第⑨話かと思った? 残念第九話だよ!!
それはさておき、第「九」話、どうぞ。
紅魔館のとあるところ。
そこは三人がにらみ合っている最中だった。
真「自衛隊員なもんで。」ニコッ
?「あなたが言う自衛隊とはいったいなんなのかしら?」
真「この異変を終わらせてからまったり教えてあげますよ。」
?「あら残念。それじゃあ何時まで経っても教えてもらえないわね。」
真「投降するという手もありますよ?」
?「それは無理ね。この異変を起こしたのは私のお嬢様。お嬢様に忠義を尽くすのが私の役目。
お嬢様の命令でない限りそんな事はしないわ。」
夢「あんたのお嬢様のせいでこっちは迷惑掛かってんのよ。
今すぐこの霧を止めなさい。」
?「それも無理よ。すべてはお嬢様が決めること。」
夢「じゃああんたのお嬢様を倒せばいいってことね。」
?「それも無理。私が居る限りあのお方には近づけさせない。」
アイツはどこからともなくナイフを取り出し手に持った。
確実に臨戦態勢だな。
真「……なあ霊夢、お前向こうの通路まで何秒で行ける?」
小声で話しかける。
夢「やってみないと分からないわね。」
真「そうか……いいか霊夢、お前は先に行け。」
夢「なんで? それにアンタは如何するのよ?」
真「この異変を解決するのは異変解決の専門の博麗の巫女、お前だ。外来人が異変を解決するなんて
おかしい事だ、所詮俺らは居るはずのないイレギュラーの存在なんだよ。
どうせこの傷じゃ移動中力尽きるかレミリ……館の主との勝負で負けるのがオチだ。
それにあいつは倒さなきゃ追ってくるぞ。二対一なんてさせないぜ。
ま、適当に時間稼いで逃げるから死にはしないだろ。」
夢「……やっぱり変わってるわ。」
真「よく言われるよ。」
?「お喋りは済んだのかしら?」
真「さあな! いけ霊夢!」
夢「ええ!」
霊夢はふわっと浮き、猛スピードで飛び出す。
?「そうはさせない!」
ナイフを構えるのが見えた。
霊夢に投げるつもりだ。
真「それもさせるかっ!!」
持っていたナイフを投げる。
キインッ!
?「くっ!」
持っていたナイフに命中し、二つのナイフが床に落ちる。
我ながら上出来だな。
その隙に霊夢はアイツのわきを通り過ぎる。
あっという間に向こう側の通路にたどり着き、視界からは消えてしまった。
成功したか。
真「……さて、どうするんです? そのまま立っているのか、追いかけるのか。
追いかけるんなら時間は稼がせてもらいますよ……」
俺の目の前に立っている人。
白と青を基調としたメイド服。
長身の体に銀髪の髪、青い瞳。
……何故か気になる胸。
間違いない、あの人だ。
真「……十六夜、咲夜さん?」
咲「……なぜ私の名前を?」
やっぱりね。あの瀟洒な感じと言ったら咲夜さんしか居ないな。
真「なあに、ただ転がってきた情報です。大した事ではないですよ。」
咲「……変わってるわ。」
真「めちゃくちゃよく言われます。」
咲「でも、そんなのは関係ない。お嬢様を守るため、貴方を倒させてもらうわ。」
真「こっちだって時間稼ぎを、いやあんたを倒させてもらう。」
咲「私を倒す? ふふっ、その状態で? 自分の足を見てみなさいよ。」
下を向く。真っ赤な血の所為で迷彩色のズボンが変な色になっている。
さらに靴の横にはぽたぽたと垂れる血。あーやばいねこれ。
速く決着付けないと出血多量で死ぬかもなこれ。
防弾プロテクターとかつけてくれば良かったな。
真「あーあ、時間稼ぐつもりがこっちの時間がないなんてな。笑えるぜ。」
咲「よくそんなことが言えるわね。まあどうせ内心はつらいんでしょう?
いいわ、すぐに楽にしてあげる。」
咲夜さんはふわっと浮いた。そして、
咲「幻幽『ジャック・ザ・ルドビレ』」
おいおい、いきなりスぺカですか。
てか、初めてまともな弾幕ごっこの相手が5ボスってどういうことよ?
大量の赤い大弾が俺めがけて飛んでくる。
あ、これLunaticだわ。
ドドドドド!!
