この素晴らしい世界に敵キャラを!   作:サー

4 / 4
3月31日から忙しくなるぞー。
嫌だなー。


アニメだと素手でクマとか倒す人はいるけど、実際戦ったらクマの方が強い。それが化け物相手だったら尚更に

それは唐突に起こったわ。

そのときは昼前だったから私は寝ていたのだけど、アッシュが私の上に勢いよく乗ってきて、その衝撃で目が覚めたわ。

……………この子普通の狼より七倍くらい大きいから結構重いのよね。

というかこの子こんなことする子だったかしら。

何かして欲しいときときはいつも部屋に突入こそすれど、のしかかることなんて今までなかったんだけど………………まぁいいわ、今日はどうして欲しいのかしら。

……………あら?今日は何も持ってきてないわね。

いつもならブラッシング用のブラシなどを持ってくるはずなのだけど……………まさか撫でて欲しいのかしら。

そういうこともあ………痛い、なぜ私の手を噛むのかしら。

そしてなぜ離さず引っ張るのかしら?

私の腕が引きちぎれてしまうわ。

いくら私がヴァンパイアとなってから痛みに鈍くなったといっても、痛いものは痛いのよ。

あれかしら、やりたいことは私を食べることかしら。

私は赤ずきんじゃないのよ。

だから食べても美味しく……………ん?

何か森の入り口のほうが騒がしいわね。

おかしいわね、私のペットのモンスター同士の喧嘩することはないはずだし、近場のモンスターが攻め込んできても強さの問題であんなに騒がしくはならないはずなのだけど…………まさか冒険者?

でも確か近くにある街は、駆け出しの冒険者しかいない街のはずよ。

そこの冒険者たちの溜まり場にも高難易度クエストというものがあると聞いたけれど、それでもどのようなモンスターが何匹いるか分からない状態で来るかしら。

分からな痛っ、何よアッシュ……………早く行けって?

……………まぁ悩んでいるよりは、そうしたほうがいいわね。

考えても分からないなら直接確かめるしかないでしょうしね。

そうと決まればまず天気を曇りにしないといけないね。

この晴れた日に外なんかに出たら倒れてしまうでしょうからね。

……………曇りになったわね。

あとは保険で認識阻害の魔術を私にかけて……………あらアッシュ、あなたも行くのね。

ならあなたにも認識阻害をかけて……………よし、では行きましょう。

 

 

 

 

 

………………血の匂いがするわね。

あと処女の匂いと……………なにかしらこのイヤな匂い………いえイヤな臭いといったほうがいいわね。

処女がいるから他の人間もいるのでしょうけどこんなに臭い人間っているのね。

いえ、まだ人間と決まったわけではないのだけど、とりあえず臭いわね。

……………さて匂いも臭いも近くなってきたし、そろそろ着くと思うから…………アッシュ止まってくれないかしら。

……………ねぇ、止まってくれないかしらアッシュ…………あの、アッシュ?なんで止まらないのかしら?

そのままだと突っ込んでしまうわよ?

いくら認識阻害の魔術をかけているからといってもぶつかったらさすがにバレるわよ?

 

「グルァァァァァァァァ!」

 

いや、グルァァァァァァァァ!とか叫ばないでよ。

あぁ、人間たちが勘付いちゃったじゃない。

 

 

 

 

 

〜冒険者や騎士達〜

冒険者1………アーロ視点

 

今オレらのパーティーは森にいる。

誰のためかはわからんが理解できない奴のためになぜ森にいるか説明するならこうだ。

 

駆け出し冒険者の街アクセルから首都に、魔王軍らしき軍勢が近くの森に来たからどうにかしてほしいと要請がきた。

腕利きの冒険者や騎士団をアクセルに派遣

今その森で討伐中

ってわけだ。

魔王軍らしき奴らが来たとは言っていたがなぁ………

 

「この森にいるモンスター弱くねぇか?」

 

そう、弱いのだ。

駆け出し冒険者の街なんかと言われているアクセルの街の連中からしても、ここにいるモンスターたち相手に苦戦はするかもしれないが、勝てないというわけではないと言える程度には弱いのだ。

