魔法少女リリカルなのはvivid~四人目の王~   作:ビスマルク

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書けるうちにかこうと思い、投稿できるうちに投稿しようと思った結果です。

楽しんで頂けたら幸いです。


第十四話

朝早い時間。

学生が自分の学校に登校してにぎやかになる時間だ。

もちろんそれはザンクト・ヒルデ魔法学院初等部高町ヴィヴィオも例外ではなかった。

 

「あ……!アインハルトさん」

 

「はい」

 

ヴィヴィオの声に反応して振り向いたのは両手で鞄の手提げを持っているクールな美少女アインハルト・ストラトスだった。

ヴィヴィオは走ってアインハルトの横に立ち色々なことを話題に話しかけた。

話題は様々で学校の宿題の事や近くある定期テストのことなど。

アインハルトは話しかけられるたび軽い返事を返し、時には感想などを言っている。

そして次に話題になったのが彼女たち共通の知り合いであるレオン・G・トエーラの事だった。

 

「それでレオンさんってばひどいんですよ。自分は勉強するから仕事を頼むとか言っちゃって」

 

「そうですか。レオンさんにも注意しておきますね」

 

「はい!そうしてください!」

 

ちなみにこのヴィヴィオの話は真っ赤なウソである。

彼女の事を庇うのならば嘘をついたのは彼女ではなくこの時に連絡した無限書庫の司書だが。

その時レオンは鎖に繋がれ延々と勉強させられており寧ろ仕事に向かいたかったと後に語っている。

 

「それで―――」

 

「ヴィヴィオさん。ここは中等部で、貴女の校舎はあちらでは」

 

「あっ!そ、そうでしたっ!」

 

話に夢中になっていたヴィヴィオはいつの間にかついていた中等部に入ってしまい思わず赤面する。

その様子を見て一人の少年が話しかける。

 

「おはようアインハルトさんにヴィヴィオさん。朝から元気だね」

 

「おはようございますクインさん」

 

「あっ!おはようございますクインさん!」

 

話しかけたのはアインハルトと同じクラスの金髪横眼の少年クイント・フェン・ヴォテックス。

愛称クインだった。

いつもはもう少し早い時間に登校してくる彼だったが色々な魔法の開発に余念のない彼はたびたびこうしていつもの時間より遅くなる時があった。

 

「はぁ、レオンの奴が相談に乗ってくれればもっと早く完成したのに」

 

「なにがですか?」

 

「ん?興味があるのかいヴィヴィオさん?ボクの趣味は魔法の開発なんだよ」

 

「魔法の開発!?」

 

「まぁ開発と言ってもただの改良版っていうのが多いけどね。いずれ全く新しい魔法を作ろうと思ってるんだ」

 

「へぇ~、見たいです!」

 

「見せる機会があったら実演してあげるよ。それじゃあそろそろ時間だからボク達は行くよ。ヴィヴィオさんも早く行った方がいいよ」

 

「あっ!つい話に夢中になっちゃって……。それじゃあお二人ともまた会いましょう!」

 

「はい」

 

アインハルトは素気なく、クインはニコニコしながらヴィヴィオと別れる。

しかし素気なく見えても内心少し心配していたのか軽く手を挙げて遅刻しないように注意する。

ヴィヴィオはその様子にとてもいい笑顔で機嫌よく去っていく。

最後までアインハルトはクールな先輩だった。

 

「……ここまでキャラが違うとは」

 

「なにか言いました?」

 

「いや、何でもないよ」

 

アインハルトの問いに無難に返しながら内心その耳と勘の良さに戦々恐々としていた。

そんな内心に気付くことなく自分たちの教室に向かうアインハルト。

ようやくその教室の扉の前に辿り着いたときその中から大きな叫び声が聞こえてきた。

一体何事かと急いで中を確認する二人の目に映ったのは―――

 

「テストなんか嫌だーーーー!!」

 

「はぁ!?お前なに言ってんだ!?」

 

「こんな教室に押し込められて延々とテスト用紙に回答を書き続ける、それでお前は満足なのかよ!!」

 

「そ、それは……」

 

「なら抗議すべきだろ!俺達は頑張った、何人も脱落(赤点)しそうな奴らを見てきた。実際に放課後残された奴らだっている。それでも俺達は自由を得た!なら今度はそいつらの為に本物の自由を得るべきだ!そうだろ!?」

