Armored Core farbeyond Aleph 作:K-Knot
『ミッションを説明する。準備をしながら聞け』
「了解」
いつも通り格納庫で運動をしていたら突然『ネクストに乗れ』とセレンからの電話。
何も無い時は本当に何も無いが、来るときは突然来る。
ミッションの取捨選択の権利がこちらにあったカラード所属の頃との一番の違いはそれだろう。
『アルテリアへの補給部隊が襲撃された。急ごしらえの補給ルートだから隙があったのかもしれん』
「それで襲撃犯を撃破しろって?」
『そうだ。今一つ情報は定かではないが、敵は自律型ネクスト数機らしい』
「らしい?それにまだそこにいるのか?」
『挙動などを見ていると既存の自律型ネクストと一致しない点が多すぎるらしい。場所については補給部隊がなんとか発信機を取り付けたお陰で位置は分かっている』
「外されている可能性は?」
『それは無い。一定間隔で動いているからな。見回り型らしい。休憩の必要無い機械ならではだ』
「了解。位置情報を」
『送った』
「よし。出るぞ!」
ラインアークを飛び出し、海を越えてまた陸地に入る。
暫く指示された方角へと飛んでいるとカラッとした晴天が一転、不気味な濃霧が立ち込める森へと変わっていた。
正確にはネクストの速度ゆえ、天気すらも違う場所へと容易く飛んだという事なのだが。
『! 誘われていたか?自律型の癖に…来るぞ!』
「…来い」
『ジジ……ビビッ』
(迅い!!)
反射的に左手と右肘のブレードを起動させて交差させた瞬間に、ギギギギと不協和音を立てて敵とアレフのブレードがぶつかりあっていた。
『ピッ。ガガッ…』
その機体を見た瞬間に、電話帳を子供が遊びでざーっと捲る様にセレンとガロアの頭の中で過去に知った機体たちの中から類似品の検索が始まった。
赤みがかったボディの所々が青く発光した奇妙な機体に昆虫の様な巨大なカメラアイ。肩に乗ったキャノン砲らしきものも不気味だが、何よりも異質なのがその両腕から直接伸びた青いブレードだろう。
『「なんだこいつ…」』
セレンとガロアは全く同じタイミングで全く同じ言葉を全く同じトーンで発していた。
自分達の知る人型兵器、アーマードコアという物から少し世界や次元が違うところにいるような存在が、いきなり目の前にいる。
「武器腕ブレードだと、そんなもん…ぐぬぬ…力…負け…する…」
運動性能が上がったはずのアレフですら押し切ろうとするその青いブレードはこの身に受けなくても威力を想像するのは容易い。
きっと鋼鉄ですらチーズのように切り裂くだろう。
『ギギッ…』
「なめ…んな…!!…!?」
鼻から大量の息を排出し、アレフの動きに合わせてガロアの両腕の筋肉が大きく膨らんだ時、ただならぬ悪寒を感じてガロアは空中でブリッジをするように腰を曲げた。
『ジジッ』
僅か10分の1秒後、不明機の背部に搭載されたレーザーキャノンが発射されアレフのコアがあった場所を撃ちぬいた。
「……AIだとそんなことも出来んのか」
腕の武器を使いながら背部の武器も使う。そんな事はリンクスの乗るネクストでは絶対にできないし、ノーマルでも強化人間でなければできない。
普段から腕が四本あったり二人乗りならば話はまた別だが、一度に両腕以上に処理のかかる部位を扱うのは無理がある。
「くそっ」
次々とノーモーションで放たれるレーザーキャノンを躱しながらマシンガンを放つが、どうにも効果は薄いようだ。
元々牽制用の武器ではあるが、PAがない事を抜きにしてもかなり頑丈らしい。カツカツと削るマシンガンを無視して猛然と両腕のブレードを振りながら飛びかかってきた。
(俺に近距離戦で…!)
