やはり俺がボーダーに所属しないのはまちがっている。   作:犬ころ大佐

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戸塚までいけなかった。


今回あの方が登場します。
中の人ギャグがあるのでご注意を。


5話

「はむっ」

 

 

今日も俺はベストプレイスで飯を食う。

 

あれから俺は自分のサイドエフェクトについて考えるのをやめた。

 

サイドエフェクトがあろうとなかろうと俺は俺だ。今まで通り戦うだけだ。

 

しかし、未だに村上先輩の強化睡眠記憶は惜しいとは思う。

 

だが生身の人間を吸収したらサイドエフェクトが手に入るかどうかもわからないし、そんな恐ろしいことはしたくない。

 

やめよう・・・・・・飯がまずくなる。

 

その時、後ろから声をかけられた。

 

 

 

 

「やほっ、八幡君じゃん」

 

 

 

 

 

「ああ、宇佐美か」

 

 

 

 

彼女は宇佐美・・・・・・しお、栞? だったか確かそんな名前だったはずだ。

 

俺と同じ高校2年で玉狛支部のオペレーターだ。

 

とても気さくな性格でコミュ力も高いため、コミュ障な俺でも人並みには付き合えている・・・・・・と思う。

 

 

 

 

 

「あれ~テンション低いな~。私に会えて嬉しくないのか~? このこの~」

 

 

 

 

 

そう言いながら、後ろからヘッドロックをかけてくる。

 

やめて!近いから!良いにおいするし、む、胸が・・・・・・!

 

 

 

 

「ちょっ、や、やめろって・・・・・・」

 

 

 

 

彼女は距離が近いのだ。ボディタッチが多く、これでもかと俺を勘違いさせに来る悪魔の眼鏡っ娘だ。中学時代だったら確実に勘違いしてたわ。

 

 

 

 

「あれれ~、耳まで真っ赤だぞ~? そんな君には眼鏡をあげよう」

 

 

 

 

「いや、なんでそうなるんだよ。ってかお前から貰った眼鏡があるから」

 

 

 

 

「だって八幡君、全然かけてくれないじゃん」

 

 

 

 

やっと離してくれたと思ったら眼鏡を勧められた。

 

彼女はボーダーメガネ人間協会名誉会長という、うさんくさい肩書きをもっているらしく、よく眼鏡をもらう。

 

 

 

 

「宇佐美、前々から言おうと思ってたが俺はボーダーじゃない。

だから俺に眼鏡を勧めても意味ないし、学校だと注目されるからやめてくれ」

 

 

 

そう言うと彼女は一瞬悲しそうな表情を見せ、俯く。

 

 

 

 

「確かに八幡君はボーダーじゃないけど、玉狛支部にとって八幡君は家族みたいなものなんだよ?」

 

 

 

 

「家族・・・・・・?」

 

 

 

 

彼女は後ろから優しく包み込むように抱きしめてくれる。

 

そんな訳はない。俺の家族は小町だけだ。確かに玉狛にはアットホームな雰囲気があり、玉狛支部に住み込んでいる者も多いらしい。

 

おそらく家族を失ったり何かしらの事情もあるのだろう。

 

村上先輩に鈴鳴支部があるように、彼らもまた、玉狛支部が居場所になってるのだと思う。

 

だがそれは俺を除いた皆の話だ。厄介者の俺に居場所などあるはずがない。

 

 

 

 

「私は八幡君のこと家族のように思ってるよ。私だけじゃなくみんなも」

 

 

 

 

今までの付き合いから彼女が嘘を言っているとは思えない。

 

だが俺は宇佐美の言葉を素直に受け入れられなかった。

 

 

 

 

「それに・・・・・・

 

―――学校ではやめろって玉狛でしてほしいってことかな? こいつめ~!」

 

 

 

 

「ちげえし!どっちにしろ学校だからやめろ!!」

 

 

 

さっきまでとは打って変わってふざけた調子で、抱きしめた状態からヘッドロックに移行する宇佐美。やっぱりこいつはよくわからん。ああ柔らかい。

 

 

 

 

カランコロン

 

 

 

何か金属が地面に落ちた音がした。すぐに離れ、振り返る俺と宇佐美。

 

 

 

 

 

「ヒ、ヒッキー?」

 

 

 

 

 

「由比ヶ浜・・・・・・」

 

 

 

 

そこには缶ジュースを二つ、地面に落とした由比ヶ浜が呆然とした表情で俺達を見ていた。

 

 

 

 

「お~~~!結衣ちゃん!やっはろーだね~!」

 

