~守りたいものがある~  東方自衛隊   作:アークバード

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初の一日二話投稿。ごゆっくりどうぞ。


第十話 「倒す」じゃない。「守る」だ。

真「う~む、こんな感じかねぇ。」

 

俺は応急処理をしている真っ最中。

 

真「モルヒネモルヒネっと……あれ? 腕に指すんだっけ? 腕だよな。」

 

注射器を手に取り、腕に刺す。

ちなみにこのモルヒネ、メイドイン伊達です。

普通ならある副作用とか全くないらしいよ。

 

咲「う……痛っ?」

 

ん、目が覚めたかな?

ああ、言い忘れてた。刺したの咲夜さんの腕な。

 

真「あー動かないでください。今抜くんで。」

 

そう言い、腕から注射器を抜く。

 

咲「な……何よその注射器?」

 

真「鎮痛剤ですよ。効果は一時的ですがしばらくは大丈夫ですよ。」

 

咲「……本当かしら?」

 

真「本当ですよ、じゃなかったら貴方の体にそんな事しませんって。」

 

咲夜さんは自分の体に目を向ける。

包帯と絆創膏だらけですねー。

 

咲「これは貴方が?」

 

真「そうですよ。しっかりやっておいたんで安心して下さい。」

 

咲「……なんで貴方はそんな血まみれなのよ?」

 

ああ、ほんとに血まみれだよ。

今こうして話している間にも血は垂れてるよ。

 

真「医療道具なんてあなたの分でほとんど使っちゃいましたよ。」

 

約八割は使ったな。腹と左足に刺さったナイフなんか麻酔使わずにそのまま抜いたからね。

めちゃくちゃ痛かったからね。しかもその上から包帯巻いただけだからね。

 

咲「なんで助けたのよ? 私は敵よ? 貴方をそんな体にしたのは私なのよ?」

 

真「敵? 違うな。国民です。」

 

咲「国民?」

 

真「あー、異変はまだ解決してないが……いいです、簡単に教えます。

 自衛隊とは国と国民を守る為の機関です。いくら敵とはいえ幻想郷にいる限り、

 咲夜さんは幻想郷の国民ですよ。アンタらの目を覚まさせるのが今回の任務です。

 それに助けなかったら職務放棄で裁かれますから。」

 

咲「やっぱり変わっている人だったのね。」

 

真「本当に良く言われます。」

 

少しだが笑ったよ。

 

真「じゃあそろそろ行きましょうよ。どうせその体じゃろくに動けないでしょう?」

 

咲「何処によ? それにあなたには言われたくないわ。」

 

真「お嬢様が霊夢と戦っているんですよ? 従者なら助けるか戦いを見届けなきゃいけないでしょう?」

 

咲「それもそうね。じゃあ行きましょ……うっ。」

 

真「怪我してるんだから無理しないで下さいよ。良いですよ俺が担ぎます。

 大丈夫ですよ背中は血で汚れてませんから。」

 

咲「よくそんな体でそんな言葉が言えるわね……。」

 

真「大丈夫ですよ。こう見えても結構体力残ってるんで。」

 

はいはい嘘乙。めちゃくちゃ体痛いよ。

絶対咲夜さんの方が力あるよ。

 

咲「で、でも……。」

 

真「いいんですよ! 男はかっこつけなきゃ生きていけないんです!」

 

咲「……じゃあお言葉に甘えるわ。」

 

俺は咲夜さんを担ぐ。……お姫様抱っこで。

 

咲「え!? ちょっとなんでこうなるのよ!?」

 

顔真っ赤にして話す咲夜さん。めっさかわいいです。

 

真「いや……背中に担ぐと首回されそうなんで……。」

 

いや本当だよ。痛いと思う前に昇天するからね。気付いてよかった。

みんなも喧嘩中後ろに回られたら気を付けてね。昇天するよ。

 

咲「じゃあ手を縛るなりすればいいじゃない。」

 

真「え? そういうのがお好みで?」

 

咲「違うわよ!! 大丈夫よ絶対にしないから!」

 

真「えーじゃあ信じますよ? しないで下さいよ?」

 

咲「しないわよ絶対に!」

 

咲夜さんをいったん地面に下ろす。う~ん、体がめちゃくちゃ痛む。

あ、伊達直してもらえばいいか。無線機を出す。

 

真「あーこちら真田。現在お嬢様の所に咲夜さんと移動するつもりなんだが、出血多量で死にそうなんだよ。

 救急セットも使い果たしてもうない。だから助けに……ガハッ!? うわなんだこれ血!? どうぞ!」

 

伊「ど、どうぞって大丈夫なのかお前!? こっちは今図書館にいるから今すぐ行くz「おーい伊達ー、

 誰と喋ってんだー?」……ゲストも連れて行くぜ。どうぞ。」

 

真「じゃあ移動しながら待ってるぜ、早めに来てくれマジで死んじまいそうだ。over。」

 

吐いた血で真っ赤になった手のひらを服で拭い、何事もなかったようにする。

 

咲「誰と喋っているのよ?」

 

真「あとで教える。それじゃあ担ぎますよ。」

 

そう言い、咲夜さんを背中に担ぐ。

その時、体に激痛が走る。

 

真「うぐっ! 重! ……あ。」

 

咲「次言ったら本当に首を回すわよ。」

 

いやいや咲夜さん、本当につらいんですよ今。

さっきまで体にナイフ刺さってたんですよ? 現在進行形で血も出てるんですよ?

