お試し小説置き場   作:混沌の魔法使い

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EX6-2

 

「知らない天井だ」

 

何となく言わなくてはいけない気がしてそう呟く…視界に飛び込んできたのは白いカーテンにベッド…

 

(病院…?いや保健室か?)

 

一瞬病院かと思ったが、すぐに保健室だと気付く。ベッドから身を起こすと

 

「あ、起きたんですね。良かったです」

 

制服の上に白衣を纏った少女に話しかけられる

 

「君が助けてくれたのか?」

 

私がそう尋ねると白衣の少女は苦笑しながら

 

「いえ、金色の鎧を着たサーヴァントが担いできたんですけど…」

 

「…そうか…」

 

金色と言うとギルガメッシュか…礼を言っておかないと

 

「でも白いドレスと黒いゴスロリの人を剣で地面に縫い付けるのはどうかと思いますけど…」

 

前言撤回。ギルガメッシュにはそう言う事をしないように言っておかないと…

 

「うん?サーヴァント?…サーヴァントとはなんだ?…いや。その前に君の名前は?」

 

私とした事が今まで看病していてくれた、人の名前すら聞かないとは結構混乱してたなと反省しながら尋ねると

 

「私は聖杯戦争のマスターの健康管理を任されたAIの間桐桜です」

 

「私は八神龍也だ…それで申し訳ないが、聖杯戦争とはなんだ?」

 

判らない情報が多すぎてそう尋ねると桜は

 

「順番に行きましょう。貴方は聖杯戦争に参加しましたか?」

 

「いや。そんな物に参加した覚えはないな」

 

ついさっきまでリヒト達と遊んでいたんであって、そんな物に参加した覚えはない

 

「ではサーヴァントとは何か判りますか?」

 

「いいや、判らん」

 

サーヴァントって確か奴隷とかそんな意味だったような?

 

「サーヴァントとは、過去に偉業を達した人や神話に登場する英雄の事を指します。そしてサーヴァントと契約した人をマスターと言いますが…貴方は3人のサーヴァントと契約してますよね?」

 

そう言われあの闇の中であった3人の事を思い出す

 

「あー確か、セイバーとキャスターとギルガメッシュとか言ってたような…」

 

そう呟くと

 

「セイバーとキャスターと言うのはサーヴァントのクラス別けの事です、サーヴァントは基本。セイバー・ランサー・アーチャー・ライダー・キャスター・アサシン・バーサーカーの7つのクラスで分類されます。たまにイレギュラークラスと言うのもありますけど…そしてギルガメッシュさんは自分の真名を明かしたのでしょうね」

 

ふーん…そうか…

 

「龍也さんはここに来る前何をしていたか憶えてますか?」

 

「妹と遊んでいたな。その時砲撃…あー大威力の射撃魔法の事なんだが。それを6つ喰らって気が付いたら落ちてたな」

 

「…魔法ですか…?」

 

首を傾げる桜に私は

 

「恐らくだが、私はこの世界の住人じゃない、私は魔法が発達した世界の魔法使いなんだが。砲撃のあまりの威力に世界の壁をまた越えてしまったようだな」

 

「また…?よくあるんですか?」

 

「うん、結構あるな。主に妹と幼馴染の喧嘩のせいで」

 

私がそう言うと桜は

 

「そうなんですか…世界が違うとそんなに差があるんですね」

 

苦笑いする桜と情報交換していると

 

「ちょっと待っててくださいね。レオさんに貴方が起きた事を伝えますので」

 

レオ?…この状況で私の事を伝えると言うことは、ここの責任者だろうか…

 

「もしもし?こちら保健室です。先ほど現れたマスターの方が目覚めました。名前は八神龍也さんと言うそうです。精神・肉体共に異常はありませんでした」

 

「それは良かった。では早速こちらに来てくれるように伝言を伝えてください」

 

スピーカーから声がする、その声を聞いた桜は

 

「あの…もう少し休んでもらったほうが良いと思うんですけど…」

 

私の体調を心配してくれる桜に対して、スピーカーの声は

 

「残念ですがその時間はありません。自体は一刻を争います。申し訳ないですが、生徒会室に来るようにお伝えください」

 