 

 

 

すぐに動いたのは宇佐美だ。一瞬で缶を拾って由比ヶ浜に抱きつきに行く。

 

さすが玉狛第一のオペレーターだ。状況把握から次の行動までが早い。

 

いいぞ。そのまま押し切れ。俺はその間に逃げる。

 

ゆっくりと立ち上がり―――

 

 

 

 

「し、しおりん? ヒッキーと知り合いなの?」

 

 

 

 

しまった。宇佐美の行動が由比ヶ浜の再起動を早めてしまったか。

 

由比ヶ浜が宇佐美を抱きとめながら俺と宇佐美の顔を見比べる。

 

俺は半立ちのままだ。え、えろい意味じゃないぞ?

 

 

 

「う、うん? 八幡君とは、え~っとなんというかその~」

 

 

 

家族じゃなかったんですかね、宇佐美さん。はっきり言ってやれよ。

 

いや、まじで言われたら死ぬけどね。もう部活行けない。

 

・・・・・・それはそれでありか。

 

 

 

 

「ヒッキーを名前で呼んでる・・・・・・え、えっとさ。さっき抱きついてるように見えたんだけど、二人は・・・・・・どういう関係なの・・・・・・?」

 

 

 

 

「ええっ?! 関係? だからその・・・・・・」

 

 

 

 

おい墓穴掘ってるじゃねえかポンコツオペレーター。

 

ってかなんでそんな悲しそうな顔してるの由比ヶ浜さん。

 

 

 

「おい由比ヶ浜、勘違いするな。俺とし、しおりは従姉弟なんだ。さっきは俺がヘッドロックをかけられてただけで、抱きついてた訳じゃない」

 

 

 

「従姉弟・・・・・・?」

 

 

 

由比ヶ浜は宇佐美の方を不審気に見る。

 

俺の言ったことが信用ならないのか従姉弟って言葉の意味がわからないのか。

 

 

 

「そうなんだよ!結衣ちゃん!八幡君と私って従姉弟なんだよね~。

だからスキンシップというかなんというか」

 

 

 

俺の意図に気づいた宇佐美がすぐさま調子を合わせる。

 

宇佐美には本当に従弟がいる。A級の米屋だ。名前は知らんが槍バカと呼ばれているのは知っている。

 

 

 

 

「あはは・・・・・・なんだ従姉弟だったんだ。あんまり似てないね?」

 

 

 

 

安堵したように、ほっと息を吐く由比ヶ浜。

 

 

 

 

 

「まあ姉弟じゃないからな。そんなことよりもうチャイム鳴るから戻るぞ」

 

 

 

さっさとこの話は終わらせるに限る。

 

 

 

「えっ?!マジ? ゆきのんのとこ戻らなきゃ!じゃあねしおりん!」

 

 

 

宇佐美に手を振りながら走っていく由比ヶ浜。俺には挨拶無しか。

 

だがなんとか切り抜けた。疲れた。もう5限さぼりたい。

 

 

 

「八幡君」

 

 

 

「ん?」

 

 

 

宇佐美に呼ばれ、顔を向けると明らかにニヤついた表情をしていた。

 

 

 

「ぼっちの八幡君がどうして結衣ちゃんと知り合いなのかな? ほら従姉弟のお姉さんに教えてみ~?」

 

 

 

何を期待してるか知らんが、俺と由比ヶ浜の間には何もないぞ。

 

 

 

「部活が同じなだけだよ!ほら、平塚先生に強制入部させられたやつだ。」

 

 

 

「ああ、奉仕部ね。雪ノ下さんの妹さんがいるっていう・・・・・・」

 

 

 

「まあ雪ノ下さんに比べたら可愛いもんだ。ほらさっさと戻るぞ。」

 

 

 

「あ、待ってよ~」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結局、午後の授業を受けた俺は部室に来ている。

 

授業中、何度も由比ヶ浜の視線を感じたがまだ疑われているのだろうか。

 

 

 

 

「ゆきのん聞いてよー。この学校にヒッキーの従姉弟がいるんだよー!」

 

 

 

 

「あら、それは初耳ね。比企谷君と従兄弟なんて、その人には同情を禁じえないわね」

 

 

 

 

相変わらずの雪ノ下の罵倒であるが、今はそれどころではない。雪ノ下に宇佐美とのことを話せば嘘だとバレてしまう。おそらく雪ノ下は宇佐美がボーダーだと知っているはずだ。

 

 

 

