魔法少女リリカルなのはvivid~四人目の王~ 作:ビスマルク
とりあえず友人から遊戯王のカードをもらえることになってよかったと思う今日この頃。
現状がどうなっているのかを確かめる前に倒れている山猫を助けることが先決だと考えた俺たちは山の中で治療をすることにした。
ここがミッドチルダではないと考えられる以上むやみやたらに人前で魔法を使うことは得策ではないからだ。
「で、どうなんだシルフィ」
『そうですね、おそらく使い魔としての契約を着られてしまったため魔力が足りなくなってしまったんでしょう。とりあえずクイン様が仮契約すれば現状は脱せるかと』
「レオンじゃダメなのかい?」
『おそらく彼女は高位クラスの使い魔ですからね。お世辞にも魔力が多いとは言えないマスターでは多分魔力が足りません』
「それなら仕方ないな……。うっ、これは結構きついね」
という訳で魔力量が多いクインが仮契約することで魔力供給を行えるようになり体調も安定してきて何とか危険域を脱することが出来た。
さて、この山猫がどうにかなったのなら今度は今の俺たちの状況を確認するべきだ。
「とはいえ拠点は必要だからな。それにもうすぐ日が暮れそうだ、とりあえず夜がこせれるところを探そう」
「人里には向かわないのかい?」
「ここが魔法文化のあるところなら問題ないんだがな……。さっきの使い魔の念話、いくら弱いとはいっても山の下にある街にはぎりぎり届くくらいはあった。それなのに誰も来なかったという事は」
「ここは魔法文化がない場所の可能性が高いという事か…」
「そういう事だ」
探すのが大変だと思われていた今日の宿泊場所も意外だったが夜をこせれそうな洞窟がすぐそこに見つかった。
とりあえず山猫を運び込んでそこで情報を整理することにした。
「とりあえずここがどこなのかは明日確認するしかないがどうしてここに来たのか、その原因は予想は出来てる」
「もうかい。かなり早いね」
「ああ、それには理由があってだな。原因そのものが目の前にあったんだよ」
そういってずっと手に持っていたものを見せる。
そこにあったのは青い石、あの時俺が川に投げ込もうとした石だ。
「その石が原因なのかい?」
「ああ、かなり前に資料で見たから結構忘れてたことが多いけどな。それに今ならはっきりわかる、これはロストロギアだ」
「ロストロギア!?」
その声はかなり大きく、普段大声を出さないクインがどれだけ驚いているかが分かった。
その気持ちは分かる。俺自身、その能力の関係上ロストロギアと切っては離せなかったからまだましだがそれでも驚いている。
「でもなんであんなところにロストロギアが?それに移動してきた点についてはまだわかないんじゃないか?」
「なんであそこにあったのかは知らんが移動してきた点については分かる。その説明をする前にこのロストロギアが何て名前か教えておいてやる」
「…無限書庫の司書である君には分かるかもしれないがボクには分からない可能性があるぞ?」
「いいや、お前なら絶対に知ってる。お前はあの「高町なのは」が初めて管理局に接触することになった原因となった事件を知ってるよな」
「ああ、ボクの戦闘スタイルは彼女の戦闘法をボク風にアレンジしたものだからね。オリジナルである彼女のことは詳しく調べたよ。それで彼女が管理局に初めて接触したじけ、…………。」
「このロストロギアの名前が分かったか?」
「もしかして…………」
恐る恐るという感じで答えたクインの答えは、残念ながら正解だ。
そう、このロストロギアの名前は『ジュエルシード』だ
「なんでそんなものがあんなところにあったんだ!?」
「知らん。落ち着け」
「落ち着いてられるもんか!ここが管理外世界なら僕たちはもう二度と元の世界に戻れないかもしれないんだぞ!?」
『大丈夫ですよクイン様』
「どうして君たちはそんなに落ち着いてられるんだ!?」
「……あんまり言いたくはないんだが」
かなり混乱しているクイン。
しかしこれが通常の反応だろう。俺のように戻れるという確信を持っていないのだから。
だから告げることにした。俺の持つレアスキルを、普段は全く使えないレアスキルを。
その結果クインはさらに驚くことになったがそれは余談だ。
***
「お…て…だ……。…き…く…さい。……………ださい」
「誰がダサいんじゃあ!!」
ふざけたことを言われたせいか一瞬で意識が覚醒した。
と同時に気が付いた。
今の声がだれのものなのか?という事に。
少なくてもクインでないことは確かだ。
女性の声だという事はシルフィのものである可能性もないわけではないが声質が違った。
という事は……敵襲?
