろ?」
そう言うと川崎は一瞬息を呑む。よしビンゴ。
「だから何? 別にあんた達には関係ないでしょ。それともあんた達がお金用意してくれんの?」
ぶっちゃけ金は用意できるが、あれは俺と小町が働かずに暮らすための資金だ。
なによりそれは奉仕部の理念に反する。
「金は用意できんが代替案を持ってきた。お前に勉強する気があるならこれを狙って
みたらどうだ」
川崎にパンフレットに載っているスカラシップの部分を見せる。
「スクラップ?」
おい由比ヶ浜、お前はさっき俺達の話を聞いてただろ。ごめんなちゃんと説明してなくて、やっぱりお前には難しい話だったわ。
「由比ヶ浜さん、ちょっとこっちへ」
由比ヶ浜を連れて小町の方に向かう雪ノ下。
さすが雪ノ下、お前も空気が読めるようになったのか。由比ヶ浜の影響受けすぎて
バカにはなるなよ。おっと話を戻さなくては。
「大学目指してんなら、スカラシップを狙った方がいいだろ、バイトばっかで勉強する
時間も無くなるなんて本末転倒もいいとこだろ」
「・・・・・・」
何も言わずパンフレットを見つめる川崎。もう一押しか。
「それにお前、姉ちゃんだろ。弟に寂しい思いさせてどうすんだよ。千葉の姉弟、兄妹たるものをお前はわかってないんだ、ちゃんと弟を見てやれ。そのクソガキを」
「はあ? あんた大志のことクソガキって言った?」
「すいませんでした」
あまりの怒気に俺はすぐさま土下座をした。本当に殺されるかと思ったぞ。
「ごみいちゃん、かっこ悪いよ・・・・・・」
小町が何か言ってるが気にしない、だって小町を愛しているから。
「なんで土下座してにやけてんのよ。はあ・・・・・・ふふっ、あんたシスコンなんだ」
そのとき初めて川崎の笑った顔を見た気がした。
「妹を大切に思って何が悪いんだよ。お前は違うのか? 大志のこと悪く言ったらすげえ
怒ったじゃねえか」
「わ、私だって大切に思ってるし。今回だって親にも大志にも迷惑かけたくないから・・・・・・」
「姉ちゃん・・・・・・俺だって姉ちゃんのこと心配なんだよ!」
川崎も大志もやはり姉弟だな。相手を思って行動したからこそのすれ違いか。
「ならスカラシップ考えてみろよ。詳しい話は予備校か平塚先生に聞けば力になってくれるぞ」
「・・・・・・わかった、考えてみる。もう深夜バイトもやめるから、あんたらにも迷惑かけて
悪かったね」
「それが奉仕部の仕事よ。あなたが変わるというなら依頼は達成よ」
こうして大志の依頼は達成された。
川・・・・・・川なんとかさん達や雪ノ下達と別れ、俺は小町と家に帰っている。
「なあ小町ちゃん? なんで大志と一緒にいたの? 付き合ってるの?」
正直これで付き合っていると言われたら、せっかく問題が解決したところで悪いが大志
には死んでもらわねばならん。
「へ? そんなわけないじゃん、大志君はお友達だよ? ちょうど学校から帰る時に電話が
来たからついて行ったんだよっ」
何を言ってるんだこいつは、と言わんばかりにあっけらかんと答える小町。
ああ大志よ、命拾いしたな。お前は友達止まりだとよ。
「そんなことよりお兄ちゃん、お菓子の人に会えてたんだね!」
「お菓子の人?」
「ほら病院にお礼のお菓子持ってきた人!結衣さんだよ!」
「ああ、由比ヶ浜のことか」
そうか、病院にお礼に来たって言ってたな。まあ菓子は食べてないけどな。
「わんちゃん助けて結衣さんみたいな美人に会えて良かったねー!雪乃さんも綺麗だし
お兄ちゃんの交友関係が広がって小町的にポイント高いよ!」
「あいつらとはそんなんじゃねえよ。ただの部活仲間だ」
「桐絵さんと玲さんにはお兄ちゃんが美人二人と部活やってるってメールしちゃった。
栞さんはもう知ってるみたいだね!」
おい!小町ちゃん何してるの? なに俺の情報をボーダーに回してるの?
