『さあ!始まりました!櫻田家ファミリーニュースのお時間です!今回は生放送でお送りします!!』
「妙にみんなテンションたけぇな。」
ビルの周りには人、人、人、人で溢れかえっていた。人見知りの茜なんかは葵の背中に隠れていた。
『今回は特別企画!!!特殊能力を使い屋上にあるダンディー君を救う!その名も〈危機一髪ダンディー君を救えーーー!!!〉』
「なんだよそれ……」
『なお、最下位の方には城のトイレ掃除の刑があるのでご注意下さい』
「おい!!それさらっと言っていいことじゃねえぞ!!」
栞が俺の服をつまんで呼ぶ
「帯……」
「……栞ねぇに、負けるわけにはいかねぇよ。」
『それではスタートです!!!』
「僕はこのビルに上ります!!」
輝が先陣を切って前に出、能力を発動させる。
『三男輝様の能力は
「よし!あたしだって!」
「あんまり無理しないでね!」
「わかってるよぅ。」
光が木を上り、能力を使い木を一気に成長させる。
「って、伸ばしすぎたぁ!!」
『五女光様の能力は
あーあ、光のやつ……罰ゲーム決定だな……
「よく考えたら自分で上るなんて効率悪いですね……」
奏はドローンを作り出し、ドローンにダンディー君の回収を任せた。
『次女奏様の能力は
へぇー考えたな、奏。
「私も頑張らなくちゃ。」
すると岬の体が分離し始めた。
『四女岬様の能力は
岬は数で攻めるのか。まあそうするしかないか。
「ふんふん、え、そうなの!?……ごめんなさい、ちょっとわからない。」
「栞、なに話してるの?」
まあ、必然的に二人はこうなるよな。
『六女栞様の能力は
「んじゃ、俺もそろそろ、行くか。」
その瞬間修の姿が消えた。
『長男修様の能力は
この辺で俺も動くとするか。
「茜、借りるぞ。」
茜に触れ、俺は空を飛ぶ。
『四男帯様の能力は
「あ、帯ーー!もう、また勝手に……」
「また今度何でも言うこと聞くから!」
と、言いながら向かったのは光のところだ。
「あれ?帯!?助けてくれるの!?」
「あぁ、だから捕まって。」
光が首にしがみついて来るのを感じると、茜の近くに二人で着地する。
「あれ、帯、珍しいね。光を助けるなんて。」
「茜ちゃんひどいよぉ。……事実だけど。」
むくれている光の頭を撫で、能力を借りる。
「光、借りるぞ。」
すぐに高校生の姿に成長する。きつくなったシャツを脱いで遥のもとへ走る。
『おぉっと、帯様が大きくなった。ということは光様の能力を使ったのでしょうか。そして次男遥様のもとへ走る。次男遥様の能力は
「遥、頼みがあるんだ。」
「なにってか服!!これ着なよ。……それで?なに?」
遥が着ていたカーディガンを着せてくれる。
「あぁ、岬を呼んでほしいんだ、大声で。」
「えぇ!!!嫌だよ!!」
「頼む!!何でもするから!」
「……わかったよ。」
そこで遥が大きく息を吸い込んだ。
「岬ーーーーーーー!!!」
するとすぐに岬は飛んできた。
「遥!!なにー!!」
「すまん、岬、借りるぞ。」
すぐに来た岬の能力を借り、四人の分身を作る。
『おお!!ここで岬様の能力を借りて四人の高校生帯様が出てきた!!何をするつもりだ!!??』
俺はまず四人の俺を連れ、奏のところへ向かう。
「嫌よ。」
頼む前に断られた。
「頼む、何でもするから!!!」
「……それ、本当なんでしょうね。」
「あぁ、栞ねぇに誓ってもいい!」
「栞に誓うって何よ!!でも、本気なのね。いいわ、貸したげる。そのかわり、使いすぎないでね。私のお金が減るんだから。」
「ありがと!」
奏に触れ能力を借りる。そしてそれを一人目の分身にも借りさせる。そして、人数分のトランシーバーを作り、装着させた。
『今度は奏様の能力を使った?本当に何をするつもりだ!!そして、新たな事実が発覚!!岬様の能力で作った分身にも帯様と同じ能力がある模様!これは凄い!!』
二人目の分身に指示を出す。
「お前は栞ねぇを探して能力を借りて来てくれ。絶対に無理やりは駄目だからな。それに成功したらカゴの近くで待機しててくれ。後の三人はついてきてくれ。」
分身は素直にうなずいて俺に従ってくれる。次に向かうのは茜と遥のところだ。
「茜、また借りるぞ。三人目、四人目の分身は遥の能力を使って修の移動するところを、予測してくれ。予測が出来たら茜の能力で追いかけて、それをコピーして俺のところに来い!頼んだ!」
「ちょっと待って、帯!何する気なの!?」
俺は茜の方を振り向いて満面の笑みで答える。
「いいこと!!」
俺は奏の能力をコピーした分身を連れて、ダンディー君のある屋上を目指す。
「二人目の分身はうまくいったか。」
残り三十秒でこのゲームは終わる。
「だが、俺はそう簡単には終わらせねえよ。」
三人目の分身が屋上につく。残り二十秒。そして二人目の分身がコピーしている栞ねぇの能力でカゴにそれぞれのダンディー君の数を聞き、一人目の分身に大量のダンディー君人形を作らせ、俺は三人目の今持っている能力をコピーし、
「これが、俺の望む決着だ!!」
ぴーーーーーーー!!!
