ガンパレード・マーチ episode OVERS   作:両生金魚

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アンケート結果1位は順当として、2位が意外でしたね……やっぱり潜在的にかっこいいおじさんの需要は高いのですな。


リハビリ短編2

お引越し

 

 今日も今日とて、会津や薩摩の将校たちや後輩の人型パイロットたちの訓練を終えて一息をつく猫宮。砲火の聞こえない後方で、申し分のない環境で優秀な人材達を集めての訓練である。当然スムーズに事は進むのだが、密度が濃い分疲れも溜まりやすい。

 

 だが、そんな身体の疲れも無視しつつ、今日はどの予定を消化するかなんて悩んでいると、珍しく視察に来ていた西住中将と話していたまほが、てくてくと近づいてきた。

 

「ん? どうかしたの? まほさん」

 

「猫宮さん、今日猫宮さんのお宅にお邪魔しても宜しいでしょうか?」

 

 突然の爆弾発言に吹き出す猫宮。ものすごく目を泳がせて明後日の方向を見つつ、誤魔化す。だが、目をそらした先にまほはつつつと移動する。また目を逸らす猫宮。てくてくと移動するまほ。そんな事が何度か繰り返される。

 

「きょ、今日はちょっと都合が悪いかな~? へ、部屋も散らかってるし」

 

「嘘ですね」

 

 誤魔化そうとするも、即座に嘘だと見抜かれる。冷や汗が出る猫宮。

 

「……猫宮さんが大変だった時、私も九州の部屋にお邪魔したんです」

 

 ピシッと音が聞こえそうなくらいに固まる。そして何だ何だと、凛と千代美としほが近寄ってくる。

 

「それは是非」「詳しく」「知りたいな」

 

 逃げられないように周囲を囲まれ四面楚歌である。だがそこに容赦なく追撃を入れるまほ。

 

「猫宮さんの九州での自宅は、何と言いますか……生活面どころか人間味が全く有りませんでした。今もそうじゃないかと、心配です」

 

 ジト目でじ~~~~~~~~と猫宮の目を見るまほ。重圧に耐えかねて俯いたらぐいっと両手で目線を合わせられた。

 

「……九州と同じなんですね?」

 

「えーっとね、その、ほら、忙しくてあんまり戻らないし……」

 

「……」

 

「えっとその、ほら、あんまり贅沢する余裕も無いし……」

 

「年金が支給されてるはずだが」

 

 今度はしほにあっさり嘘だと見抜かれる。

 

「「「「…………」」」」

 

 四方からの圧が強い。冷や汗が止まらない猫宮。

 

「九州では仕事をしすぎて倒れたとも聞きましたが?」

 

「え、えっとね、やっぱり忙しいとね?」

 

「「「「…………」」」」

 

 圧力がもっと強くなった様な気がした。

 

 むぅ、と怒った顔で更に顔を近づけるまほ。逃げられなくてドキドキしっぱなしの猫宮。沈黙が、しばし続く。

 

「決めました。猫宮さん、私の家は母と二人暮らしで部屋がまだまだ空いています。だから、引っ越して下さい」

 

「えっ!? いやちょっ!?」

 

 焦る猫宮。なんというかそれは色々とマズいのでは無かろうか? そう思うも目の前の女性は本気のようである。

 

「あらあら」「ほう……」

 

 そして、笑顔のまま圧力を強める少女二人。

 

「うむ」

 

 そしてビシッとサムズアップする母親一人。

 

「い、いやあのね、男女七歳にして席を同じゅうせずって「全く問題ないぞ。私が許す」しほさぁあああああんっ!?」

 

 世間一般論で説得しようとしたら母親からノータイムで許可が降りた。

 

「ちなみに、西住中将。ご相談が有るのですが……」「部屋はまだ空いていますでしょうか?」

 

 もはやゴゴゴゴゴゴと音が聞こえてきそうな位に威圧感を高める少女二名。

 

「うむ、勿論だ。二人暮らしは中々寂しくてな。賑やかになるのは大歓迎だ」

 

 だがしほは動じず大いに頷き許可を出す。そして大慌てなのが猫宮である。えっ、何、同棲する流れなの!?

 

「ちょ、ちょっと待って下さいよっ!? 今住んでいる場所は軍の宿舎ですし勝手に出ていくのも「問題無い私がねじ込む」ねじ込むって言ったよこの人!?」

 

 会津閥やら薩摩閥も、ハニートラップを仕掛けられるならまさか反対はしないだろう。試しにそれとなく女性を近づけてみたが、反応が芳しくなかった分尚更である。ちなみに止めそうな芝村の人間は居ない。どいつもこいつも悪い顔で笑いながら許可を出すだろう。

 

「じ、自分だって男ですし何か間違いが有ったら「私が許す」許すなよっ!?」

 

 もはや敬語も忘れる。が、その言葉に強く反応したのは少女三人である。顔を赤くしつつも、笑みを深める。

 

「ま、間違い、ですか……」「それはつまり……」「意識はしてくれてるって事だな?」

 

「はっ!?」

 

 そりゃー周りが美少女だらけで気にならないプレイヤー(読者)なぞ少数派であろう。だが、意識はしていても時間制限やら仕事の忙しさやらで意識しないようにしてきたのがこの猫宮であるのだが。

 

 周囲をキョロキョロ見渡し、ふふふふふと言いそうな位悪い顔をしている西住中将を見つけて、反撃してやろうと無謀な反抗心と悪戯心を出してしまった猫宮。

 

「そうですね……西住中将だって美人ですし」

 

 原さんもそうだったしこういう気の強い女性は意外な反撃に弱い筈!

 

「そうだな…これでも体型には気を配っているし、そう言ってくれると嬉しいな。まほ、弟か妹が出来るかもしれん……」

 

 だがしかし、しほさんは大人の女性であり中将まで上り詰めた強い女性であったのだ。ぽっと頬を赤く染めつつ、いやんと身体をくねらせるしほ。そして、周囲の温度が絶対零度まで下がる。

 

「猫宮さん、まさか……」「年上が……そんな年上が趣味だったとは……」「眼の前で母親を口説くなんて、いい度胸ですね猫宮さん……」

 

「い、いやこれはあのねええええええええええっ!?」

 

 抵抗も虚しく、床に正座させられる猫宮。そして、絶対零度の視線を向けてくる三人。何も言わないのが、逆に怖い。結局、足を戻すことを許されたのはたっぷり一時間後であったそうな。

 

 なお、その間にしっかり西住中将が三人分の引っ越しの許可をもぎ取ってきたことは言うまでもない。




昔からリクエストされていた話の一つ+1位のラブコメで思いついたお話
これで猫宮は東京にいる間5人暮らしに……うーむ、爆発させるべきか(待て)
時系列的に言えばしほさんの所で泣いた後な感じでしょうか

ちょっと、女の子は集団で動かすことが多かったので個別にも書いてみたい感じもします

恋愛的なIFルートや個別IFルートは……

  • 見たい
  • いらない
  • むしろ攻略された猫宮が見たい
  • いや攻略に必死な猫宮が見たい
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