小南は玉狛だからともかく那須は本部じゃねえか。あいつ病弱なくせに戦闘体だと嬉々としてトマホーク撃ちこんできてハチの巣にされるからな、ハチの巣のハチが八幡の八になっちゃうんじゃね。ってか俺のトマホークはあいつから吸収したのが初だったりする。
バイパーとメテオラを吸収しててもトマホークを吸収しないと使えないなんて知らなかった。
「小町、それは八幡的にポイント低いぞ・・・・・・」
那須はともかくそろそろ玉狛に顔出すか。小南なら簡単に騙されるだろうし。
もうすぐ夏休みだなー。
比企谷八幡定時報告。
今日も放課後はちま……比企谷は部室にいる。
なんとボーダー見学の訓練体験で八幡が1位になったらしい。でもちょっと複雑な気分。
最近アタシは調子が悪い。ランク戦で連敗するし、麓郎はうるさいし……。
次負けたらB級下位に落ちる。未だに八幡にも話しかけれないしほんとムカつく。
八幡がすごい勢いで校舎から飛び出した。え、速っ。
後ろから雪ノ下雪乃が八幡を追いかけるように走っている。何なのあれ、まさかデートって訳じゃないよね? どんだけ早く帰りたいのよ。
アタシはすかさずチャリで追いかける。ん、ファミレスに入ったみたい。
ファミレスに入り、案内されたテーブルに座る。八幡遠いし!!
見てみると中学生が待っていたようだ。なんで?
なんか幸薄そうな男子と幸薄そうな眼鏡と幸薄そうなチビ子と……見慣れたアホ毛の女の子。
あ!! あの子ってもしかして八幡の妹じゃない? 八幡のアホ毛にそっくり。
アタシは八幡のアホ毛1級鑑定士の資格持ってるから、チビ子のアホ毛と区別がつく。
あ、八幡がお辞儀した男子のこめかみグリグリしてる……なんか羨ましい。
ってかあの雪ノ下雪乃って女うっざ。八幡に足かけるとか何なの。
ファミレスを出た八幡を追いかける。やっぱり隣の女の子は妹らしい。
名前は小町ちゃん。あ、このまま尾ければ八幡の隠れ家に辿り着くじゃん。
……ってこんな時に電話?!
あ、華。え?! 今から作戦会議? アタシ用事あるか……怒んないでよ! わかった、すぐ行くわよ。
せっかくのチャンスだったのに……。
結局昨日は華と麓郎にすごい怒られた。明日は那須隊と諏訪隊が相手なんだから大丈夫でしょ。
って今度は雪ノ下雪乃だけじゃなくて由比ヶ浜さんも一緒じゃん!! ってかなんでコソコソしてんの?
八幡達の視線の先には総武高の女子生徒がいた。もしかしてあの人を尾けてんの?
アタシほどじゃないけど、まぁまぁな美人じゃん。ムカつく。
八幡達を尾けてたら公園に辿り着いた。どうやらさっき帰った女子を待ってるらしい。
ねぇ、いったい奉仕部って何をする部活なのよ? 前はテニス部の子と練習してたじゃん。
どうやら、その女子と弟の仲直りをさせるのが目的だったみたい。そんなこともするの?
やっと八幡と小町ちゃんが帰るみたい! 絶対八幡の隠れ家見つけるんだからっ!
ん? 事故のこと話してるみたい。ってかホントに事故が原因であの二人と部活始めたんだ……。
ちょっと待って。玉狛の連中だけじゃなくて、那須さんとも面識あんの?! いつ?! アタシ知らない!
そこでアタシは気付く。明日の相手、那須隊じゃん。八幡の隠れ家を調べるのはまた今度にしよ。
あ、もしもし華? 那須隊のログとか見せて! 明日は絶対勝つから! 雄太と麓郎も呼んで、作戦会議しよ!
久しぶりにランク戦で大勝した。第一目標の那須さんに熊谷さん、日浦、堤さん、笹森を倒して5点取った。
やっぱ、まだまだイケんじゃんアタシ。八幡に自慢したい!
八幡が初めてトマホークを奪った相手が那須ってなんかえろい(棒
そこから恋が生まれますね(ない