 

「あ、ああ……。そうだ!今こそ反逆の時!みんなトエーラに続け!!」

 

「「「おう!!」」」

 

―――テストに反逆しようとしているレオンとその他何人かの馬鹿達だった。

これらの人間は小等部の頃から似たような騒ぎを起こしそのたびにゴリラのような担任に捕まり叱られてきた。

しかし今回はその規模が違う。

原因はレオンの無限書庫監禁勉強会だろう。

極限まで高められたストレスがついに爆発したのだ。

それに呼応するように数人のクラスメイトは便乗する。

テストが無くなれば御の字だし、もし無くならなかったとしてもそれはそれで後悔は無くなる。

なにより――――その方が楽しいじゃんという理由で。

 

彼らはよく見るべきだった。

いつもは騒ぎを止めようとしてる女子たちが静かなのを。

 

彼等は良く聞いておくべきだった。

さっきまで鳴いていた春ゼミたちが鳴くのを辞めたのを。

 

彼等は気付くべきだった。

地獄の審判者が存在し後は判決を待つだけということを。

 

「何を、してるんですか?」

 

「――――はっ!!」

 

数人の生徒が気付いたがすでに遅い。

気付いた時には宙を舞い気を失っていた。

仲間が落ちてきた音でようやく気付いた生徒もすぐ床にキスする羽目になる。

そして残ったのはレオンただ一人だけ。

 

「あ、アインハルト……」

 

「こんなことをする時間があるなら勉強しましょう」

 

「こ、断る!俺は自由を手に入れるん」

 

「自由?」

 

「すみませんでした今すぐ勉強を始めます」

 

「さっきのヴィヴィオさんの時とは大違いだ、主に雰囲気が……」

 

その鋭い眼光に怯みレオンは降伏した。

そこに居たのはクールな美少女の皮を脱ぎ捨てたクール()天然美少女だった。

 

 

***

 

筆記試験が終わった後の放課後の風景。

俺は自分の机に突っ伏し、アインハルトとクインはその周りに集まっていた。

それはいつも通りでありながらいつもとは違った。

なにが違うって?俺のテンションだよ馬鹿野郎……。

 

「もうやだ……。二度と試験勉強なんてしてたまるか……。するとしても絶対無限書庫の司書たちなんかに教えてもらうもんかよ……」

 

「落ち着きなよレオン。それに試験が終わったって嬉しそうにしてるけど残念ながらまだ終わってないからね?」

 

「嘘だろ!?俺今日やったところしか知らないぞ!!」

 

「安心してください。試験と言っても実技の方ですから」

 

「ふぅ、それならまだマシだ……」

 

実技試験とは何を行うのか、知らない奴の為に説明しておこう。

筆記試験とはその名の通り書くための、つまりはきちんとした知識がついているかを調査するための試験だ。

それに比べ実技試験とはその知識をきちんと使えるかを調査するための試験だ。

どっちかと言えば技術は感覚で身に着けるタイプの俺は実技の方が楽でいい。

ちなみに俺は実技で手加減しているため本来の実力を知る人間はかなり少ない。

知ってるのはアインハルト達を除けば担任のゴリラくらいだろう。

あのゴリラ、重心の動きとかで俺の実力見抜きやがった。

ミッド式魔導師タイプとか言ってたけど確実に嘘だろと思った。もちろん拳骨を受けてさらに疑惑を深めた。

ちなみにこの実技試験があるのは中等部だけで初等部は明日も普通に筆記試験だ。

一日早く筆記試験を終えれたことは素直に喜ぼう、やったー。

 

「やぁ、アインハルト君にその他二人」

 

「……誰?このいかにも金持ちで装備を整えまくって俺つえーって勘違いしてそうな中二病ボーイは」

 

「そんな風に言ったら世の中二病患者たちに悪いよ。彼はただ単に性格が悪くて、親が管理局の幹部で自分が偉いと思っているよくありそうな間違いを今の年齢になっても変えられない典型的な馬鹿だよ」

 

「お、お前等!この人を誰だと思ってるんだ!」

 

「そうだぞ!この人はかの有名なイヤー・オブ・クザソゲー様だぞ!」

 

「いやだから知らねぇよ」

 

なんなんだこいつら。

自分たちがバカ丸出しだってことに気付いてないのか?