「おい、由比ヶ浜!従姉弟のことは人に言うな。お前には誤解を解くために教えたがあまり広まるとあいつに迷惑がかかる」

 

 

 

 

「へ? そうなの? でもゆきのん、あたししか友達居ないから大丈夫じゃない?」

 

 

 

ガタッ

 

 

 

・・・・・・今のは雪ノ下が椅子から落ちそうになった音だ。

 

由比ヶ浜め、天然なのか知らんがそのフォローは最悪だぞ。

 

 

 

 

「ゆ、由比ヶ浜さん・・・・・・?」

 

 

 

久しぶりに友達に裏切られた気分はどうだ雪ノ下。友達なんか作るから裏切られるし、人間強度がさがるんだ。つまりぼっち最強。

 

 

 

 

「あ!ゆきのん違うよ!そういう意味じゃなくて!」

 

 

 

 

もう抱きついても遅いですよ由比ヶ浜さん。

 

 

 

 

「だ、大丈夫よ由比ヶ浜さん・・・・・・それにあまり抱きつかないで」

 

 

 

なんで頬を染めてんだよ。由比ヶ浜に甘いんじゃないか?

 

なんとか話題を逸らすことに成功した俺は部活が終わるまで雪ノ下と由比ヶ浜のゆるゆりを眺めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自宅で夕飯を食べ、宿題をしてるとスマホが震えた。

 

平塚先生からの着信だ。

 

 

 

「もしもし」

 

 

 

 

『比企谷、君の家に近い警戒区域にトリオン兵が出現した。隊員の到着まで10分だ。やってみるかね?』

 

 

 

 

「了解。息抜きに殲滅してきます」

 

 

 

 

『うむ、頼んだ』

 

 

 

 

基本的にネイバー襲撃情報は平塚先生から入る。倒すのはその日の気分と訓練結果次第だ。

 

まあ数が多い場合は出撃確定だけど。平塚先生にぼろ負けした日は防衛任務中の隊員がいる中でステルス防衛任務をさせられたこともあった。

 

トリガーを起動し、窓から飛び出せばそこはすでに警戒区域。

 

俺の家は警戒区域ギリギリにカモフラージュされて建てられている。まあ母親が極秘に作ったセーフハウスらしいが。

 

 

すでに視界にはバムスター3匹が入っている。ここからは簡単だ。

 

黒いトリオンに包まれたバムスターは一瞬で姿を消す。

 

よし、もういないな。ボーダーが来る前に退散しよう。

 

 

 

 

 

 

「フハハハハ!まさかこんなところで出会うとはな」

 

 

 

 

・・・・・・早くボーダーが来る前に退散しょう。

 

 

 

 

「待ちわびたぞ!比企谷八幡!!」

 

 

 

 

誰にも名前を呼ばれてないし、生前、母にもネイバーと知らない人に襲われたらすぐに逃げなさいと教わった。動け、俺の足。

 

 

 

 

「まさかこのライバルの顔を忘れたとはな。見下げ果てたぞ!八幡!!」

 

 

 

 

ダメだ。無視しても話しかけてくる。

 

 

 

 

「なんの用だ。材木座」

 

 

 

 

 

そう、俺は彼を知っている。幻覚ではないのだ。そうであって欲しかったが。

 

あれは去年のことだ―――。

 

 

 

 

俺と材木座が初めて会ったのは総武高校での体育の授業だった。

 

 

 

「我は剣豪将軍、材木座義輝だ!組めたことを誇りに思うがいいぞ!」

 

 

 

ぼっちだった俺はペアを組む授業では余り者になる。余り者は余り者同士組まされる。

 

それが材木座だった。自己紹介の段階でわかった。こいつは中二病で余るべくして余った奴だと。

 

だが俺は気にしなかった。ペアを組まされたのが中二病でも俺には関係ない。ぼっちは

ただ黙々と授業をこなすだけだ。

 

 

 

「ああ、比企谷八幡だ。よろしくな」

 

 

 

今思うとこれがいけなかった。俺はなぜだか彼に気に入られた。

 

俺の名前が清和源氏が篤く信仰していた八幡大菩薩にもじってるのも原因の一端だ。

 

中二心が疼くらしい。

 

捨てられた動物に餌を与えたら懐かれた、そんな気分だ。全く可愛くないが。

 

 

何度かペアを組む内に彼は俺に身の上話をしてきた。ほとんど聞き流していたが聞き流せない話もあった。

 

彼はボーダーの戦闘員ではなく、トリガー開発に興味があり本部に直接赴いたそうだ。運の良いことに開発室長の鬼怒田さんに出会い、面接を受けることになったという。

 

