これまたやり過ぎた感はあります
「何で飛行船から飛び降りてくるんですか!?
」
ゲームでの白猫のキャラクターガチャはどっかの部屋に飛行船の絵があり、その絵が現実と繋がっているのか全身マントを着ているキャラクターが飛行船から飛び降りて来るのをまるで生中継みたいに傍観するのだ。
そして地面にぶつかりそうになるところでその飛行船の絵がある個室にキャラクターが到着するといったものである。
だから普通に空に浮かんでいる飛行船から飛び降りて来るとか考えられる訳がなかった。
もしキャラクターガチャがあるとしたならば飛行船が描かれている絵の部屋に行ってそれをすると思っていたからである。
なのに普通に飛行船から飛び降りて来るとか大丈夫?
死なないよね?
「仲間を求める冒険家が集まる飛行船があるらしくてな、それがジュエルの魔力を頼りに飛び降りて来ると言われている」
そういうことを聞いてるんじゃないんだけどなぁ、カイルさん少し天然じゃね?
「いや空に浮かんでいる飛行船から飛び降りて来るって死なないんですか?」
「……ジュエルの力を甘くみてもらっては困るぞジェクト」
「な、なんだって……!?」
まさかジュエルの力を使って召喚するから飛行船から飛び降りても大丈夫的な?
100人降りても大丈夫的な感じなのか?
「とまぁ言ってみたものの実際には分からんが、この召喚術でケガをしたとは聞いた事はないから大丈夫だろう」
「おい」
本当に俺の安心感を台無しにしてくれる一言だな。
結構な高さから飛び降りて来るから下手したらミンチになる姿を見なくちゃならんのはマジで勘弁して欲しいんだけど?
っていうか聞いた事ないってカイルさんその召喚術使った事ないの?
「聞いた事がないって使った事ないんですか?」
「……考えてもみろ、全く見ず知らずの人間を仲間にしたいと思うか?余程の事がない限り召喚術を使おうとは思わないだろ?」
確かによくよく考えてみれ寝泊まりやら飯を食べたり命懸けで冒険するのに見ず知らずの人間はちょっとキツいかも知れんなぁ。
野営とかあるだろうし喧嘩したりして自分の命が危ない時にもしかしたら助けてくれない可能性もあるしなぁ。
仲間にするのも大変だなぁ……
「それもそうですけど……うん?余程の事?」
「俺の許容できる範囲を遥かに越えているんだよジェクトの存在がな」
「なんか本当にスイマセン」
常識外れの俺の存在がいてカイルさんは自分の価値観が変わっていくのに耐えきれなかったみたいだ。
でも俺も常識外れになりたくてなってる訳じゃないので勘弁して欲しい。
「別に珍しいからそれはそれで面白いんだけどな、流石に一人でずっとお前の相手をするのはキツい」
「そんなにですか?」
「常識が常識じゃなくなっていくのに慣れろって言うのが無理だろ。星たぬきがグレイルジャガーを倒すのが当たり前とか言われてお前は平然と受け入れられるのか?」
「無理ですね、いや本当にスイマセン」
でもそこまでの常識外れな存在だったのか俺、確かにソウルボード8個も持っているのも異常みたいだし……
スタンドと回復魔法使えるのは黙っておこう。
「こんなギャンブルみたいな召喚術あんまり使いたくないんだが仕方ないな」
「ギャンブル?」
「誰が仲間になるかはお楽しみって事だ。ある程度の実力や潜在能力がないと冒険家飛行船協会に登録できないが誰が来るかは分からないんだよ」
「へぇー」
冒険家飛行船協会とか初めて聞いたんだけど。
やっぱりゲームだった時とは色々変化してるなぁ……
実際問題、武器を貰う時に俺が吸い込まれそうになったりする時点で色々変わってるだろうし。
幸先不安だなぁ……
「とりあえずやってみるか?」
「そうですね、ジュエルを25個纏めて空に投げて『召喚』って言ったら良いんですね?」
「そうだ、じゃあコレジュエル25個分だ袋のままで良いから全力で真上に向かって投げるんだぞ」
ジュエルの入った袋を受け取った。
なんか凄い緊張する、あんな話の後だし、どんな人達が仲間になってくれるんだろう。
最初の仲間だから頼りがいのある人が良いけどな。
……白猫って頼りがいって言うかマトモなキャラ少なかった気がするんだけど、マトモそうなのって俺がゲームで使っていた龍騎士の団長であるゲオルグとか剣を使う騎士であるクライヴとかの男性陣しかいなかった気がする。
それだけではないと思うけど記憶が薄れてきてるかなぁ……
スカシカシパンマンとか出たらマジでどうしよう……
えぇい!!