ん?待てよ。

こいつの名前を並び替えたら……

イヤー・オブ・クザソゲー→イヤーオブクザソゲー→クソゲー・オブ・ザ・イヤー。

 

「ブフッ!!」

 

「なんだい、いきなり噴き出して。これだから下等な人間は」

 

「す、すまん。お前の名前がおかしくって……くくくくくははははははは!!クソゲー!クソゲーだって!親どんな気持ちでそんな名前付けたんだよ!ぶはははははははは!!」

 

「くくくくくくく。れ、レオンそんなに笑うもんじゃない。人の名前は神聖なものなんだぞ」

 

「だってクソゲーだぞクソゲー!これで笑わなくていつ笑うんだよ!!」

 

『一応記録しておきますね。このバカ笑い』

 

やっべーわ。

可笑しくって腹痛いわぁ。

なにが面白いってこいつの馬鹿みたいな装飾のついてる制服と相まってギャップで笑える。

これで笑わなきゃ嘘だろってレベルだ。

 

「はぁはぁはぁ……。ふぅ、笑った笑った。あんがとな、こんなに笑ったのは久しぶりだわ。ん?なんで顔真っ赤にしてんだ?」

 

「こ、この僕の高貴な名前だけじゃなく、この素晴らしいセンスの元作らせた特注の制服も笑ったな!クソッ!やはりこんな奴に君のような人間はふさわしくない!一緒に来たまえアインハルト君!!」

 

「え?」

 

「なっ!?」

 

『おお、ナイスですよマスター』

 

目の前のクソゲーがアインハルトの手をとろうとしたので思わず叩き落としてしまった。

気まずい沈黙が流れる。

再び手をとろうとするクソゲー。

またもや叩き落とす俺。しかも先程よりも強く。

 

「君はこの高貴な僕の肌をも傷つけたな!アインハルト君を即刻開放し僕に渡したまえ!!」

 

「……なに言ってんだ?このクソゲー」

 

「ほら、君と初めて話した時言っただろ?その時言ってた人間の一人だよ」

 

「なるほど。アインハルトの美少女っぷりとその才能を見込んで今のうちに手に入れようって魂胆か」

 

『自分で行ってて恥ずかしくないんですか?アインハルト様なんて真っ赤になって俯いてますよ』

 

まぁそう言うことは基本俺は無干渉だ。

今も喚いてるこのクソゲーが何しようとこいつの勝手だし、俺には関係ない事だ。

それが俺の親しい人間にまで来ない限りは。

 

「勝負だ!明日の実技試験、どうやら僕の体術の試験の模擬試合の相手が君の様だからね。ボクが勝った場合はアインハルト君を僕に渡すんだ」

 

クソゲーの言葉にアインハルトがすごく嫌そうな顔をするが、親しい人間にしか分からない程度しか表情が変わっていないため目の前の馬鹿どもは気付いていない。

ちなみに俺の雰囲気が変わっていることも分かっていない。

 

「…………」

 

「怖気づいたかい。まぁそれも当然だ。なんたって僕はアインハルト君に次ぐ実技試験の成績2位だからね。ちなみに今更謝ったところでもう遅い。君が僕にボロボロにされアインハルト君が僕のモノになるのは決定事項だ」

 

「いちいち口から毒ガスみたいな臭い息を吐いてるんじゃねぇ。臭くて鼻が曲がりそうなんだよ。もちろん口を閉じたとしても根性が腐ってやがるから臭いのに変わらねぇけどな」

 

『いやいや、毒ガスっていう立派な兵器に失礼でしょうマスター。あれは自然界の虫たちも使っている立派な武器ですよ!こういうのはせいぜいフンコロガシが転がした糞でしょうに』

 

主従共に思わず吐いた言葉にクソゲーは顔を真っ赤にして怒りだす。

しかしそれ以上何かをするわけもなく怒ったまま取り巻きどもを連れて去っていった。

去ってしばらくした後クインが話しかけてきた。

 

「レオン」

 

「言いすぎとかいうなよ。あれでも言葉を選んだつもりなんだから」

 