だがエンジニアとしての経験も知識もない材木座が受かるなどありえない。

 

しかし、幸いトリオンも人並み以上にあったため、開発室付で試作型トリガーのテスターとしての役目をもった戦闘員という肩書きで訓練生として中途入隊したのだ。

 

ここまで聞いた俺はこいつは一生分の運をここで使ってるんじゃないかと思った。

 

経緯を聞く限り、望んだ結果ではないとは言え奇跡に近い。

 

それから彼は自慢の中二病で孤立しつつも、すぐC級隊員になった。

 

問題はここからだ。C級隊員は連携に早期から慣れさせるためにチームを組まされる。

 

 

 

 

「あのような悪しき風習。好きな奴と組めだと? 我はいつ果つるともわからぬ身。

好ましく思う者など、作らぬっ!」

 

 

 

 

もちろん彼は余る。中二病だけでなく開発室付の中途入隊という異例の肩書きも邪魔をした。

 

チームを組めなかった材木座は結局ここでも余り者同士組まされる。

 

しかし組んだ相手は俺のように優しい相手ではない。余るだけあって性格に難がある。

 

材木座を共通の敵として認識した彼らはすぐ仲良くなったそうだが材木座にとってはやりにくいことこの上ない。

 

だが幸か不幸か、このチームは強かった。すぐにC級上位に食い込み防衛任務に参加することとなった。

 

予想外の結果に鬼怒田は気分を良くして、さっそく試作型トリガーを持たせてくれたらしい。

 

 

材木座の最初の防衛任務。ここで初めて俺と材木座が校外で出会った。

 

俺はすぐに材木座のチームメイト二人をベイルアウトさせた。

 

俺との関係が知れれば材木座に迷惑をかけると思ったからだ。まったくいらぬ心配だったのは言うまでもないが。

 

 

 

「は、八幡、まさかお主が逃亡したブラックトリガー使いなのか!!」

 

 

 

友人のいない材木座にゾンビの噂は耳に入ってなかったようで、正確な情報を持っていた。ぼっちは人に聞けないから自分で調べるしかないのだ。

 

 

 

 

「だと言ったらどうするよ材木座」

 

 

 

 

 

「只者ではないと思っていたが、さすが我のライバル!!・・・・・・かっこいい、フヒ」

 

 

 

 

おい小声でかっこいいって言ったよな。好きそうだもんな、中二ぽくて。

 

 

 

「この剣豪将軍、材木座義輝がお相手致す!いざ尋常に勝負!!」

 

 

 

そう言った材木座は両手にアイビスを装備していた。剣豪将軍って名乗るなら弧月使うかせめてアタッカーだろ。スナイパーが真正面に立つなよ。

 

 

 

 

「ゆくぞ八幡!!」

 

 

 

 

アイビスをぶっ放す材木座。俺のシールドは威力の高いアイビスでも破れない。

 

悠々とシールドで受けたが衝撃は来なかった。

 

 

 

「スパイダー?!」

 

 

 

当たった俺のシールドにワイヤーが付着していた。だがたった一本のワイヤー、どういう意図だ?

 

 

 

「捕まえたぞ!!」

 

 

 

そう言うと材木座はワイヤーを巻き取る勢いを利用してこちらに突っ込んでくる。

 

 

 

「これぞ我が考案した新技、ウインチ・ギミックだ!!スラスター発動!」

 

 

 

さらに加速する材木座。おいスラスターはレイガストの専用オプションじゃねえのか?

 

ありゃただのアイビスじゃないな。材木座の丸っこい鈍重な体型と大砲二つ。

 

あれはまるで・・・・・・先行量産型ボール。

 

・・・・・・ボールってなんだ。なんかよくわからん単語が浮かんだな。

 

そうこう考えている内に材木座は目の前だ。

 

 

 

 

「食らえ!八幡!」

 

 

 

 

「惜しかったな材木座」

 

 

 

どんな速度で来ようと知覚できるなら問題はない。

 

材木座を吸収しベイルアウトさせる。まあ、あの程度でシールドが抜けるとは思えないが。

 

 

 

こんなことがあってから材木座とは何度か仲良く(?)戦っている。関わりたくないが悪い奴ではないのだ。

 

そんな思い出に浸っていると、ふと材木座の装備が変わっていることに気づいた。

 

 

 

 

「また新しい試作品か?」

 

 

 

 