不安に思っても始まらない!
とりあえず猫6兄弟でも色騎士達でも良いや!
行くぞぉぉぉぉ!!!
「おんどりゃああああぁぁぁぁぁぁあ!!!!『召喚ぁぁぁぁぁぁぁんんんんん』!!!!!」
袋に入ったままのジュエルをおもいっきり投げるとジュエルの入っていた袋が飛行船に変化した。
「どういうシステムやねん」
思わず関西弁が出てきしまったけど仕方ない。
そしてマントを被った誰かが飛び降りて来る。
てか忘れた!これ着地どうなるの!?
「俺も初めて見るが危ないなこのままじゃミンチだぞ」
「いや何を冷静に言ってるんですか!?」
なんだ、なんだ?
おい、人が飛び降りて来るぞ!
親方!空からマント被った人間が落ちてきます!
村人達が集まってきた。
そういえば村外れはバロンの鍛冶屋の他にも炭鉱堀りの人とか色々いたな。
そりゃ空から飛び降りて来る人間がいるなら集まってくるか……
……うん?今バ○ス唱えそうな奴いなかったか?
いやそんな事を言ってる場合じゃないマジでどうなんの?
空から地面に近づくにつれてマントの色が変化していく白っぽいマントから銀色に変わり、そして金色のマントになった。
因みに強いキャラは金色のマントを被ってる事が多いので多分そこそこ強いキャラだと思う。
でもこういうところまでゲーム準拠になる必要性なくね?
ゲームのガチャの時みたく水泳の飛び込みのように頭から飛び降りて来てるし、いやマジでどうなんのコレ?
凄い勢いで地上まで落下してくる仲間になってくれるかも知れないが、そのままこの世からも消え去るかも知れない人を見守る。
騒ぐ村人
達観するカイルさん
もう諦めてる俺
そんな俺達を嘲笑うかの様に綺麗に着地した。
「「「「「うぉぉぉぉぉーースゲェエエェ!!」」」」」
まるで重力を感じさせないような着地だったな
いやぁこんな所でジュエル召喚術が見れるとはなぁ
親方!空から綺麗に着地しましたよ!?
爆発した歓声が辺りを包み込む。
いや無事で良かったんだけどさ、普通に着地してるって色々おかしくない?
「僕の家知りませんか?」
「知るわけないだろ」
なんか横にいた眼鏡の兄ちゃんが訳分からん事を言ってきた。
知り合いじゃないのにお前の家を知ってる訳がなかろう。
というか前もそれを聞いてなかったか?
金色のマントを被ったままの完璧な着地をみせた仲間になってくれる人間の方へ駆け寄るとマントをバッと脱いだ。
そこにいたのは……
「コヨミだよ!お友達になろう?」
小さな犬?を頭に乗せた幼女だった。
いや俺も白猫をキャラガチャメインでやってたからこの女の子がどんなキャラなのかは分かるけどさ、思ってたよりも幼女だよ!
例えるなら小学2年生ぐらいの女の子に「お友達になろう?」と言われている年齢的に大学生ぐらいの俺。
赤い髪の兄ちゃんと金髪の兄さんが少2の女の子と一緒にいるこの状況、警察に通報されてもおかしくない絵面である。
「どうしたのにーに?」
とつぶらな瞳で俺を不思議そうに見てくる女の子。
…………とりあえずロリコンになりそう。
ジュエルがあれば仲間も増える
そんな感じです