未だにグレネードとロケットを発射していない。この距離では自分も巻き込まれてしまう…というよりも、近接特化の見た目通り、全く離れようとせずにブレードで攻撃してくる。
上段から振り下ろした左肘のブレードを、また振り上げるようにして、今度は左手のブレードで空を薙ぐが当たらない。
距離感を狂わすフェイントを交えた攻撃だが、コンピューターらしくミリ単位で見切って苛烈に攻撃を仕掛けてくる。
『なんてAIだ!お前とやり合うとは!』
「進化しているのか…」
迂闊な攻撃をすればカウンターで一撃死の可能性がある。
いったん引いてみようと思うが、異様なほどにぴったりとくっついて離れない。
(だが…それでも…AIでも可能な技術か?)
『こんな技術があるなら俺たちは必要か』と思う様な物に遭遇する事が最近多いような気がする。これも科学の進歩だと受け入れるべきなのか?
ほんの数秒の思考だったが敵未確認機はいきなり剣戟を中断して濃霧に包まれた森の中に飛び込んでしまう。
『くっ…この霧では熱源探知が出来ん!気を緩めるな…』
「面白くなってきたな…機械の癖に」
ロケットとグレネードでここら一帯を焼き払うことも出来るが、無慈悲なAIにその隙に斬られてはたまらない。
だが予想よりもAIが馬鹿なのか、折角隠れていたのに視界の外どころかど真ん中から飛びかかってくる。
(バラバラにしてやる!!)
意気込み燃える頭の中で冷静さを保った部分がぽつりとつぶやく。
興ざめだ。最初は驚いたがこんなのに全滅させられたのか?と。
そのあくびが出てしまう様な落胆はすぐに悪寒に変わった。
「っとぉ…」
『ギギッ。ガッ』
『ピッ』
間一髪、死角からの一撃を肘のブレードで受け止める。
前言撤回だ。馬鹿などでは無い。まさか二機いたのに一機で様子見していたとは。
いや、恐らくは二機目が到着したから森の中へと姿を隠したのだろう。
「二機いやがったのか…上等だ」
両手足合わせて一回で四連斬を叩き込める。
この前は言葉で脅して敵を帰してしまったが、四機を相手にしようとした自信は伊達では無い。
シミュレーションでも限度の四機を相手に毎日特訓をしていたのだ。
『違う!!』
「!!」
更に後ろから二機飛びかかってきたのを曲芸師そこのけの動きで躱して、最後にもう一機、正面からの斬撃を受け止める。
「五機………野郎!!」
冷や汗がたらりと垂れてくる。一機だけでも並のネクストよりも強い。
もちろん数機相手にすることが不利なのは間違いないが、一番不利なのは全員近接特化型の装備だということだ。
多対一の状況になって囲まれた場合の戦法はまず第一に各々の攻撃速度を分析することだ。
全員同時に攻撃しても、例えばレーザーライフルとロケットならばレーザーライフルの方が速いから順々に避けていけばいい。
だがこれでは同時に出された攻撃は全て同じ速さになってしまう。
『ギギギ…オモ…シロイ……』
「ああ!?」
喋った、と思った瞬間、鍔迫り合いしていた相手のブレードから光が発射されていきなり大ダメージを負っていた。
「ぐふっ…」
喀血はしなかったが、横隔膜がせり上がり、呼吸が出来なくなる。
咳き込んで粘つく唾を吐きながら後ろに下がる。
『光波…!? ガロア、大丈夫か!?』
「ぐうぅ…大丈夫…」
PAが一発で吹き飛びAPも4割ほど持っていかれた。
それ自体も懸念すべき事だが。
(いってぇ…メチャクチャいてぇ…)
声に出せばセレンにいらない心配をかけそうなので黙っているが、コアに当たった斬撃波がそのまま胸を袈裟斬りにされたような痛みが走った。
まだ痛みは引かず、刃物で斬られたときの独特の熱さが胸部を襲っている。
フィードバックもすごい、とアブは言っていたが本当に凄まじい。だがこの感覚の鋭さがなければ後ろからの攻撃は避けられなかった。
