魔法少女リリカルなのはvivid~四人目の王~ 作:ビスマルク
それでもいいよ、という方はどうぞ。
こんにちわ、レオン・G・トエーラです。
何の因果か知らないが自国が崩壊したところを見た後、家族と親友に見送られて死んだ俺は赤ん坊になっていた。
なにを言ってるかって?頭おかしいんじゃないかって?大丈夫、俺も当事者じゃなければそういう反応をするから。逆に当事者じゃなければそんなことは言わないんだよ。
何故かは知らないが前世と同じ名前と容姿で生まれてきたらしい。
まぁ、また王として生きることになるのかって不安に思ったこともあったがそんなことはなく親は普通の人でとても安心した。
この世界はどうやら俺が生きた世界のはるか未来らしい。
色々と変わってて驚きまくった。というより変わってないことの方が少なかったため毎日毎日驚いていたような気がする。
なにが一番驚いたのかといえば学校という制度が子供全員に適用されることだな。ああいうのは一応俺たちの時代にもあったにはあったが通ってたのなんか貴族の連中ばっかだったと思う。
それだけこの世界が平和ということだな。それはいいことだ。
良いことなんだが俺は学校なんてものには行きたくない。
そんなところに行くくらいだったら俺は一日中特訓時ていた方が楽しい。
そんな事言ったら両親がうるさいから言わないけど。
「ち、遅刻するーーーー!!」
いつもの叫び声を目覚まし代わりにベッドから這い出す。
今日もまた学校だ。憂鬱だな。
「お、おはようレオン!!俺は今からこの企画書を持っていかないといけないからもう行くぞ!」
「勝手に行けば…?」
「家族に朝の挨拶をするのは当たり前だろ?おっと時間だ行ってきまーーーす!!」
どたどたやかましい音を立てながら階段を下りていく慌ただしい男。
前世ではいなかった兄といわれる存在だ。
俺は兄のことは嫌いじゃないがどう接すればいいのかが分からない。学校も魔法の事ばっかじゃなくてこういうことも教えてくれりゃいいのに…。ちなみに兄貴はデバイスを作ってる会社の社員らしい。そこに親父もいるらしい。
学校に行くことになり、一カ月たって俺に学校は本格的に会わないと思い始めた。
ぶっちゃけあそこに行くより鍛錬でもしてた方が楽しいと思う。
俺には夢がある。
俺の夢は前世で親友に、クラウスに言ったこと。
俺はクラウスに、クラウスの作った覇王流を倒して最強になる。
夜王流が覇王流に勝てるってことを証明しなくちゃいけないからな。
まぁ今のところはあまり現実味のある話じゃないよな、覇王流がこの時代に残ってるのかもわかないから。
ふと時計を見るともうすでに時刻は七時を回っていた。
今から朝飯を食っていくとなると全速力で走っても間に合うか分からない。
急がなければ!
「おはよう!飯は?」
「おはよう、そこにあるでしょ!」
「いただきます!」
「そんなに急いで食べなくても遅刻なんてしないのに、トオルもレオンも何急いでるの?」
母さんが何言ってるのかも聞かずに俺は急いで飯をかきこむ。
今日は俺が当直だから遅れると先生に怒られるんだよ!いくら俺でもあの先生だけは恐ろしい。
あのまるでゴリラのような腕から放たれた右ストレートはまともに受けたら絶対にまずいと思わせるほどなのだから。ただでさえなぜか知らないが目をつけられているんだからこれ以上は嫌だ。
「いってきます!」
「本当兄弟ね」
全身に力を込めて走り出す。
今から急げば間に合うかもしれない。
***
「まさか時計が壊れてたなんて…」
急いで学校に走ってきて着いたらまさか朝のチャイムの三十分前だったとは。
多分兄貴の部屋の時計も電池が切れてたのかしていたのだろう。
朝早くに着くことに問題はない、どころか良かったのだろう。
あのゴリラみたいな担任から褒められたからな。
ああいうので喜ぶっていうのはもしかして俺の精神は今は体に引っ張られているってことなのだろう。まぁこのまま成長すれば解決することだからどうでもいいや。
教室に入るとそれまで話していた連中は俺の方など見ることもなく話の続きをしている。
俺もそいつらの方に気をかけることもなく持ってきた本を読む。
本の題名は「フェレットでもわかる簡単なデバイス」だ。
……どこか悪意があるように感じられるのは俺だけだろうか。
とりあえず持ってきた本の内容は全てデバイスについてだ。
俺の使う魔法は現代のデバイスでも出来るには出来るがやはり自分にあった物の方が安全だからな。
兄貴にお願いをしたらいいかもしれないがここの所忙しそうでそういう暇がない。
仕方ないから自分で勉強してデバイスを作ろうと思ったのだがそれはやはり難しいようだ。
この前無限書庫に行った時にこの本を黒い髪の人に笑いながら渡されたがもっと簡単なものがあったかもしれないと後悔した。
そういえば今本を渡してきた人の後ろですごい怖い顔をしてた人が居たな。優しそうでメガネをかけた人だったな。ああ、そういえばその人に勧められた本もあったんだった。
そっちの本にも目を通しておこう。
題名は「フェレットではわからない優しいデバイス」だ。
……こっちにも悪意があるような気がするのは俺だけだろうか?