素早くミニミを構え、弾幕を撃つ。
さっき気付いたんだがどうやらこれには弾幕を相殺させる能力があるらしい。
大弾に数発撃ち込めば消えるってことだ。
当たりそうなものは撃ち落とし、回避できそうなものはサイドステップで避ける。
なんとか1回目の攻撃は避けれた。
咲「あら、よく避けれたわね。じゃあこれならどうかしら?」
そう言うとまた大弾を放ってきた。
瞬時に回避ルートを計算し、ミニミを撃ちまくる。
よし、これならいけ……
真「マジか!!?」
忘れてた!! たしか時を止めてナイフを投げてくるんだっけ!?
いきなり目の前に大量の青いナイフが現れ、俺めがけて飛んでくる。自機狙いってやつか?
回避ルートがナイフに埋め尽くされ逃げ場がなくなる。
だが諦めんぞ!
最初の大弾を回避し、次のナイフの弾幕に乱射する。
真「おりゃああああ!!」
飛んでくるナイフを次々と打ち落とす。
ナイフの弾幕は薄くなり、隙間ができるようになった。
そして全弾回避することに成功。
咲「まだよ!」
また放ってきた。だが、攻略法が分かった今俺に当たるわけがない。
何回か避け切ったら咲夜さんのスぺカは時間切れとなった。
咲「なかなかやるわね……と言うより撃ち落とすなんて卑怯よ。」
真「俺は時間を止める方が反則だと思うがな。」
咲「!? なぜその事を!?」
真「ただ転がってきた情報だって。やろうと思えば個人情報も特定できるぜ?」
咲「……最低ね。」
真「冗談だよ、それにそういうの興味ないし。」
真「まあそれは置いといて、今度はこっちからいかせてもらいますよ。」
ミニミを再度構え、咲夜さんに撃つ。
うーむ、ごっことはいえ人に銃口を向けるのはちょっとな。
まあ撃つけど。
ドドドドドドドドドドド!!
だが当たらない。単射ってのもあるが、時間を止めて避けやがる。
撃った時にはそこには居ないとかチートだろおい。
咲「そんなのが当たると思って?」
真「いつかは当たるさ!!」
咲「じゃあこちらも。」
咲「幻世『ザ・ワールド』」
赤い大きめの弾が一列にならんでいる弾幕を大量に飛ばしてきた。
そしてすぐに大量のナイフが現れる。
今度は自機狙いではなくばらばらに飛んできてるな。
めちゃくちゃな数だが、俺に飛んでくるのは半分程度。
落ち着いて打ち落としつつ、横に前後にと動く。
あっという間に第三波をかわし切る。
これはいけると思った。だがその時だった。
ドドドドドドドドガッ!!!!
ミニミの発射音が途切れ、弾が出なくなった。
何が起きたのか全く分からず、とりあえずミニミに目を向ける。
そこにあったのはー
真「おいウソだろ!?」
ミニミの弾倉にナイフが突き刺さってんじゃねーか!!?
やばい!! 暴発すー
バアアアアン!!!!
真「がああああ!!?」
熱風と弾倉の破片が俺を襲う。
弾倉の中身は銃弾ではなく霊力の集まりだったので被害は少なかったがそれでも痛い、熱い。
それにまだ咲夜さんのスぺカはまだ終わっていない。
悶えている俺にナイフが飛んでくる。
ザクッ!! ドス!!
また左足の太ももに一発かする。
……あ、ヤバイ。一発腹に入ってるわ。絶対狙っただろ。
今すぐに治療しないと本当にヤバイ。
救急セットは一応持ってきているが今は勝負中。
そんな時間はないな。
運よくそこで咲夜さんのスぺカは終了する。
咲「よくそんな体で立ってられるわね。負けを認めれば治療はしてあげてもいいわよ?」
真「痛いとこついてくるな……まあ……そんなエサには釣られねーよ……。」
咲「弱いくせに変なところで意地をはるわね。後悔しても遅いわよ。」
真「……なあ咲夜さん、どんな人が強い人か分かるか?」
咲「……何かを守るために戦ってる人ね。」
真「まあ……一理ある。だがな、それは二番だ。一番強い奴、分かるか?」
咲「…………知らないわ。」
真「答えられないか。じゃあ教えてやるよ。……守るべきものを失い、やけくそになってる奴だ。」
はあ、とため息をつく音が聞こえる。
咲「やっぱり変わってる人ね。いいわ、楽にしてあげるわよ。」
咲「メイド秘技『殺人ドール』」
? なんであんなこと言ったんだろ俺? 自分でも何言ってるかさっぱり……いや、戦闘に戻ろう。
最後のスぺカだな。てかスぺカからして確実に俺を殺しに来てますねわかります。
まったく……血まみれで腹に一本ナイフ刺さってるんだぜ俺? 肋骨で止まってるだけいい方だが。
さらに視界もぼやけてて意識も危ういんだぜ?