その可能性に気が付いた俺は声のした方に飛び掛かる。
まだ起きたてのせいなのか目がよく見えないが反応は出来る。
そう思って声のした方に伸ばした俺の手は……クインによって叩き落とされた。
めっちゃ痛い。
手の甲が腫れないか心配になるくらい痛い。
「いきなり女性に襲い掛かるなんて君はもう少し気を付けた方がいいと思うよ?」
「いやいや、起きた時に知らない人間の声が聞こえてきたら警戒するだろ。少なくても俺が生きてきて起きた時に聞こえてきた知らない人間の声にいい思い出はない」
「起きた瞬間いきなり女性に襲い掛かったってアインハルトさんに報告するよ?」
「ごめんなさいクインさん。お願いしますからそれはやめてください」
昨日やったことにさらにそんなこと報告されたら真面目に俺の命が危険だ。
少なくてもそうなったあいつに手加減などという概念は無いだろう。
女っていう生き物はそういうものだ。
ポイズンクッキングシャマルも戦闘狂シグナムもエターナルロリータヴィータもそれは変わらなかった。
あいつらに比べたら十分普通と言えるアインハルト十分その範疇に入るだろう。
思わず土下座した俺を見て女性があたふたとし始めた。
「私は大丈夫でしたからやめさせてください!」
「そうは言ってもねリニスさん。レオンはこれくらいやらせなければ反省しないんだ。前も同級生の着替えシーンを覗いておいてしれっとしていたからね」
「おい待て!あれは事故だって言っただろうが!というかそっちのリニスさん?がさっきまでの雰囲気からは想像できないほど冷たい視線を向けてくるのでやめてくださいお願いします!!」
「土下座したうえでそこまで言うならゆるさなければ僕の方が鬼だね。良いよ起き上がっても」
「……どんな状況でもお前は鬼だろうが(ボソッ)」
「おおっと、帰ったらアインハルトさんに話したいことがいっぱいあったんだっけ。……言ってもいいの?」
「すみませんでした許してください!!」
再び土下座。
俺の体はもはやアインハルトの怒りに関係することには瞬間的にこうなるようになってしまったようだ。
怒るアインハルトには勝てないことはすでに俺の細胞にまで刻まれているようだ。
その後リニスさん?がものすごい説得をクインに行い何とか土下座状態から抜け出すことが出来た。
ついでに自己紹介を行い現在の状況を確認し合った。
リニス(名前は呼び捨てで構わないと言われた)の話によるとある人の使い魔をしていたのだがその人の体調が悪くなってきたのと契約内容が果たされたので契約を解消されたのだと。近くで朽ち果てるよりも遠くに行った方がいいだろうという事でどこかの世界に転移してそこで死ぬようにしたらしい。
なるほど、確かに話を聞くだけなら納得できる。が
「話を聞くだけなら、な」
「?何か今言った言葉におかしな点でもあったかい?」
「今の話、聞いただけなら確かに納得できる。だけどそれじゃあ昨日の念話の理由が分からない。「やるべきこと」って言うのはなんなんだ?」
「ああ…、確かにそれはボクも気になっていた。かなり切迫した状況のようだし」
「それは……」
「リニスにも事情があるだろうから無理にも聞き出そうって事はしない。だけど良かったら聞かせてくれないか?まぁ今すぐってわけじゃないし、これからやる事があるからその後になるだろうし」
「……分かりました」
そういって頷くリニス。
まぁこれでひとまずはいいだろう。
「ところでレオン、やる事っていうのはなんだい?」
「決まってるだろ。今俺たちがどこに居るのか確かめるってことだ」
『確かに今の状態でいたら困ることもあるでしょうしそれが一番ですかね~』
とりあえずこの山を下りて人里にでも向かうことになった俺達だったが、まさかここがあんな場所だったなんて思っていなかった……。
***
山から降りるとそこは確かな文化のある街だった。
とりあえずどれほどの技術があるのか確かめるために手頃な店に入って周りを見てみた。
五分後
『トゥトゥヘア!トゥトゥヘア!トゥt『狙い撃つぜ!』ヌオォォォォォ!!』
「テメェクイン!儀式の途中で狙撃は反則だろうが!」
「そ、そうなのか?ボクはこのゲームをやったことないからわからないんだけど……」
「周りの人たちの反応を見てみろ。お前の行為に反感を覚えている人も少なくないぞ?」
「うわっ!?ものすごい見られてる!」
『(多分こんな子供がこんな時間にこんなところにいるってことに疑問を持ってるだけだと思うんですが……慌てるクイン様が面白いんでこのままにしておきましょう♩)』
「あなたたちは何をしてるんですか……?」
「『ゲーセンでゲーム』」
現在俺たちははいった店でこの頃ヒットしているというゲームをやってた。
ワザトジャナイヨ、ホントダヨ?