「それは…そうですけど…」

 

「それではそのようにお伝えください。では」

 

桜と何者かの通信は終った。どうやら生徒会室に来いとのことだが

 

「あの…今の通信聞こえてましたか?」

 

「ああ。何か深刻な問題でも起きてるようだな」

 

あの切迫した声を聞けば大体予測は着く、なので頷きながら答えると桜は

 

「判りました。生徒会室は2階に上がって左手側の教室です。それと八神さんのサーヴァント達は2階の右側の教室で待ってます。忘れずに顔を出してくださいね?」

 

その言葉に頷き、私は保健室を後にした

 

桜に言われたとおり階段を昇り。空き教室の中に入る…窓から差込む茜色の光…木造の机にタイル…レトロな窓枠…妙な懐かしさを感じる…しかしそんな感傷に浸る前に

 

「マスター!言ってやれ!お前らに用は無いと!!」

 

ふわりとしたドレス姿のギルガメッシュがそう怒鳴る

 

「ええい!貴様のほうが邪魔者だ!奏者よズバッと言ってやるが良い!!」

 

鎖や錠前があちこちに着いている花嫁衣裳姿のセイバーが私に詰め寄りながら言う

 

「いいえ!お2人ともお邪魔虫なんです!ご主人様にはこのキャスターがいれば充分なんです」

 

ねっ?と言いたげに私を見る黒ゴスロリ姿のキャスター

 

「…胃が痛くなってきた」

 

しかも強烈に。胃薬が必要だと言わざるを得ない

 

「とりあえず、落ち着こう。情報を整理したい」

 

とりあえず話を聞くことが優先だ。椅子に座るように促し話を聞く体勢に入る

 

「えーとまずは自己紹介だな。私は八神龍也だ、あー説明し難いが、こことは違う世界・時間軸に暮らす魔法使いだ。といっても今は力が制限されてるがな」

 

苦笑しながら言うと

 

「違う世界ですか?…どういうことですか?ご主人様は聖杯戦争に参加したマスターではないのですか?」

 

キャスターが顔を覗き込みながら尋ねてくる

 

「あー悪い、少し離れてくれ。目のやり所に困る…それにその紐は何なんだ」

 

目を逸らしながら言う、小柄ながら大きな胸とそれを強調するように身体を縛っている紐…そんなに露出しているわけではないが、刺激が強い、私がそう言うとキャスターは悪戯っぽく笑い

 

「あれ?見かけによらず初心なかたなんですね…うふふ…紐…解いて見ます?そこからバラバラと私の服が脱げますが…やります?悪代官ごっこ?…ふぎゃっ!」

 

胸を強調するキャスターにギルガメッシュとセイバーの拳骨が振り下ろされる

 

「いい加減にしろ、女狐。奏者が困ってるだろうが」

 

「同意するわけではないが、その通りだ、あまり図に乗るなら我が宝具にて貴様を消し炭にするぞ」

 

2人に睨まれたキャスターはふふんと笑い

 

「貧乳ですものね、2人とも。意識してもらえないから羨ましいのでしょう?」

 

ピシ…

 

空気が凍る音がした…2人とも額に怒りマークが浮かんでいる。あー…非常に言いにくいが、セイバーもギルガメッシュも。キャスターと比べると…その…小さい…恐らくコンプレックスであろうそこを指摘された2人は

 

「「殺す…」」

 

パチン…ギルガメッシュの背後から無数の剣や槍が姿を見せ

 

ジャキン…歪な形状の巨大な剣をセイバーが構える

 

「はっ!貧乳はステータスと言いますが、やはり大きいほうが良いのですよ!」

 

ヒュン…ヒュン…キャスターの周りを鏡が回転する

 

ゴゴゴゴ…

 

魔力が収束し始めこの教室の空気が歪み始める…私は溜め息を吐きながら

 

「喧嘩しないッ!!!」

 

ゴン×3

 

「「「ふぎゃっ!?」」」

 

3人の頭に拳骨を振り下ろした…

 

「い…痛すぎる…マスターの力はBランク以上か!?」

 

「…痛い…奏者は本当に人間か?…サーヴァントにダメージを与えるとは…」

 