 

咲「? 何か言ったかしら?」

 

真「いや、別に……。」

 

ああ、声も出なくなってきたか。正直言って笑みも作り笑いだよ。

本格的にやばくなってきたな俺。まあ、力尽きるまで動いてやるか。

こんなことを思いながら歩く、血まみれの俺、真田であった。

 

 

 

 

 

 

伊達side

 

真田が伊達に連絡するちょっと前の事。

 

 

 

 

伊「くそ、当たらねえ。さすがに対抗策を打たれたか?」

 

超高性能赤外線カメラで壁越しに熱源を発見して撃っているんだが……

どうも思うようにいかない。

なぜかって? 空間をいじられているからだよ。真田に支援要請されたときなんかまぐれだったからな。

まあ簡単に言うと此処での1㎝は館の中では1mってわけだ。

紅魔館が崩壊する恐れがあるし、むやみに撃てないんだよな。

……いや、吸血鬼の館だし崩壊するわけないよな。

そんなことを考えていると真田から通信が入る。

 

真「こちら真田。現在霊夢と行動中。魔理沙は図書館で戦っているらしい。どうぞ。」

 

伊「へーそうか、仲良くやれよ。俺もしばらくしたらそっちに行くわ。over。」

 

霊夢と一緒に行動か、いいなー。いやでもなんかこき使われそうだな……。

うーむ、なんか砲撃にも飽きてきたし、今から行くか。よーし出発ー。

 

 

 

~青年移動中~

 

 

 

 

門に到着する。

……門番さんが倒れているな、気を失っているようだが。

あ、手足を切っているな。起こさないようにちょっと治療しておくか。

 

 

 

 

~青年治療中~

 

 

 

うん、完了。我ながらよくできてるな。本職だったし。

まあ包帯巻いただけだけどね。

 

伊「じゃあ移動移動。」

 

 

 

~青年移d(ry

 

 

 

伊「なんで玄関開けたら図書館なんだ? ……あの人しか居ないよな。」

 

すげえ本の量だな。火でもたいたらあっという間に全焼だな。って何不謹慎なこと言ってんだろ俺。

 

とりあえず無反動砲を作り出す。

なぜこれだって? 

かっこいい、強い、長い。三拍子そろってるからだよ。

 

とりあえず警戒モード。本棚の脇から奇襲なんてシャレにならんし。

一歩一歩ゆっくり進んでく。

 

 

 

伊「あれ?妖精メイドが居ない。」

 

ふつーならいるはずなのに。

ああ、霊夢と魔理沙が倒したのか?

 

そういや真田が魔理沙は図書館にいるって言ってたな。

でもそれらしき弾幕の音とか聞こえないが……

 

 

?「悪い、ちょっとやりすぎちまったぜ。大丈夫か?」

 

?「む、むきゅ~……大丈夫よ……ゲホッゲホッ。」

 

 

本棚の向こうに誰かいる!! いや、もう魔理沙とパチェリーしか考えられんな。

 

 

……どうやって話しかけようか?

 

ん?アイツらの横の本棚……なんかギシギシいってるしあぶねーぞ?

そう思った矢先。

 

 

ガタンッ!!

高さ5mはありそうな本棚が二人側に倒れる。

 

魔「うわ!?」

 

パ「きゃ!?」

 

アイツらは気付いたが逃げるのは無理そうだ。

しゃーねぇやってやるか!!

 

伊「オメーら今すぐ伏せろおおおお!!!!」

 

魔「え?あ、ああ!!」

 

いち早く反応した魔理沙は横にいたパチェリーの頭を下げさせる。よーしいい子だ。

引き金を引く。

 

ドシュン!!