そんなことを考えていると、オレの問いに仲間のソードマスターのレイジ…………本名はゴコウ レイジだったな…………と幼馴染でエレメンタルマスターのティアナが答えた。

 

「あぁ、確かにな」

 

「そだね〜、弱いね〜」

 

「だよなぁ〜、魔王軍らしき奴らが来たとか言ってたからそりゃヤベェんじゃねぇのと思っていたが、蓋を開けてみればなんてことねぇ相手ばっかじゃねぇか」

 

「まぁ、この地域にいるモンスターの大半は雑魚ばかりだからな。

だが、この辺りで見ないモンスターというものをまだ見ていない。

おそらくそれが奴らにとって本命であり、アクセルの冒険者が見たものだろう」

 

「それに大きいモンスターも見てないしね〜。

でもこんなこと言ってたら案外すぐに「グルァァァァァァァァ!」来たね〜」

 

突然モンスターの咆哮が聞こえた。

来るか、と思って構えたが近くにモンスターの影も気配もない。

まだ遠くかと思ったら、仲間のレイジが慌てたように叫んだ。

 

「ッ!?近くにいるぞ!気を付ぐふぉあ!」

 

レイジが突然何かに空に吹き飛ばされて、背中から地面に落ちた。

 

「レイジ!!

くそ、何がレイジを!!」

 

「アーロ〜!後ろ〜〜!!」

 

「なっ!グッ!!」

 

ギリギリ大剣で防げたが、なんだこいつぁ……………

見た目ただのデカイ灰色の狼だが威圧感がハンパねぇ。

しかも攻撃がクソ重い。

一撃受けただけで手がヤベェ。

これじゃあ武器を振るうだけで精一杯で、次は防げそうにねぇぞ。

………チッ、どうする。

レイジは吹き飛ばされて復帰まで時間がかかる、ティアナは攻撃を避けれねぇだろうし防御も無理だろう。

オレも仲間を守れるほど余裕はない。

かといってどんな形であれ逃げるなんてことは叶わねぇだろうな。

どうすりゃあ……………

 

 

 

 

 

クレア視点

叫ばれたときにはどうすればいいかと思ったけど、アッシュが強かったからどうにかなったわね。

それで、この後どうしようかしら。

今いるのは大剣を構えている人間と、処女と、臭い人間と、血だらけのギリギリ生きてる小さな狼型のモンスター…………あぁ、だからアッシュが暴走したのね。

別に私のペットというわけではないのだけど…………アッシュが暴走するほど気に入っているのだから治してあげてもいいわね。

……………というわけでアッシュの上から降りましょうか。

……………ふむ、私にはまだ認識阻害が効いているようね。

まぁそんなことはどうでもいいとして、さっさと回復させましょうか。

常日頃傷ついたモンスターたちを治していたからだいぶ楽にできるからね。

…………よし、できたわね。

さて……………あら?

認識阻害解けちゃったのね。

大剣の人間と処女がこちらを見ているわ。

どうしようかしら………………とりあえず、会話して情報を引き出しましょうか。

 

 

 

 

 

アーロ視点

ヤベェ、詰んだかこりゃあ。

いきなり現れたこの嬢ちゃん。

いきなり現れたこともそうだが、あのデカイ狼を見ても驚きもしねぇし、それどころか小型の狼型モンスターを即座に治しやがっていることから、こいつらの仲間であり、おそらくこの嬢ちゃんもモンスターなんだろう。

可能性としては、リッチーの線が一番たけぇな。

リッチーは、魔法を極めた大魔法使いが、魔道の奥義により人の身体を捨て去ったからなる存在だ。

それなら、今までの事象に説明がつくが……………これがマジなら相当ヤベ………………いや、これはチャンスか?