『……試合終了です。それでは集計を始めます。』
会場が絶句し兄妹も絶句している。修の能力を使って、自分の服を取りに行く。そして全ての能力を解除し、元の姿に戻ると遥のカーディガンを脱いで遥に返しに行く。
「はい、遥。ありがとな。」
「ねぇ、帯、今のって。」
「遥、それは今から説明する。」
『集計結果が出ました。なんと、みなさん同率一位。みなさんが二百ダンディー君という結果が出ました。』
「奏、マイク作ってくんない?」
唖然としている奏はそれを素直に聞いてくれる。マイクを受け取った、俺は次は修に頼みごとをする。
「屋上に連れて行ってくれ。」
「あぁ、ちゃんとお前の気持ち、伝えてこい。」
修は俺に手を当て飛ばしてくれた。深呼吸をしてマイクを手に国民全員に聞こえるように大声で叫ぶ。
「俺は……」
マイクはオンになっているのに声を大きくしてくれない。
「だめ、栞も一緒に言う。」
犯人はいつの間にかついてきていた栞ねぇだった。
「そっか。なら栞ねぇ、一緒に。」
『『俺は(栞は)兄妹で争いたくない!!!!!』』
『これから、こういうことがあったら、俺が全力で今回みたいに引き分けにします!』
『栞はそれを、助ける…!』
それが俺の言いたいことだった。栞ねぇの最初の顔を見た時から腹が立って、仕方がなかった。栞ねぇは兄弟で家族で争いたくない。
なら、俺は争わない方法を見つけるまでだ。
いつの間にかみんなが後ろにいた。そして、みんなが笑顔だった。
「帯、ありがとね。」
葵がみんなを代表して俺を抱きしめてくれる。
この何とも言えない空気のまま、俺たちは修の能力で家に帰った。
家に着くと疲れからか、部屋に直行して寝た。晩御飯も食べずに寝たからか、空腹で夜中に目が覚めた。キッチンに向かおうと、ベットから降りたところで、
「ん、帯?起きた?」
「あ、」
この声を聞いただけで俺は限界だった。
「栞ねぇ……」
栞ねぇに近づいていく。能力の副作用が出てきたのだ。
「ん、帯、いいよ、おいで。」
両手を広げて俺を迎えてくれる。俺はその腕に飛び込んだ。
能力の副作用。それは夜になると幼児退行してしまう、というものだった。
「栞ねぇ、栞ねぇ。」
栞ねぇに目いっぱい甘える。
「帯、今日は頑張ったね。えらいえらい。」
そう言って頭を撫でてくれる。これだから俺は栞ねぇに頭が上がらない。
栞ねぇの腕の中で今日はこのまま寝てしまおう。
「おやすみ、帯。」
終わったーー!!
自分でも書いてて興奮しました!!!
帯の能力が判明しましたね!
何ともチート。
矛盾も書き終わってからいくつか見つかりましたが
光の能力は帯が全ての能力を解かないと一日待つしかない。
岬は光と一緒で一度分身を出したら、一時間たつか、自分の意思で戻さなければならないに脳内変換しておいてください。