 

 

 

 

バアアアアアアアアアアアアン!!!!(本日4回目)

 

 

 

撃った弾は倒れ掛かった本棚に直撃。 大きく吹っ飛ぶ。

 

アイツらは無事か? あれ? いない。

 

魔「ゲホッゲホッ!! なんなんだあんた?」

 

パ「いたたたた……む、むきゅ~……」

 

埋もれた本の中から魔理沙とパチュリーが出てきた。

 

伊「本がちょっと邪魔だな……。」

 

二人の周りに落ちてる本に目を向ける。

そして、

 

伊「……消えろ。」

 

と言うと周りにあった大量の本がパッと消える。

この能力便利だなー。そう思いながら近づいていく。

 

魔「おお! すごいなお前! もしかして魔法使いか!」

 

伊「魔法じゃないな。能力だ。」

 

パ「あの中には大事な本もあったんだけど……。」

 

伊「まあいつか作ってやるよ。俺の能力で。」

 

魔&パ「まあ、そんなことより……。」

 

 

魔&パ「アンタ、誰?」

 

伊「助けといてそれかよ……まあいきなりあらわれた俺も悪いか。」

 

魔「で、結局誰なんだ?」

 

伊「伊達直也、異変解決に来た、いや連れてこられた外来人だよ。」

 

魔「じゃあ私から見たら味方か。」

 

パ「じゃあ私から見たら敵ね。」

 

伊「まあそんな感じだな……ん?ちょっと腕見せてみろ。」

 

両腕で魔理沙とパチュリーの右手、左手を引っ張る。

 

伊「擦り傷、打ち身……お前らいったい何してたんだよ?」

 

どっちの腕もボロボロじゃねーか。

 

魔「弾幕ごっこだぜ。」

 

パ「弾幕ごっこよ。」

 

伊「うーむ、元衛生科の俺としては見過ごせんな。」

 

魔「衛生科? なんだぜそれ?」

 

伊「戦う医者ってことだ。ちょっとじっとしてろよー。」

 

消毒液とガーゼ、包帯を作り出す。

 

~青年治r(ry

 

魔「ちょ、しみる!」

 

伊「消毒液ぐらい我慢しろって。」

 

パ「……あんた何者よ?」

 

伊「ただの自衛隊員だよ。」

 

パ「自衛隊……防衛軍って事かしら?」

 

伊「まーそんな感じだな。…………ほい、終了。」

 

魔「へーなかなかうまいな。」

 

パ「咲夜より上手かもしれないわね。」

 

伊「あのメイドさんの事か?」

 

パ「なんで知ってるのよ?」

 

伊「事前に調べ済みだよ。アンタらの事も霊夢の事も咲夜の事もレミリアの事も。」

 

魔「なんかこえーぜお前……頭に血がついてる包帯巻いてるし。」

 

伊「あ……まあいろいろあってな。」

 

取るのすっかり忘れてたわ。

 

そんな時、通信が入る。

 

真「あーこちら真田。現在お嬢様の所に咲夜さんと移動するつもりなんだが、出血多量で死にそうなんだよ。

 救急セットも使い果たしてもうない。だから助けに……ガハッ!? うわなんだこれ血!? どうぞ!」

 

伊「ど、どうぞって大丈夫なのかお前!? こっちは今図書館にいるから今すぐ行くz「おーい伊達ー、

 誰と喋ってんだー?」……ゲストも連れて行くぜ。どうぞ。」

 

真「じゃあ移動しながら待ってるぜ、早めに来てくれマジで死んじまいそうだ。over。」

 

おい、声がめちゃくちゃ変わってたぞ? 

途中血吐いてたぞ? 咲夜さんにやられたのか?

 

魔「なあ、何だそれ?」

 

伊「無線機って言ってな、遠くの人と話すことができる機械さ。」

 

魔「へえ……それでどうしたんだぜ?」

 

伊「俺の上官、いや親友が霊夢と一緒に行動してたんだが、メイドさんに襲われて出血多量の重症。

 医療道具も全部使い切り、死にそうだとよ。途中血を吐いている音も聞こえた。」

 

魔「おい、そいつ大丈夫かよ!?それに霊夢は無事なのか!?」

 

いや、そこまでは言ってなかったが、一緒に移動してるとは言っていなかった。

先に行かせたのか?

 

伊「霊夢は先に進んだってよ。今頃館の主と弾幕ごっこだ。」

 

魔「じゃあ早く行こうぜ!! 間に合わなかったらどうするんだ!?」

 

伊「それもそうだな。パチェリーはどうするんだ?」

 

パ「私はここに居るわ、少し疲れたし。」

 

伊「そうか、じゃあ急ぐぞ魔理沙!」

 

魔「了解だぜ!!」

 

俺と魔理沙はふっと浮き、飛び始める。

 

アイツはまだ死んだらダメな奴だ、間に合うか!?

 

俺は焦りながら飛んで行った。




紅霧異変は七割終わったってところですかね。
読んで頂きありがとうございました。

それとなんですが、次回から少し、少しですがシリアスな要素が入ります。
うまく表現できるか分かりませんが頑張って書いていくのでこれからもよろしくお願いします。

え? どんな内容かって? 

今まで真田の言動の中に違和感を感じた人はいませんか?
たとえばメイド長との戦闘中の時…………(うまく伏線を引けていたか微妙ですが…………)
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