確かにリッチーはヤベェモンスターだが、元は人間だからあの狼よりは話がつく可能性もある。

上手くいきゃあ………………

 

「……………貴方達はなぜこの森に来たのかしら?」

 

よし、あっちから話しかけて来やがった。

このぶんなら話し合いすらせずに襲いかかってくる気は無さそうだな。

 

「…………オレらは、この森の近くのアクセルって街から要請を受けて来た」

 

 

 

 

 

クレア視点

「…………オレらは、この森の近くのアクセルって街から要請を受けて来た」

 

へぇ、そうなの。

まぁ、だろうとは思っていたのだけれど。

…………要請の内容も想像できるけれど、一応聞いておきましょうか。

 

「それで、その要請の内容は?」

 

「この森に魔王軍らしき軍団がいる。

それをどうにかしてほしいとのことだ」

 

はぁ、やっぱりね。

私自身は、そこまで目立つようなことはしていないのだけど、あの子達が目立ってしまったのね。

そして私は魔王軍じゃないのだけれど、人間達はそう誤解しているのね。

この誤解を解かないと、後々面倒なことになる可能性が大ね。

どうしたものかしら。

……………まぁそれはこの騒動が終わってから考えるとして、この人間達のやったことの確認でもしましょう。

 

「で、貴方達はこの森でモンスター狩りをしていたのね」

 

「ああ」

 

「どんなモンスターを殺したのかしら?」

 

「あんたがさっき治した狼ような小型の奴だけだな」

 

…………うーん、同じモンスターとしてはおもうところはあるんだけれども、小さいってことは私のペットではないのよね。

だったら別に……………ん?あれは………………

 

 

 

 

 

 

アーロ視点

こりゃあヤベェか?

正直に言ったはいいが、なんか黙っちまった。

心なしか目つきが鋭くなって、空気が重くなった気がするぞ。

ちょっと前に復帰したレイジもティアナも固唾を呑んで見守るなか、あの嬢ちゃんがデカイ狼に合図を送ったとおもったら、狼がこっちに向かって走り出して来やがった!

ちくしょう!失敗か!!

しかもいきなりかよ!

武器を構えて防御の体勢にもってくまでの時間がねぇ!

マズイ、殺られる。

……………??いつまでたっても攻撃がこねぇ。

……………しかもあの嬢ちゃんともども居なくなってやがる。

………見逃されたのか?

だがなぜだ?

まさかあの嬢ちゃんは……………いや、こんなことをここで考えてる場合じゃないな。

あのデカイ狼一つでピンチになったんだ。

この森で三人パーティーでこれ以上行動するのは危険すぎるな。

……………要請を出した街の奴等には悪いが、今の状態でもう一度あの嬢ちゃん達に会ったら、オレらは確実に死ぬだろう。

命あっての物種とも言うし、その他もろもろのことを考えてもこの仕事は割にあわねぇ。

幸い街の奴等も一日で終わるとも思ってねぇだろうから、変な目で見られることもねぇだろうし、とっとと撤退するか。

 

「レイジ、ティアナ、帰るぞ」

 

「………………あぁ」

 

「………………仕方ないね〜」

 

 

 

 

 

クレア視点

………………これは触手のようなツルの切れたやつね。

ということはあの子に何かあったのね。

……………アッシュ、あの子の匂いはわかるかしら。

…………そう、わかるのね。

……………なら急ぎましょう。

あの子を傷つけたんだもの、それ相応の罰を与えるためにね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




解説

普通の狼の七倍のアッシュ。
普通の狼は、体胴長100〜160センチ。
肩までの体高60〜90センチ。
それの七倍だからだいぶでかいですよ。

認識阻害
攻撃したり回復させたりするとバレる。

触手のようなツル
2話あたりで人をミイラにした奴のもの。
名前はまだない。

アーロ、レイジ、ティアナ
オリキャラ
アーロ、ティアナはこの世界の人だが、レイジは転生者。
特典の出番は無かったが、特典は宝刀ムラサメ。

宝刀ムラサメ。
正しくは村雨。
詳しくは、「南総里見八犬伝」で調べてください。


作者のこと
この話を書いた後から忙しくなるので投稿が遅くなるかもしれません。
すみません。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。