ちなみにリニスはこっちを半眼でずっと睨んでる。
その視線が怖くなってきたうえ腹が減ってきたため店を出る、
《でもまさかここが地球だとは思わなかったな》
《ボクはそれより君がこの世界の通貨を持ってたことに驚きを隠せないよ》
《以前兄貴と一緒に来たことがあってな。その時の金をシルフィの中に保存しておいたんだよ。ちなみにその時までにためておいた全額だからそれなりにあるぞ》
《そうかい。それよりも今の時代の事なんだけど……》
その言葉を聞き思わず呟いてしまう。
「まさか十年以上前だったとはな……なっ!まさかあそこにあるのは我が神西尾〇新の人〇シリーズでは!?これは界に行かなくてはファンとは言えない!」
「ちょ、レオン!そんな自分勝手な行動をとってh「ありがとうございましたー」早い!買ってくるのも早ければ読むのも速い!」
「読書魔法を使ってるからな。無限書庫の司書には必須の魔法なんだぞ、主に黒い提督のせいで」
いくら何でもありのロストロギア・ジュエルシードでもやって良いことと悪いことがあると思う。
まさか場所だけじゃなく時間まで移動させられるとは。
ただ西尾維〇の小説を中古ではない状態で買えたことには感謝しよう。
「あの~ご注文はなになさいますか?」
「ボクはこのオムライスを」
「私は一番安いものを」
「俺はステーキセットプレミアムで。あとはデザートとしてイチゴ尽くしのパフェを」
「かしこまりました~」
とりあえず腹ごしらえという事で入った店は普通のファミリーレストランだった。
ちなみに俺は今言ったメニューでもまだ腹五分ぐらいだったりする。
「よく食べますね……」
「これくらい食わねぇとな。育ち盛りだし」
「ボクはそんなに食べないけどね」
呆れるように言う二人。
確かに結構食っているという自覚はあるがそんなに驚くことか?
アインハルトはそんなに驚いてなかったが……あいつは天然だったけか。
兄貴や親父にも呆れられたという思い出があったりするのは秘密にしておこう、クインに話のネタにされるのも嫌だし。
「とりあえず今分かってることを整理しておこうか」
「そうだな」
「異論はありません」
クインが率先して今の状況について話し出す。
俺はこういうことが苦手だし、さすがにさっき会ったばかりの人間(使い魔だが)に頼むは間違ってると思うから助かる。
「今は時代的に言うとボク達の居た時代から十年ほど前、場所は第97管理外世界地球」
「あとここは海鳴市ってところらしいな。魔法文化は全くの0…というかそんなことを言ったら病院に連れていかれるレベルの世界だ」
「魔法文化がゼロっていうのが厳しいね……。管理局へ連絡する方法がない」
「ぶっちゃけ時間があれば戻ることは出来るからそこまで助けてほしいってわけじゃないけどな」
「確かにレオンのレアスキルならなんとかなりそうではあるけど、それでもあまり労力を使わない方が楽じゃないか?」
クインの言うことはもっともだ。
もっともなんだが…。
「それは来た管理局員がまっとうな性格をしてたらの話だ」
「?どういうことだい?」
「組織っていうのはでかくなればなるほど腐った実が多くなってくる。俺達がジュエルシード持ってるってことがばれたらもしかしたら俺たちはこの時代に生きなきゃいけなくなる。もしくは存在自体無かったことにされるかもな」
「なるほど、ないとは言い切れないのが怖いね…。これはレオンの言った方法が一番のようだ。できれば使わせたくはないんだけど」
「しゃあねぇよ。それしかないんだったらやるしかないだろ」
とそこまで話していたら店員が頼んでいた品を持って切ったため一旦食べることに集中することになりその場は無言になった。
「ところでほかに分かったことはなかったかな」
「俺の方は特に…。西尾維〇が素晴らしいということを再確認したことくらいかな」
「それはもういい。正直何回も言われてうんざりしているんだ」
「なんだと?お前殺られてぇのか?」
「戯言だね」
「……お前もよんでんじゃねぇか」
「ごほんっごほんっ。とにかく!これからの基本方針は未来に戻れるようになるまでここで生活するってことでいいかな?」
「それしかないだろうな。でもお前それまでほぼ野宿だぞ?大丈夫なのか?」
「去年の地獄を経験したボクに死角はなかった」
「そ、そうですか」
最近こいつがおかしくなっているような気がする。
昔はもう少しまともだったような気がする。
《十中八九マスターの影響ですね》
《俺だけじゃないだろ、多分お前の影響もあると思う》
《失礼なっ!それではまるで私がクイン様をおかしくしたような言い方じゃないですか!》
《その認識で間違ってないと思う。というかクインだけじゃなくてアインハルトにも悪い影響与えてるからな、お前?》
《た、確かに彼女は本来だったらもう少しクールだった気もしないではありませんが…、でもそれはマスターの影響もあるんじゃないんですか!》
《俺はいいんだよ別に。お前がやる事がむかつくんだ》
『(……軽い独占欲ってものですかね、そのことにマスター自身気付いてないのは不幸なのか幸せなのか…判断しにくいところですが)』
《どうしたシルフィ》
《なんでもありませんよ?ちょっとプライベートな考え事です》
作った俺が言うのもなんだがこいつはあまりに人間臭くないか?
