ふむ、なんや3人交代でやっとるんか。
トールや、宜しゅう頼むで。
今考えるとな、自分なにもやっとらんのよ。
村の子供ら見てるって事になってるらしいけど。
基本アレは子供の面倒見てる人等の手伝いしてるだけやからなぁ。
ノエルはまだまだ子供やし、解るけど流石に成体の自分が働かんってのはな?
陽炎も商隊の護衛しとるし、自分はユクモ村の見回りでもしよかと思って。
村長さんに掛け合ってみたら、あっさり了承してくれて良い人やであの人は。
どうにも、見回りを出来るのはレイスぐらいで、でも基本は狩りに出るから人手が欲しかったそうや。
まあ、見回りいうても何かある訳でも無いんやけどな。
事件が有れば鎮圧する。揉め事が有れば仲裁する。
そんぐらいや、それに仲裁なんて嬢を見てたらイヤでも慣れてくるわ。
両人がどれだけ興奮してても、2,3分で仲裁してるからな.....
そんな光景に慣れだしてる自分も自分なんやけどな。慣れって怖い。
「おう、トールか今日も見回りか?」
「レイスか、まあな、自分だけ働かんってのはどうかと思うてな。」
「へぇ、本当にミツさん所の奴等はマジメだな。」
「お前さんも、同じ様なモンやと思うで?」
「嬉しい事言ってくれるな、ミツさんによろしく伝えといてくれよ。」
「解っとるて、頑張れやお前もな。」
コイツ最近、色々やってるけどアレも周りを和ませようとして空回った結果やし。
根は良いヤツやからなぁ。勿体無いもんやで。
さて日も、暮れてきたし....そろそろ終わりやな。
さて、明日も頑張るか。
で、此処までは良かったんや、ここまでは。
問題は帰り道、村まで歩いてたら.....
せやな、ハンターで言う所の渓流のエリア1で。
人間が倒れっとった。正確には人型の、やけどな。
嬢なら何も言わず助けると思うが、アカン。
すっごい面倒な事に巻き込まれるとしか思われへん。
要するに......見なかった事に....
「助けてくださいいいい!」
「うわぁあああ!やめろ!くっ付くんとちゃう!離れろっちゅーとんのに!」
アカン、付いてくる。
「助けてくださいぃぃい.......」
「着いてくんな、お前さんを助ける義理がない。」
しつこい、帰れ。来るな。
その後、その人型は付いてきて村まで来た。
「で、誰なんだその女は。なんだ?溜まってるのか?」
「え、いや、あの....」
「こっちが聞きたいわアホンダラ、勝手に着いてきよっただけや。あと溜まってるって何やねん。」
「まあまあ、そんなに邪険にしないであげてよ。倒れてたって事は理由がある筈だろう?」
「そりゃそうやけどな.....」
「まあ、僕にとって何よりも大事な事、同類の感じがするんだよ!」
.........は?
「これは確実に男だよ!普段、誰かさん達から性別を正しく理解されていない。そんなオーラが凄いんだよ!」
.....嬢、そんな迫真の演技で伝えんでいいから.....
「いや、性別は確かに男ですけどぉ......今は助けて下さいぃ.......」
「何かな!?なんでも聞くよ!?」
アカン、嬢が同類を見つけてテンションが最高にハイって奴や。
「いやですねぇ...古代林に渓流のクルペッコが大型引き連れて引っ越してきたせいで抗争が起きてどうにもならないんですぅ....」
「要は、それを止めて欲しいと?」
「はぃ.....元々抑止力になってたディノバルドが消えて襲撃に来たので止めて欲しいんですぅ.....」
古代林でディノバルド....?
ノエルかぁあああああああああ!
この時、トールの脳内には凄いゲス顏でニャニャしながら左中指立てて振ってるノエルの姿が思い浮かんだとか。
「ふむふむ、ならば早速明日行くよ!」
「ちょっ、母君何言ってるんですか!?」
「.....君には解らないだろうね、性別を間違えられ、存在を全否定された気持ちが!そして同類を見つけた時の感情を!」
「何時まで引っ張ってるんですかその話!?」
「君達が僕をしっかり男と認識するまでだよ!」
混沌過ぎて訳わからん.......