とりあえず中身を見てから決めてみるか。
「こいつの目っておかしいよなー」
「なんでこんな目なんだるなー」
「お前こっちくんなよ、目の色がうつるだろ!」
うつるか!!
病気とかならともかく目の色がうつるわけないだろうが!
もっと常識でものを考えろよ、そんなんじゃ今の世の中生きていけるわけないだろうに。
耳に入ってきた言葉に思わず突っ込んでしまう。
するとさっき馬鹿なことを言っていた奴の一人が俺に向かって歩いてきた。
「おい、お前!」
「は?俺?」
「そうだ!言いたいことあるならちゃんと言えよな!!」
「へっ?」
もしかして俺ってさっきの口に出してた?
目をクラスメイトに向けると俺の質問の内容が分かったのかうなずいてくれた。
まじで!?
それ知らずに俺あんなこと言ってたの!?うっわ恥ずかし!!
そんな風に内心悶えていると俺が怯えていると勘違いしたのか周りの傍観していた奴らが反応してきた。
反応するならもっと早くしろよと思いながら俺はさっきから蚊帳の外にいるさっきいじめられた?奴に視線を向ける。
そこにいたのは碧眼の髪をしたかわいらしい少女だった。
しかし俺が目を奪われたのはその顔や髪ではなく目の色だった。
右が紫で左が青の虹彩異色の瞳。
それはかつての親友と同じ瞳の色だった。
驚いた俺は思わず凝視してしまう。
「なんですか?」
いきなり話しかけられたが、それも当然だろう。
じっと自分の目を見られていたら嫌な気分にもなろう。
「悪い、昔の知り合いに同じ目の色してた奴が居たからつい気になっってな」
「別に、構いません」
「いや、どう考えても俺が悪いからちゃんと謝らせてくれ。じろじろ見たりして悪かった」
俺がちゃんと謝ったせいか少女は驚いたのかその眼を少し開く。
その少女の反応に俺は何も言わず周りで騒いでるやつらを止める。
さっきまで騒いでいた奴らはどうやら嫌われてたやつみたいで周りの連中も我慢していたようでそれが爆発しそうになっていた。
そろそろとめないと暴力沙汰になりそうだからな。
「はいはい、そこまでだ」
「うるさい!」
「邪魔すんなよ!」
イラッ☆ときた。
せっかく善意で止めてやろうと思ったのにその扱いはなんだ。
それならこちらも実力行使だ。
「うわっ!?」
「ぎゃっ!!」
簡単な身体強化をして今にも取っ組み合いをしようとしていた奴らを投げ飛ばす。
相手の力を利用して投げるから大した力もいらない方法だ。
素人相手ならこれで十分だからな。
怪我しないように投げたあら痛みはないはずだが急に投げ飛ばされた為混乱したようで静かになっていた。
周りも驚いて動きを止めたため一石二鳥、そのまま騒ぎ出そうとしていた奴に話しかける。
「なぁ、なんでお前らさっきあんなことしてたんだ?」
「なんでって…そいつの目の色なんか変だから…」
さっき簡単に人を投げ飛ばしたせいか簡単に話が聞けた。
要するに人間にはよくあることだった。
自分たちと違ったものを排除しようとするいわゆる一つの防衛機能だ。
それ自体はぶっちゃけた話どうでもいい。
いじめられてたやつと俺は何も関係ない、関係なんて同じクラスの人間というだけだ。
そのいじめられた理由があの目じゃなければばなぁ……。
まぁクラウスと同じ瞳の色が理由でいじめられているのは気に食わない。しょうがないからやめさせるか。
こういった場合は自分とは違うところを違っても関係ないと思わせることが大事だな。