「…ううう…痛すぎます…でもちょっと快感♪」

 

…1人駄目なのがいる…いろんな意味で…

 

「とりあえず言っておく、私は喧嘩が嫌いだ、あんまり喧嘩するようなら契約は破棄させてもらうのでそのつもりでな」

 

私が睨みながら言うと3人はビッと背筋を伸ばし

 

「「「はいっ!判りました!!」」」

 

敬礼しそうな勢いな3人に

 

「それでなんでさっきと服が違うんだ?着替えたのか?」

 

さっきはそれぞれ、黄金の甲冑・赤いドレス・着崩した和服だった筈だが?と尋ねるとギルガメッシュは

 

「あれは戦闘用だ。平時は我はドレスを好む、それに何時までも甲冑ではマスターに良い印象を与えないだろう?で。どうだ?似合っているか?」

 

「髪に合っていて綺麗だな。色を合わせたのか?」

 

そう尋ねるとギルガメッシュは

 

「む…特例だ、特例として許す!王にそのような口の聞き方本来なら打ち首だが、特別に許す!!だから…もう一度綺麗といえ」

 

顔を逸らし言うギルガメッシュに

 

「綺麗だよ」

 

ボンッ!!

 

そんな擬音が相応しいと私は思った。耳まで真っ赤にし落ち着き無さそうにドレスの裾を掴む、ギルガメッシュは王と言うよりかは何処にでも居る、女の子と言う印象だった…

 

「余は何故かこの様な姿になっておった…見た目が可愛いのでこれはこれでとも思ったが…奏者はどう思うか聞かせて貰えるか?」

 

鎖や錠前、焼け焦げたドレスの裾が多少見た目を悪くしているが

 

「ウェディングドレスみたいで良いんじゃないか?可愛いと思うが?」

 

見たとおりの感想を言うと

 

「そ、そうか!!そなたもそう思うか!余もこれは花嫁衣裳だと思っていたが。そういわれると嬉しい物だ」

 

もじもじとドレスの裾を掴むセイバー。口調こそあれだが、可愛らしい女の子と言う印象を受ける

 

「それで私のは…「お前はどうでもいいや。キャスター」…ひ、酷いです!あんまりです!!!せめて感想を!脳筋皇帝や金ぴかの様な感想をプリーズ!」

 

両手を広げて言うキャスターに

 

「まぁ、一部露出しすぎだが、良いんじゃないのか?」

 

「て、適当すぎます~可愛いとか!綺麗とか言ってください~」

 

涙目のキャスターに

 

「私はむやみに肌を露出するような女性は好きではない。そう言う感想を言って欲しいのなら、着替えるんだな」

 

ついでにおしとやかで清楚な人が好みだと付け加えると

 

「そ、そんなぁ~」

 

「清楚でおしとやかだと!?くっ我とは180°方向性が違う」

 

「肌を露出するのが駄目だと!?見せるものではないのか!?余の考え方がおかしいのか!?」

 

何故か3人ともがっくりと項垂れる

 

「まぁ自己紹介も終ったし、生徒会室に行くぞ」

 

何で項垂れてるか判らないが、レオと言う人物に生徒会室に呼ばれているので、行くぞと言うと

 

「どけ!金ぴか!!奏者の隣は余の物だ!!」

 

「黙れ!雑種!マスターの隣は我の物だ!!!」

 

「いいえ、自他共に認める良妻の私の物です!!」

 

ギャーッ!ギャーッ!

 

言い合いを再度始めるセイバー達に

 

「もう1回拳骨が欲しいのか?」

 

ビクンッ!!

 

身を震わせ頭を押さえる3人に

 

「喧嘩しない。良いな?」

 

「「「はい!判りました!!」」」

 

背筋を伸ばして返事をする3人と共に私は生徒会室に向かった…そこで色々な事情を聞いたが、どうやら私はまた非常に厄介な揉め事に巻き込まれてしまうことになるが。それはまた別の機会に話すとしよう

 




これで全部のEXの2を投稿いたしました

この2話目を見た上で再度、どの話をシリーズ化して欲しいか。教えてください
期限は来週の水曜日までです。それでは失礼致します
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