長所は見事だが短所は酷いの一言だ。身を粉にして働きなさいとはよく言ったものだ。このままでは本当に粉々になる。
「また森に…」
まるで一斉に指示を受けたかのように、ネクストのオーバードブーストと大差ない速度で全機森に引っ込んでいってしまった。
『今そっちに増援が向かっている!くそっ…なんだこいつら!?どこ製だ!?』
BFFグループ及びオーメルグループの可能性は非常に薄い。王小龍はこんな機体については何も言っていなかったしリザイアもあそこでこんな機体を隠し立てする理由はないだろう。
となるとインテリオルグループのトーラスの変態達が作ったか。
「まずいな…」
相手は機械なのだ。仲間ごと斬る事に対しては何の躊躇もないだろう。
四機に対応しているときに味方ごと斬られたら一気に死亡だ。
せめて武装がバラバラならそれぞれ対応の仕方も違うから良かったものの、『五機全て』が同じ装備というのはかなりマズイ。同じ速度で一度に突撃されたら何かを食らう羽目になる。
『来た!!』
「うおっとぉ!!」
森から飛び出した一機が光波を飛ばした隙に一気に別の二機が飛びかかってくる。機械だけあって合図も無しにコンビネーションが完璧すぎる。
どうやらあの機体以外は光波は出せないようだが、他の機体の斬撃を受け止めて隙を晒すわけにはいかない。
「引き撃ちしかねぇのか」
射撃は苦手なうえ、引きながら撃つなんていう戦法も得意では無い。
これだけ速い相手に鈍いグレネードが当たるだろうか、と思いながらも全ての機体が視界に入る様に動き発射する。
『当たった!よし!』
ロックオンに合わせて放った平凡その物の一撃はしかし、直撃して敵機を焦がす。
グレネードを撃った衝撃は肩に残りっぱなしだ。あまりグレネードやロケットを撃ちすぎると後日肩こり・筋肉痛になるかもしれない。
(クイックブーストはしない…AIなら当たり前か…あの変態球がおかしかったんだ)
AMSによる人間の脳みそからの演算補助がなくては本来成しえないのだ。
現に一番最初に戦場で戦った粗製そのもののリンクスはクイックブーストすらまともに出来ていなかった。
「!? なんだ?」
勝機はある、と砂一粒ほどの油断が混じった時、奇妙な光景を目にする。
唯一光波を出す正体不明機が他の二機の機体とブレードを交差させ、バイオリン奏者のように腕を動かした。
ギキキギキィイィイ、とまさしく嫌な音と表現するべき音が耳に叩き込まれる。
「ううおお!?」
『ぐあっ!!』
黒板を引っ掻く音を数十倍不快にさせた本能的に聞きたくない類の音が大音量で響き渡り森を揺らしていく。
セレンにも聞こえたようで二人して耳を押えて屈む。
「おおっ!? ぐ……ぬ…う…」
当然、機械にとっては何てことない音であり、不快音を出していない二機が斬りかかって来るのを何とか受け止める。
だが一機でもぎりぎりで踏ん張れるところだったのに二機を押し返せるはずも無く、地上の森に叩き込まれた。
「ちくしょう!!」
『ガロア!』
「大丈夫だ!!」
とは言ったものの恐れていた事態が起きた。
五機同時に斬撃を当てようと迫ってくるのが見える。
このままでは死ぬことを悟ったガロアは地面にマシンガンを突き刺し隣に生えていた巨木に抱き着く。
メリメリメリと音を立てて地面が盛り上がり根っこが引きずり出されて行く。
「ぬおぉおお……こんなとこ、ろでぇえ…」
アレフの出力を最大にして樹齢数百年はあろうかという木をそのまま引っこ抜いた。
「死ぬかあああああ!!!」
引っこ抜いた勢いで転びそうになるがクイックブーストを吹かしそのまま木をぶん回す。
全く同じ距離間隔にいたのが仇となり五機全てが木に当たって吹っ飛んだ。
ダメージはあまり無さそうだが、なんとか窮地を逃れた。のはいいが。
(まいったな…どいつが光波を出す奴かわかんなくなっちまった……前までなら見逃すことは無かったのに)