いや機械的だった方がいいかって言われたらこっちの方がいいけどさ、限度ってもんがあると思うんだ。
それにしてもシルフィを作った俺が細かいところは違う製法にしたとはいえ根っこの部分ではほとんど同じように作ったクインのアルドとは違いすぎないかと思わない事もない。
やはりデバイスコア自体にそれぞれの自己意識があるという仮説は正しかったのだろうか。
だがそうなるとストレージデバイスのコアのような自己意識を持っていないコアについてどう説明すればいいのだろうか。
それともあれらは見えないだけで自己意識があるのだろうか。
面白い仮説が出来そうだしこれを夏休みの課題として提出してみようか。
きっと面白いことになるだろう。
「シルフィ、レオンは何を考えているんだい?」
『恐れくデバイスの事についてかと。始めは自分のデバイスを作る為だけだったらしいのですが今となれば立派な趣味の一つとしてかなりの知識をため込んできてますしね。元々の凝り性をこじらせた結果とも言えますが、こういう時には邪魔にしかなりませんね』
「それもそうだね。それじゃあレオンをさっさと起こそう」
ストレージデバイスにも自己意識があると仮定した場合これは今まで以上の働きをこなすこともできるか?しかしインテリジェントデバイスの意識は後付けしたものが多いのも事実だし……、だけどユーノさんの話によれば遺跡とかで発見される古代のデバイスには稀に自己意識があることも確認されているようだし一概とデバイスコアに自己意識がないとは言い切れない面も、いやしかし
バシャッ
「おい、クイン。お前今何やったか分かってるか?」
「うん。いつまでたっても人の話を聞かないバカに水をかけたんだ」
「お前いい加減にしろよ?さすがの俺もキレるぞ」
「でもこうした方がいいていったのはシルフィなんだけど」
「この駄バイスが!俺の考えの邪魔しやがって!もう少し考えがまとまりそうだったのに!」
『その考えは少し後にしてくださいよ。さすがに今の状況でやられたらたまったもんじゃありませんよ』
むっ!?た、確かに理にかなっていると言えるが…、それでも水をかけることはないんじゃないだろうか?
『マスターの場合はあそこまでしないとマスターの母上とアインハルト様以外の話を自動的にシャットアウトしてしまうので仕方ないと思います』
「くっ、分かった。今回の事は水に流そう」
『それでこそマスターです』
こいつにやり込められてる気がしてむかつくが正論と言われれば仕方ない。
以前は兄貴に熱湯をかけられるまで気づかないほど集中することもあったから今回の事は十分許容範囲ないだろう。
次は無いが。
「それでどこまで話したんだっけ」
「今現在の状況とこれからの方針までだよ」
「そうか」
つまり一つを除いて大体話し終わったということか。
それなら残る一つの話を聞くことにしましょうか。
「じゃあリニス。悪いがお前があそこに倒れていた時に流された念話について話してくれ」
「……分かりました」
まぁ、何が話されても驚かないように心の準備でもしておきますか。
遅くなってすみませんでした!
ちょっと修飾関係の事とか学校で忙しくなってきたんでかく暇がありませんでした。
過去編は後三話程度終わらせれれば……いいなぁ。
ぶっちゃけこの後どうすればいいか作者的にも困ってます。
まぁぼちぼち考えて書いていきたいと思うのでゆっくり止まっていてください。
それではまた次回