「その通り!我はとうとうB級に上がったのだ・・・・・・やっと孤高に戻れる。フヒ。

・・・・・・そして今回こそ剣豪将軍にふさわしいトリガーを貰ったのだ!!」

 

 

 

マジか。あいつがとうとうB級かよ。すげえな。

 

材木座を見ると右手には見た目、普通の弧月と左手には見たこともないマシンガン型

トリガーがあった。

 

 

 

「では今日も参るぞ八幡よ!」

 

 

 

材木座は弧月を背中に背負っている鞘に納めた。いや、最初から使わないのかよ。

 

A級の黒江みたいになってんぞ。

 

マシンガンを乱射してくるがすべてシールドで弾く。普通のアステロイドだな。

 

だが材木座は撃つのをやめない。

 

 

 

 

「銃身が焼け付くまで撃ち続けてやる!!」

 

 

 

その声を聞いた時、ふと陸戦型ガンダ・・・・・いやいや、なんだそれは。

 

また変な単語が浮かんだ。初めて奴に会った時のようだ。

 

そのとき周囲に煙幕が広がる。通常弾だけじゃなかったのか。

 

 

 

「どうだ!スモーク・ディスチャージャーの威力は!」

 

 

 

いや威力はねえよ。そんな大声出したら居場所丸わかりじゃねえか。

 

声のした方向に向けてメテオラを放つ。建物の崩壊する音が響くが手応えがない。

 

もう一発放とうとしたところで、後ろからきたワイヤーネットが覆い被さってくる。

 

シールドごと絡め取られた俺は態勢を崩し倒れる。煙幕の中、振り下ろされる弧月が見えた。

 

 

 

「そこかっ!」

 

 

 

弧月を対象にして吸収する。武器を失った材木座はまた煙幕に隠れた。

 

その時だ。

 

 

 

「トリガー解除!!」

 

 

 

「トリガー起動!!」

 

 

 

立て続けにそんな声が聞こえた。戦闘中にトリガーを入れ替えたのか?!

 

 

 

ネットを外した俺はバイパーとメテオラで合成弾を作る。

 

 

 

「トマホーク」

 

 

 

「くらえええええええええええ!!」

 

 

 

 

同時だった。

 

 

その瞬間、俺の右腕は吹き飛んだ。

 

材木座はトマホークにやられベイルアウトしたようだ。

 

なんだ今のは・・・・・・、砲撃か? 俺のシールドをぶち抜く威力だと。

 

結局、材木座がどんなトリガーを使用したかわからないまま、俺は帰宅した。

 

平塚先生との訓練以外での初めてのダメージだった俺は、その夜眠れなかった。

 

 

次の日、1限の国語で居眠りをして平塚先生にボコボコにされたのは言うまでもない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

比企谷八幡定時報告

華達とお昼を食べてはちま……比企谷のいるベストプレイスに向かおうとしたところで

2年の男子に呼び止められた。そう、入学して何十回目かの告白。

アタシが可愛いのはわかってるけど、こう何度もだとウザいし八幡に見られたらと思うと胸が痛くなる。

パパッと断って、ベストプレイスに向けて走る。はあ、同じ2年なら八幡に告白されたい……ってバカ!!

別に八幡のことなんてこれっぽっちも好きじゃないし! それにアタシや華が麓郎や雄太と付き合ってると思われるのも納得いかない。

麓郎は生意気だし、雄太は可愛げあるけど彼氏って感じじゃない。

同じチームってだけで付き合ってる訳じゃないし、そんな噂が八幡に知られたらどうしてくれんの!

 

やっとベストプレイスに着いた。さて八幡はどこか……は?

……なんで宇佐美さんといちゃついてんの? 何なの……何なの!!

 

見ていられなくなったアタシは元来た道を走る。途中、由比ヶ浜さんとすれ違ったけどどーでもいい。

クラスに戻ったアタシは放課後、華が迎えに来るまでずっと上の空だった。

 

昼に見たことを華に話したら八幡と玉狛には縁があるって教えてくれた。宇佐美さんって

誰にでも優しいよね。そういえばあの菊地原に抱き着いてるの見たことあったかも。

無理やり自分の中で納得させる。だってアタシはまだまだ八幡を監視しなきゃいけないもん。

 




材木座は中の人ギャグだけで八幡のライバルになりました。

次に登場するのはきっと大規模侵攻の予定なので、だいぶ先です。

あと最後に使ったトリガーはまあなんとなくわかるかと思います。

作者の戦闘描写が下手なせいで結局、弧月使えなかった剣豪将軍。ごめん。
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