EX2 もしも龍也がフェイトの兄だったら
朝、腹部に重みを感じ。目を開けると
「あっ…」
僕の上に馬乗りになっている、フェイトと目が合う。
「やぁ、おはようフェイト。もう起きるからどいてくれるかい?」
「嫌って言ったら?」
首を傾げながら尋ねてくるフェイトに
「僕はフェイトを嫌いになるかもしれない」
「すぐどくよ」
一瞬で僕の上からどいて、ソファーに座るフェイトに苦笑しながら身を起こし
「ううーん!今日もいつも通りの目覚めだな~」
大きく背伸びしながらそう呟いた…
「おはよう!龍斗♪今日も可愛いね」
着替えてる間にアリシアが来たようで、嬉しそうに言うアリシアに
「僕は一応男の子だから。可愛いって言われても嬉しくないよ?」
僕はパッと見女の子に見えるらしく。それが若干コンプレックスなのでそう言うと
「判ったよ、龍斗。あんまり可愛いって言わないようにするね」
にっこりと笑うアリシアの頭を撫でていると
「兄さーん、ご飯出来るよー」
フェイトの呼ぶ声が聞こえてくる
「それじゃあ、ご飯を食べに行こうか」
立ち上がりながら言うと、アリシアは手を広げて
「おんぶ」
「27歳になって何を言ってるんです?」
「おんぶ」
「返答になって無いですよ。姉さん」
「姉さんって呼ぶの禁止!」
「じゃあ、ちゃんと会話してくださいよ」
アリシアは僕の姉だが、姉さんと言うと怒る。しかも人の話を聞かない困った人だ。だが…
「まぁ良いですけどね、おんぶしてあげます」
「え?良いの?」
困惑するアリシアに
「嫌なら良いですよ?僕は1人でもご飯食べに行きますから」
「してもらう!早く!龍斗おんぶして♪」
「はいはい」
嬉しそうなアリシアをおんぶして、私は居間に向かった
「おはようございます、母さん」
「あら、龍斗おはよう、相変わらずアリシアは貴方にべったりね」
にっこりと笑いながら言う母さんに
「僕としては困るんですけどね、アリシア結構重いから」
「龍斗?首へし折ろうか?」
「ごめんなさい、姉さん。許してください」
首を両手で絞められ、慌てて謝る。この人はやるといったらやる、その前に謝るべきだ。僕がそう判断し謝ると
「姉さんって呼ぶの禁止ッ!!」
ゴキャッ!!
「くぺっ!?」
首を捻られ、僕は奇声と共にその場に倒れこんだ…どうやら言葉の選択を間違えてしまったらしい…僕は薄れ行く意識の中
(今日ちゃんと仕事に行けるかな?)
そんな事を考えていた…
「あはは!朝からそんなことがあったんか?龍斗君」
楽しそうに笑うはやてに
「ええ、首を思いっきり捻られました。おかげで首が痛いです」
首が痛いので首を傾けながら言うと
「あははは♪変な顔してるで?」
「判ってますよ。あんまり笑わないで下さい。笑い声が首に響きます」
首に巻いた氷の位置を変えながら言うと
「んふふ、ごめんごめん。でも龍斗君は愛されてるなあ」
「姉さんと妹なので何とも言えないですよ」
首をこきこきと動かしながら言うと、はやては
「あはは、人に好かれるって言うのは良い事やで?」
楽しそうに言うはやてに聞かれないように
「僕としては、貴方に好かれるほうがよほど重要なんですけどね?」
小声で呟く、10年続きの片思い…ブラコンの妹と姉のせいで告白できずにいるが。僕は彼女が好きだ…あの笑顔が、人を思いやれるその性格が好きだ…今なら言えるかもしれない…姉さんと妹も居ない…今がチャンスだ
「あの…はやて、大事な話があるんですが…?」
「大事な話?…なんや?」
首を傾げるはやて…きっと彼女は気付いていない、多分告白しても断られるだろう。僕はあんまり逞しい方じゃないから…でももしかしたらと一縷の希望を持って。僕は
「その…僕は…貴女の事が…」
「…私の事が?」
首を傾げるはやて…いまだ、言うんだこのチャンスを逃すな。覚悟を決めて告白しようとした瞬間
「龍斗?そこから先を言うと貴方の首をもう一度へし折る事になるわよ?」
「兄さん?…駄目だよ。兄さんは私と姉さんの物なんだから」
ジーザス…時間切れのようです。後から感じる負のオーラ。振り向きたくないです、きっと2人はBJを展開しているから。
バチバチ…
(帯電音…フォトンランサーですかね?…非殺傷でも不味いですね…)
ここは2階、飛び降りても何とかなる。僕はそう判断し
「この話はまた今度、2人きりの時に!!」
そう言って窓をぶち破り。外へと飛び出した
「待ちなさい!お話しするわよ!!」
「兄さん!大人しく捕まってください!」
「嫌です!!」
飛んでくる魔法を必死に回避しながら、僕はその場を走り去った…
「もう、龍斗君の馬鹿、早く言わんからそんな目にあうんや…まぁ良いわ、ずっと待ってて上げる。龍斗君が好きって言ってくれるその時を…」
頬を赤らめて、呟くはやての声は
「「サンダーフォールッ!!!」」
「イヤアアアアアッ!!お願いだから、僕の事はほっておいてーッ!!!」
龍斗の悲鳴と2人分のサンダーフォールの音に掻き消された…
EX2 もしも龍也がフェイトの兄だったら 終り
おまけ
龍斗・テスタロッサ
番外編「運命を切り開く者」の世界でフェイトに連れられ、テスタロッサ家に引き取られた「八神龍也」の可能性の1つ。成人男性としては小柄で、顔も中性的なのでよく女性と間違えられる、丁寧な口調が特徴で管理局内にファンが出来るほどの人気者(男女問わず)普段は天然気味でぽわぽわした雰囲気を持つが、戦闘時は「閃光の剣神」と呼ばれる程の技量を発揮する。はやてとは両想いだが、ブラコンの「フェイト」「アリシア」のせいで、友達以上恋人未満の状況にいる。今年こそは告白すると決意しているが、それが実行できるかはわからない。本人は、はやてが好きなのだがそれ以外の人物にも言い寄られ困っている。料理・裁縫技能両方に高い能力を持ち、お料理教室と裁縫教室を六課内で開催している。小柄な体格と中世的な顔立ちがコンプレックスになっている