あ、渾沌茸.....そんなこんなの翌日。
「君達は来なくても良いんだよ?」
「心配なので。」
「ミツさんが怪我した瞬間犯人を埋めるので。」
「お姉ちゃんが心配だし、ついでに元々私のテリトリーだから。」
アカン_______アカンてコレは
_____逃げろ、逃げるんやクルペッコ共、自分含めたゆけむり村全員が殺しに来るぞ。
「......ちょい待ちいな、お前さん名前なんやねん?」
「そういえば名乗って無かったですぅ、ホロロホルルのロッドですぅ★」
.....食えんヤツやな.....
「さて、とにかく僕らはクルペッコの鎮圧だね。」
「さっき上空から見たところ、エリア11です。」
「流石陽炎だよ、仕事が早いね。」
あ、コイツ照れとる。
ホンマ、まだ子供なんやなぁ........
「じゃあ、取り敢えず僕が話してみるから手は出さない様にね?」
「耐えれたらそうします。」
さて、コイツらが爆発せん事を祈るか.....
前みたいな殲滅戦したら国一つ冗談抜きで滅ぶからな.....古代林消えるぞ。
「こんなところで何やってるのかな?」
「あ、こんにちは。ミツネさん、なんでこんな所に?」
....なんで普通に会話してんの?
え、これが当たり前なん?敵対行動とろうや少しは。
「いやねぇ、此処に住んでたホロロホルルの子が君の連れて来た大型モンスターとの抗争を止めてくれって言うからね。」
「うーん、自分はただ此処に移動しただけなんですけどそれと一緒にジャギィが、そしてイビルジョーまで来たので手が追えないんですよ。イビルジョーさえなんとかすれば多分大丈夫かと.....」
「そうかい、じゃあ君は故意にやったという訳では無いんだね?」
「引っ越し先にわざわざイビルジョーなんて呼びませんよ。」
「それもそうだね、これ、お詫びに渓流から持ってきた魚だよ。よくジャギィに掻っ攫われてたからね。」
「ありがとうございます。それじゃあ....」
.......平和って良いなぁ。
さっき、陽炎とゼロがイビルジョーは向こうです。
とか言って飛んで行ったのなんて見とらへん。
ゼロは帯電して、陽炎は人型で刀滅茶苦茶研いでたけど。
自分は何も見とらんし知らん。
ノエルも刃尾研いで、ブレス用意してたけど知らん。
会合数秒で土に還ったであろう憐れなイビルジョーなんて知らんのや。
「あれ、トール君陽炎達は?」
「どっか行きましたわ。」
「ゔーん、イビルジョーもなんとか移動させたいんだけど場所が解らないしなぁ.....」
「イビルジョーは多分もうハンターに殺られてると思いますよ?もう帰りましょか。」
「え、でも皆待たないと.....」
「すぐ帰ってくるでしょう帰ったほうが絶対ええ。」
これ以上此処に居たく無い。
チラチラと遠くでノエルの腹立つ咆哮が聴こえるんや。
「ありがとうございますぅ。」
「一応解決はしたけど、君はどうするの?」
「うーん、古代林に戻っても犬っころが五月蝿そうなので此処に残りますぅ。」
「そうかい、家はまだ何件かあるから近くの子達に聞きながら決めると良いよ。」
「じゃあ、これからよろしくですぅ♪」
コイツなんか腹立つな.....というか犬っころて......ドスジャギィか?
このロッド、ハンター兼吟遊詩人として活動して。
各地を回ったりするようになったそうだ。
ちなみに、ロッドはまだ『女の子に見えやすい』ぐらいなので、その外見を使ってユクモ村や各地の女性を口説いてるそうだ。
ゆけむり村(ミツさん除く)の住民曰く、『あざとすぎて腹が立つ』だそうだ。
今見直すとこの回が一番ひどい。
確か深夜、テンション可笑しい時に書き上げた回だったからな。