自分でもすげーと思ってるよ。
ええと武器あったけ? ああ、機関拳銃が二丁あったわ。
両手に持ち、咲夜さんに向ける。
それと同時に咲夜さんはまたナイフの幕をつくる。
青と赤の大量のナイフ。広がりながら俺に飛んでくる。
かわそうと思った時にいきなり目の前に現れる緑色のナイフ。ばらばらに飛んでくる。
バババババババババババババババ!!
撃ち落とそうと必死に撃つ。
だが視界がぼやけてるもんで、しっかりと狙えない。
キンッ!! キインッ!!
弾丸とナイフが当たる音がする。
だが撃ち落とせたのはたったの数本だった。
撃ち落とせない分避けるのに専念しなければいけない。
だが身体が満身創痍なもんで、思うように動けない。
ズバズバズバズバ!!
服と肉が切れる音がする。何度も。
とりあえず第一波は耐えた。
たしか殺人ドールの効果時間って30秒だっけ?
まだ10秒ぐらいしか経ってねーな。あと2波? 無理無理死ぬわ。
しょうがない、一か八かあのスペルカードに賭けてみるか。
胸ポケットからスぺカを一枚取り出す。
真「防衛機能『イージス・システム』」
スぺカを宣言し、機関拳銃を乱射しながら咲夜さんに突っこんでいく。
このスぺカの内容はいわゆる無敵状態。
霊力を消費する代わりに弾に当たっても無傷で済むという便利なスぺカ。弾一つの威力も上がる。
ただ、あくまでも霊力を消費するので、ほとんど残ってない今の状態では2,3発が限度かな?
効果時間も短いからちょっと使いづらいかな。
咲「え!? 突っ込んできた!?」
そりゃ驚くだろうな。俺でも正気な奴がすることじゃないと思ってるよ。
咲夜さんに全火力を集中。撃って撃って撃ちまくる!!
ババババババババババババ!!!!
咲「くっ!」
腕にかすったのを確認。やっと初めてかすったよ。だがまだナイフは放ってくる。かなりの高密度だ。
けど無視。狙ってるのは咲夜さんだけ。
一発当たる、大丈夫。
一発当たる、まだ大丈夫。
もう一発当たる、ちょっと痛い。
また当たる、左足に刺さる。めちゃくちゃ痛い。
もうだめかと諦めかけた時、第二波終了。
咲夜さんと俺の間に遮るものはない。
第三波が来る前に片をつける!!
ババババババババババカチ!!
弾が出なくなる。もう弾を作る霊力も残ってないらしい。
だが出た弾は咲夜さんに一直線に飛んでいく。
そしてー
咲「キャア!?」
数発が腕、足、胴に命中。咲夜さんは崩れるように倒れる。
まあ何はともあれ、
真「勝った……。」
ドサッ。
真「あー疲れたー。ホントに死にそうだぜ……。」
倒れた音かと思った? 残念片膝着いた音だよ。
真「うわ、すぐに血だまりができた。これヤバイな、救急セットと。」
赤十字が付いたポーチを取り出す。
真「ちょっと心もとないな……足りるかねぇ?」
そんな心配をしてると、
咲「う……あ……。」
咲夜さんの声が聞こえてきた。苦しそうな声だった。
体を見たら……俺ほどではないが切り傷だらけだ。頬には血が垂れてる。
痛みのせいなのか倒れた時に頭でも打ったのか分からないが気を失っているみたいだな。
真「咲夜さん忘れてた……やばいな、本格的にやばい。」
医療道具が全然足りない。持ってきたのはせいぜいひとり分。
絆創膏や包帯は少ないしモルヒネは一つしかない。
真「……すまんな咲夜さん。悪いが医療道具がないんだ。我慢してくれ。」
俺は応急処理を始めた。
戦闘の場面って難しいなあ……。