「逆だ。あれしか言わないんじゃダメだろう。ボクだったら確実にアレの十倍は口汚く奴を罵倒出来たぞ」

 

「その分明日はボロボロにしてやるから安心しろ」

 

「期待してる」

 

今日はこれ以上することもなく全員帰っていた。

あれ以上誰かといると暴れそうになりそうだったため大変助かった。

明日の為に少しアップしておこうと思った。

 

 

***

 

 

レオンが途中で抜けたため二人で下校しているクインとアインハルト。

その間にいつもは少しはある会話は無い。

 

「クインさん」

 

「…………」

 

「クインさん」

 

「…………」

 

「クインさん!」

 

「あっ!な、何かなアインハルトさん」

 

「いえ、何を悩み事があるのかと思って」

 

そのアインハルトの問いに言いずらそうにクインは答える。

言ってもいいのかどうか考えながら、結果的には話すことにしたようだ。

 

「いや、レオンの様子について考えてたんだ」

 

「レオンさんの?」

 

「うん。レオンの様子について何か気になることはない?」

 

「気になることですか?特にありませんが」

 

その答えにまたもや考え込んでしまうクイン。

どうやらクインの頭を悩ませてるのはレオンの事についてらしい。

 

「レオンさん、どこかおかしいところありましたか?」

 

「そんなに気にすることでもないかもしれないけど。いやに静かだったなぁと思ってね」

 

何かあるんじゃないかなぁ、とクインはつぶやき、それは誰にも届かないまま風に消えた。

この中にもし古代ベルカ時代の彼を知っている人間が居たら気付いているだろう。

彼が今、本気でキレてることに。

そうなった場合、相手がとても酷い目に合うことも。

そしてそうなった彼を止められる人間は、居ない。

 

 

***

 

 

「こんな大規模でやるなんて聞いてねぇぞ」

 

「君が聞いてないだけだろうに」

 

「うっせ、知らなくて当然だろうが。試験に保護者が来てもいいとか」

 

俺が今言った通り現在学園の運動場には大量の大人が居る。

なんでもこの学園がきちんと教育していることを直に確認してもらうことを目的にやってるらしい。

しかし、それで困るという学生が居るということを確認してほしかった。

 

「別に良いだろレオン。減るもんじゃあるまいし」

 

「減るんだよ。緊張感とかそういうものが」

 

「あってもなくてもやる事もやれることも変わらないくせにそういうことを言うなよ」

 

「兄貴だから言ってるんだよ。他の人だったらもう少しちゃんと対応してるわ」

 

「兄に敬意を払えとあれほど……。しかし今日のお前は一段とキレてるな。何かあったのか?」

 

「対戦相手が昨日アインハルトのことを物扱いした、OK?」

 

「OK。潰せ、俺が許可する」

 

「言われないでもやってやる。それじゃあ時間だからそろそろ行くわ」

 

掲示板を確認したところクソゲーが言った通り俺の模擬試合の相手はクソゲーだった。

これで違ってたら俺が困るため合っててよかった。

目の前のこいつを合法的に殴ることが出来なくなるからな。

 

「よく逃げずに来れたね。その覚悟位は認めてあげるよ。まぁ試験が終了するまでの二十分間君には屈辱というものを教えてあげるよ」

 

「戯言だな。宣言してやるよ。俺がお前に圧倒的な屈辱ってもんを教えてやるよ」

 

ここまで来たらもう言うこともない。

兄貴が言った通り、ただ潰す。それだけだ。

 

「それでは試験、開始!」

 

「はああああああああ!!」

 

担任のゴリラの合図と同時に目の前のクソゲーが走ってくる。

それはお世辞にも早いとは言えず、アインハルトの打撃やクインの砲撃を見慣れている俺にとってはどうにでもできるスピードだ。

本来なら躱しざまに膝の一つでも叩き込んで終わりにする所だがそうはしない。

相手の稚拙な攻撃をかわし脚を引っ掛け思いっきり顔から転ばす。

無論、体操服のポケットに手を入れたまま。

 

「クッ!回避だけはうまいようだね!それじゃあこれはどうかな!」

 

すぐさま立ち上がってフェイントとも言えないフェイントをした後顔目掛けてパンチを放ってくる。

それを首をかしげるだけで避け、今度は先ほどとは逆の方向に脚をひっかけうつ伏せになるように倒す。

その後なにかをすることもなく距離を取る。

 