どういう事なのか考えても分からないが、目の調子がずっと前から悪い。
物の数を数えるスピードが格段に落ちたし、以前はあり得なかった一度見たものを別の物と間違える何ていう事も度々起きる。
今までは精々大群でもノーマル程度だったし、ミサイルもアレフの運動性能ならば回避できたがここに来て弱体化を痛感する。
グレネードが直撃した機体だけは焦げた装甲からなんとか分かるがこのままでは全ての機体から光波を警戒しなければならない。
「!くそっ」
だが考える時間もほとんどなく、バランスを持ちなおした五機はレーザーキャノンをマシンガンよりも濃い密度でばら撒いてくる。
(どうする…考えろ…)
みっともない手段だが、次に光波を出す奴を発見したら泥でもぶん投げようと考え右手でぬかるみを掬った時。
『ガガッ』
「増援か!?」
不明機に白を基調としたネクストが斬りかかっていた。残念ながら受け止められてはいるが。
背中の追加ブースターで増大した出力のお陰で不明機にも力負けしていない。
だがそれよりも不思議なのは、そのネクストの持つ紫電のブレードの刀身の大きさだった。
どう控えめに見ても自分のブレードの三倍の大きさはある。
『お前の援護に来たORCAのスプリットムーンだ。ガロア、間違って攻撃するなよ』
『………』
『ピピピッ』
『……!』
超級の大きさのブレードを受け止めた不明機のブレードからX字の光波が出力されたのをスプリットムーンはなんとか避ける。
「そいつだ!おいあんた!そいつを頼む!それだけでいい!」
『……』
そのガロアの言葉の後に、一番厄介な敵とまた剣戟を交えたあたり、間違いなく聞こえているはずだが返事は来ない。
普通ならこの過ぎた無口の時点で色々と猜疑的になりそうなものだが、身に覚えのありすぎるガロアは特に何も思わない。
『……コウカイ…スルゾ…』
『……!?』
また実に人間らしい言葉を発した不明機に対し、スプリットムーンのリンクスからはっと驚いたかのような息遣いが聞こえる。
だが装備だけを見れば、自分よりも近距離に特化している。とりあえず任せても問題ないだろう。
「こっちだ!! 機械人形共!!」
マシンガンを拾い、取り巻きの不明機に撃ちまくり挑発すると、即座にこちらにロックオンし直し向かってきた。
「……」
真改は不気味な敵に臆してはいなかったがそれでも攻めあぐねていた。
相手の間合いに入らずに何度もブレードを振るっているが信じがたい反応速度で全てを受け切られている。
しかもその合間合間に光波とレーザーキャノンが交えられ、結果ほとんど中距離以上での戦いになってしまっている。
近距離特化型同士がぶつかってこの距離を保って戦うなど通常あり得ないことだ。
『…ガッ。ジジッ…』
指揮者がクライマックスでジャンプして指揮棒と腕を振るうように未確認機が両腕を垂直に振り下ろすと光波が縦に並んで飛んできた。
恐ろしいことに、それはどちらにクイックブーストしても自分から当たりに行くことになるという絶妙な間隔だった。
一瞬、どうするべきかと躊躇していると、まだ振るった腕を戻してもいないというのに敵機から肩のレーザーキャノンが発射された。
「ぐっ……!」
見えていたのに避けられなかった。
両隣に光波を出され上下にはレーザーキャノンという反則の様な攻撃を出されどうすることも出来なかったのだ。
フラッシュロケットは効いていないし、マシンガンにしてもPAを削るため、もしくは相手の集中を削ぐ為の物だがこの機体には通用しているとは言い難い。
そいつを頼む、と言われたがもしかして一番厄介な敵を押し付けられたのではないだろうか、とちらりとアレフを見ると。
『惜しかったな』
アレフが見えない程に取り囲んでいた四機全てのコアからブレードが貫かれ停止していた。
全機ブレードを全速力で振っていたようだが表面が焦げる程の距離で躱され当たっていない。
(なんだと……!)