「お前な、聖王って知ってるか?」
「知ってるよ、当然だろ」
「あの人も目の色が右と左で違ったんだってよ。だからその眼はおかしくないってことだ」
「そうなの!?」
オリヴィエのことをあの人とか言っちまった。
……なにかに負けた気がする。
が、目の前の奴には勝ったようだ。
「ほれ、自分が悪いことした時にはなんていうんだ?」
「う…ご、ごめんなさい」
「よくできましたっと。悪いけどさっきのことはこれで許してやってくれ。こいつらも多分悪気があってやったんじゃないと思うから」
「…いえ、慣れてますから」
「いやいやいやいや、そんなことになれてじゃダメだろ!ちゃんとこの目の色は間違ってないって言わなきゃ!」
「はぁ」
「そんな気の抜けるような返事しないでほしんだけど!」
「す、すみません…」
「あ、いや、こっちも熱くなってた。悪い」
「いえ、こちらこそ」
とりあえず話を切り上げて周りの観察をする。
どうやらさっきのいじめてたやつらも値が素直だったようで迷惑かけていた奴らに謝っているようだ。
これでこれからの学校生活が少しでも静かになるといいんだが。
「…あの」
「ん?なんだ?」
「助けてくれてありがとうございました」
「別に、ただその瞳がバカにされてたのが気に食わなかっただけだからな」
「瞳、ですか?」
「そうだよ。きれいな目してんのにそれでいじめられてちゃ気分悪いしな」
「そうですか」
それきり目の前の少女は黙って顔を下に向けていた。
が、髪の隙間から見えた耳が赤かったからきっと照れているんだろう、うん。怒ってたらどうしようもないが。まぁ褒めて怒ることはないだろう、たぶん。
「それで、名前を聞かせてもらってもよろしいですか?」
「ああ?そういえば一ヶ月もクラスメイトやってるのにお互いの名前も知らなかったな。いいぜ。俺の名前はレオン、レオン・G・トエーラだ。気軽にレオンって呼んでくれ」
「ッ!!」
「どうかしたか?」
「い、いえ何でもありません」
そう言った少女の顔には今までなかったほどの驚きがあったがそこにはあえて触れないようにしよう。
触れたらなんか嫌な予感がする。
こういう予感というか直感は良く当たるから気を付けないとな。
「それでお前の名前は?」
「……アインハルト、アインハルト・ストラトスです」
「…長いな」
「そうですか?」
「どうにかして縮めたいが略称が思い浮かばないな。そのうち思いついたら読んでもいいか?」
「そのままアインハルトと呼んでくださると…」
「ま、いっか。じゃあこれからよろしくなアインハルト」
「はい、レオンさん」
こうして俺は新たに今世でも友人を得ることに成功したのだった。
「……この机は誰がやった」
「レオンさんがやりました」
「謀ったな!謀ったな!アインハルトォォォーーー!!」
「やっぱりお前か!!」
ゴンッ!!
その後クラスメイトを投げた時に壊してしまった机のことをアインハルトにばらされ担任にめちゃくちゃ怒られました。
今回の話でアインハルトとレオンが出会うことになりました。
アインハルトの口調がうまく書けているのか不安ですが…。
今回の話でアインハルトはレオンが『夜王』の関係者であると疑っています。そりゃフルネームが被るなんてそうそうないから。
レオンの方はまだアインハルトが『覇王』の子孫だとは夢にも思っていません。普通は気付かないよな。
これからも不定期更新になると思いますが読んでいただければ幸いです、それではまた次回