「僕の攻撃が当たらない!?だ、だが避けてるばかりじゃ僕には勝てないぞ!」

 

その後も健気なほどにこちらに向かってくる相手を足だけを使って転ばしていく。

何度も何度も。

何度も何度も何度も。

何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も

相手の意思がくじけるまでそれを続ける。

 

「まだ十五分……」

 

「やっと十五分か」

 

時計の針は試験終了まであと五分残してる。

目の前の奴は泥だらけになっているが俺には全く汚れが付いていない。

クソゲーの目にはもはや戦意は無い。

しかしそんなことは関係ない。

この喧嘩はこの馬鹿が売ってきたんだから、俺はそれを買っただけなんだから。

謝ろうが何をしようが許す気はない。

ただお前は俺に潰されろ。

 

「面倒になってきたしさっさと終わらせるか」

 

「ひっ!く、来るなら来い!近づいてきたら殴るだけだっ!」

 

「出来るならやってみろよ、出来るならな」

 

『獅脚』を使い一瞬で目の前に移動。

驚いているクソゲーの腹に一撃ぶち込み息を全てはかせる。

その後必死になって空気を吸おうとしている奴の顔をアッパーカットで殴る。

一瞬地から足が離れ吹き飛び目の前に転がる。

ルール違反のため地面に転がった奴を攻撃できないため待つ。

その後咳き込みながらも立ち上がった奴は必死になって構える、が及び腰になっていててんでなっちゃいない。

武術を嗜んでる奴なら素人でも分かるほどこいつの動きは稚拙だ。

それで成績順位2位とか。

授業中見てたがこいつ程うちのクラスの連中は弱くなかった。

おそらく学園の先生を何人か買収でもしたんだろうなと考える。

まぁそのことは後で問題にするとして、今はこいつの事だ。

 

腹の一発もアッパーもそこまで強く打ちこんだわけじゃない。

これじゃあ俺の気は晴れない。

だから

 

「終らせるか」

 

「!?」

 

めんどいし

 

「どこだ!?どこに消えた!?」

 

もう飽きたので

 

「そうか!魔法を使ったんだな!馬鹿だね!これでお前の反則負けだ!」

 

「馬鹿はお前だ。自分の背後位注意してろ」

 

一撃決めて終わりにしよう。

 

「『牙砲』」

 

クソゲーの背中に『牙砲』が突き刺さり担任のゴリラのところまで吹き飛ばす。

ゴリラが受け止めることで観客席に突っ込むことはなかった。

クソゲーは気絶しているのか全く反応しない。

まぁ意識を失ってるとしても言いたいことくらいは言わせてもらおうか。

 

「テメェじゃあいつに釣り合わねぇよ」

 

実技試験の得点は、文句なしの満点だった。

 

 

***

 

 

今日は主や他の騎士たちも仕事があるということで弟子の様子を休暇のとれた私一人で見に来た。

弟子が実技試験を受けている間に何かがあったのか遠くで大きな歓声が上がった。

何があったのかと近くの人間に聞くとどうやらある少年が性格の悪い少年をブッ飛ばしたということだった。

想像してみて、確かにそれは爽快そうだと思った。

それに昔の主だったらそういう奴が自分の身内に手を出そうとした場合確実にそうするだろうと考えふっと笑ってしまった。

 

「どうかしましたか、アインさん?」

 

「いや、何でもない。今日の様子はきちんとシグナムに報告しておくから安心しろ」

 

「はい!よろしくお願いします!」

 

今日は弟子の成長も見れたし爽快な話も聞けた。

家族に話せばきっとよろこぶ様な話ばかりだ。

そう思いながら私、リインフォース・アインスは家族の待つ家に帰って行った。

 




今回の話で一番苦労した点は?
決まってます。
もちろんクソゲーを書くことだ!
どうやったら噛ませ犬的な存在になるか頭を悩ませました。
自分ではまだまだだなと思いましたがどうでしたか?
多分また登場することになると思うのでその時までにクズ度をもっと上げたいと思います。

また最後の最後でまたもや意外な人が登場しました。
彼女がここに存在してる理由はいずれ物語中で話したいと思います。

それではまた次回!
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