図書館交差   作:蹴急

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えーほんと遅くてすいません。
しかもめっちゃ短いです。


三冊目

どうやって部屋まで帰ったのか思い出せない、脳内がパニックな状態で和人は部屋の扉を開けた

なんで俺、図書特殊部隊に配属されるの?急展開すぎてついてけないんですけど。

 

「おっ!スーパーエリート様のお帰りだ」

 

部屋に入るなり日向がからかい口調で和人を出迎えた。

 

「凄いね、桐ヶ谷くん。普通なら何年か防衛部で経験積んでから配属されるらしいのに」

「でも、今回は和人以外にも、他に二人配属されたらしいよ」

 

そのことを知り、和人は安堵した。

 

「俺だけだったら本当にどうしようかと思ったよ。他の二人って誰か知ってるのか?」

 

思い出す様な仕草をして裕司が応えた。

 

「確か、成績常にトップの手塚光とこっちは和人もよく知ってると思うけど女子のタスクフォース入り初を飾る、笠原郁さんだよ」

「そのメンツの中で俺もなのか?」

 

安堵して吐いた息を和人は吸う勢いだった。

「僕は妥当だって思うけどね」

「買い被りすぎだ。俺なんて背も低い方だし、座学も人並みだぞ?」

「まぁ、そこはそのうちわかるんじゃないかな?」

 

何を評価されたのか和人にはちっとも浮かばなかった。

 

 

指定の時刻に基地司令室に向かった。偉い人しか出入りしない棟で和人だけでは気がひけるしかない。

司令室の近くに行くと背の高い男女が見える。

 

「笠原さん、良かった。やっと知り合いに会えた」

「そっか、桐ヶ谷君も選ばれてたんだよね。あっこっちのいけ好かないのが手塚一士ね」

「お前、初対面でそれか!」

 

べぇーと口には出さないが笠原がすると空気を読んでか和人が間に入る。

 

「まあまあ、それにしても緊張するよな、タスクフォースに選ばれたなんて、俺なんて何で選ばれたのかわからないよ」

「そうだね、特にそっちのデカ物なんて特に」

「あ?」

 

せっかく和まそうと思ったのにすぐにこれだ。仕方ないので和人は諦め半分でドアを叩いた。

 

「桐ヶ谷一等図書士、入ります」

「同じく手塚一等図書士、入ります」

 

その後乗り遅れて、「笠原一等図書士です!」と声を追いすがらせて郁が和人と手塚の間に割り込む。

流石に図々しくないかと思うが顔には出さない。

三人並んで一礼し、室内へ入ると郁が声をあげた。

 

「あれっ⁉︎ えっ、何で」

 

郁が見ているのは車椅子に座っている初老の男性だった。流石に和人はこの人物のことは知っているので次の郁の発言には目を見開かされた。

 

「おじさん何でここに」

「アホか貴様!」

 

こいつ基地司令に何てことを。と心中で突っ込む。壁際に玄田、小牧、堂上と並んでおり先ほど罵声は堂上のものだ。

 

「基地司令だぞ、慎め!」

 

小牧がクククと笑うのに対し和人は必死に腿を抓って耐えた。

 

「先日は良いサービスをありがとう」

 

なるほど、郁は以前基地司令とは知らずに会ったことがあるのだろう。しかもとんでもないことをして。

基地司令がデスクの上に置いてあった書類を取り上げる。

 

「正化三十一年六月二十五日付で笠原一等図書士、手塚一等図書士、桐ヶ谷一等図書士を図書特殊部隊に配属す。推薦者は玄田竜助三等図書監、小牧幹久二等図書正、堂上篤二等図書正」

 

和人はこの三人の誰が推薦したのか皆目見当がつかなかったが、小牧と目が合い理解した。

 

「任命者は関東図書基地司令、稲嶺和市」

「手塚光一等図書士、拝命します」

慌てた様子で郁が続く。

「笠原郁一等図書士、拝命します!」

 

和人もそれに続き、敬礼を決める。

 

「桐ヶ谷和人一等図書士、拝命します!」

 

玄田が三人に向かってニヤリと笑った。

 

「図書特殊部隊として諸君を歓迎する。励めよ」

「えっ…………」

 

声を漏らしたのは郁だが和人も驚いていた。

 

「まさか三人とも…………?」

 

流石にそこでは何も知らないのかと呆れたがそれでも驚きと嬉しさが勝っていた。

 

「何か文句でもあるか?お前らは俺と小牧の班に来てもらう」

 

まさか、憧れの図書特殊部隊に配属され、憧れの堂上と小牧と同じ班で戦えるなんて。

けれどその横で郁は先行きに不安を感じたのか、げんなりとしていた。

 

 

 

 




読んで頂きありがとうございます。

次は少し飛ぶかもしれません。クマのくだりを入れるかどうか……。

ではまた次回。
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