真改の頭の中で、昔父の書斎で見た幕末の強豪剣士達のエピソードが思いだされる。
文久の時代に出来上がった、恐らくは歴史上最後の凶悪剣客集団・新撰組によって確立された確実な暗殺方法、『三忍一殺』。
どう頑張っても両腕に一本ずつしか剣を持てないのだから三人で斬りかかれば確実に殺せるという物だ。事実、この状況になってからカラードは多対一のゲリラ戦を仕掛けている。
だがその三忍一殺ですら逃れ生きのびた豪傑はいたという。まさしく、今目の前で見ている少年のような__
真改がそう考えていた一秒にも満たない時間に、動かなくなった機体達が一斉に膨れ上がった。
ドゴォン、と典型的な爆発音が響いて森が一部消えてなくなった。
『ぬああっ!?』
全ての機体が自爆を起こしてアレフごと爆風の中に飲みこんだのだ。
「……!」
頑丈なネクストならあの程度では死にはしないだろうが、致命的なダメージを負ったはずだ。
あれではもう動けまい。自分がこの敵をやるしかない。
『ジ…ジ…ガガッ』
「……」
格闘戦主体のプログラムを忠実にされているのか、常に上を取ってから斬撃を繰り出し重力を乗せて威力をあげてきている。
明らかにORCAの所持している自律型ネクストより性能が上だ。
(あれは……オーバードブースト?)
クイックブーストをしてこないな、と思いながら二回の斬撃を躱した時、敵の背部のブースターに光が収縮するのが見えた。
カウンターを狙うか回避に専念するか、と考えが纏まる前に敵はネクストによる感覚拡張ですら捉えきれない速度で飛んできた。
『おいコラ……』
「……!」
反射的にムーンライトに全てのエネルギーを叩き込み、防御の構えを取った時、敵機の片腕がアレフに掴まれていた。
その全身からスパークを散らし、恐らくAP20%を切っていることが見て取れる。
『仲間がいねえテメェなんざああああああ』
『ガガッ、ガッ!? ジジジ!』
「…!!」
腕を掴んだままオーバードブーストに火をつけたアレフは高速で回転し、渦潮に巻き込まれる小舟のように未確認機をぶん回して地面に思いきり叩きつけた。
『ガーッ。ジジ…』
甚大なダメージを負ったことは間違いない、と思うと同時に、
『らあっ!!!』
「…!」
アレフがまな板の上に乗せた魚のように未確認機をバラバラにしてしまった。
『ミッション終了か……なんだったんだ一体』
「……」
『おい、あんた、助かったぞ』
「……」
礼を言われているが、結局あの少年が一人で全てを片づけてしまった。今まで見た事も無いような難敵だったというのに。
真改には確信があった。補給部隊が襲われたという話だったし、それも事実なのだろう。
だが恐らくは、それは撒き餌だ。この少年がおびき出されたのだ。言い換えればこの少年が戦いに好かれ戦いを引き寄せている。
(試合いたい…!)
ORCAの目的に一定以上の賛同をしているからこそ、行動を共にしているのは間違いない。
だが、真改の真の目的は想像もつかない強敵と戦う事。その先にある物を見ることによって、アンジェの考えていたことを知ることだ。
心の中に燃え上がる炎を受けてムーンライトの刀身が伸縮を繰り返すのをアレフはある程度の警戒を含んだ目で見てきていた。
今は斬りかかるわけにはいかない。こんなボロボロのアレフに……いや、この少年に勝ってもしょうがない。
この場ではそのまま帰ったが、真改はある危険な決心をしていた。
ついに出てきてしまいました。
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